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末枯れの花守り
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末枯れの花守りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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菅浩江さんのものは結構読んでますが、これは個人的にすご〜く好きです。 描写が丁寧で、想像しやすい部分と、詳しく触れないでいてこちらの想像を掻き立てる部分とのバランスが本当に素晴らしいです。 日本語って綺麗なんだなあと思えるステキな言葉の数々に感動します。 話の内容も、青葉さんの心理描写が全くなく、台詞や話の進みで想像するしかないのですが、とても共感しちゃいます。 バッドエンドでなくてホッとしました。 | ||||
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花は散るから美しい。 しかし、人は永遠に咲く花を求める。 人とあやかしの描かれ方が実に美しい。 泉鏡花に通ずる美しさがあると解説にあるが、 鏡花とは違った色彩でストーリーを紡ぐ人だ。 映像作家だったらチャレンジしてみたい 世界観かもしれない。 本当は星を10個くらいつけたい。 | ||||
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この本をよんだのは随分前で表紙の絵に惹かれ手にとったが値段以上のものを得ました。なんの知識もなくても充分楽しめるが歌舞伎の知識があると倍増する。一定のレベルを求められているのか?と感じてしまい歌舞伎の勉強にハマッてしまった。ほんとに読み手の感性を刺激する。映像が浮かぶのは元より読書とはこうあるものかと思わせる。 | ||||
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幻想的な映像美で、良くも悪しくも欲深い人の心の機微を描く一冊。 小説であるが、映像を感じる。何度、読み返してみても、物語の中の舞台設定、状況説明が、歌舞伎の演出を見るようである。衣装や色彩についての言葉を知らないと、せっかくの情景が薄れる。 自分以外の人を大事に思う。それは、その人との幸せな一瞬を永遠を留めおきたいと願う気持ちと、時が過ぎて滅びることを受け容れて限りある幸せ祈る気持ちと、その狭間で心が引き裂かれるような心持ちを伴う。 幸せを失いたくないと願うとき、あでやかな花をまとう姫君たちが耽美で頽廃的な空気をかもして、永久へ久遠へと誘惑する。 そこを、涼やかに爽やかに健やかに青葉が払う。滅びの帝に従い、なるがままに任せて、花心を守る。 現世は、永遠と滅びとのあわいである。 | ||||
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行間からこぼれ出る世界の妖しさ…素晴らしいの一言です。 つかの間の現実逃避…文章も登場人物達も美しく艶やかでそれでいて残酷な ようで温かい…時の止まった空間と現実とを結ぶ者達の物語。 悔やむべきは自分の、着物や能楽、歌舞伎の知識のなさか。 | ||||
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短編5編からなる小品ですが、紛れも無く傑作です。 ちょい褒めすぎですが、三島由紀夫の「現代能楽集」や渋沢龍彦の 「唐草物語」が好きな人ならば、是非手に取って欲しい作品です。 スニーカ文庫で出ていましたが、そういった偏見は的外れです。 小品ながらきちんと完結しています。(本当は残念) この機会を逃すと2度と手にできないかも知れません。お早めに。 | ||||
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「老松」に出てくるフサばあちゃんは豪の者で 全ての登場人物の中でも特に好きです。 主人公の青葉の鬼も永遠に性根の曲がった姫様方も たじたじになるくらいなんですから。 そのばあちゃんから飴玉もらえる彼らが うらやましく思えました。 おばあちゃん、那智黒おくれ〜。 | ||||
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最初は表紙買いでしたが、この作品では大正解。挿絵と内容が異様に合っています。両者が引き立てあう感じ。文章は表現が最高に綺麗で、人物・世界の双方の幻想と美を支えています。ただしそれだけではなく、各話で現代の人間がでてくるし、花の意味する内容が少々痛い場面もあります。 印象に残る場面・文章・人物が必ず見つかるので、とてもお奨めです。 文庫版の解説で夢枕獏さんが書いていたように、泉鏡花と似た所があります。(天守物語とか?)鏡花の好きな人なんかにもいいですね。 個人的なお奨めの話は「曼珠沙華」。 | ||||
