日の名残り

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評判

日の名残りの評価:

4.45/5点 レビュー 402件。 A ランク

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平均点4.45pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1,047件 61〜80 4/53ページ
No.987
(3pt)

日の名残り

第二次世界大戦が終わって数年が経った「現在」のストーリー。本が読みたい時間にゆっくり読める内容と持ち運びしやすい大きさです。とても感銘を受ける一冊です。
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.986
(3pt)

日の名残り

第二次世界大戦が終わって数年が経った「現在」のストーリー。本が読みたい時間にゆっくり読める内容と持ち運びしやすい大きさです。とても感銘を受ける一冊です。
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638
No.985
(3pt)

日の名残り

第二次世界大戦が終わって数年が経った「現在」のストーリー。本が読みたい時間にゆっくり読める内容と持ち運びしやすい大きさです。とても感銘を受ける一冊です。
日の名残り Amazon書評・レビュー: 日の名残りより
4120019470
No.984
(5pt)

良品

発送も迅速で、とてもキレイな物が届きました。価格も安く買えたので、大満足です。
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.983
(5pt)

良品

発送も迅速で、とてもキレイな物が届きました。価格も安く買えたので、大満足です。
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638
No.982
(5pt)

良品

発送も迅速で、とてもキレイな物が届きました。価格も安く買えたので、大満足です。
日の名残り Amazon書評・レビュー: 日の名残りより
4120019470
No.981
(5pt)

いっつのっとつーれいと

今44歳独身の僕。
毎日は平和で楽しく笑顔にあふれている。ゴルフに夢中になっている。
だけど今が全て。今が全てだとわかっている。
後にも先にもない今現在を夢中で生きていきたい。
怖がらず新たに挑戦したい。 けこんしたい。。。
そんなことを思わせてくれた物語でした。

明日はあの娘を誘ってみようと思います。
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.980
(5pt)

いっつのっとつーれいと

今44歳独身の僕。
毎日は平和で楽しく笑顔にあふれている。ゴルフに夢中になっている。
だけど今が全て。今が全てだとわかっている。
後にも先にもない今現在を夢中で生きていきたい。
怖がらず新たに挑戦したい。 けこんしたい。。。
そんなことを思わせてくれた物語でした。

明日はあの娘を誘ってみようと思います。
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638
No.979
(5pt)

いっつのっとつーれいと

今44歳独身の僕。
毎日は平和で楽しく笑顔にあふれている。ゴルフに夢中になっている。
だけど今が全て。今が全てだとわかっている。
後にも先にもない今現在を夢中で生きていきたい。
怖がらず新たに挑戦したい。 けこんしたい。。。
そんなことを思わせてくれた物語でした。

明日はあの娘を誘ってみようと思います。
日の名残り Amazon書評・レビュー: 日の名残りより
4120019470
No.978
(5pt)

人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ

イギリスの田舎を旅する初老の執事の回顧録。主人公は、執事としての品格を追求するあまり、信頼関係を築いた同僚の女中頭への想いにも向き合えない、不器用なまでに真面目な男だ。今彼に残されたのは、かつての主人が外交官であった時代にお屋敷を訪れる錚々たる来客をもてなしたという、華々しい過去への矜持だけである。しかし、執事としての職務を全うするために全身全霊をつくすも、忠誠を誓った主人とも悲壮な別れを経験する。
どんな後悔があろうとも時間を戻すことはできない。今できることを精一杯やるんだ。夕暮れの海岸で偶然出会った男が言う。「人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ。」
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.977
(5pt)

人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ

イギリスの田舎を旅する初老の執事の回顧録。主人公は、執事としての品格を追求するあまり、信頼関係を築いた同僚の女中頭への想いにも向き合えない、不器用なまでに真面目な男だ。今彼に残されたのは、かつての主人が外交官であった時代にお屋敷を訪れる錚々たる来客をもてなしたという、華々しい過去への矜持だけである。しかし、執事としての職務を全うするために全身全霊をつくすも、忠誠を誓った主人とも悲壮な別れを経験する。
どんな後悔があろうとも時間を戻すことはできない。今できることを精一杯やるんだ。夕暮れの海岸で偶然出会った男が言う。「人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ。」
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638
No.976
(5pt)

