銃・病原菌・鉄

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評判

銃・病原菌・鉄の評価:

4.07/5点 レビュー 476件。 B ランク

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平均点4.07pt

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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全972件 561〜580 29/49ページ
No.412
(3pt)

「種の起源」を人類へ適用した場合の論考

上巻を読み終わった読後感としては、「ローマ人の物語」のような印象であった。
すなわち、歴史や、考古学等の学術結果の個々のピースを、著者の主観により組み合わせることで、人類の栄枯必衰、という物語を紡ぐものである。
よって、学術的なところは部分部分には確からしいが、総体としては著者の論説の域は出ていないことに注意せねばならない。

さて、本書のテーマである、著者の友人ヤリ氏の疑問「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」に対する著者なりの回答は、結局、文庫版上153ページの図4-1にまとまっている。
白人(ヨーロッパ人)がニューギニアに持ち込んだもの、すなわち、新大陸等への侵略時に持ち込んだ、「銃」、「病原菌」、「鉄」は、どのようなプロセスにより、生み出されたのか、を逆にたどることで、その根源的な理由を解き明かそうとしている。
一つ一つのプロセスをたどるその理由づけを丁寧に論説しているがために、大部となっているが、その結論だけを取り上げれば、結局、馬や牛等の大型家畜がユーラシア大陸に偏在していたこと、ユーラシア大陸では東西に長く同緯度であるために、同じような気候が多く、麦や稲等の栽培植物が迅速に他の地域へと持ち込まれたこと、がその主因として説明されている。

ただ、上記の理由だけだと、「ユーラシア大陸」のどこの地域でも同じように発達することもあり得、ヨーロッパ人だけが世界を征する事ができた理由としては、やや弱いように思えるが、文庫版上284ページにて著者が言及しているように、「新しい作物や家畜、技術を取り入れることができる社会の人びとは、実際に取り入れることにより強力とな」るという主張から察するに、可能性として世界を征する可能性があったユーラシア大陸の人々のうち、上記のような選択をした「ヨーロッパ人」が優位な立場に立った、ということなのかもしれない。

究極的には、人種の問題ではなく、地政学的な理由により、白人はたくさんのものを発達させた、という主張をしたかったのかもしれないが、上記のような観点を踏まえると、やや論理が弱いようにも感じてしまう。
だが、一つの論考としては面白く、価値があるとも思えるので、読む価値が全くない、という意見には賛成しかねる。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.411
(3pt)

「種の起源」を人類へ適用した場合の論考

上巻を読み終わった読後感としては、「ローマ人の物語」のような印象であった。
すなわち、歴史や、考古学等の学術結果の個々のピースを、著者の主観により組み合わせることで、人類の栄枯必衰、という物語を紡ぐものである。
よって、学術的なところは部分部分には確からしいが、総体としては著者の論説の域は出ていないことに注意せねばならない。

さて、本書のテーマである、著者の友人ヤリ氏の疑問「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」に対する著者なりの回答は、結局、文庫版上153ページの図4-1にまとまっている。
白人(ヨーロッパ人)がニューギニアに持ち込んだもの、すなわち、新大陸等への侵略時に持ち込んだ、「銃」、「病原菌」、「鉄」は、どのようなプロセスにより、生み出されたのか、を逆にたどることで、その根源的な理由を解き明かそうとしている。
一つ一つのプロセスをたどるその理由づけを丁寧に論説しているがために、大部となっているが、その結論だけを取り上げれば、結局、馬や牛等の大型家畜がユーラシア大陸に偏在していたこと、ユーラシア大陸では東西に長く同緯度であるために、同じような気候が多く、麦や稲等の栽培植物が迅速に他の地域へと持ち込まれたこと、がその主因として説明されている。

ただ、上記の理由だけだと、「ユーラシア大陸」のどこの地域でも同じように発達することもあり得、ヨーロッパ人だけが世界を征する事ができた理由としては、やや弱いように思えるが、文庫版上284ページにて著者が言及しているように、「新しい作物や家畜、技術を取り入れることができる社会の人びとは、実際に取り入れることにより強力とな」るという主張から察するに、可能性として世界を征する可能性があったユーラシア大陸の人々のうち、上記のような選択をした「ヨーロッパ人」が優位な立場に立った、ということなのかもしれない。

