(短編集)

アイの物語

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

アイの物語の評価:

4.66/5点 レビュー 92件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.66pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全172件 121〜140 7/9ページ
No.52
(5pt)

人工知能・ロボット好きにはたまらない一冊

短編集です。シンギュラリティ系のSFです。
小飼弾氏も大絶賛のようです。
そうでなくても、個人的に大好きなでおすすめな本で文庫化されて良かったです。読んでいて普通に涙がでそうになりました。
SFは結構いろいろ読んでますが、読後感がこんなに爽快なSF本は久しぶりでした。
この本に似た系統の本としては瀬名秀明の「ハル」(あしたのロボット)や、菅浩江の「I am」とかかなと思います。この本を読んで面白いと思った人は読んでみるといいかもしれません。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.51
(5pt)

人工知能・ロボット好きにはたまらない一冊

短編集です。シンギュラリティ系のSFです。
小飼弾氏も大絶賛のようです。
そうでなくても、個人的に大好きなでおすすめな本で文庫化されて良かったです。読んでいて普通に涙がでそうになりました。
SFは結構いろいろ読んでますが、読後感がこんなに爽快なSF本は久しぶりでした。
この本に似た系統の本としては瀬名秀明の「ハル」(あしたのロボット)や、菅浩江の「I am」とかかなと思います。この本を読んで面白いと思った人は読んでみるといいかもしれません。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.50
(5pt)

ただひたすらに感動的

著者はトンデモ物の大家でもあるが,この作品はゲームとメカに強いことを最大限に生かした真剣なもので,足掛け10年の歳月を費やして完成された.余り遠くない未来に,ヒト形ロボットが完成するが,それを実用に耐えるものに改良してゆく過程で,ロボットは自意識を獲得する.その後は急速にロボットのヒト離れが進み,人口の減少とともにアンドロイドが支配的になる,という歴史の流れを説得的かつ美しく描く.このために7編 (うち5編は旧作で短編) のそれ自身完結した物語が教材として用いられ,同時に作品の実体を形成する.人類の宇宙への見果てぬ夢を叶えるために,アンドロイドたちは今 (作品の終了時) も銀河系全体をあまねく旅している,と美しい女性アンドロイドは '僕' に語るのだった.そうか.人類はもう休んでよいのか.進化の最先端はもともと人類が創造した,ヒトよりハイスペックの アンドロイドが引継ぐのか.何とも形容しがたい感動に満たされて物語は終る.強く推薦.
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.49
(5pt)

ただひたすらに感動的

著者はトンデモ物の大家でもあるが,この作品はゲームとメカに強いことを最大限に生かした真剣なもので,足掛け10年の歳月を費やして完成された.余り遠くない未来に,ヒト形ロボットが完成するが,それを実用に耐えるものに改良してゆく過程で,ロボットは自意識を獲得する.その後は急速にロボットのヒト離れが進み,人口の減少とともにアンドロイドが支配的になる,という歴史の流れを説得的かつ美しく描く.このために7編 (うち5編は旧作で短編) のそれ自身完結した物語が教材として用いられ,同時に作品の実体を形成する.人類の宇宙への見果てぬ夢を叶えるために,アンドロイドたちは今 (作品の終了時) も銀河系全体をあまねく旅している,と美しい女性アンドロイドは '僕' に語るのだった.そうか.人類はもう休んでよいのか.進化の最先端はもともと人類が創造した,ヒトよりハイスペックの アンドロイドが引継ぐのか.何とも形容しがたい感動に満たされて物語は終る.強く推薦.
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.48
(5pt)

山本弘、最高!