人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ

イギリスの田舎を旅する初老の執事の回顧録。主人公は、執事としての品格を追求するあまり、信頼関係を築いた同僚の女中頭への想いにも向き合えない、不器用なまでに真面目な男だ。今彼に残されたのは、かつての主人が外交官であった時代にお屋敷を訪れる錚々たる来客をもてなしたという、華々しい過去への矜持だけである。しかし、執事としての職務を全うするために全身全霊をつくすも、忠誠を誓った主人とも悲壮な別れを経験する。
どんな後悔があろうとも時間を戻すことはできない。今できることを精一杯やるんだ。夕暮れの海岸で偶然出会った男が言う。「人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ。」
日の名残り Amazon書評・レビュー: 日の名残りより
4120019470
No.975
(4pt)

文字による情景の描写

老執事の独り言が、延々と続くだけの話なのに最後まで読んでしまいました。情景が目の前に浮かんでくるような描写力は、映画のシーンを見るようです。まだ「クララとお日様」と2作しか読んでませんが、この作家ならどのようなつまらない日常を切り取っても最後まで読ませてくれると思います。今度は、もう少し、エキサイティングな「私を離さないで」を読んでみようと思います。
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.974
(4pt)

文字による情景の描写

老執事の独り言が、延々と続くだけの話なのに最後まで読んでしまいました。情景が目の前に浮かんでくるような描写力は、映画のシーンを見るようです。まだ「クララとお日様」と2作しか読んでませんが、この作家ならどのようなつまらない日常を切り取っても最後まで読ませてくれると思います。今度は、もう少し、エキサイティングな「私を離さないで」を読んでみようと思います。
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638
No.973
(4pt)

文字による情景の描写

老執事の独り言が、延々と続くだけの話なのに最後まで読んでしまいました。情景が目の前に浮かんでくるような描写力は、映画のシーンを見るようです。まだ「クララとお日様」と2作しか読んでませんが、この作家ならどのようなつまらない日常を切り取っても最後まで読ませてくれると思います。今度は、もう少し、エキサイティングな「私を離さないで」を読んでみようと思います。
日の名残り Amazon書評・レビュー: 日の名残りより
4120019470
No.972
(5pt)

「三日目ー夜」のメタファー

哀愁漂うこの作品。
とても余韻が残る味わい深い作品でした。
その中でも個人的に感情を
打ちのめされてしまった部分を
覚書としてしたためたいと思います。
本書の文章にも触れますので
内容を知りたくない方はご注意お願いします。

自分が打ちのめされてしまった部分は、
文庫本226ページから228ページにかけて主人公がガス欠に見舞われてしまった場面です。
この場面の描写はスティーブスンの過去・現在・未来の人生を表してるのではないかと思えてなりませんでした。

以下、長くなるので部分的に引用していきたいと思います。

"いずれにせよ、十五分ほどドライブしているうちに、私は荒涼とした湿地帯に出ました。
右も左も一面の沼地のように見え、前方にはもやが広がっていました。
納屋や農家らしきものが浮かび上がってきましたが、それ以外には、人の住んでいる気配というものがまったく感じられませんでした"

これはスティーブスンの現在の心理状態を表してるのではないのか?
沼地やもやと行き先も限られ先も見通せてない状態のように思われます。
また、人の気配がないというのは現在の彼の状況を仄めかしてるのではないか?

