■スポンサードリンク


象の墓場



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
象の墓場

象の墓場の評価: 4.29/5点 レビュー 21件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
12>>
No.21:
(5pt)

銀塩写真のシュリンクの歴史

ちょうどシュリンクしてしまう前に外れました。
その頃を思い出しました。
写真の市場だけでなく、あらゆる業界や企業が陥いるポイントを教えてくれます。良い小説です。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.20:
(5pt)

大企業の葛藤

コダックをモデルとした大企業ソアラとその社員である最上栄介が、
デジタルの波には負けまい、あるいは、乗り遅れまいと足掻いていく話。

分りやすい逆転劇等は無く、モデルとなる企業の運命も周知ですので、意外性や驚きも無いです。
しかしながら、多くのサラリーマン、特にメーカーに10年以上勤めたような方は、
否応なく感情移入し、身につまされる思いを抱き、話に引き込まれていく大変面白い作品でした。
共感し、教訓を得て、哀愁を感じられる魅力のある小説だと思います。

上記を踏まえたうえでも、
小説というよりコダック社員の告白の要素を期待して読み始めた人、
あるいは、インターネットやデジタルカメラの前の時代を知らない人、
はもしかしたら期待外れとなってしまうかもしれません。

また、分かりやすい山場や破滅への分岐点が無い点をマイナス要素と捉えるかもしれませんが、
打つ手が繰り返し失敗に終わり、着実に時代の流れに追い詰められていく様子が非常にリアルであり、
そこが上述したような魅力にも繋がっていると感じられます。

何故同じ轍を踏んでしまうのだろう、何故変われないのだろう、と考えさせられるところが多いにありました。
是非手に取って読んで頂きたいと思います。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.19:
(5pt)

アメリカ企業のの市場をなめ切った破綻

米フィルムメーカーコダック社の破綻に至るストーリーを日本側から見た作品である。
アメリカの大企業の一つのパターンとして、市場動向を見ない、アメリカ製品が売れないのは日本の関税障壁だ、客を見なくて株主しか見ないなどが言われるが真にその通りの代表がコダックであった。
同じような会社は自動車会社を始め多くある。
潰れるべきして潰れた代表選手の破綻への道を見事に描いた作品だった。
文中一箇所誤記がある。P58,15行萩野とあるのは萩島の誤り。
コダックを扱った作品に深井律夫著「連戦連敗」が面白くお勧めしたい。
一般文学通算2395作品目の感想。2020/05/04 17:35
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.18:
(4pt)

時代の流れに乗り切れず

アナログからデジタル化の世の中の流れに乗り切れず、衰退していくグローバル大企業の内情を興味深く描く作品。その企業はフィルム会社のソアラ、いわゆるコダック。既存の事業や収益に安心して、危機感を持つものの、楽観的な期待で事業を継続させ、新しいことにチャレンジするアクションを起こさないといけないというか教訓となる作品。ちなみに、コダックは規模縮小しても会社としては継続してるんですね。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.17:
(2pt)

象の墓場

まさにエクセレントカンパニー。1ドルで70セントの高収益を得るといわれる世界最大のフィルム会社、ソアラ社。パソコンがまだ高嶺の花の1992年、働き盛りのソアラ・ジャパン社員、最上栄介は新事業のデジタル製品の販売戦略担当を命じられる。大企業ゆえのジレンマ。全く読めぬ消費者のニーズ。急速に一般化されるデジタル技術。次々と降りかかる難問に最上は立ち向かう―。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.16:
(5pt)

面白い、読みやすい、読み応えあり!

小説は大きくふたつに分けられます。
ひとつは中古で安く買って読み捨てればいいもの。
もうひとつは、新品を買わないと著者に対して失礼なもの。
この作品は間違いなく後者です。正規の価格を支払うに値する作品です。
なのに私は中古で買ってしまいました。楡先生、申し訳ありません。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.15:
(4pt)

楡氏の小説は好みなのだが、Cの福音のようなスッキリ感のある話ではない。

コダックをモデルにした企業小説
すでにフィルム~プリントでの収益モデルの崩壊を10年以上前に予測していながら、
企業変革ができず崩壊していく様が企業内部の中間管理職の視点で描かれる
内容は過去の出来事だが現在にも通じるものがあり暗澹たる気持ちになった。
ちょっと中だるみ感もあるし、結末は歴史通りなのでつい途中をパラパラと読み飛ばしてしまった。
読後感は悪い。Cの福音のようなスッキリ感のある話ではない。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.14:
(3pt)

