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73光年の妖怪
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73光年の妖怪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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きょうから寝るまえの読書は、フレドリック・ブラウンの『73光年の妖怪』にしよう。ヤフオクで、出品者が、これが3冊のうちで、いちばんおもしろかったと書いていたからだ。どうやら、長篇らしい。楽しみ。 読み終わった。生物が眠っているときならいつでも乗り移れる宇宙生物が一匹いて、それがつぎつぎと転移しては自殺する。死ななければ、いったん乗り移った生物から解放されないからだった。宇宙生物は罪を犯して地球に追放されたのであった。自分の故郷に帰るために、宇宙生物は、地球人の電子物理学者の身体に乗り移ろうとしていた。そして、さいごにそれに成功するのだが、本体をべつの女性に破壊されて死んでしまったのであった。一瞬、乗り移られた電子物理学者は、宇宙生物と魂を共有したせいで、宇宙生物の知識を持ったので、救ってくれた女性に、これからは宇宙飛行が簡単にできると言い、女性は星の夜空で涙ぐむ。 | ||||
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遠い昔中2のときに読んで筋は忘れてしまっていたがおもしろかった記憶があり再読。 いやあおもしろかった! ワクワクドキドキのスリル感、爽やかで叙情的なラスト。 隠れた傑作ではないでしょうか。 | ||||
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SFのジャンルでいうと、侵略テーマになるのでしょうね。ただし、この作品に登場するのは自発的なソレではなく、 なにかしら犯罪をおかし、追放されてきた、いわば「流刑者」。瞬間転送機のたぐいで無作為に選ばれた地球へと 送り込まれてきた。追放した側もソコがどんな環境の星かまったく知らなかった。こうなると、追放とはいえ、事 実上の死刑だったワケ。でこの異星物、一見カメに似た外見をしているが、超感覚により周囲の状況を透視するこ とができるし何より知的生物に憑依し操ることができたりもする。故郷の星では「彼」の種族は、そうした知性生 物をコントロールし、社会生活を営んでいる。どうもその種族は、寄生するためのより高等な生物をさがしていた ふしもあったりする。でもって、「彼」は流刑になったこの地球で、奇跡的に寄生するのに人間という絶好の種族 を発見したのだ! この情報をもって故郷の星へと帰還すれば、赦免はおろか、種族の英雄にもなれる! 「彼」には悪意はなく、ただ生き延びようとしただけ、ともいえるのだけど、人間側にしてみると「彼」の望が達 成したら人類という種の絶滅もありえるワケで・・・ かくして、「彼」のまえに立ち塞がる二人の「天才」が登場する。 物理学者と高校の女性教師の二人組。当初は「ホームズとワトソン」とも思ったけど、何回となく読み返していく 中で、「タイプのちがった天才型名探偵コンビ」ではないか、と思った次第。 人間や動物が相次いで自殺していくという異常な事件の影に逸早く注目し、データを集めて真相に迫る物理学者の スターントン。そのデータから即座に地球外の生命体の暗躍を喝破する女性教師タリー。二人とも天才の名に恥じ ない人物ではあるのだが、注目すべきはやはりミス・タリー。スターントンから意見を求められ、聖書にある「ガ ダラ豚」のエピソードから事件の真相を看取するその洞察力。人間離れしているといっても過言ではない。 この物語の主人公は?そう問われ、「スターントン!」と即答する方もおられるだろうが、僕はミス・タリーを推 したいと思う。彼女の異常なまでの洞察力がなかったら、この事件は人類にとってハッピーエンドとはならなかっ たろうから。 その反面、「彼」には不運だった、としか云いようがない・・・。 | ||||
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それまではSFなんて馬鹿らしくて読めるか・・・というスタンスだった。あることないこと好き放題に書いてる ような小説に、ある種軽蔑の様な感情を抱いていた。しかし、友人が興味あることを行っていた。視野を広げる 手段の一つとして、本屋に行って端から端まで全ての雑誌を読んでみる・・・と言うのだった。好き嫌いを別に。 そこで出会ったのがSFである。で買ってみたのがフレドリック・ブラウンの本書。 せんべい布団にくるまって徹夜して読了した。しまいには「それ行け」とか何とか叫びながら読んでいた記憶 がある。 サスペンスフルで手に汗を握りながら読むこと必至。是非一度読んでみてください。 | ||||