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私はこの話は、雑誌に連載されている頃、読みました。 確か「曼珠沙華」の話の回で、ちょうど、この話のサイドストーリーの、 青葉時実の主人の、何処とも知れぬ場所に住まう、 滅びの帝、日照間と、その妻、朧の悲劇の話が出てきた頃だった気がします。 しかし、その後、その雑誌が廃刊になってしまい、 ずっと続きが気になっていました。妖しくも美しい世界が 描かれている物語です。永世姫・常世姫という名前も、雅で素敵ですし、 日照間と朧の話も魅力的だと思います。 「朝顔」と「寒牡丹」と「山百合」では、それぞれの花が象徴する 要素を内包した三人の女性達が登場します。私は「寒牡丹」の話が 最も印象的でした。その回の主人公の、勝気で牡丹が好きな少女には、 あまり感情移入する事はなかったのですが、彼女と、時実の部下の 五郎とのやり取りが面白いです。それに、遊郭の花形だった、 美しき二人の女性が登場したりして、一番、能や歌舞伎を 思わせる場面が多く、華やかな話だったような気がします。 「山百合」の、百合依という少女が登場する話は、 話の始まり方が、とても面白いと思いました。 かなり切なさを感じる話でした。百合依のような人は、 多いんじゃないでしょうか? それから、私も空木の花は好きです。 だから、いい花として取り上げられていて良かったです。 この漢字の名前も好きですし。 また、確かに、妖しく美しく幻想的なだけ ではなく、考えさせられる物語でもあると思います。 菅浩江氏は、京都出身だそうで、だから、こんな情感ある話が 書けたのかな?と思いました。ただ、時実と日照間と朧の過去については、 まだ謎も多く、そこはかなり気になりました。 | ||||
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表紙の装画を飾っている波津彬子さんの絵に惹かれて本書を購入、早速手にとって読んでみました。 人の心を花に籠めて封じてしまう異界のふたりの姫と、そうはさせじとする花守りの青葉時実(あおば・ときざね)、しもべの五郎、十郎との戦い。そこに、人間の欲や見栄、執着心を織り込んだ話が全部で五つ。「朝顔」「曼珠沙華」「寒牡丹」「山百合」「老松」の話が収められている作品集。 第一話「朝顔」の話を読んだ限りでは、いまいちぴんと来ないし、どうもなあ、あんまし面白くないなあと挫折しそうになりました。でも、もうちょっと我慢して読んでみっかと、第二話、第三話と読んでいくに連れて、これはなかなかいいじゃないかと話の中に徐々に引き込まれて行きました。 登場人物の姫様や花守りたちの衣装、台詞回しなどが、歌舞伎の世界を思わせるものなんですよね。てなこと言っときながら、私、歌舞伎を見たことはまだないんだけれど。ま、そこはそれ、歌舞伎の醍醐味とか雰囲気が伝わってくるような風情が話にありました。 話の中では、最後に置かれた「老松」が抜群に素晴らしかったです。第一話を読んで、これ、もういいやと投げ出してしまわなくて、ホント良かった。 で、この「老松」の話に素敵なお婆ちゃんが出てきます。このお婆ちゃんの頼もしいこと、心優しいことったらなかった。素敵な婆ちゃんだなあと、すごく気に入ってしまったです。 | ||||
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はじめは表紙の智内兄助の絵が目当てで購入しました。 けれど、読み始めてみて「内容も当たりだな」と思いました。 私好みの世界観である、ということが一番の理由でしょう。 着物の美しさなどを微細に表現しているのですが、このときばかりは自分の想像力の無さを悔やみましたね。 読み終わった後、自分の好きな花を思い浮かべ、花言葉を調べてみると、「清楚・可憐」でした。 ・・・私には似合わない? と内心思ったことは内緒。 | ||||
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色々と考える作品だと思いました。表現がとてもキレイですらすらと読むことが出来ると思います。少し切なくなるお話でしたが楽しく読むことが出来ました! | ||||
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