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なぞの目撃者: 少年弁護士セオの事件簿1
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なぞの目撃者: 少年弁護士セオの事件簿1の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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素人がプロの翻訳家の仕事に意見するのはおこがましいが、最初に原語のペーパーバックを手にした者として、本書に若干の違和感を感じた。 元々原作もグリシャム氏による子供向けの司法物。法廷ものであると同時に米国の裁判制度の説明本でもある。 原書も平易な単語でわかりやすく書かれているが、子供向きにしては挿絵があるわけでもなく文章が多い印象。実質的にはティーンエイジャーあるいはアメリカ司法制度に詳しくない人達を対象にしていると推察する。 本書は、翻訳によりさらに読みやすくなり、もっと下の年代も楽しめるようになっていると思う。 ただ、その翻訳が、かなりの意訳あったり、一部端折ったり、文章の順番を変えたりしていて、原文から受ける印象と若干異なってくる。 例えば、冒頭の「セオドア・ブーンは、たいてい、朝食をひとりで食べる。〔改行〕ひとりっ子だから、というわけじゃない。」は、“Theodore Boone wan an only child and for that reason usually had breakfast alone”となっていて、「セオはひとりっ子なので朝食はたいてい一人で食べる」という逆の意味ではないかと思う。 また同じく1章の「ミセス・ハーディは、裁判所にいる秘書のなかで、セオの一番のお気に入りだ。母親より若いし、それに美人だ。」は、原文では“She was not quite as old as Theo’s mother, he guessed, and she was very pretty. She was Theo’s favorite of all secretaries in the courthouse.”である。 翻訳の方では、“セオがミセス・ハーディを好きなのは、母より若くて美人だから”というニュアンスを受けるが、英文の方は、“彼女は母より若そうで、とても綺麗で、裁判所の中でセオが一番好きな秘書だ”というように理由ではなく順接のように感じる。 どちらでも大勢に影響はないが、若干セオのキャラが変わってくる。 そして一番気になったのはカッコ書きでセオが思っていることを書いたこと。これにより、大分読みやすくなったが、原文で()はない。該当箇所も確かにセオ心の声の時もあれば、状況説明の時もあるので、かなり大胆な翻訳だと感じた。 勿論、翻訳者の力量により、本書がよりわかりやすく、さらなる躍動感が出てきたことは評価に値する。 翻訳“translation”とは解釈であり、一語一句正確に訳すのが義とも思わないが、「わかりやすさのため訳す順を変える等一部変更あり」等の但し書きがあった方が良かったと思う。 訳者あとがきのアメリカの司法制度についての解説は白眉。 もう1つ良かったことは、今まで原書と翻訳本を両方読む際、翻訳本を読んで原書はパラパラと頁をめくって読んだつもりになっていたが、本書の場合は“まちがいさがし”というわけではないが、違う箇所が気になって、原書もじっくり読めたこと。訳者に感謝。 | ||||
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まだ少し時間がかかりそうですが、じっくりと読んでいる小学4年生です。 | ||||
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