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天才画の女



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天才画の女の評価: 3.72/5点 レビュー 18件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.72pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全18件 1~18 1/1ページ
No.18:
(4pt)

有力画廊の攻防が熾烈

売れっ子で、高い値段で絵が売れる画家を誕生させるために、あらゆる力を注ぐ画廊の様子が描かれていて、興味深いものがあります。
ネタばれになりますが、裸の大将のように特異な人物の個性的な絵を、本人を隠して世に出そうという試みが40年前のやり方で描かれますが、現代とは雲泥の差があるな、と思います。
今だったらスマホで一発だよなと読んでいて感慨深かったです。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.17:
(1pt)

送られてきたのはかなり古い本 商品説明とは違います

新装版の商品写真だったので購入しましたが、送付されてきたのは昭和57年に出版
したかなり古い古文書のようなもの。二度とここでは購入しません。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.16:
(3pt)

清張先生,忙しかったんだろうな……

清張先生ファン以外にはおすすめできない作品です。
きっと先生,大人気で忙しかったのです。
……
アタシは清張先生の大ファンですから楽しめましたが…。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.15:
(3pt)

主体となる人物が途中で入れ替わったのでは?

清張さんらしく、確かに読ませることは読ませるのです。ただ、不思議なのは中心となる画家の女性とそれを発見した実業家、そしてそれにからんだ画商の側から書かれていた物語の展開が、途中からその画商とは商売敵の別の画商の眼を通して描かれるようになるのです。何故なのでしょう?
 結果としてかなりその画商の推測から来る調査と基に物語が進んでいきますので、その女性画家の存在が消えてしまい、代わりに様々な人物が登場しますが、いずれも少々強引な話の展開とならざるを得なくなっているようです。すなわち、展開が「描写」ではなく「説明」になってしまっているのです。実際の人物が眼の前で動くのではなく、捜索者となる画商の頭の中での推測による説明となってしまっています。あげくの果てには自分が務める画廊の社長と疑い、殺害されそうになるという結末はどうにも無理があります。前半に較べ後半はどうにもあっけない展開であわててつじつまを合わせたような印象を持つのは自分だけでしょうか?
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.14:
(5pt)

謎の新人女流画家の源流を辿る謎解き物ですが、話は簡単には終わりませんでした!

著名な絵画コレクターの目に留まった一枚の絵がきっかけとして、画壇の複雑怪奇な仕組みを紹介しており、話は第二幕、第三幕へと続く。謎解きして終わりなどと言う簡単な仕組みではありませんでした。

名も知れぬ無名女性画家が二束三文で画廊に渡した絵だったが、画廊としてはサービス品として無料で顧客にオマケとしてプレゼントした。大家の葛野宏隆の絵を購入した際、おまけとして貰った寺村素七は始め興味も無かったが、まじまじと見ると、その絵の巧妙さに惹かれてしまった。
 
清張氏は、この絵の事を十一行に渡って説明しているが、改めて読んでみると、良くも悪くも判らず、曖昧な表現にして決して良いと言っていない、抽象的な言葉で表していた。初めて読んだ時は良い絵の様に感じたから不思議です。

さて、この女流新人作家の絵は、始め無視していた評論家も名コレクターが興味を持った事で180度態度を変え好意的な評論を与え、忽ち世の知れるところとなり、画廊界の注目の的となってしまう。如何に有名な評論家といえども、ご都合で簡単に評論を変えてしまうあたりは、清張氏がその世界の欺瞞をさり気なく、嘲笑っている様にも読め、思わず笑ってしまった。

本論としては、画商の支配人小池が探偵役になり、その謎の女性画家の出自や作画の手法など知られていない姿を暴くべき奔走する姿がサスペンスタッチで描かれていて、興味深く読める。また、他の作品と同様に清張氏は地方風土とを絡めていて、舞台を都市から地方へ移していく事も怠っていない。ホッとして読める。

