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血と骨
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血と骨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 1~20 1/3ページ
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読み応えある重い文学だが,暴力とセックスの情景が余りに多く,その分疲れる。 | ||||
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戦争による残酷さ、時代に翻弄された朝鮮人の哀しみは胸を打つ。人の命がこうも軽く扱われる時代、この時代を生き抜いた人たちは逞しかった | ||||
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これらの三大要素がギュッと凝縮された1冊 映画も観ましたが小説の方が面白かったです | ||||
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映画を観て原作を必ず読もうと思い購入に至りました。 舞台となる地域に、地方から出てきて家賃が安いという理由で住み始めて10年以上の日本人です。 長く住んでいると韓国人や朝鮮人の知り合いも増え、優しさに助けられる日もあります。 彼等がどのようにして今の生活に至ったのかを知りたく映画を観てから読み始めましたが、暴力や愛人、お金の問題や差別、読み進めるのが少し億劫になります。 平成の日本に産まれて良かったと思う作品でした。 | ||||
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ビートたけしの映画を観て原作を是非読みたいと思って購入しました。 うーん・・・この時代は凄かったですね。 人種偏見,まさに凄いとしか言えません。 この時代を生きてきた同世代の一員として 申し訳ありませんが、懐かしさを感じて います。 確かにこういう時代でした。 | ||||
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ここまでではないが、昭和にはこういう、おじさんがいました。 こんな人に鍛えられ根性つきました。 | ||||
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映画を観てあまりにも衝撃的だったので原作を読みました。 映画以上に原作の方が異常性が高く考えさせられる内容でした。 在日だからと簡単には言い切りたくない内容です。 人間誰しも極限に追い詰められどうしようもなくなった時、自己表現を暴力で解決しようとするのはどの時代、どの国にもあると思います。 暴力で傷付くのは結局は非力な女性や子どもになってしまうのがやるせません。 主人公に至っては屈強な男性でも歯が立たないので主人公以外が傷付き不幸になります。 英姫が逃げた場所にもやってくる主人公の怖さが印象に残りました。 下巻よりも上巻の方が常軌を逸した異常性もあり 怖くも一気読みしました。 | ||||
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1人の人間の身勝手さや、暴力の描写が多く、読んでいてつらかった。 また完全に作り話ではない故の、人の不甲斐なさや、報われない登場人物の境遇に憤りを感じました。 ただ、このような内容だからこそ、全体を通して自分の人生について考えさせられた。 もし、その事で少しでも他者に思いやりを持てたとしたら、とても実りのある本でした。 総合的にみて、とても読む意義のある本でした。 | ||||
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上巻下巻を通し凄まじい人間の業を克明に描いて読む者のハラワタを抉る。冗漫とも思える部分もなきにしもあらずだが、後で考えるとやはり無くてはならない描写だと思い当たる。読後に映画を観たが、余りにダイジェスト化されており失望、ビートたけしはミスキャスト、やはり原作を読むべき。 | ||||
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家族の協力を得て成功した事業の利益は全て自分のもの、自宅のすぐ近くに妾と住む、妾が病気になったら新しい妾をとり介護させるという非常に自己中心的な主人公の話です。 そしてケチで暴力的な性格が災いして、ほとんどのひとに離れられていく… 読みやすいですしオススメです。 | ||||
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この本は山本周五郎賞を取った作品です。 上巻は妻と暴力的な夫とのなれそめ、苦労話、子供との逃走劇で主に構成されています。 夫の接近の仕方、結婚へのもってき方がありえないです…不幸すぎる 逃走劇は危機感がすごく伝わってきます。 読みやすいしおすすめです。 | ||||