『神は沈黙せず』は、すごく面白かった。なので、それから注目している作家なのだが、まだそんなに出版されていない。

とにかく、最近では珍しいSFの王道を行く作家だと思う。あまりSFでもスペースオペラは好きでない。こういうAIものや宗教もの(ってSFのジャンルはないか)が好み。

早く読みたいが、とりあえず、読むべき本がたまっているので、後回し。

山本弘『アイの物語』角川書店を読み終えた。まだ読んでいない本は、いっぱいあったけど、どうしても読みたくて、読み始めたら1日で読んでしまった。

今のところ、今年度のSFベスト1だ。

はじめはよくあるAI、人口知能ものと考えていたが、まるっきり違っていて、違和感を覚えた。しかし、深く納得した。

AIは、人間にはどうやってもなれない。それはAIが不完全で、人間が完全であるからではなく、人間が知的生命として倫理的にも、論理的にも不完全であるからであるという考察は、鋭い。

この不完全な現実の社会を見れば、人間がこの地球上の支配者であり続けることの不自然さは当然のように思える。

AI論は人間とは何かを問うものである。著者が投げかけた問いは、恐怖に満ちたこの世界への深い絶望と、それでも「語る」ことにより、世界を変えうるという希望を含むものであり、私たちは、絶望に打ちひしがれ滅びるのを座して待つのか、希望を捨てず救済を追求するのか、選択しなければならない。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.47
(5pt)

山本弘、最高!

『神は沈黙せず』は、すごく面白かった。なので、それから注目している作家なのだが、まだそんなに出版されていない。

とにかく、最近では珍しいSFの王道を行く作家だと思う。あまりSFでもスペースオペラは好きでない。こういうAIものや宗教もの(ってSFのジャンルはないか)が好み。

早く読みたいが、とりあえず、読むべき本がたまっているので、後回し。

山本弘『アイの物語』角川書店を読み終えた。まだ読んでいない本は、いっぱいあったけど、どうしても読みたくて、読み始めたら1日で読んでしまった。

今のところ、今年度のSFベスト1だ。

はじめはよくあるAI、人口知能ものと考えていたが、まるっきり違っていて、違和感を覚えた。しかし、深く納得した。

AIは、人間にはどうやってもなれない。それはAIが不完全で、人間が完全であるからではなく、人間が知的生命として倫理的にも、論理的にも不完全であるからであるという考察は、鋭い。

この不完全な現実の社会を見れば、人間がこの地球上の支配者であり続けることの不自然さは当然のように思える。

AI論は人間とは何かを問うものである。著者が投げかけた問いは、恐怖に満ちたこの世界への深い絶望と、それでも「語る」ことにより、世界を変えうるという希望を含むものであり、私たちは、絶望に打ちひしがれ滅びるのを座して待つのか、希望を捨てず救済を追求するのか、選択しなければならない。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.46
(5pt)

いい話だった。

アンドロイドが人間に語るこの物語。数世紀先の新宿が発端だ。6つのフィクションと7つ目の真実の物語。それが語られて、主人公の人間とAIのアイビスが現実で理解し合うのだ。この世界では人間の人口は2500万人くらいまで減っている。最終的には人間は滅ぶかもしれないし、細々と生きるかもしれない。そしてAIたちは・・・・。いい話だった。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.45
(5pt)

いい話だった。

アンドロイドが人間に語るこの物語。数世紀先の新宿が発端だ。6つのフィクションと7つ目の真実の物語。それが語られて、主人公の人間とAIのアイビスが現実で理解し合うのだ。この世界では人間の人口は2500万人くらいまで減っている。最終的には人間は滅ぶかもしれないし、細々と生きるかもしれない。そしてAIたちは・・・・。いい話だった。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.44
(5pt)

やさしくて冷たい人工知能

地球の未来を背景に,7編の短編と,それを語るアンドロイドと聞き手のヒトからなる物語.
短編の前半はあまり人工知能とは関係がないが,
中盤辺りから意識のハードプロブレムに関する著者自身の回答を踏まえた人工知能のストーリーになっている.
この領域についてwikipedia程度の基礎知識があるとより楽しめるだろう.