究極的には、人種の問題ではなく、地政学的な理由により、白人はたくさんのものを発達させた、という主張をしたかったのかもしれないが、上記のような観点を踏まえると、やや論理が弱いようにも感じてしまう。
だが、一つの論考としては面白く、価値があるとも思えるので、読む価値が全くない、という意見には賛成しかねる。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.410
(3pt)

「人類史」という教科書

ダイアモンド博士による人類史の栄枯必衰の根本原因を追及するための論考の下巻。
上巻にて、根本原因を説明してしまっているので、その補足要因としての発明・技術と、社会制度の論考についての主張がメイン。
正直、上巻のみでも話としてはわかるので、あえて、下巻の内容を入れ込む必要があったかどうかはわからない。
要は、人口稠密社会が出現することによる必然の歴史、というものを説明している。

エピローグにて、なぜ中国や肥沃三日月地帯ではなく、ヨーロッパが世界を征しえたのか、という論考はしており、個人的には、ここが一番に参考になった。
しかしながら、その理由として挙げられている中国には十分な競争環境が無かったや、肥沃三日月地帯は自然環境が適していなかった、という論考は、やや推測が強く、あまり説得力をもってはきくことができなかった。だが、理由の一つとしては傾聴に値するとは思う。

上下巻を読み込んでみてのおすすめ度合としては、長々とした論考を読むことを苦にしない読者であればお勧めするとしか言いようがない。
一般の普通の読者の方には、全くお勧めできない。残念ながら。
文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218796
No.409
(4pt)

なぜ石器人は少数なのか

なぜ戦争は起こるのか、逆に、なぜ石器人は少数なのか。 世界には6000の言語があり、1000がニューギニアにあるという。 多数の部族が毎日のように争いを起こす。 しかし集団は大きくならない。 戦争は文明の高い所から低い所で発生する。 だから同じレベルでは紛争止まりになる。 このあたりが日本のガラケー市場に似ていると思った。 文明が進歩するにはどうすればいいのか 長々と書いてあったが、要は突発的に発生する。 会社で部下に発明を命令するのではなく、買収するのが正解なんだなと思った。 前編の半分くらいはとても面白かった。 凄いと思った。 しかし無駄に長すぎなので減点。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.408
(3pt)

「人類史」という教科書

ダイアモンド博士による人類史の栄枯必衰の根本原因を追及するための論考の下巻。
上巻にて、根本原因を説明してしまっているので、その補足要因としての発明・技術と、社会制度の論考についての主張がメイン。
正直、上巻のみでも話としてはわかるので、あえて、下巻の内容を入れ込む必要があったかどうかはわからない。
要は、人口稠密社会が出現することによる必然の歴史、というものを説明している。

エピローグにて、なぜ中国や肥沃三日月地帯ではなく、ヨーロッパが世界を征しえたのか、という論考はしており、個人的には、ここが一番に参考になった。
しかしながら、その理由として挙げられている中国には十分な競争環境が無かったや、肥沃三日月地帯は自然環境が適していなかった、という論考は、やや推測が強く、あまり説得力をもってはきくことができなかった。だが、理由の一つとしては傾聴に値するとは思う。

上下巻を読み込んでみてのおすすめ度合としては、長々とした論考を読むことを苦にしない読者であればお勧めするとしか言いようがない。
一般の普通の読者の方には、全くお勧めできない。残念ながら。
銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
479421006X
No.407
(4pt)

なぜ石器人は少数なのか

なぜ戦争は起こるのか、逆に、なぜ石器人は少数なのか。 世界には6000の言語があり、1000がニューギニアにあるという。 多数の部族が毎日のように争いを起こす。 しかし集団は大きくならない。 戦争は文明の高い所から低い所で発生する。 だから同じレベルでは紛争止まりになる。 このあたりが日本のガラケー市場に似ていると思った。 文明が進歩するにはどうすればいいのか 長々と書いてあったが、要は突発的に発生する。 会社で部下に発明を命令するのではなく、買収するのが正解なんだなと思った。 前編の半分くらいはとても面白かった。 凄いと思った。 しかし無駄に長すぎなので減点。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.406
(4pt)

