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秘密
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秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全480件 161~180 9/24ページ
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少し読んだら、もう止まらず一気に読んでしまいました。東野作品は読者を陰鬱にさせることが多いのですが、この作品は比較的ソフトでした。悪い評価の人はどう書いてるのか見て見ましたが、あーなるほどと思いましたね。10代の女性には嫌悪するような性描写もあり、万人向けではないようです。私は妻も10代の娘もいますが、主人公には共感できる部分が多いですね。主人公も製造工場ライン内の班長という、小説ではあまり取り上げられない職業で好感持てます。普通は公務員などホワイトカラーや流通、サービス業、あるいは第一次産業というように、自由度の高い設定にするのですが、自由度が極めて低い設定でありながら、物語を目まぐるしく展開させていく筆力は絶賛に値します。東野自身がエンジニアだったこともあり、ガリレオシリーズなど、理系探偵を登場させたりしますが、今回もこんなところに経験を生かしてるんですね。 | ||||
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東野氏の著作は、人間の業や性(サガ)のようなものをうまく描いているから好きだ。 そしてそれらが複雑に絡み合って物語が展開される。複雑怪奇なトリックを生み出すのではなく、人間の思念や欲、愛情などを巧みに絡ませてミステリーが作られていく手法は読んで飽きない。 常識的には考えられない事態に夫婦としてどう対処していくのか。 平介の苦悩と妻への愛情、そして直子の想い。 そして不器用な夫婦が苦渋の末に導き出した結論。 もちろん見る人によっては、直子の行動は納得のいかない人もいるだろう。しかし二人の気持ちや行動を生々しく描くことによってどこか納得させられてしまう結末になっていると思う。それでも切ないような、悲しいような、でも喜ばしいような・・・・という妙な読後感を残してくるあたりはさすがである。 もちろん互いの気持ちに気づくタイミングが違えば結末は変わったものになっただろう。 平介が妻である直子が人生を思い通りにやり直していくことに嫉妬を覚えている。 直子は妻である自分の思いに、徐々に娘の経験したであろう欲求や感情が入り込んでくることに戸惑いを覚えている。 もし平介に妻と娘の将来についてじっくりと心の余裕があったらどうだったか。全く新しい人生が待っていたかもしれない。 もし直子が平介の苦悩に早く気づいて、彼と女教師の気持ちが近づいた時に「あの決断」をしていたらどうか。平介の今後の人生は、新しい妻と共に生きていくことができたかもしれない。 このように、読者がifを考える愚を犯さずにいられなくなるところが東野氏の真骨頂ではないだろうか。 | ||||
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とにかく面白い 登場人物の行動が不可解だという意見もあるが、それは実際こんな異常な状態に置かれたら自分だってどんな行動を取るか分からない。 設定から、途中の展開から、ラストに至るまで、とても楽しむことが出来た、それに尽きます。 | ||||
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死んだ妻の魂が同じ事故にあった娘に乗り移る。 見た目は娘で中身は妻っていう設定に萎える方もいるでしょう。 しかし実際に症例としては世界にあるという事実も描写されていて 現実に起きてしまうこともあるかもと思えてしまった。 冒頭にそのような主人公の行動が入る。 非常にレアケースな状態でストーリーは進行していく。 自我との葛藤がテーマでしょう。 そこに愛をもって何をすべきか。 悲しいストーリーですが爽やかな感動を呼びます。 手紙ほどの感動はなかったですが、一度でも恋愛をして胸が張り裂けそうな気持ちを 味わった人であれば共感する部分が多くて楽しめると思います。 | ||||