ハートウォーミングなストーリーの連続で,
SFとしてはやや物足りなさを感じる向きもあるかもしれないが,
人工知能が誕生するためのブレークスルーが,
それに関わるヒトのある種の愛情だとする設定からは,
著者自身の持つ科学への愛情や信頼が感じられる.

人工知能同士のシュールな会話や,未来におけるヒトと人工知能の関係から,
ヒトを超えてしまった人工知能のやさしさが見られる一方,
合理的な思考から導き出される冷たさもうまく表現されている.
この対比もなかなかうまい.

人工知能を少々美化しすぎているいるきらいもなきにしもあらずだが,
一読の価値のある作品.
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.43
(5pt)

やさしくて冷たい人工知能

地球の未来を背景に,7編の短編と,それを語るアンドロイドと聞き手のヒトからなる物語.
短編の前半はあまり人工知能とは関係がないが,
中盤辺りから意識のハードプロブレムに関する著者自身の回答を踏まえた人工知能のストーリーになっている.
この領域についてwikipedia程度の基礎知識があるとより楽しめるだろう.

ハートウォーミングなストーリーの連続で,
SFとしてはやや物足りなさを感じる向きもあるかもしれないが,
人工知能が誕生するためのブレークスルーが,
それに関わるヒトのある種の愛情だとする設定からは,
著者自身の持つ科学への愛情や信頼が感じられる.

人工知能同士のシュールな会話や,未来におけるヒトと人工知能の関係から,
ヒトを超えてしまった人工知能のやさしさが見られる一方,
合理的な思考から導き出される冷たさもうまく表現されている.
この対比もなかなかうまい.

人工知能を少々美化しすぎているいるきらいもなきにしもあらずだが,
一読の価値のある作品.
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.42
(5pt)

いい本をありがとう!

山本弘さんと言えば、「トンデモ本」の人としてのイメージしかなかった。
たまたま店頭に並んでいたのを発見して、あまり期待もせずに読んでみたのだけど本当に素晴らしい作品だった。

個々の物語はどれもAIやらVRだの現代的なテーマを上手く使いこなしつつ、あくまで人間の物語としてさわやかな読後感を持つ作品。とにかく読んでいて気持ちがいい。
そして何と言っても最後のアイの物語。
人間が自分たちより上位の人工知能に取り変わられて惨めな生活をしている世界、それは今まで否定的に描かれていた世界観のはずだった。しかし、最後に明かされた真相はそうではない。
人間がずっと夢見ながらも自らの持つ限界に夢やぶれて挫折した様々な事、その意志を引き継いで旅だっていく者たち。
人間からすれば惨めな状況なはずなのに、何故これほどまでに清々しいのだろう。

このような美しい物語を贈ってくれた山本氏に感謝する。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.41
(5pt)

いい本をありがとう!

山本弘さんと言えば、「トンデモ本」の人としてのイメージしかなかった。
たまたま店頭に並んでいたのを発見して、あまり期待もせずに読んでみたのだけど本当に素晴らしい作品だった。

個々の物語はどれもAIやらVRだの現代的なテーマを上手く使いこなしつつ、あくまで人間の物語としてさわやかな読後感を持つ作品。とにかく読んでいて気持ちがいい。
そして何と言っても最後のアイの物語。
人間が自分たちより上位の人工知能に取り変わられて惨めな生活をしている世界、それは今まで否定的に描かれていた世界観のはずだった。しかし、最後に明かされた真相はそうではない。
人間がずっと夢見ながらも自らの持つ限界に夢やぶれて挫折した様々な事、その意志を引き継いで旅だっていく者たち。
人間からすれば惨めな状況なはずなのに、何故これほどまでに清々しいのだろう。

このような美しい物語を贈ってくれた山本氏に感謝する。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.40
(5pt)

短編集を長編に

自分の感想として、夜の種族と似た手法だなと思いました。
短編と短編を短編集としてではなく、間につなぐストーリーを追加することで、一つの物語として成立させるもの。
収録の短編作品はどれも面白かったです。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.39
(5pt)