"私はここでUターンし、先ほど通り過ぎた記憶がある曲がり角を捜して、道路をしばらくもどったと存じます。曲がり角は確かにあり、私はそこを曲がりましたが、その新しい道も先ほどの道とたいして変わらず、むしろいっそう寂しい感じすらいたしました"

ここでは、今さら戻ってみても、もはや手遅れということを仄めかし、新しい道を選んだとしても結果はあまり変わらず、さらにどこか滑稽じみた哀愁も感じられずにはいられません。

"両側の生け垣にはさまれ、まるでもう夜になったような暗さの中をしばらく走っていきますと道路が急な上りになりました"

「生け垣」というのは
個人的には彼の信念「紳士としての品格」を手にするために、
彼が作り上げだものの道筋の暗喩ではないのかと思いました。
その作り上げだ信念が邪魔をして、
周りの風景を見ることができないのではないのか。
「急な上り」は品格ある紳士としての道のりを表してると思いました。

"フォードはさらに数ヤード丘を上りつづけ、そして止まりました。辺りの様子を見に車から降りてみますと、夕焼けの明るさはあと数分しかもちそうにありません"

フォードは彼自身を表してると思います。
イギリスの高級車といえばロールスロイスが有名ですが、
イギリス車ではなく、アメリカの車フォードであるのも、
彼が今はアメリカに雇われの身であることを示してるのと思います。
そして、ガソリン、彼の心のエネルギーは坂の途中で力尽きます。

"私が立っておりましたのは、立ち木や生け垣で囲まれた急な上り坂の途中でした"

"丘のさらに上のほうでは生け垣がとぎれ、かんぬきで閉じた広い門が、背景の夕空にくっきりと浮かび上がっています。私はその門のほうへ道を上りはじめました。あの門から周囲を見渡せば、位置感覚もとりもどせるでしょうし、もし近くに農家でも見つかれば、そこですぐに助けが得られるという期待もあったのだと存じます"

夕焼けを背景にした広い門は、「品格のある紳士」のゴールの象徴だと思います。
頂上では生け垣が途切れておりますので、
頂上に立てば自分に課したを"生け垣"を下ろせるのではないのか、
そしてそこでやっと助けを求めることができるという彼の無意識の現れではないでしょうか?

"ですから、その門の脇に立ったとき、私の目に飛び込んできた光景には、少なからずがっかりさせられたことを告白せねばなりません。門の向こう側には、草地が急傾斜でくだっておりました"

ですが、残念ながら頂上は彼が期待していたほどのものではありませんでした。
彼は「執事としての品格」を手に入れたんだと思います。
ですが、それは蓋を開けてみれば大したものではなかったと彼の人生を否定してるとも思われない残酷な描写に感じられました。

"もやがしだいに濃くなってくるなか、あの寂しい丘の上に立って、門越しに遠くの村のあかりをながめているのは、決して楽しい気分のものではありませんでした"

これは彼が仕事を得た栄光と日常にあるしあわせとを比較してるように思われます。
そして、それは決して楽しい気分ではなかったと。

"このままフォードへ引き返し、誰かが車で通りかかるまで、中で待っているのが最善ではないか・・・"

"それに呼び止めるもなにも、先ほどフォードを降りてから、ここを通りすぎた車は一台もありません。いえ、考えてみれば、タビストックを出てからは車を一台も見た覚えがないのです"

先程フォードは執事としての彼自身を表してるのではないかと述べましたが、
「執事としての品格」を手に入れるために坂を上り続けているのはもはや彼しかいないということではないでしょうか?
昔は多くの同業者と切磋琢磨してた栄光の時代は過ぎ去り、孤独に邁進する彼の孤独さと執事という文化が無くなりつつあるという描写に思えます。

以上があくまで自分の解釈になります。
皆様がこの書籍を楽しむ一つの一助になってくれれば幸いです。

とても長くなってしまいましたが、
これらの部分をそう解釈して読んだとき
感情が一気に揺り動かされ、
とても強い哀愁が6時間くらい心にのしかかってきました。
丁寧な文章でこんなにも感情を突き動かされることにとても驚嘆します。
自分は「わたしを離さないで」も読んではいたのですが上手く感情移入ができず、
ノーベル賞委員会が選んだ理由として「感情を揺り動かす」があったのですが、
この作品でそれを体験することができてとても良かったです。

最後になりますが、スティーブスンが最後ジョークを覚えようという描写は見てて心が痛くなってしまいました。
品位あるイギリスがアメリカに対しておどけた道化になってしまうという
時代の流れとは言え、誇りや品位を保っていてほしいという自分の願いがありました。
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.971
(5pt)

