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模倣犯
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模倣犯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 41~60 3/5ページ
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文庫本にして五冊。 すべて購入して、読み終わりました。 一時中断しながらでしたが・・・ 一番印象に残ったのは、テレビのワイドショウと犯人とのやり取り。 マスメディアへの批判的なところがありますが、自分も同じ意見だと思いました。 犯人からの視点もあり結構楽しめました。 | ||||
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登場人物のすべてをないがしろにしない、という筆者の姿勢は、あらゆる人物の背景、人生を微に入り細に入り詳細に描いていく。 それを決して重くなく、ある意味「読みやすく」記述しているのは作者の力量、力技だと思うが、私なんぞは「ちょっとお腹いっぱい」ってな印象も持つ。 私見ではあるが、長編小説というのは多少「抜けた」部分があった方が、味わい深いように思うのだ。 出来の良い短編小説が「わずかの贅肉も無い引き締まった長距離ランナーかボクサーの体」だとすると、私の好きなタイプの長編小説は「若干の脂肪はあるが、グッドシェイプされた格闘家の体」のようなもの。 この宮部氏の小説は「ボディービルダーの体」のように感じるのだ。 拙い例えで申し訳ないのだが・・・。 | ||||
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もういいから、本編にもどろうよ!ってカンジ。「理由」の時もそう感じました。これが、“宮部ワールド”って言われたらそれまでなんだけど。事件の先は気になるから読んだけど、ちょっとタイトにしたほうがすきだな。 | ||||
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公園のゴミ箱で見つかった女性の腕。 テレビ局に電話して犯行を誇らしげに語る犯人。 次々に現れる犠牲者の姿と、周囲の人間模様をクローズアップして描き出していきます。 犯人は誰かっていう推理小説ではなく、犯罪にかかわってしまった人達の心理がテーマになっていますね。 従犯格の心理はだいぶ書き込まれてあたけれど、主犯はプロフィールが出てくるのが終わりの方なのではっきりしない部分が残る。 頭がいいけど論理的ではないんだよね。 終わり方があっけなかったのかな。 ずっと「模倣犯」じゃなくて「快楽犯罪」だろうと思ってたら、ラストでタイトルが重要なキーワードとなります。 豆腐屋のおじいさんが味があってよかったですね。 | ||||
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模倣犯を読んでいる時、色々心を揺さぶられました。 ある時は、こう来たかー面白い!と感じながら、汗ばむ指(エアコンのタイマーが切れたからかも)。 またある時は、なぜ僕は読書をしているのだろう。まるで本を読むことがノルマみたい。本文の中に人間は独創的な生き物ではないから、みんな真似っこして生きてるとような文章がありました。 僕はどうして本を読むのだろう。その一つに、ドキドキしたい。感動したい。そんな心が揺さぶられる瞬間を、求めているのだと思います。 模倣犯を読んで、心が揺さぶられました。 でも、それは、暗い方向にでした。 僕は独創性のかけらもないから、自分の考えに自己嫌悪してしまうから(模倣犯の中の人達みたいに)、せめて明るい方向に心揺さぶられる小説を読みたいです。そして、そんな登場人物を真似っこして生きてみたいです。宮部みゆき様。 | ||||
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私はこの作品をあまり評価していない。前半のテンションは相当なものだが、後半、タイヤに穴を開けたように、シュルシュルと抜けてゆく。それと、蕎麦屋の青年の妹のキャラが、前半と後半とでかなり違っており、違和感を禁じえない。そしてなにより問題なのは、作品を支配している安易な正義感だ。要は、単なる快楽殺人犯による不条理な殺人を扱っているわけだが、社会背景が十分に描かれておらず、無残に殺される被害者は、残された家族の悲惨をクローズアップするためのピースでしかない。被害者は、概ね家族に問題を抱えており、やや自業自得気味に犯人の術中に嵌る。作者が被害者にシンパシーを持って書いていないのが明らかである。エンタメとしても中途半端であり、問題提起としても幼稚である。 | ||||
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ちょっと無駄な文章、読まなくても理解できる部分が多くありません? 途中から読んでいて辛かったです。(内容がキツイって意味じゃないよ) | ||||