物語は謎の女性画家の素顔を暴くだけでは終わらない。最後には思いもよらぬ展開になる。ストーリー自体が大変換し、こう来るか~と言う結末になる。実に愉快に読めました。是非、読んでみて下さい。

本書は昭和五十三年に連載された物ですが、古くの書を読む時、現代の科学、文化や社会の進歩との差を感じざるにはいられないものだが、本書はコテコテの科学捜査などの手法など使っていないのが幸いし、それを感じずに読めた事が嬉しかった。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.13:
(5pt)

清張の小説の雰囲気が好きだ

胡散臭い人が出てくるし、街も暗いし、いろんな人の関係も暗いし、
住宅地も建物が入り組んでるし、そういう清張の小説の雰囲気が自分は
好きだなとこの小説を読んだ時思い出した。
織田というヒロインの画家が荻窪だったか中野だったか、そんな地域にアトリエを持っている。
google mapを開いてみて、その番地を入れてみたんだけど、地域名はあるんだけど番地の番号がない。
清張は架空の住所を設定したということなんだろう。住んでた地域忘れたんだけど、近くを
ストリートビューでみると昔とちがって家も壊されて新しい家になったり区画整理されたりして、
ぜんぜん清張の小説の雰囲気がなかった。また近くに有名な学校があったりして、ここは都会
なんだとおもったりした。世田谷が近くなかったか。地下鉄で移動してると東京の地理は
わからないものだなあとおもった
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.12:
(3pt)

終わりがあっさりしている

途中まではハラハラドキドキ。 が、最後がいまいち。 もう少しドロドロした結末の方がよかったのに。 でも面白かったです。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.11:
(4pt)

カバーに少々やけがあるくらいかな

ほぼ良い状態です、カバーにやけがなければね。でも感謝しています、ありがとう。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.10:
(4pt)

佐村河内騒動を経た今、改めて読むべき作品かも

昔読んだときには、他の方のレビューにもあるように、結末のあっけなさに不満を覚えた。
しかし、改めて読み返してみると、“無名の新人”を天才画家として売り込もうとする側と、その画家がアトリエでの制作風景を他人に公開しないなどの態度に不審を抱き正体を探ろうとする側との駆け引きが、最近の音楽界での佐村河内騒動を連想させることを、楽しみながら読んだ。
降田良子の絵を一瞥しただけで酷評した評論家が、有力なパトロンが付きそうだとわかった途端に評価を翻し、自らも有力者に取り入ろうとはかる浅ましさ(そして手のひらを返す鮮やかさ)などは、かなり戯画化して描かれている。
その姿は、佐村河内守の作品を絶賛していた人たちを連想させる。
たとえば許光俊や、長木誠司、野本由紀夫らを思い浮かべながら読むと、笑いが自然にこみ上げてくる。
この作品での画壇への風刺や皮肉を、文壇や楽壇に置き換えて読めば、色々な楽しみ方ができると思う。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.9:
(5pt)

天才画の女

個人読書履歴。一般文学通算169作品目の読書完。1979\08/25
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.8:
(5pt)