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もなみが救われない、平介が可哀想など、 色々思うことはあるかもしれませんが、 物語を直子視点で見てみると色々とスッキリし、納得がいくかと思います。 まず、話の序盤で直子が「もなみとして生きていく」と平介に対し言っている場面があります。 この時点で直子は既に、今のこのどうにもならない状況を受け入れ、ただせめて、もなみのために もなみが今後歩むであろう人生を自分が代わりに歩んでいこうと決意していたのではないかと私は思います。 そうなると、ずっと平介と2人でいるわけにはいきません。 平介がなるべく傷付かないよう、平介が「直子はもういない、もなみはもなみなんだ」と受け入れられるようになるのを待ち、 そして平介が心の底からもなみをもなみと呼んだ時、直子はあたかももなみの魂が戻ったかのように芝居を打ち 平介の心を傷つけることなく、平介のもとから去ったのだと思います。 結果的にバレてはしまいましたけどねwそこは物語の構成上仕方なかったのかなぁと思います。 しかし、私はこの本を読んで、直子のもなみと平介に対する途方もない愛を感じることができました。 自分のすべてを犠牲にして、もなみのために、平介のためにとった行動なのだと思っています。 | ||||
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東野作品ですが、ミステリーというよりホームドラマという感じが強いと思います。 最後手前でタイトルの意味が明かされますが、かなりハッとさせられました。 | ||||
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直子には、もっと早く平介を自由にしてあげてほしかった。 平介だけが不幸に見えて仕方がない。 夫婦愛、家族愛にも涙したが、 平介への同情で、読後、大きくため息が出た。 非現実すぎるが、次の展開が気になり、一機に読めた。 娘がいるお父さんは、より一層、感情移入できてよいかと思う。 私は妻、娘、息子の家族構成で、 声を上げながら泣いてしまうことが多々ありました。(歳のせいか涙腺が) 涙もろい人は、一人でこっそり読むことをお勧めします。 | ||||
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小説として完璧。 終る頃には、涙がぽとぽと流れ落ちました。 人生最高の一冊! この小説に出会えたことを感謝します。 ★5じゃなくて、★10。 | ||||
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アラフォーですが、小説など今までほとんど読んだことがありませんでした 旅行の移動が長時間あったので、何か読んでみるかと思い、本屋に行ったところ「東野圭吾」の名が目に入りました 「聞いたことある名前だな・・・」と思い何冊も並んでいる中、読み切る自信ないし・・・と思い短編集の「天使の耳」を購読 あまりに面白くて、あっという間に読んでしまいました で、すぐにでも他のものが読みたくなり、本屋に行くと「伝説のベストセラー」と書いてあった本書を見つけ、 本の厚みに不安を抱きながらも買って読んでみました 結局またあっという間に読んでしまいました 読めば読むほど、次の展開が気になってしまい・・・ 最後の最後は泣き通しでした 凄く切なくて何ともいえない気持ちになりましたが、買って読んで本当に良かったと思いました | ||||
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小説内に、BGMとしてユーミンの「翳り行く部屋」が挿入されていたけど、この小説にぴったりくる主題歌は、同じ松任谷由実の「心ほどいて」だと思う。 好きだからこそ・・・だけど将来を考えると・・・だけど忘れられない・・・それでも・・・! そんな心の機微が上手く書かれていて、ミステリーと言う範疇を超えた文学だと思う。 この作者、どんな恋愛を今までしてきたのか・・・。 誰が悪いわけじゃない。ただ、運命にもてあそばれ、それでも一生懸命お互いを愛し、それを乗り越えた結末。一生、秘密を持って生きていく二人に、いや三人に、ひたすら・・・涙。 | ||||
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話は,事故で死にそうになった母娘の話。 母親は娘をかばって傷つく。 娘はなぜか植物人間になる可能性があるとのこと。 母親が亡くなる瞬間、娘の手を握り、娘が意識を回復する。 意識は,娘の意識ではなく母親の意識だったという。 娘の体と母親の意識の共存。 父親の悩める行動。 父親は 「ある自動車部品メーカで働いていた」。 主人公は東野圭吾まんまですね。 大学の電気科を出て、愛知県の刈谷方面の自動車の部品メーカに勤務。 売れる本を量産する姿勢が,工業的な理由も分かる。 | ||||