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話自体はおもしろいのだが、やはり長すぎる。 特に、後半が前半までの緻密さに比較してあきらかに質が落ちてしまっている。 あれだけ能力が高く計算された犯行が、後半、特にラストは一気にバタバタと終結していってしまう。 その結末も、なんだかあっけなく、これだけの長編なのにラストだけが異様に短いのはなんだか不思議な感じがしてしまった。 | ||||
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宮部みゆき氏のファンでした・・。今でもファンでいたいけど・・。 最近話題になっている被害者のプライバシーとメンタルケアについて描かれており、 時代の要求を先取りして作品に取入れる嗅覚はさすがですね。 ”火車”はほぼ完璧でした。センチメンタルに流れる傾向はこの頃からありましたが、 作品の完成度の高さで気になりませんでした。 作品を追うごとに強くなるヒューマニズムとセンチメンタル(ちと、くどくない?)! 内容はどれもいいのに、これが気になって読み辛いです。模倣犯も然り。 ラストもドラマチックだけど、強引では・・。映像化を意識して描かれたのでは?と疑いたくなるほど、 こんなのアリ?って感じ・・これまで完璧で冷静な人物に描かれていた犯人が急に子供になっちゃったよー。 最後に文庫5冊はいただけない。文字大きすぎ。3冊でOKでは? いろいろ言いたい放題でしたが、ミステリーとしては面白いです。それだけに細部が残念に感じました。 | ||||
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文庫全5巻の中で、偶数巻は読むのがつらい。 心情的につらいのではなく、単純に読む作業がつらい。 作者はそれまでの事実を、別視点から(ゆえ)に否定するよう論理的に書いている。 しかし、当然ながら読み手にはそれが間違いであることはわかっている。 だからつらい。 作者のメッセージを読み取る事もできるとは思うが、単純に話としたならば、スピード感が鈍化している。 かといって社会的メッセージなどが強いかと言えば、決してそれ程でもないと思う。 冗長・・・というのが正直な所。 | ||||
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上巻の最初はそれこそ一気に読み進みましたが、だんだん勢いが落ちました。宮部さんの作品はテンポが遅い作品が多いと思うけど、それでも「火車」や「理由」は先が知りたくて追いかけるように読んだのに、この作品に関してはそんな勢いが出ませんでした。 | ||||
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現実の世界でも犯罪が発生したとき、マスコミは被害者の痛みを掬い上げることはできず、言葉を弄して薄っぺらな事件の解釈を垂れ流すだけ。被害者家族は無視され、無責任な一般大衆の好奇心の恰好の餌食にされ、二重三重に傷ついていく。その上、マスコミは派手やかな犯罪者を時代の寵児に祭り上げもする。そんな危うい時代風潮がこの小説の背景にある。駆け出しのジャーナリスト滋子は、事件のルポを週刊誌に掲載しつつどうしても行き詰って書けないのは所詮事件が彼女にとって他人事だからだと、被害者の祖父有馬から看破されてしまう。滋子はおそらく作者の物書きとしての分身だろう。たとえこの作品がフィクションであっても犯罪小説を書く人間として、被害者の側の気持ちを掬おうとする作者の真摯さがうかがえた。翻って犯罪者の心理については、浩美の心理に深く分け入っいるわりに、ピースの実像は見えにくい。最後に彼の生い立ちが暴露されるが、それがどう彼を犯罪に駆り立てたのかがわかりづらい。さらに難を言えば、ピースが華々しくマスコミに登場してから、警察もジャーナリズムも彼に疑いの目をむけ彼の裏側を暴こうと動きだすまでに時間がかかりすぎた。信じがたいくらいのろい。大きな手がかりとなるはずの「声」の問題もほったらかしで、なんともじれったい。ピースの特殊な立場が目くらましになって、彼への関心がずれてしまうという理由はあるにせよ、あんまりだ。大団円もあっけなく真犯人をつきとめるまでのサスペンスがまったく機能していない。ただミステリーとしてはイマイチだけれど、有馬、真一、滋子、樋口めぐみ、高井、浩美らの人物造形は素晴らしく読みごたえがあった。 | ||||
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力作ではあると思いますが、力が入りすぎたのか、むやみに長い。半ばは意地で、半ばは、後半は、結末は、あっと驚く展開があるかもという期待で読み進みましたが、期待は期待のままで終わってしまいました。「火車」「理由」に比べると数段落ちると思います。 | ||||
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日本史上最高の劇場型犯罪(もちろんフィクション)を描いた大作。でも作者の意図は、犯罪者やそのプロセスより、被害者遺族や加害者家族の苦しみや悲しみを密度濃く描きたかったのではないか。上手くはいかなかったと思うが、そこにスポットを当てた点は評価したい。 | ||||