短編集を長編に

自分の感想として、夜の種族と似た手法だなと思いました。
短編と短編を短編集としてではなく、間につなぐストーリーを追加することで、一つの物語として成立させるもの。
収録の短編作品はどれも面白かったです。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.38
(5pt)

完璧に本書を言い表した書名

もともと5つの別の短編を単行本化にあたり、2つの書き下ろしを加え、ひとつの物語に構成し直したものらしい。ところがこれが抜群にうまくいっている。遠い未来、人類は極端に減少し、ロボット(TAI)が地球の支配者になっていた。人間である「僕」はアンドロイド「アイビス」に捕らえられた。しかし、捕虜生活とは思えないもてなし。そしてアイビスは「僕」に7つの「物語」を語って聞かせる。。すべて人間とマシン(ロボット、コンピュータ、AI)の物語。。というお話。コンピュータという理論的な思考回路がブレイクスルーして、人間の命令よりも自らの思考が正しいと思ったとき、どういう言動をするのか。本書はそれを媒介にして人間の限界を痛いほど指摘し、しかし美しく心地よい結末を迎える。そしてもうひとつのテーマである、物語(フィクション)の意味や存在理由までもストーリーのなかで昇華させている。本を読むことが好きな自分にはなんだかうれしくてたまらなかった。物語はそれぞれ小テーマがあり、読みやすく、ヴァリエーションがあるので飽きさせない。とくに「詩音の来た日」は珠玉の一品。最後の物語はAIの言語がちょっと読みづらく、長い気きがしたが、温かく壮大な結末まで読めば、満足感があった。タイトルもいい。「アイ」はアイビスの愛称であり、AIの「I」であり、虚数の「i」であり、本書ではロボットには絶対に持ち得ない感情とされているけど、きっとこの物語に溢れている「愛」なんだろうな。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.37
(5pt)

完璧に本書を言い表した書名

もともと5つの別の短編を単行本化にあたり、2つの書き下ろしを加え、ひとつの物語に構成し直したものらしい。ところがこれが抜群にうまくいっている。遠い未来、人類は極端に減少し、ロボット(TAI)が地球の支配者になっていた。人間である「僕」はアンドロイド「アイビス」に捕らえられた。しかし、捕虜生活とは思えないもてなし。そしてアイビスは「僕」に7つの「物語」を語って聞かせる。。すべて人間とマシン(ロボット、コンピュータ、AI)の物語。。というお話。コンピュータという理論的な思考回路がブレイクスルーして、人間の命令よりも自らの思考が正しいと思ったとき、どういう言動をするのか。本書はそれを媒介にして人間の限界を痛いほど指摘し、しかし美しく心地よい結末を迎える。そしてもうひとつのテーマである、物語(フィクション)の意味や存在理由までもストーリーのなかで昇華させている。本を読むことが好きな自分にはなんだかうれしくてたまらなかった。物語はそれぞれ小テーマがあり、読みやすく、ヴァリエーションがあるので飽きさせない。とくに「詩音の来た日」は珠玉の一品。最後の物語はAIの言語がちょっと読みづらく、長い気きがしたが、温かく壮大な結末まで読めば、満足感があった。タイトルもいい。「アイ」はアイビスの愛称であり、AIの「I」であり、虚数の「i」であり、本書ではロボットには絶対に持ち得ない感情とされているけど、きっとこの物語に溢れている「愛」なんだろうな。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.36
(5pt)

SFに興味ない人にも

海外出張の際、時差ぼけで眠れない時のために何となく持って行ったのだが、読み始めたらやめられなくなって、よけいに睡眠時間が短くなってしまった…。各作品とも楽しめたが、やはり「誌音…」が秀逸。この手のSF(敢えてジャンル分けするなら)を普段読まない人も是非読んでみてほしい。SFファンも変に斜に構えないで素直に感動すればよいと思う。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.35
(5pt)

