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幸せの条件
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幸せの条件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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OLがバイオメタノールの営業のため農家との接触を持ち、農業に触れることによって自らの生き方を見定めていくという小説です。 誉田哲也の新たな世界が展開されています。 誰かに必要とされる人になりたいという考え方や、その役目がその人でなくてはならない理由などは無意味で、自分の代わりはいくらでいて、むしろ大切なのは、自らがその環境や役目を必要とするかということでした。 必要とされるからやるということと、自分がそれをしたいからやり、結果的に必要とされることの違いを語る片山社長の言葉は深いものがありました。 何と無く現状に至った者と自らが求めて現状に至った者との違いは大きく、その自らが求めるものに巡り合えた者は幸せだということでしょう。 農業をビジネスにというのはかなり厳しいものがあり、小説でもその手がかりはバイオメタノールということぐらいでした。まやかしの食料自給率に踊らされず、ビジネスとしての農業を模索するより、農業が好きな人にその環境を与えるだけではダメなのでしょうか。 引退したサラリーマンがこぞって野菜をつくりだすのは、結局みんな農業をしたいということなのだとも感じています。 | ||||
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楽しく読んだ。すべて無駄なく回せればそれに越した事はないよなあ、そういう方法には夢がある。 余りに初めが「不甲斐ない」キャラだから移入は出来なかったけど。「話しも聞いて貰えない」じゃなくて「どうやったら話を聞いて貰えるか」が営業の始まりだから、余りに「優しい」人に簡単に会えちゃうのが「絵空事」だけど、「お話」としては大変に楽しみました。 ちなみに、帯にゴシック体強調で「コメは食うために作るもんだ。燃やすために作れるか」。という矜持を持つ農家ってそうそういないと思う。「燃やす為のコメが食用の倍の値で売れるなら喜んで作る」。のが現実的だと思う。その品種が土地を再生不可能に荒らさない限りは。帯書いた人「農業」を全く知らない「百姓への幻想」もってる人なのかな?と思った。ボランティアじゃないです。農業は。生活の糧を得るための労働です。と念押ししたくなった。 | ||||
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主人公は、瀬野梢恵。 二年前に大学を卒業し、都内のガラスメーカーに就職した。 特に、ガラスメーカーで働きたいといった希望があった訳ではないが、 最終的に内定をもらえたので、就職した。 ある日、会社の社長の思いつきでバイオエタノールの種付けの 依頼のために長野県に赴むき、農業を手伝うこととなった。 ストーリーとしては、農業を通しての人間関係や、 梢恵の精神的な成長を描く。 バイオエタノールのための種付けは、成功するのか。 梢恵は、最後にどのようなことを思い、どう行動するのか。 少し単調な感じを受けたが、詰まることなく読むことが出来た。 相手を思いやるという、暖かい人間関係を感じた。 また、働くことの意義について、深い感銘を受けた。 | ||||
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豊かな生活が幸せか お金に苦労しない事か よいパートナーを見つけることか 仕事がうまくいっている事か 何が幸せなのか、1つの村の物語を、人間関係を通して様々な事を考えさせられます。 | ||||
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農業問題や、原発事故で影響をこうむった農地をもつ人たち、エネルギー問題、日本の食糧自供率などと、からめながら、一人」の24歳の女性が成長していく過程が分かる小説。いつも誉田さんの作品にありがちな、殺人事件や猟奇殺人がまったくなく、安心して読めました。 | ||||
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まだ、すてべは読めていませんが、少し読んだだけで引き込まれるような作品ですね。 ほんの状態はとても綺麗でしたので満足しています。 | ||||
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働くことに給料以上の意味を見出せず、会社の事業や他人の仕事に興味無く、 彼氏に依存しながら日常をただ無気力に暮らしている女子が主人公です。 勤めている会社から、いきなり、長野へ行ってバイオエタノールの材料となる稲の作付を 農家へお願いして来い、と放り出されたことをきっかけに、 ある専業農家で、ともにご飯を食べ、ともに汗を流し、農業を肌で感じていくのかで、 他者依存だった彼女が、だんだんと自分自身を見つめなおし、人間として成長していくという話。 農業、震災、エネルギー問題など、現代の日本に重大な問題を多く取り扱い、 小説としての人間描写だけでなく、そちらの方面の知識の上澄みくらいは吸収できそうです。 ただ、★三つとしたのは、私が基本的にやさぐれている人間のために、 うら若き女子が、経験深いおじさんや職人気質の男たちに見守られながら、 たくさんの叱咤と愛情にもまれて成長していく話というのが、どうも苦手だからです。 