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高井和明は被害者で、高井由美子が信じていた事は本当で、栗林浩美は犯人で、ピースは犯人だった。経過を1ページ1ページ読み進めていくことが出来る僕はもちろんこの事実を知っていたが、和明たちが住む世界の人々には全てを知ることは不可能だった。現実の世界で僕は彼らと同じで全ての事実を知ることは出来ないし、全ての事に目を向けている訳でもない。この本を読みながら頭のはしっこで考えていたのはそんな事だった。その当たり前の事を僕が本当に理解したとしても、その当たり前のことは当たり前のままで残るだろう。けれども僕がその事を本当に理解できたら今よりは少しましな人間になれるんだろうなと思った。もう片方で今まで見た映画や読んだ小説の中に出てくる、自信満々or悲しげな瞳で全てを見通す事が出来る登場人物に自分を重ねる僕もいたし、これからもいるんだろうなと思う。 | ||||
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宮部みゆきさん、ちょっと設定に無理があるんでねえの。1)事故で死亡した時の状況だけで栗原と高井を犯人にしている。高井の日常をみれば、あっという間に共犯にしてしまうは無理がある。2)下巻で真犯人網川がでてくるが、警察は全く身辺調査していない。あとのほうでやっと滋子がおかしいと気づいてくれるけど、あんなの警察の初歩捜査で、ねえの。3)上巻で、勝ち気だった高井由美子が後半網川べったりで、自殺までする。かんたんにキャラクターをかえてもらっては、困る。4)知能犯??ピースがあっけなく警察に投降してしまう。5)ほかにもかなり人物、環境などでむりがある。連載だったからかなあ。誰かさんのレビューにもあったが、塚田真一と有馬じいさんのやりとりで、やっと宮部のあたたかさを再確認できたのがよかった。おまけみたいな頁はとばしても、上下巻読むのに20時間かかった。長編です。宮部みゆきさんごくろうさまでした。今度は後味のスカーとする作品をたのんまっせえ。 | ||||
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あまりのヴォリュームに最初はひるんだものの、一気に読み通せた。「なぜひとは犯罪に走るのか」という事件の〈動機〉の全体像が、心理学の知見も盛りこんで、丁寧に追究されている。この分厚さは、無くてはならなかったものだと言ってよい。 その達成は見事であるが、しかし犯罪の〈動機〉についての宮部の結論は、世間の常識を一歩たりともはみ出すようなものではないし、それゆえ大ベストセラーになりえたのだろう。宮部が書いているのは、正確に言えば「どのようなタイプの人間が犯罪に走りうるのか」ということなのである。 だからこそ、定職につかない者、他人にコンプレックスやルサンチマンをいだく者、組織に適応できない者らは、宮部にとってはアプリオリな「犯罪者予備軍」と見なされる。じじつ、本作中の連続殺人犯(ピースと栗橋浩美)も、そのようなキャラクターなのだ。被害者の遺族の口を借りてマスコミを批判しているように見える宮部も、結局はマスコミ的・世間的な感性を共有しているのである。 言いかえれば、本作に決定的に欠けているのは「犯罪をいかに裁くか」という問題意識にほかならない。近代法では、判決が下る前ではすべての者が「推定無罪」であるのだが、宮部がとっている視点は、上述のように「これこれのタイプの人間は犯罪者に違いない」という「推定有罪」なのだ。これはまぎれもなく世間やマスコミの姿勢の確認であり、それへの追従である。(聞くところによると、某大学法学部には「宮部信者」が多いそうだが、これは日本が近代社会ではないことを証しているのでは?) | ||||
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宮部みゆきさんの作品でちょっと異色のほうなのかな?犯人の思考なんかは楽しめたのですがいまいち自分の中で想像できなかった(俺の頭が悪いのか?)内容はおもしろかったし、買って損はしなかった作品でした。 | ||||
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上下2巻の大冊で読み応えがあり、とにかくおもしろい。うまい。しかし、初期の宮部みゆきを愛読したものから見ると、どうも不満が残る。特に上巻まではイヤな気分。人間の醜さをここまで書かなくてもと思った。後半、宮部お得意の少年と老人のあたたかい触れ合いがあり救われるのだが・・・。初期の作品のあのさわやかな読後感がなつかしいと感じるのは私だけだろうか。 | ||||
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上巻の読み応えに魅かれて、読み進みましたが正直う~んといった感じです。 宮部作品のラストはいつも意外性と、何とも言えない切なさと割り切れなさが残りますが、それがまたそれが宮部らしさの魅力と思います。今回はラストに向け登場人物の行動・感情が読める上、これだけのページを重ねてきたのにあっけなさすぎとの感がぬぐえません。 宮部作品は全部読みたいといった方には、否定はしませんが「宮部長編代表作」と思って初めて読む方は避けたほうが賢明。宮部作品は大好きで皆読んできましたが、これでつまづきました。 | ||||
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