清張作品の隠喩

当然のことではあるが、清張の小説にはいつでも主人公となった人物の実在のモデルがいる。しかし、それ以前にその人物の出身地などの背景となる情報は隠され架空のものが使われる。美術史や絵画といった世界を商売として扱う世界の裏社会を述べていく小説である以上、これも当然であろう。いわゆる絵が売れるというのは、正統的な美学上の準理論的な世界、つまり美術史家や絵画の評論家と、どういう関係にあるのかという問題がある。それと商売の関係はもっと複雑になる。一見、メディア(新聞、テレビ等)を介した視聴率みたいな、いかさま状の情報のやりとりが本書では理解できるが、それだけで俗にいう天才的画家が世に出でいくわけではない。そこには真実もあるということを隠喩で示したのが、本書だと思う。その隠喩の中味は何かと言えば、清張による巧妙な実在のモデルの隠蔽が、それを示しているに違いない。たとえばこの天才画の女の出身地が福島県真野町という架空の土地になっている。しかし、真野町の周囲の土地の説明が本物の地名や地理にもとずいていることから、真野町とは同じ福島県の三春町であることがわかる。三春町と言えば、昭和から平成にかけて日本の絵画や文化を一手に取り仕切る日本芸術振興会の理事・國分正明の名を連想するのは私だけではないだろう。文部省の著名な芸術官僚(こんな職業は清張の考案と言っていい)と天才的な女画家の出身地をなぜ清張は同じにしたのか?三春町の名まで隠すといった信じられないほどの清張の神経質さの理由はどこにあるのか?その意味は、岡倉天心や森鴎外、中江兆民のスタンスを美学の立場から心得ていて、彼らに関する著書をもつ清張であるからこそ効果的な手法なのである。清張はまた高階秀爾などにも批判的であるが、経歴や背景をすりかえて本書に彼らは登場しているのだ。美術評論家や美術史家と世間で呼ばれる人々である。もちろん本書を読んでいる読者はそんなことは全く知らない。それでもこの小説を読んだすべての読者の潜在意識に訴えることとなる。真に心に語りかける本書のような作品には、清張独特の隠喩が秘められている。素封家ということから私は分野も傾向も違うが草間弥生などを想像したが、これは的はずれだろう。結局、清張の作戦にのせられて本書の実在のモデル(隠喩としての)が誰なのかわからなかった。多分、特定のモデルは存在しないのだろう。こういう傾向の女画家ということだろう。ところで、本書に限らないが、本当に優れた本というのは、このように隠喩の網の目のような構造をもっているものである。その意味で少し手前味噌だが、清張自身の使用した隠喩が豊富に使われた「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著をお勧めする。清張の隠喩はオランダの画家・フェルメールにも通用することがわかるだろう。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.7:
(2pt)

竜頭蛇尾

かつて竹下景子主演でドラマ化されたことがある。その時も感じたが、竜頭蛇尾な作品である。途中でネタそのものは割れるし、あとはただ大したことのない展開を見せるだけで、まあ先にドラマを観てしまったせいもあろうが、それをのけても結末に向けてさしたるクライマックスはない。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.6:
(2pt)

竜頭蛇尾

かつて竹下景子主演でドラマ化されたことがある。その時も感じたが、竜頭蛇尾な作品である。途中でネタそのものは割れるし、あとはただ大したことのない展開を見せるだけで、まあ先にドラマを観てしまったせいもあろうが、それをのけても結末に向けてさしたるクライマックスはない。
天才画の女 (1979年)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (1979年)より
B000J8IRU8
No.5:
(3pt)

結末に新たなおもしろみ?

「人はパンのみにて生くるにあらず」とは聖書の言葉だが、ではなんで生きるのだろうか?
それは好奇心に違いない。
光彩堂のオーナー中久保は、上顧客の寺村が気に入った無名画家を全面的にバックアップして売り出そうとする。
中久保がその無名画家降田良子にあった印象は、「無愛想」だった。
一流の画廊の主人が訪ねてきたのに、絵をほしいといっているのに、その無名画家はさほど喜ぶことはないのだった。
ということで、ぼくはこの無名画家の謎を中久保が明らかにしていくのかと思っていたら、新たな展開を見せ、その競合店である叢芸洞の支配人小池がその無名作家の謎を解いていくのだ。
動機は好奇心だ。
競合店が力を入れている無名作家だからといって、ここまで探ることもないだろうと思うのだが、それがちっと不自然でない。
松本清張の文章力なのかも知れないが、読んでいくウチに、「人間で好奇心が生命力の源なんだ」と思いつつ、最後まで読んでしまった。
結末は、新たなおもしろみ?(展開??)がある。
最近は松本清張と三島由紀夫を読もうと思っていたのだが、当分は松本清張ばかり読んでいくような気持ちにさせる本だ。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508
No.4:
(3pt)

結末に新たなおもしろみ?