「三日目ー夜」のメタファー

哀愁漂うこの作品。
とても余韻が残る味わい深い作品でした。
その中でも個人的に感情を
打ちのめされてしまった部分を
覚書としてしたためたいと思います。
本書の文章にも触れますので
内容を知りたくない方はご注意お願いします。

自分が打ちのめされてしまった部分は、
文庫本226ページから228ページにかけて主人公がガス欠に見舞われてしまった場面です。
この場面の描写はスティーブスンの過去・現在・未来の人生を表してるのではないかと思えてなりませんでした。

以下、長くなるので部分的に引用していきたいと思います。

"いずれにせよ、十五分ほどドライブしているうちに、私は荒涼とした湿地帯に出ました。
右も左も一面の沼地のように見え、前方にはもやが広がっていました。
納屋や農家らしきものが浮かび上がってきましたが、それ以外には、人の住んでいる気配というものがまったく感じられませんでした"

これはスティーブスンの現在の心理状態を表してるのではないのか?
沼地やもやと行き先も限られ先も見通せてない状態のように思われます。
また、人の気配がないというのは現在の彼の状況を仄めかしてるのではないか?

"私はここでUターンし、先ほど通り過ぎた記憶がある曲がり角を捜して、道路をしばらくもどったと存じます。曲がり角は確かにあり、私はそこを曲がりましたが、その新しい道も先ほどの道とたいして変わらず、むしろいっそう寂しい感じすらいたしました"

ここでは、今さら戻ってみても、もはや手遅れということを仄めかし、新しい道を選んだとしても結果はあまり変わらず、さらにどこか滑稽じみた哀愁も感じられずにはいられません。

"両側の生け垣にはさまれ、まるでもう夜になったような暗さの中をしばらく走っていきますと道路が急な上りになりました"

「生け垣」というのは
個人的には彼の信念「紳士としての品格」を手にするために、
彼が作り上げだものの道筋の暗喩ではないのかと思いました。
その作り上げだ信念が邪魔をして、
周りの風景を見ることができないのではないのか。
「急な上り」は品格ある紳士としての道のりを表してると思いました。

"フォードはさらに数ヤード丘を上りつづけ、そして止まりました。辺りの様子を見に車から降りてみますと、夕焼けの明るさはあと数分しかもちそうにありません"

フォードは彼自身を表してると思います。
イギリスの高級車といえばロールスロイスが有名ですが、
イギリス車ではなく、アメリカの車フォードであるのも、
彼が今はアメリカに雇われの身であることを示してるのと思います。
そして、ガソリン、彼の心のエネルギーは坂の途中で力尽きます。

"私が立っておりましたのは、立ち木や生け垣で囲まれた急な上り坂の途中でした"

"丘のさらに上のほうでは生け垣がとぎれ、かんぬきで閉じた広い門が、背景の夕空にくっきりと浮かび上がっています。私はその門のほうへ道を上りはじめました。あの門から周囲を見渡せば、位置感覚もとりもどせるでしょうし、もし近くに農家でも見つかれば、そこですぐに助けが得られるという期待もあったのだと存じます"

夕焼けを背景にした広い門は、「品格のある紳士」のゴールの象徴だと思います。
頂上では生け垣が途切れておりますので、
頂上に立てば自分に課したを"生け垣"を下ろせるのではないのか、
そしてそこでやっと助けを求めることができるという彼の無意識の現れではないでしょうか?

"ですから、その門の脇に立ったとき、私の目に飛び込んできた光景には、少なからずがっかりさせられたことを告白せねばなりません。門の向こう側には、草地が急傾斜でくだっておりました"

ですが、残念ながら頂上は彼が期待していたほどのものではありませんでした。
彼は「執事としての品格」を手に入れたんだと思います。
ですが、それは蓋を開けてみれば大したものではなかったと彼の人生を否定してるとも思われない残酷な描写に感じられました。

"もやがしだいに濃くなってくるなか、あの寂しい丘の上に立って、門越しに遠くの村のあかりをながめているのは、決して楽しい気分のものではありませんでした"