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夫婦お互いが出した答え 「自分が愛する者にとって幸せな道を選ぶ」 なんですね。感動しました。 | ||||
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男の人は主人公に感情移入してしまったら,読みながらページをめくるのが辛くなるシーンが多いと思います。 でも続きが知りたい… そんな気持ちでジリジリとページをめくって読み続けていくと 最後の最後でとんでもない真実を知ることになります。 途中から完全に感情移入して読みきった自分は この最後のシーンを読んだ後 しばらく呆然としました。。 自分としてはこの終わり方は 完全にバッドエンドなのですが 何故か読んだあとの 「爽快感」というか 本当に読みごたえのある本なので 「いい本読んだぁ」 という不思議な感情になりました。 男と女の関係ってなんなんだろう。 という普段あまり考えない議題に 自分の頭の中でぶち当たります。 本当に読みごたえがあっていい本なのですが 辛くなるのでもう一度読み返したくは 絶対にならない本です。 ですが一度は読むべき本だと思います。 | ||||
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バスの転落事故で死んだ妻の人格は,重傷を負った娘に移っていた. 奇妙な夫婦生活はやがて2人の関係を変えていって・・・. タイトルの「秘密」には3つの意味がある. 人格交代を社会に知られないための夫婦2人の社会に対する秘密, 生涯,娘を演じきることを決意した妻の夫に対する秘密, そして,それを知ってしまった夫がそのことを知られてならないという妻に対する秘密である. 人格交代と「秘密」というタイトルからは,どことなくコミカルなイメージが連想されるが, 扱っているテーマは人格交代によって生じる夫婦関係の変化と苦悩である. 隠していることの苦悩と,明かすことによって生じるであろうさらに大きな苦悩. 秘密を保持し続けることの苦しさを十分理解しながら, このような結末を選ばざるを得なかった2人の決意の重さが ラストの「永遠の秘密」という短い言葉に表現されている. このどんでん返しと「秘密」の重みは短いラストシーンの印象を極めて強いものにしている. 人格交代はフィクションのテーマとしてはありふれたものだが, ライフスパンでのストーリーとして,人格交代によって生じ得る結末を描いた作品は少ないのではないか. どんでん返しの後味の悪さは,それだけインパクトが強いことを意味しており, 小説としての評価を下げるものではないはずだ. | ||||
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読んだ直後より読んでから時間がたつほど味わい深いと感じる作品じゃ ないでしょうか。 なんとなく今まで読まなかったんですけど読んでよかったと感じました。 特に最後の指輪のくだりよかったです。 平介との結婚指輪は「この指輪はいつもそばに置いておきたい」「あなた の妻だと自覚できる」って指輪なんで今も夫として平介を大切に思ってるん だなと分かりました。○○との○○は普通の○○○っていう娘の夢叶えるって こともあるんだと思います。(○○への気持ちが無いわけじゃないと思いますが) 若い体を手に入れ人生を後悔のないものにできてるって見えるけど目に見えるもの だけが悲しみではないですからね。 自分の気持ちに正直に平介の妻として生きれば楽なんでしょうけど娘の意識が 戻る可能性もないわけじゃないし娘の人生も充実させてあげなきゃいけないし 平介にも前を向いて歩いてほしいし自分を犠牲にするしかないんでしょうね 自分が愛する者にとって幸せな道を選ぶために。 最後の三十年のくだりで直子は気づいたのかな、お互いの秘密にお互いが気づいてる っていう秘密もあるのかな。 | ||||