SFに興味ない人にも

海外出張の際、時差ぼけで眠れない時のために何となく持って行ったのだが、読み始めたらやめられなくなって、よけいに睡眠時間が短くなってしまった…。各作品とも楽しめたが、やはり「誌音…」が秀逸。この手のSF(敢えてジャンル分けするなら)を普段読まない人も是非読んでみてほしい。SFファンも変に斜に構えないで素直に感動すればよいと思う。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X
No.34
(5pt)

サイエンス・フィクションの底力

こちらの評価がとても高いので、ほとんど騙されたつもりで読んでみました。
この作者の小説を読むのは、この作品が初めてです。普段、SFはほとんど・・・というか、全く読まないのですが、読了して、本書は「SF」というジャンルに閉じ込めてしまうには、あまりに勿体無いと思いました。

皆さん書かれていますが、特に後半の「詩音が来た日」から「アイの物語」は、強いメッセージ性が嫌味にならない心地よさで提示され、最高の幕切れを迎えるエピローグに至るまで、久しぶりに小説というものを堪能させて頂きました。

読み終わって、前半の5つの物語はそれぞれ書かれた年代の異なる短編で、最後の二編「詩音が来た日」「アイの物語」が本書のための書き下ろしなのだと知りました。
一番発表時期の古い短編は、1997年の「ときめきの仮想空間」で、これ一編だけを読む限り、良くも悪くもマニア向けのSF小説の枠を脱し切れていない印象を拭えません。
けれど、書き下ろしの「詩音が来た日」「アイの物語」に至っては、ストーリー、テーマ、構成、表現、どれをとっても感服せざるを得ず、さらに、10年前に発表した短編も含め、バラバラに発表された短編を、一つの「アイの物語」として昇華させてみせた作者の力量そのものにも、唸らされました。約10年をかけて、作者が作家として真に力をつけて来たことがヒシヒシと感ぜられ、「サイエンス・フィクション」というジャンルの可能性にまで思いを馳せる読書体験となりました。

ぐだぐだと書きましたが、普段SFなんて読まない!とい方にも、強くおススメします。
アイの物語 Amazon書評・レビュー: アイの物語より
4048736213
No.33
(5pt)

サイエンス・フィクションの底力

こちらの評価がとても高いので、ほとんど騙されたつもりで読んでみました。
この作者の小説を読むのは、この作品が初めてです。普段、SFはほとんど・・・というか、全く読まないのですが、読了して、本書は「SF」というジャンルに閉じ込めてしまうには、あまりに勿体無いと思いました。

皆さん書かれていますが、特に後半の「詩音が来た日」から「アイの物語」は、強いメッセージ性が嫌味にならない心地よさで提示され、最高の幕切れを迎えるエピローグに至るまで、久しぶりに小説というものを堪能させて頂きました。

読み終わって、前半の5つの物語はそれぞれ書かれた年代の異なる短編で、最後の二編「詩音が来た日」「アイの物語」が本書のための書き下ろしなのだと知りました。
一番発表時期の古い短編は、1997年の「ときめきの仮想空間」で、これ一編だけを読む限り、良くも悪くもマニア向けのSF小説の枠を脱し切れていない印象を拭えません。
けれど、書き下ろしの「詩音が来た日」「アイの物語」に至っては、ストーリー、テーマ、構成、表現、どれをとっても感服せざるを得ず、さらに、10年前に発表した短編も含め、バラバラに発表された短編を、一つの「アイの物語」として昇華させてみせた作者の力量そのものにも、唸らされました。約10年をかけて、作者が作家として真に力をつけて来たことがヒシヒシと感ぜられ、「サイエンス・フィクション」というジャンルの可能性にまで思いを馳せる読書体験となりました。

ぐだぐだと書きましたが、普段SFなんて読まない!とい方にも、強くおススメします。
アイの物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: アイの物語 (角川文庫)より
404460116X