小説としては盛り上がりに欠ける

コダックの巨体がデジタルカメラ化の波に飲み込まれていく様を一サラリーマンの視点から描く。
現状を知っている我々は既に破局が分かっているわけで、流れに主人公がどう抗していくかが小説としてのポイントになるのだろうが、抗す事は出来ずに、あれよあれよと飲み込まれるのみであり、小説としては盛り上がりに欠ける。
しかし、渦中の人はこんなものだろうな、というのがよくわかる。
コダック社という巨像がどう潰れていくか(実際には再上場しているが)の様が、中途半端にではあるが、まとめて読める点は良い。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.13:
(5pt)

身軽に変化していける状態を保っていけるのがこれからの社会への心構えだと感じました。

ここ20年くらいにおけるカメラフィルムメーカーは凄惨な闘いを強いられてきたということはボクにもわかります。
巨大になりすぎた企業は、急激に時代が変化することがわかっていても、大きく舵を切ることができないということなのでしょう。

これまでの事業は継続しなくなるということがわかっていても、過去の成功例にしがみついてしまうのも理解できます。
保守的な言動から飛躍して、身軽に変化していける状態を保っていけるのがこれからの社会への心構えだと感じました。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.12:
(5pt)

コダックでの同期です

楡修平先生とは、同じ会社の同期です。当時が思い出されるストーリーです。誰もが、デジタル化は来るが、そんなに早く来るかいな!と言ってる間に、今のような世の中になってしまいました。技術革新というか、世界が変わる真っただ中に居たんだなと思います。巨象が倒れていく様を読んでください。面白いです(当事者であった自分は、複雑な心境でしたが)。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.11:
(1pt)

中弛みで退屈

中弛み…で退屈『アートCD』絡みが長すぎる。
そしていきなり『米コダック破綻』。
デジタルで先行しながらなぜ破綻したかを知りたい。
やはり、同じ業界で転身に成功した『富士フィルム』との違いが描写不足です。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.10:
(5pt)

楡周平のいらだち、あせり、喪失感が痛みとなり、沈没する会社を描ききる。

ソアラ(コダック)の物語。
コダックの社員だった楡周平が 物語にするのは、
自分の中に 大きな葛藤があったのだと思う。
自分のやって来たことの意味が 問われるからだ。
それでも、冷静に 客観的に とらえる努力をして
大企業が崩壊していく過程を書いたのは、すばらしいことだと思う。

コダックは、フィルムメーカーとしては 世界でトップ。
エクセレントカンパニーと言われていた。
フィルム、現像、そしてプリント。
三つの美味しい事業で成り立っている。
利益率は 1ドルの売上で70セントもあるという。

そこにも、デジタル化の嵐が 巻き起こり始めた。
物語は 1992年から始まる。
最上は、デジタルカメラをプロカメラマンに売っていた。
プロから見るとまだ使い物にならないと言われたが、
デジタルで撮った写真なので、電送できた。
確かに、新しい時代は やって来ている。

フィルムからデジタルへ時代の移行期。
ソアラは充分に利益を上げているので、開発力もあり
デジタル化は避けられないと言うレポートが、経営者にはとどいていた。
つまり、フィルムと現像がなくなると言う大きな時代の変化が
あったが、デジタル画像にしても、どうつかうのか?
イメージがわいていない。
一方で、パソコン、ネットが急速に 発展していく。
それが 深く関連しているが、充分に理解できない状態となる。
『成功体験』とアメリカの株主優先の経営方法がソアラを追いつめる。

1995年 ウインドウズ3.0が 登場することで、
おおきな変化が起こる。
最上は 三河の堂島からアドバイスを受けて、
さまざまな商品を開発するが、残念ながら、突破できない。
中間管理職の悲哀が 綴られる。

さらに 登場したのが カメラ付き携帯電話。
それで、カメラのシャッター数は増大する。
カメラが 子供のある家庭と、老年に限られていたのが
若者が 参加してきたが、デジタル画像は ブログなどに使われて、
プリントはしないという ソアラの 三つの事業が消えざるを得なかった。

確かに、巨象が、崩れ落ちていく過程を 
時系列に従って、中間管理職の最上の目線で正確に描かれていく。
ウインドウズ3と一太郎から パソコンを使っていたのだから、
確かにこの時代の歩みが、変化を伴っていること。
その変化に対応できない という企業のしがらみ。
そして、優秀な人材が去って行く。
デジタル化は、ますます さまざまな分野へ波及するのだろう。
『身につまされる』会社の崩壊過程である。
これを、変えていくには、トップの意識なんだろうね。