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読了後、余韻と共にモヤモヤ感が残りますね。 妻が意識を取り戻し、主人公である平介が・・・直子の特徴である指輪を撫でる仕草を理解した場面から、ラスト場面で本当の秘密に気付くまで、作者の筆力に圧倒され感情移入してしまい泣きました。 東野作品でベスト3に入っていることが改めて解りますし、数年の間隔を開けて、読んでみると読了後の感想も変わってくると思います。 以前、友人達と「今持っている知恵(知識だけでなく...)のまま、10台前半(中一時代)に戻れるなら、もう一度戻りたい」とよく話し合っていましたが、「イヤ!この人生はこのままで生涯を過ごしたい」と言っていた女友達もいました。 妻である直子が過ごした11歳からの14年間と今後の思いを女性目線(妻)を思い浮かべることがなかなか出来できずにいる時、女友達の言葉が思い出しました。 (少女から中学生、そして高校生となった時までの心の葛藤などを考えると納得できるかな・・・) 私個人では、ラストの「一発は娘をとられた分だ。もう一発は・・・・・もう一人の分だ」の前に、直子の指輪を作り直して新婦となる人生と結婚式場でウエディングドレス見た平介が新郎に対して「そんなことは三十年も前からわかっているよ」と言った言葉が秘密への回答であり最後の言葉であると感じました。 平介の妻であった証を指輪に残すことで秘密を持ち続ける覚悟をし、第二の新たなる人生をスタートとさせた直子。 互いに秘密を持ち続け、そして娘の身体と妻の魂を持ったままの人生とは...是非、女性の意見も尋ねてみたいと思います。 | ||||
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東野さんは、小説の楽しさを知り尽くしていますね・・ どんどん読み進めてしまう魅力に溢れています。 こんな形で、生きていてくれると良いですね。。 東野さんの数ある中でも、外せない1冊です・・ | ||||
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最後の最後で本当の秘密が明らかになって、 なんだか心が締め付けられました。 どうがんばっても普通の夫婦だった頃には 戻れないという、二人の関係の行き詰まり感が とても切ない。 物語の中盤時点で直子は、 直子の意識は持っていても、 精神的には思春期の女の子だったのではないかと思いました。 | ||||
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この作品「秘密」は、私の初・東野小説です。 文体は大変読みやすく、ありふれた日常が一転して崩壊するといった、 まるで「小説」のようなイントロに引き込まれ、あっという間に読むことができました。 しかし、最後まで読み終えたとき、「これで良かったんだ」という思いと、 「もっと違う結末があったのでは」という思いが幾度も交差して 読了後、数日間モヤモヤした気持ちに体が包まれていました。 私は男なので、どちらかといえば「男目線」、 すなわち本作品主人公の杉田平介に感情移入しつつ、作品を読み進めていきました。 妻・直子を愛するがゆえの悩みや葛藤が繰り返され、あまりの切なさに思わず本を閉じてしまうことも。 色々と考えてみますと ・平介は妻・直子を愛している(事実) ・だが、娘の体となった妻を抱くことはできない(葛藤) ・妻が生きている以上、他の女性への想いや肉体関係は封印しなければいけない(苦悩) ・一方、妻は娘の体を手に入れて第2の若き人生を満喫(嫉妬) ・自分は、今後ただ老いるのみ(焦燥) など、「直子を愛している」からこそ、悩んだり犯罪まがいの行動をしたりしてしまうのでしょう。 それがまた、とても理解・納得できるから切ないのです。 最後の最後になって、ようやく小説のタイトルの本当の意味を知ることができるこの作品、 読了後に色々と考えさせられるのではないかと思います。一読してみてはいかがでしょうか。 小説としては大変素晴らしいのですが、あまりに切ないので☆4つにしました。 | ||||
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月並みな感想に過ぎないかもしれないが、最後の最後にすべて持って行かれた。読みやすさはあるが、読み手を引き付ける圧倒的な力に欠けた作品。そんな風に思いながらページをめくっていると、なぜこの作品が東野圭吾氏の作品のなかでも屈指の名作として扱われているのか、わからなかった。だが、読了後に残った心が空っぽになるような感覚は間違いなく名作のそれであった。すべての小説好きに自信を持って薦められる珠玉の名作。ぜひ一度、ご賞味あれ。 | ||||
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