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フレドリック・ブラウンは学生のころ結構読んだはずなのに、本書は2011年の復刊まで知りませんでした。 今更ながら読むと、いかにもこの時代のSFらしいなあと思わせます。が、それは決して古くさいという意味ではありません。 発想だけならたぶん、とうに古びて古典的価値だけになっていたかもしれませんが、さずがにブラウンの職人らしいきっちりした技が光ります。 地に足がついたセンス・オブ・ワンダー(名辞矛盾ですが)と、劇的なストーリーに欠かせないミステリ、サスペンスの要素--それらをちゃんと持たせていて、アメリカの片田舎で地球人類の命運を左右するような事件が起こっていることに不自然さを感じさせません。登場人物が徐々に増えてゆく描き方も映像的で上手さが際立っています。 教条的、道徳的なメッセージ性を持たないことも幸いして、手軽で繰り返し楽しめる作品を求める読者を今なお十分満足させる恰好の娯楽小説です。 | ||||
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先に山田風太郎賞を受賞した作家・貴志祐介氏が絶賛していたのでamazonにて購入 氏の言う通り規格外の面白さで、ユニークな作風だった 読んだ後にほどよい充実感を得られる素晴らしい物語です 流通量が極めて少ないので良品を見つけたら即買いをおすすめ 著者のフレドリック・ブラウンの熱烈なファンになりそうです | ||||
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広い意味での宇宙人侵略物なのだが、F.ブラウンらしい機知とストーリーテリングの巧さが光る作品である。73光年の彼方の異星からやって来た一人(?)の知生体。知生体は他の生物に乗り移り、その宿主の意識・行動を制御する能力を持つ。ただし、知生体自身及びその能力にある制約があって、そのために知生体が苦闘する様を知生体の一人称として描いている部分を設けている点がまず工夫である。地球と言う異世界における知生体の奮戦記としても読めるという趣向である。 知生体が観察した人間模様の描写は「火星人ゴーホーム」を彷彿させ、相変わらず皮肉が効いている。しかし、知生体の宿主が御馴染みの動物になって来る辺りでは、一転恐怖小説の趣きを呈して来る。この辺の展開は巧妙。物語には頭の切れる物理学者が登場し、最後は知生体とこの物理学者との知恵比べになるのだが、ここは手に汗握るスリリングな展開。単なるSFではなく、風刺小説、スリラー、サスペンスと言った複合的要素が盛り込まれているのだ。また、物理学者の助手のような役を果たす、"空想科学小説"好きの老女性教師の造形も秀逸。 物理学者が知生体の存在に気付く過程が余りにも安直な気もするが、上述した"知生体の一人称"がその緩衝材の役割を果たしている辺りも創りが巧いと感じる。ラストシーンの叙情性も印象的。F.ブラウンの才が充分に堪能出来る佳作だと思う。 | ||||
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結論から言うと、ついていけませんでした。 状況証拠がほぼ確実にそろったとしても、相手の存在を目で確認出来ない時点で「敵」=「宇宙人」と飛躍した発想を受け入れられるか?その辺がどうも・・・ まあ、ピンとこなかったのは、自分が現実味の薄いSFにあまり興味を持ってないからかもしれません。ファンタジーに入り込める人ならOKなんだと思います。 個人的には、同時期に同じ作者の「3、1、2とノックせよ」を読んでこちらがあまりに面白く展開もこなれていたので、対照が際立ってしまった部分もあります。 評価は辛いですが、作者の安定感のある筆致には関心しました。他のも読んでみたいです(ただし、ミステリーを)。 | ||||
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何年かごとに読み返しているけれど、そのつど面白いなあと思う傑作SF。 エイリアンがのべつ幕なしに生物に出入する時の越えねばならぬハードルがあって、その工夫がいいし、また、主人公の博士が異変に気付くいきさつもスリリング。 ラストのエイリアンと主人公の対決は、最初読んだ時には手に汗握る迫力もので、しばらく脳裏から離れなかったものです。 ブラウンは本当に優れたストーリィテーラーだと思う。 | ||||
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