人類史

同著者の「文明~」も決して易しい内容ではなく、この文庫もそれと併せて読むことで、人類史の発展や文化の最近の予想を知ることができます。 学術的な内容が多く、一歩進んだ世界史としての印象があります。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.405
(4pt)

人類史

同著者の「文明~」も決して易しい内容ではなく、この文庫もそれと併せて読むことで、人類史の発展や文化の最近の予想を知ることができます。 学術的な内容が多く、一歩進んだ世界史としての印象があります。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.404
(5pt)

学際的に問題を解決することの大切さを教えてくれる良書

私がこの本を初めて手に取ったのは小学校5年生の頃である。 気候学・疫学・地質学等といった複眼的な観点から徹底した論理により、懇切丁寧に歴史を紐解いている。 この本に書かれていることは、現代及び未来の国際情勢を予測することにも大いに役立つと思われる。
文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218796
No.403
(5pt)

学際的に問題を解決することの大切さを教えてくれる良書

私がこの本を初めて手に取ったのは小学校5年生の頃である。 気候学・疫学・地質学等といった複眼的な観点から徹底した論理により、懇切丁寧に歴史を紐解いている。 この本に書かれていることは、現代及び未来の国際情勢を予測することにも大いに役立つと思われる。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.402
(5pt)

学際的に問題を解決することの大切さを教えてくれる良書

私がこの本を初めて手に取ったのは小学校5年生の頃である。 気候学・疫学・地質学等といった複眼的な観点から徹底した論理により、懇切丁寧に歴史を紐解いている。 この本に書かれていることは、現代及び未来の国際情勢を予測することにも大いに役立つと思われる。
銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
479421006X
No.401
(5pt)

学際的に問題を解決することの大切さを教えてくれる良書

私がこの本を初めて手に取ったのは小学校5年生の頃である。 気候学・疫学・地質学等といった複眼的な観点から徹底した論理により、懇切丁寧に歴史を紐解いている。 この本に書かれていることは、現代及び未来の国際情勢を予測することにも大いに役立つと思われる。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.400
(5pt)

アンフェア(全二巻)。

人類は過去、病気、餓え、戦争等に果敢に立ち向かい、生き残ってきたのが我々の先祖であり、最終ランナーが今を生きる我々である。

弱い遺伝子は滅び、強いヤツしか生き残れなかった。 故に、我々は強いんだよ。

簡単にマイッタしたらアカン。 脈々と命繋いできたんだから、どんなものにも克服できるパワーがあるんだよ。

生まれながらの才能よりも、環境(出自)のウェイトが占める割合が大きいっていうくだり「歴史は、異なる人びとによって異なる経路をたどったが、それは、人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人びとの生物学的な差異によるものではない」(上巻:45P)は、現世にも通じるものを感じられる。

出自が良ければ、労せず恵まれた人生を送れる(成功の階段を登れる)。 凡人は、ハンディを背負ってるように思うんだけど、これを克服すると、もの凄いパワーを発揮できる。
自分の中に眠る素晴らしい力に気付く方法が、魔法の言葉「わたしは神です。 あなたも神です。 みんな神です。」(斎藤一人) さしずめ、成功のエレベーターに乗るようなもの。

凡人には、ならではの闘い方がある。 凡人ナメたらアカンぜよ!