ここのなかにある 最上の いらだち、焦り、喪失感が
なんとも言えず、沈没する会社にいてもがんばったことが、
人生にとっても有意義だったと言えるような物語になっていると思う。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.9:
(3pt)

ちょっと諄い、ひつこい

ストーリーが細切れで盛り上がりがなく、短編の継ぎ足しで盛り上がりに欠ける。同じような短編の繰り返しで飽きてくる。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.8:
(4pt)

この30年の振り返り

コダックのフィルム
カメラ小僧でない私でもあの黄色のパッケージは憧れだった。
あれから30年、人々の持ち物は大きく変わった。
パソコン、携帯電話、デジカメ
特にこの3つのアイテムは我々のライフスタイルさえも変えてしまった。
そしてその流れに乗れなかった企業は淘汰されていった。
そんなこの30年の歴史を思い出せてくれる小説である。
実話を元に、そして淘汰される企業のミドルの立場で
書かれているがもう一歩踏み込んだ部分も欲しかった。
ということで星一つ減らしました。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.7:
(5pt)

うーん考えさせられる。

、さすがに、楡周平の、企業小説は今までも、数作品よんだが、このさくひんも、もちろんおもしろかった、それより、世の中デジタル化になり、確かに、家族団欒で、思い出すように、記念写真を見るということも、我が家ではなくなった、次は人口頭脳の社会になり、変化していく社会で、人間は果たして、幸せか、巻末の解説も読んで、考えさせられた。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.6:
(5pt)

2015年の今でも当てはまる企業はある

企業を取り巻く環境の変化に対応できず、巨象が崩れていく様を描いている作品。ある意味「茹でガエル」理論にも似ている気がします。デジタルが起こしている変化は本当にムーアの法則よろしく私たちの環境を激変させていることは周知の事実であるが、当時その当事者だったら自分はどう行動しただろうか。とか、今の自分の所属している会社にも似たようなことはあるんじゃないかと危機意識を強く感じさせてくれる一冊でした。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.5:
(5pt)

非常に共感した

非常に興味深く読みました。
大企業だから、ブランドがあるから、今まで上手くいっていたから。
一度成功を収めた大組織にありがちな、この根拠に乏しい安心感。組織のマネジメントに蔓延する、危機感の薄さ。
そうして時代にそぐわない存在になりつつも、騙し騙しで時間が過ぎて行く。
己を直視し対処せざるを得ない状況になったときには既に遅すぎる。
自分の属する組織も例外ではなく、本書で描かれるソアラ社の経営体制、従業員や周囲の意識、ビジネスを取り巻く環境は、少なくない日本の大企業の実態だと感じます。
久々に読み応えのある本でした。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.4:
(5pt)

状態が良好!!

中古本とは言え、新刊本と変わりないほどの状態でした。これに帯があればいう事無しでした。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.3:
(5pt)

楡ファンより

楡さん作品の大ファンです。
期待通りの作品でした。
次はスリーパーを読もうと思っています。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176
No.2:
(5pt)

印画紙メーカーにいたので、すごく実感できました

90年半ばで印画紙メーカーに就職したので、この時のデジタル化の流れを
実感しつつ読みました。
当時はMacのみが一般の印刷会社で使われる時代でした。
フィルム製版の中にデジタル化が入ってきつつもカメラはアナログしか
ありえないというのが、その当時の業界の人々の意識でした。

アップルのQuickTake100なども使いましたが、社内報すら無理があると
思っていたので、そのあたりの話もすごく理解できました。

印画紙メーカー(私はこの作品のメーカー以外でした)としても
本当に社内の危機感は人によって温度差が激しかったです。
同時に方向違いの模索もしていました。それだけに業界の巨人の
迷走ぶりも この小説はよく伝えてくれるなと思います。

巨大な企業でありながら、硬直した思考しかもたない上層部が
いる企業は必ず周期的に来る時代の波に、どれだけ優秀な部下が
いても伸びることができないというのを感じます。

デジカメしかしらない人と、アナログカメラ時代を実感した人に
とって評価の分かれる作品だと思いますが私にとっては新入社員
のときが丁度デジタル化の始まりだったのですごく感じるものに
なっています。
象の墓場Amazon書評・レビュー:象の墓場より
4334929176

スポンサードリンク

  



12>>
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!