これは彼が仕事を得た栄光と日常にあるしあわせとを比較してるように思われます。
そして、それは決して楽しい気分ではなかったと。

"このままフォードへ引き返し、誰かが車で通りかかるまで、中で待っているのが最善ではないか・・・"

"それに呼び止めるもなにも、先ほどフォードを降りてから、ここを通りすぎた車は一台もありません。いえ、考えてみれば、タビストックを出てからは車を一台も見た覚えがないのです"

先程フォードは執事としての彼自身を表してるのではないかと述べましたが、
「執事としての品格」を手に入れるために坂を上り続けているのはもはや彼しかいないということではないでしょうか?
昔は多くの同業者と切磋琢磨してた栄光の時代は過ぎ去り、孤独に邁進する彼の孤独さと執事という文化が無くなりつつあるという描写に思えます。

以上があくまで自分の解釈になります。
皆様がこの書籍を楽しむ一つの一助になってくれれば幸いです。

とても長くなってしまいましたが、
これらの部分をそう解釈して読んだとき
感情が一気に揺り動かされ、
とても強い哀愁が6時間くらい心にのしかかってきました。
丁寧な文章でこんなにも感情を突き動かされることにとても驚嘆します。
自分は「わたしを離さないで」も読んではいたのですが上手く感情移入ができず、
ノーベル賞委員会が選んだ理由として「感情を揺り動かす」があったのですが、
この作品でそれを体験することができてとても良かったです。

最後になりますが、スティーブスンが最後ジョークを覚えようという描写は見てて心が痛くなってしまいました。
品位あるイギリスがアメリカに対しておどけた道化になってしまうという
時代の流れとは言え、誇りや品位を保っていてほしいという自分の願いがありました。
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638
No.970
(5pt)

「三日目ー夜」のメタファー

哀愁漂うこの作品。
とても余韻が残る味わい深い作品でした。
その中でも個人的に感情を
打ちのめされてしまった部分を
覚書としてしたためたいと思います。
本書の文章にも触れますので
内容を知りたくない方はご注意お願いします。

自分が打ちのめされてしまった部分は、
文庫本226ページから228ページにかけて主人公がガス欠に見舞われてしまった場面です。
この場面の描写はスティーブスンの過去・現在・未来の人生を表してるのではないかと思えてなりませんでした。

以下、長くなるので部分的に引用していきたいと思います。

"いずれにせよ、十五分ほどドライブしているうちに、私は荒涼とした湿地帯に出ました。
右も左も一面の沼地のように見え、前方にはもやが広がっていました。
納屋や農家らしきものが浮かび上がってきましたが、それ以外には、人の住んでいる気配というものがまったく感じられませんでした"

これはスティーブスンの現在の心理状態を表してるのではないのか?
沼地やもやと行き先も限られ先も見通せてない状態のように思われます。
また、人の気配がないというのは現在の彼の状況を仄めかしてるのではないか?

"私はここでUターンし、先ほど通り過ぎた記憶がある曲がり角を捜して、道路をしばらくもどったと存じます。曲がり角は確かにあり、私はそこを曲がりましたが、その新しい道も先ほどの道とたいして変わらず、むしろいっそう寂しい感じすらいたしました"

ここでは、今さら戻ってみても、もはや手遅れということを仄めかし、新しい道を選んだとしても結果はあまり変わらず、さらにどこか滑稽じみた哀愁も感じられずにはいられません。

"両側の生け垣にはさまれ、まるでもう夜になったような暗さの中をしばらく走っていきますと道路が急な上りになりました"

「生け垣」というのは
個人的には彼の信念「紳士としての品格」を手にするために、
彼が作り上げだものの道筋の暗喩ではないのかと思いました。
その作り上げだ信念が邪魔をして、
周りの風景を見ることができないのではないのか。
「急な上り」は品格ある紳士としての道のりを表してると思いました。

"フォードはさらに数ヤード丘を上りつづけ、そして止まりました。辺りの様子を見に車から降りてみますと、夕焼けの明るさはあと数分しかもちそうにありません"

