復活の日
評判
復活の日の評価:
4.38/5点 レビュー 224件。 C ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全501件 321〜340 17/26ページ
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復活の日の評価:
4.38/5点 レビュー 224件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
香港South China Morning Post紙の調査(香港時間2020年3月22日08:54時点)によれば、全世界で既に285,691人が罹患、うち12,720人が死亡、しかし回復者も89,292人いる新型コロナウイルスは、本書で描かれる『悪魔風邪/MM-88』ほどには深刻な感染症ではないように思われる。
しかし、その「感染拡大によるパニックで危機に扮する人類」「そこから立ち上がる人類」という本書のテーマは、今こそ数多くの人が読むべきではないだろうか。
原作は、前回の東京オリンピックの年・1964年に公表された小松左京氏の『復活の日』。
それをジュニア向け・かつ現代向けにリライトした本書は、原作とはまた違った魅力にあふれた一冊である。
世界をつなぐWebにより縮まった心理的距離、冷戦構造の崩壊やアジアNIES・BRICs諸国の発展に伴う世界の経済圏の変容。
『クレヨンしんちゃん』の野原家のような、正社員の夫と専業主婦の妻という「高度成長期~バブル期の日本の平均的な家族」ですら、既に珍しいものとなったいま。
こういった部分だけでも1964年の世界と2020年の世界は大きくそのありようを変えており、原作がいくら名作といっても、すでに時代を感じる部分、共感しにくい部分というものはどうしても出てきてしまう。
本書が翻案として出版されたのは2009年9月。
既に10年前ではあるが、現代人がより共感する、実体験に近いのは1964年の世界より2009年の世界であることは論を待たない。
それを最も象徴しているのは、キャラクターの1人の「則子」の描き方ではないだろうか。
この「則子」は原作では主人公・「吉住」の元カノであり、故郷の田舎町を離れ大都市・東京のマスコミで華やかに働く、そして恋愛にも積極的な、不倫関係ですら厭わない、いわば当時流の「カッコイイ女性」である。
1980年代の深作監督による映画版では、「吉住の元カノ」なのは変わらないものの、職業は看護師へと改変されていて、かつ、吉住には話していないものの実は吉住の子を身ごもっている。
そして2009年の本作では、マスコミ勤務は変わらないが「吉住の実妹であり、両親亡き今は唯一の家族」と変更されている。
この3人の「則子」はいずれも「MM-88」に侵され最期を迎えるが、そのいまわの姿にも時代時代の差が濃厚に表れている。
細かく語るのは野暮に思われるので、詳細はぜひ自らの目でそれぞれを比べていただきたい。
日本社会の変化、「日本の女性像」の変化、そういったものの片鱗を少しでも感じていただきたい。
文句なしの星5つ。
本当は「いま復刊してくれた」ということを含めて星6つを差し上げたい。