「人はパンのみにて生くるにあらず」とは聖書の言葉だが、ではなんで生きるのだろうか?
それは好奇心に違いない。

光彩堂のオーナー中久保は、上顧客の寺村が気に入った無名画家を全面的にバックアップして売り出そうとする。
中久保がその無名画家降田良子にあった印象は、「無愛想」だった。
一流の画廊の主人が訪ねてきたのに、絵をほしいといっているのに、その無名画家はさほど喜ぶことはないのだった。

ということで、ぼくはこの無名画家の謎を中久保が明らかにしていくのかと思っていたら、新たな展開を見せ、その競合店である叢芸洞の支配人小池がその無名作家の謎を解いていくのだ。

動機は好奇心だ。
競合店が力を入れている無名作家だからといって、ここまで探ることもないだろうと思うのだが、それがちっと不自然でない。

松本清張の文章力なのかも知れないが、読んでいくウチに、「人間で好奇心が生命力の源なんだ」と思いつつ、最後まで読んでしまった。

結末は、新たなおもしろみ?(展開??)がある。
最近は松本清張と三島由紀夫を読もうと思っていたのだが、当分は松本清張ばかり読んでいくような気持ちにさせる本だ。
天才画の女 (1979年)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (1979年)より
B000J8IRU8
No.3:
(5pt)

絵画ミステリー

松本清張は絵画に関する推理小説をいくつか書いているが、本作品はその中の長編に属するものである。もっとも、長編とは言っても300頁程なので、読みやすい長さであると言える。
 本作品の内容をかいつまんで言えば、ある新人女性画家の絵画作成の秘密をめぐって、ある画廊支配人が推理を働かせていくというものになっている。あとは文庫の裏表紙にある説明を参考にしていただきたい。
 この作品の評価であるが、清張らしく画商の業界内部の事情を細かく描きつつ、サスペンスの筋の運びも最後まで緊張感を落とさない優れた作品であると言ってよい。また、本作品においては殺人事件などの犯罪が発生するわけではなく、推理小説ファンでなくても十分に楽しめる娯楽小説ともいえるのではないだろうか。
天才画の女 (1979年)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (1979年)より
B000J8IRU8
No.2:
(5pt)

清張お得意の絵画ミステリー

松本清張は絵画に関する推理小説をいくつか書いているが、本作品はその中の長編に属するものである。もっとも、長編とは言っても300頁程なので、読みやすい長さであると言える。
 本作品の内容をかいつまんで言えば、ある新人女性画家の絵画作成の秘密をめぐって、ある画廊支配人が推理を働かせていくというものになっている。あとは文庫の裏表紙にある説明を参考にしていただきたい。
 この作品の評価であるが、清張らしく画商の業界内部の事情を細かく描きつつ、サスペンスの筋の運びも最後まで緊張感を落とさない優れた作品であると言ってよい。また、本作品においては殺人事件などの犯罪が発生するわけではなく、推理小説ファンでなくても十分に楽しめる娯楽小説ともいえるのではないだろうか。
天才画の女 (1979年)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (1979年)より
B000J8IRU8
No.1:
(5pt)

絵画ミステリー

 松本清張は絵画に関する推理小説をいくつか書いているが、本作品はその中の長編に属するものである。もっとも、長編とは言っても300頁程なので、読みやすい長さであると言える。 本作品の内容をかいつまんで言えば、ある新人女性画家の絵画作成の秘密をめぐって、ある画廊支配人が推理を働かせていくというものになっている。あとは文庫の裏表紙にある説明を参考にしていただきたい。 この作品の評価であるが、清張らしく画商の業界内部の事情を細かく描きつつ、サスペンスの筋の運びも最後まで緊張感を落とさない優れた作品であると言ってよい。また、本作品においては殺人事件などの犯罪が発生するわけではなく、推理小説ファンでなくても十分に楽しめる娯楽小説ともいえるのではないだろうか。
天才画の女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:天才画の女 (新潮文庫)より
4101109508

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