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正に怪物です。 儒教って怖いですね。 この国民性全然変わってないと思いますよ。 あと、朝鮮人の大半は俊平の様に密航なり出稼ぎで来て、徴用で来て居残ったのが300弱だということが描写のいたるところから解りますが、良いんですか?被害者デマゴーグとしてと一応突っ込みます。 | ||||
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ド底辺ダメ男の一生。戦前戦後の日本。主人公は残忍な朝鮮人男性・金俊平。 「成漢にとって金俊平は父というより朝鮮の精神風土の根っこに巣食っている正体不明の'のような存在だった」p407 (成漢が作家自身で、金俊平は作家の実在する父) 酒とケンカに明け暮れ、暴力で人を支配し、精力絶倫で気ままに女を抱き、欲のままに振る舞う自分勝手な男。 寛容さは弱さと捉え、身内にも外にも情け容赦ない。 もう本当に朝鮮人の代表的な性格を極限にまで高めて表現したみたいな男。 当時はこういう暴力的な男こそが活躍できる時代だったのだろう。 金融業、蒲鉾工場、ヒロポン密造などをする。税金なんか払わない、法律なんて気にしない。 時には権利を獲得するために「日本の植民地支配」を言い訳に、役所を団体圧力でねじ伏せる。 当時の日本における朝鮮民族は一種のヤクザ団体だったのだな。 「(前略)植民地時代に日本はわれわれに何をしたか。われわれは日本政府に賠償請求できる立場にある。それを考えれば許認可の一つや二つに何の問題があるのか。許可されるまで、われわれは、毎日デモをする。明日は五百人、明後日は千人、そのつぎは一万人のデモを動員する。場合によっては血を見るかもしれない。その責任はすべて市当局にある」P315 「あんた方はわれわれ朝鮮人から報復されても文句の言えない立場だ(後略)」P276 このように個人の問題を政治問題にすり替え、日本人を恫喝するのは朝鮮人の悪い癖だ。 この作家も民族的怨念と親からの遺伝で相当狂ってるに違いない。自分の激情を文章に込めた感じがする。 特に女をセックスで虜にする場面は、ありえへんわ。「男はこうでありたい」という願望によって誇張して書いている。 こんな男でもやはり老いには勝てない。今までのツケがのしかかる。すべては完全に自分が招いた惨禍、自業自得。 若い頃は死なんか怖くなかったし死ぬ時は瞬間的に死ぬのだと思ってた。しかし実際にはなかなか死なないのだ。 老いがじわじわと体を蝕んでいく様子が壮絶だった。 | ||||
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とにかくエゴイストな金俊平。 そして気に入らないことには暴力。 確かに人によっては暴力描写に嫌悪感を感じるとは思います。 昔は金俊平のような人がたくさんまわりにいました。 もちろん金俊平ほと酷くはありませんが。 現代はそんな人はほとんどいませんが、替わりに皆の心に金俊平が住み着いたのでは?と考えさせられた作品でした。 | ||||
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すごい男だ。 昔の男はぶっ飛んだ男ばかりと聞いたけどこの人はもっと凄い。 正妻だけど愛せない、でも逃げると追いかける。 奥さんも憎いがいつか変わってくれると信じる素晴らしい根性の持ち主。 愛人に対する他人に見せない深い愛情… ほんの数日で読んだのは久しぶり | ||||
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この本を読んで、主人公の生き方や行いに善悪の判断をつけるのは簡単だし、目をそむけたいシーンの連続だらけだから、特に女性の方には受けないだろうと思う。 しかしながら、貧困と差別の中での生身の人間の性(さが)を包み隠すところなく極端な形で表現されている。 作者(=成漢)が、自分の中に残る逃れられない親子の宿業(血と骨)を強く意識するくだりも絶妙である。 主人公の金や性に対する執着、埋められない孤独と淋しさ、生と死に向かう姿勢、実はすべてが人間の本性そのものではないだろうか? 敢えて極端な例を用いて、人間の業や本質をえぐりだした名作、10年以上たっても色あせることはない。 | ||||
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歴史上の有名人でもない人物の歴史を読むのにこんなに惹きこまれるとは思わなかった。圧倒的な迫力はリアリズムから生まれているのだろう。筆力もすばらしい。人間の人間であるがままの姿が小説になるということを実感させられた作品。教訓めいたことを伝えたいわけでもなく、勇気を与えたいというわけでもなく、自分が書きたいこと・書けるものを渾身の力で書いている感がある。あるいみ読者の視点はまったく意識していないように感じられる。 商業的に中途半端にかかれた物は申し訳ないが解ってしまう。読者が面白いと思ってくれそうなことを書く、映像化を期待して書く。それほどに陳腐なものはない。 この作品は他人の視線を意識してへつらう感じはまったくない。非常に崇高だと思う。 | ||||