フォードは彼自身を表してると思います。
イギリスの高級車といえばロールスロイスが有名ですが、
イギリス車ではなく、アメリカの車フォードであるのも、
彼が今はアメリカに雇われの身であることを示してるのと思います。
そして、ガソリン、彼の心のエネルギーは坂の途中で力尽きます。

"私が立っておりましたのは、立ち木や生け垣で囲まれた急な上り坂の途中でした"

"丘のさらに上のほうでは生け垣がとぎれ、かんぬきで閉じた広い門が、背景の夕空にくっきりと浮かび上がっています。私はその門のほうへ道を上りはじめました。あの門から周囲を見渡せば、位置感覚もとりもどせるでしょうし、もし近くに農家でも見つかれば、そこですぐに助けが得られるという期待もあったのだと存じます"

夕焼けを背景にした広い門は、「品格のある紳士」のゴールの象徴だと思います。
頂上では生け垣が途切れておりますので、
頂上に立てば自分に課したを"生け垣"を下ろせるのではないのか、
そしてそこでやっと助けを求めることができるという彼の無意識の現れではないでしょうか?

"ですから、その門の脇に立ったとき、私の目に飛び込んできた光景には、少なからずがっかりさせられたことを告白せねばなりません。門の向こう側には、草地が急傾斜でくだっておりました"

ですが、残念ながら頂上は彼が期待していたほどのものではありませんでした。
彼は「執事としての品格」を手に入れたんだと思います。
ですが、それは蓋を開けてみれば大したものではなかったと彼の人生を否定してるとも思われない残酷な描写に感じられました。

"もやがしだいに濃くなってくるなか、あの寂しい丘の上に立って、門越しに遠くの村のあかりをながめているのは、決して楽しい気分のものではありませんでした"

これは彼が仕事を得た栄光と日常にあるしあわせとを比較してるように思われます。
そして、それは決して楽しい気分ではなかったと。

"このままフォードへ引き返し、誰かが車で通りかかるまで、中で待っているのが最善ではないか・・・"

"それに呼び止めるもなにも、先ほどフォードを降りてから、ここを通りすぎた車は一台もありません。いえ、考えてみれば、タビストックを出てからは車を一台も見た覚えがないのです"

先程フォードは執事としての彼自身を表してるのではないかと述べましたが、
「執事としての品格」を手に入れるために坂を上り続けているのはもはや彼しかいないということではないでしょうか?
昔は多くの同業者と切磋琢磨してた栄光の時代は過ぎ去り、孤独に邁進する彼の孤独さと執事という文化が無くなりつつあるという描写に思えます。

以上があくまで自分の解釈になります。
皆様がこの書籍を楽しむ一つの一助になってくれれば幸いです。

とても長くなってしまいましたが、
これらの部分をそう解釈して読んだとき
感情が一気に揺り動かされ、
とても強い哀愁が6時間くらい心にのしかかってきました。
丁寧な文章でこんなにも感情を突き動かされることにとても驚嘆します。
自分は「わたしを離さないで」も読んではいたのですが上手く感情移入ができず、
ノーベル賞委員会が選んだ理由として「感情を揺り動かす」があったのですが、
この作品でそれを体験することができてとても良かったです。

最後になりますが、スティーブスンが最後ジョークを覚えようという描写は見てて心が痛くなってしまいました。
品位あるイギリスがアメリカに対しておどけた道化になってしまうという
時代の流れとは言え、誇りや品位を保っていてほしいという自分の願いがありました。
日の名残り Amazon書評・レビュー: 日の名残りより
4120019470
No.969
(5pt)

イギリスで読みたい

この本はイギリスで読んだら、より情景が鮮明に映し出されるのではないかと思った。イギリス行ったことないけど。
日の名残り (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (ハヤカワepi文庫)より
4151200037
No.968
(5pt)

イギリスで読みたい

この本はイギリスで読んだら、より情景が鮮明に映し出されるのではないかと思った。イギリス行ったことないけど。
日の名残り (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 日の名残り (中公文庫)より
4122020638