現実、そんなにうまくいくわけがない、と思ってしまいます。 そこは小説だからでしょうが、明るく、からっと健康的な感じが全体として漂っており、 私にはリアルに感じられません。 他人に興味を持って面倒をみあうようなコミュニティが、どんどん崩壊している現代社会で、 こんな夢物語、読むとへこみます。 給料のために、毎日仕事にいくこと、誰でも替えのきくような仕事に、それでもとりくむこと、それって、 そんなに悪いことでしょうか。 世の中、それが精一杯の人もいます。 自分の心血を注いでやりたい仕事があるのが当たり前で、みんながそうなるのが正しいみたいな言い分は、 理想です。 ミラクルでも起こらない限り、誰もが「何か」をドラマティックに掴めるわけじゃない。 「何か」をつかむためにたくさんのお膳立てがあり、人の助けがあった主人公。 恵まれているなあ、と斜に構えて見てしまいました。 | ||||
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農業関係の仕事をしているので、身近に感じる反面??と思うところもあり。でも、 一気に読んでしまいました。 | ||||
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嫌な人が出てこなくて、読み心地がさわやかです。 でも扱われている内容は考えさせられることも多いです。 震災から1年以上たち、話題に上ることも減ったけれど、今でも大変な思いをされている方はたくさんいる。直接身内を亡くしたり家や職場を失わなくても、それほど被害のないところに住んでいたのにお米や野菜を作ることができなくなってしまった人たちはどれほどいるだろう。 作ることができても、福島産というだけで売れなかったり。。 天災ではなく人災に苦しんでいる人たちのことを忘れてはいけないと改めて思わされました。 自分が必要とする生き方をみつけた主人公。続編を期待します!! | ||||
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死体も刑事も出てこない、爽やか系、農村ライフ&24歳無気力女子の成長物語。 誉田作品内で言えば“武士道シリーズ”系。 農業って大変。でも、農業ってすごい。 農作業の割と専門的な説明や、食料自給率・跡継ぎや休耕田の問題など、お勉強しているような気になって退屈かと思いきや、そこはさすが誉田さん。 主人公のつぶやきが面白かったり、震災の場面でグッときたり…で、サクサク読み進められた。 もう少しスピーディならもっと面白かったとは思うが… 分厚い本だったのに、まだ、主人公のこれからも気になる。 続編でないかな。 | ||||
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司書の先生にこの作品を薦められた時、「えっー。もしかしたら心理学の本?」と一瞬、引きました。 でも、「農業に対して興味も知識も皆無だった若い女性が、バイオエタノールに取り組む話ですよ」と聞いて……やはりビミョー。昔から理数系はめっぽう弱くて、物理のテストでは、限りなく零点に近かった悪夢が蘇りましたが、物は試しと読み始めたら、これが面白い。 夫婦漫才のような梢恵ちゃんと片山社長の会話。 無気力な梢恵ちゃんと、やる気満々の片山社長の対比。 そして、長野の農家の人々との、特に3.11後の会話は、これからの日本の農業の在り方、日本人の生活を考えさせられました。 スイスの心理学者カール・ユングの「人生の幸福の条件」は五つ。 1 健康であること 2 ほどよい程度のお金があること 3 美しいことを感じる能力があること 4 人と仲良くしていく能力があること 5 朝起きたとき、やらねばならない仕事があること この本は、そんなことを訴えている気もします。 片山社長の「大切なのは、誰かに必要とされることなんかじゃないんだ。本当の意味で、自分に必要なのは何か……それを、自分自身で見極めることこそが、本当は大事なんだ」という言葉は、ジーンとしました。 | ||||
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出足から主人公の描写が丁寧です。モノ書きになろうかな?と考える方にはとても参考になります。マネしてほしい文章です。 読み進めていくうちに、この分厚さに驚き、文章を味わうより、追いかけムードに転換していきましたが…バイオ・エタノールを作る任務を頂いた小規模な工作機械メーカー事務系の女の子が、農家と出会い、本当の農業に目覚めていき、成長していく様子をつづっている小説です。 バイオ・エタノールの知識も豊富になりましたし、本書を読んで、農業を志したい方が増えるのではないでしょうか? そんな予感のする一冊です。 | ||||
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いろんな作風を見せる作家で、私は、ジウよりも、武士道シリーズの方が好きです。今回も、また新たな分野にチャレンジした作品で、その意欲は嬉しい限りです。取材もかなりされたようで、なるほどなと思わせる場面もいくつかありました。ただ、話の転換点となるエピソードにリアリティーがなさ過ぎると感じました。老人が一人でバケツを使ってそんなことができるのか、行き先はどうなるのか、という点に首をひねり始めると、全体的な安易さが気になり、楽しめなくなりました。もとより小説は虚構の世界ですが、虚構に没頭させるには、少し瑕疵があったように思いました。 | ||||
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