魂の成長のために、あの世にいる時、自ら描いてきた運命だもの、乗り越えられないはずがない。 運命幸転は、思いのままに。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.399
(5pt)

アンフェア(全二巻)。

人類は過去、病気、餓え、戦争等に果敢に立ち向かい、生き残ってきたのが我々の先祖であり、最終ランナーが今を生きる我々である。

弱い遺伝子は滅び、強いヤツしか生き残れなかった。 故に、我々は強いんだよ。

簡単にマイッタしたらアカン。 脈々と命繋いできたんだから、どんなものにも克服できるパワーがあるんだよ。

生まれながらの才能よりも、環境(出自)のウェイトが占める割合が大きいっていうくだり「歴史は、異なる人びとによって異なる経路をたどったが、それは、人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人びとの生物学的な差異によるものではない」(上巻:45P)は、現世にも通じるものを感じられる。

出自が良ければ、労せず恵まれた人生を送れる(成功の階段を登れる)。 凡人は、ハンディを背負ってるように思うんだけど、これを克服すると、もの凄いパワーを発揮できる。
自分の中に眠る素晴らしい力に気付く方法が、魔法の言葉「わたしは神です。 あなたも神です。 みんな神です。」(斎藤一人) さしずめ、成功のエレベーターに乗るようなもの。

凡人には、ならではの闘い方がある。 凡人ナメたらアカンぜよ!

魂の成長のために、あの世にいる時、自ら描いてきた運命だもの、乗り越えられないはずがない。 運命幸転は、思いのままに。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.398
(5pt)

これを読むとCivがしたくなる

現代の国力差はどこからきたのか?を真剣に考えた名著。 文庫になって書いやすく、読みやすく、持ちやすくなった。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.397
(5pt)

これを読むとCivがしたくなる

現代の国力差はどこからきたのか?を真剣に考えた名著。 文庫になって書いやすく、読みやすく、持ちやすくなった。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.396
(5pt)

本当の世界史

なぜヨーロッパ人が他の地域の人より進んだ文明を持ち世界を席巻したのか。 進化生物学者がその問いに答える。  誰もが一度は抱いたことのあるこの疑問。 著者はそれは民族の差ではなく彼らがいた環境の差であると答える。  それらの違いは作物として得られる植物種や家畜に向いた動物種といった他生物のことであったり、それが伝わる場所の広さであったりするわけだが、その一つ一つが唸らされ、どんどん先が読みたくなる。  私達が今ある地位は民族の努力もあるだろうが、大半は運であるという謙虚な気持ちにさせてくれる一冊。  これは本当の世界史の本だ。
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
4794210051
No.395
(5pt)

本当の世界史

なぜヨーロッパ人が他の地域の人より進んだ文明を持ち世界を席巻したのか。 進化生物学者がその問いに答える。  誰もが一度は抱いたことのあるこの疑問。 著者はそれは民族の差ではなく彼らがいた環境の差であると答える。  それらの違いは作物として得られる植物種や家畜に向いた動物種といった他生物のことであったり、それが伝わる場所の広さであったりするわけだが、その一つ一つが唸らされ、どんどん先が読みたくなる。  私達が今ある地位は民族の努力もあるだろうが、大半は運であるという謙虚な気持ちにさせてくれる一冊。  これは本当の世界史の本だ。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
4794218788
No.394
(3pt)

日本に関する章は未訳出

下巻は、まず文字の発明、技術の受容、社会の集権化を概説した後に、上巻で示した仮説を敷衍して個別の地域への検証を行っている。
 大胆な仮説を提示した上巻に比べると、やはり地味な印象はぬぐえないが、ところどころ興味深い事実の指摘があったり、独特の視点からの解釈などがあって、読んでいて飽きさせない。

 興味深かった点をいくつか拾い上げてみる。
・初期の文字はメソポタミア、エジプト、中国、メキシコなど農耕がが最初に始まった地域から生まれてきた。当初、文字は用途が限定されていて、表現できる幅も非常に狭かった。文字はあくまで支配の道具だった。
・技術に対する社会的受容性は、同じ地域において、常に同じだとは限らない。
・オーストラリアのアボリジニとニューギニア人との間の発展の差は、アボリジニが農耕に適さない広大な砂漠が広がるオーストラリア大陸で狩猟生活に適応したために起きた。
・地形状の障壁が比較的少なく、なだらかな平地が続く中国では、政治的な統一が早くに始まったが、そのために返って、権力の集中を招き、政治的な自由を制限し、内部での競争を阻害してしまった。