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舞台は大阪。戦前から戦後にかけて生き抜いた、金俊平の人生を軸に書かれた長編小説。 久しぶりに再読したが、初読のときと同じように圧倒された。 蒲鉾工場で働く主人公は、ある女郎を身請けするも、その女から逃げられ、強引に関係した女と結婚した後に家の外 で女を作る。その後、自ら経営に乗り出した蒲鉾工場で大成功を収めるも、その吝嗇と暴力性から、家庭に平和が訪 れることは無い。 主人公の金俊平は圧倒的な肉体を持つ男であり、老人になっても後妻に何人もの子供を生ませる絶倫を誇っていた。 だが、晩年は病魔にたおれ、死の恐怖に怯え、眠れぬ夜を過ごすことになる。 この小説の面白さについて思いつくままに書くと、以上のような感じになる。 1.細部が迫真性に満ちており、作り話という感じがしない。 1.主人公をはじめとした登場人物すべてが、実在性を感じさせる。(実際、主人公のモデルは作者の父親であり、 ある程度事実が組み込まれている部分もあるのだろうと想像される) 1.一種の「家族小説」でありながら、人間の憎悪や殺意が抉り出すように執拗に書き込まれており、その異様さに、 強い興味と関心を抱かないわけにはいかなくなる。 1.物語の中で多くの登場人物が死んでいき、後半では病魔に冒された主人公は迫り来る自らの死に恐怖する。 人にとって共通のテーマである「死」というものについて否応なしに直面しないわけにはいかない内容であり、 通読を迫られる。 人間のグロテスクで度し難い側面を余すところなく描ききった傑作である。 | ||||
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そう断言できる。 著者の実の父をモデルした主人公、金 俊平。 大阪の蒲鉾工場で働くこの怪人は、その凶暴な性格で周囲から恐れられていた。 この男の生き様は正しく、「修羅」であり、僕のような気の小さい男からすると、そのあまりの凄さににむしろ憧れさえ抱いてしまう。 とてつもなく強欲で、人の気持ちなどかえりみず、強姦同然で女を物にし、吝嗇で、喧嘩をすれば、極道でさえ恐れをなすという、その傍若無人さ。 人を信じず、己の肉体のみを頼りに生きる一匹狼。 普通、人は組織に入り、我慢をし、苦労をし続け、ちょっとした趣味や、酒などでそのストレスを吐き出す・・・それのサイクルをひたすら続けて死んでいく。 僕もきっとそういう人生歩むのだろう。 それだけにこの男のあまりも、あまりにも身勝手な生き様は、むしろ憧れてしまうのです。 未だ、心に残り続けている傑作です。 是非、皆さんも読んでみてください。 アイゴー! | ||||
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物語の端緒は1930年代。済州島から大阪へと渡り、蒲鉾工場で働く魁偉の金俊平は極道からも恐れられる猛悪な男だった。家族や親せき、複数の妾や在日同胞までを暴力によって支配し続けたこの男の壮絶な生涯を描く。上下巻合計で900ページ超の長編小説。 感情のおもむくまま理屈の通らない乱暴狼藉を周囲にほとばしらせて生きる金俊平。 梁石日の圧倒的な筆力が作り上げた怪人ですが、モデルにしたのは作者自身の父親とのこと。それで思い出すのは同じ作者が書いた回想録「修羅を生きる―「恨」をのりこえて」(講談社現代新書)です。こちらはまさに父親の実像を描いた書ですが、これを以前読んでいたとはいえ、「血と骨」の金俊平の破壊者ぶりにはなんとも言葉が出てこない衝撃を改めて受けました。 また「夜を賭けて」で描かれた戦後混乱期の在日朝鮮人社会にはある種爽快なまでのバイタリティが感じられました。しかしそれはこの「血と骨」には微塵もありません。ひたすらなばかりの暴力に、金俊平の周囲の人間は逃げるでもなく支配され続ける。登場人物たち同様に、読む私もまた彼の前で立ちすくんで足が動かない思いを覚えたほどです。 そしてその果てしなく続く暴力が生みだした最終生成物のなんと空虚で哀しいことか。 金俊平の末路は、彼が長年月にわたって周囲に繰り出してきた暴力と同じくらいに、むなしいものです。 そしてそれを自業自得の言葉で片づけるのはたやすいとはいえ、金俊平の息子・成漢の胸に残った、解消することのできないわだかまりを覗き見ると、なんともやりきれなくて仕方ありません。 そんな思いを募らせるこの小説がなぜかくも魅力的なのか。 人生のままならいさまをつきつけられるからなのか、それとも、親と子の切りたくとも切れない絆の悲痛で無情な姿を思い知らされるからなのか。 胸を引き絞られる思いのする900ページでした。 | ||||
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