 本書の題である銃・鉄・病原菌がどれほど歴史の発展に関わったのかということは最後までほとんど触れられておらず、著者の理論からすれば、それらは、地理的な差によって現れる付随的な結果としての役割しか果たしていない。銃・鉄・病原菌を主題に据えて、それらが果たした役割をもっと考察してもまた違った面白い議論が出来たのではないだろうか。

 それと原著では、日本に関する章が新しく追加されているが、本書では訳出されていない。原著で参照してみたが、日本人から見ればそれほど目新しいことは書かれていない。ただ、日本がナショナリズムにこだわるがゆえに、歴史学的、考古学的な議論を受け入れられていない、といった著者の理解には疑問を感じる。日本人のルーツが韓国、中国(特に雲南)、東南アジアといった広い地域から渡って来ていることは当然のことだろう。

 浩瀚な書物だが、読んでいて最後まで飽きさせない面白さはある。だが、非西欧社会はなぜ技術の進歩が遅れたのか、産業の発展がなかったのか、支配される立場となったのか、という問題提起の仕方には最後まで納得がいかなかった。地域の差を発展の差として理解することそのものが、そもそもの間違いなのではないだろうか。人種的な要因に還元する議論を一見乗り越えているかのようで、そもそもの前提に差別的な違和感を覚える。地域差を発展の差としてではなく、純粋に多様性の差として理解する発想が初めからあれば、本当の意味で人種的議論から離れた歴史を語ることができたと思う。
銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 Amazon書評・レビュー: 銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎より
479421006X
No.393
(3pt)

日本に関する章は未訳出

下巻は、まず文字の発明、技術の受容、社会の集権化を概説した後に、上巻で示した仮説を敷衍して個別の地域への検証を行っている。
 大胆な仮説を提示した上巻に比べると、やはり地味な印象はぬぐえないが、ところどころ興味深い事実の指摘があったり、独特の視点からの解釈などがあって、読んでいて飽きさせない。

 興味深かった点をいくつか拾い上げてみる。
・初期の文字はメソポタミア、エジプト、中国、メキシコなど農耕がが最初に始まった地域から生まれてきた。当初、文字は用途が限定されていて、表現できる幅も非常に狭かった。文字はあくまで支配の道具だった。
・技術に対する社会的受容性は、同じ地域において、常に同じだとは限らない。
・オーストラリアのアボリジニとニューギニア人との間の発展の差は、アボリジニが農耕に適さない広大な砂漠が広がるオーストラリア大陸で狩猟生活に適応したために起きた。
・地形状の障壁が比較的少なく、なだらかな平地が続く中国では、政治的な統一が早くに始まったが、そのために返って、権力の集中を招き、政治的な自由を制限し、内部での競争を阻害してしまった。

 本書の題である銃・鉄・病原菌がどれほど歴史の発展に関わったのかということは最後までほとんど触れられておらず、著者の理論からすれば、それらは、地理的な差によって現れる付随的な結果としての役割しか果たしていない。銃・鉄・病原菌を主題に据えて、それらが果たした役割をもっと考察してもまた違った面白い議論が出来たのではないだろうか。

 それと原著では、日本に関する章が新しく追加されているが、本書では訳出されていない。原著で参照してみたが、日本人から見ればそれほど目新しいことは書かれていない。ただ、日本がナショナリズムにこだわるがゆえに、歴史学的、考古学的な議論を受け入れられていない、といった著者の理解には疑問を感じる。日本人のルーツが韓国、中国(特に雲南)、東南アジアといった広い地域から渡って来ていることは当然のことだろう。

 浩瀚な書物だが、読んでいて最後まで飽きさせない面白さはある。だが、非西欧社会はなぜ技術の進歩が遅れたのか、産業の発展がなかったのか、支配される立場となったのか、という問題提起の仕方には最後まで納得がいかなかった。地域の差を発展の差として理解することそのものが、そもそもの間違いなのではないだろうか。人種的な要因に還元する議論を一見乗り越えているかのようで、そもそもの前提に差別的な違和感を覚える。地域差を発展の差としてではなく、純粋に多様性の差として理解する発想が初めからあれば、本当の意味で人種的議論から離れた歴史を語ることができたと思う。
文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)より
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