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独走
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独走の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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| スポーツ選手のほとんどはオリンピックのメダルを取ることを目標にしていると思うが、それ以外の目標を掲げてもいいのではないか。自分が楽しむことにかけてもいいのではないか。この小説が発刊されたあと、ゴルフ界でもPGAとLIVとの間で確執が生まれたが、この小説でもIOCと一企業との軋轢が選手の行動を制限することが取り上げられている。選手をがんじがらめにして管理することには少し違和感が生じるのはなぜだろう。 | ||||
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| 沢居弘人(さわいひろと)は元柔道選手である。オリンピックで金メダルを取って引退した。 それから1か月後、沢居はスポーツ省の谷田貝(やたがい)から、スポーツ省で公務員として働かないかと誘われる。スポーツ省は、次のオリンピックで金メダルを今回の2倍の30個にしたいと考えている。 そこで、沢居は陸上の有望選手、仲島のメンタル強化を担当してほしいと頼まれる。仲島は高校生で、5000メートルと10000メートルで高校記録を出した。オリンピックのメダルを狙える素質を持っているのだが、自信が足りない。 沢居は仲島の走りを動画で見たのだが、結果は分かっているのに、なぜか彼の走りには人を興奮させるものがあることに気づく。それは、体操の演技を見て感動する感覚に近かった。 結局、沢居はこの仕事を受けることに決める。そしてさっそく仲島に会ってS指定選手についての説明をする。S指定を受けると、くにから年間1000万円の金が出る。しかし、箱根駅伝には出られない。そう聞いてためらう仲島。だが、沢居と一緒にトレセンの見学にも行く。その後、仲島はS指定を受け入れた。 高校最後の大会で、仲島はなんと日本記録を更新した。普通は喜ぶところだが、彼は「駄目でした」「設定より遅れた」と落ち込んでいる。とにかくマイナス思考の選手のようだ。 大学に入って仲島に友達ができたころ、沢居はあるニュースを知る。IT業界の巨人、ラーがオリンピックに代わるようなスポーツ大会を作るというのだ。名称はUltimate Games(UG)。 一方、仲島は記録更新を目指したレースで他の選手と接触して転倒し、ひどい結果を残してしまう。それにショックを受けた仲島は部屋に閉じこもって電話にも出なくなる。沢居はこの問題を解決するため、接触したゼッケン15番の選手に頼んで仲島に形だけ謝罪してもらう。 またレースに出ることを決めた仲島だったが、そこに黒崎という思いがけないライバルが現れる。そのことで刺激を受けたのか、仲島はその後の国際大会で初めて勝つ。メダルも見えてきた、と手応えを感じる谷田貝。 しかし、仲島は自分が金メダルを取るためのマシンのように扱われることに耐えられなかった。そこで、彼が取った行動は……。 スポーツとはどうあるべきなのだろうか。金メダルを金科玉条にして選手をがんじがらめに縛ることが正しいのだろうか。もっと選手自身の考えで好きなように参加できるようにすべきではないのか。そんなメッセージを強く感じる。オリンピックで金メダルを取るだけがスポーツではない。そんな感想を持った。 | ||||
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| フィクションではあるがスポーツ省を柱としたメダル獲得策や選手育成、民間企業が作り出した新たな大会、さらに組織の中で苦悩する人間模様などリアルなディテールが世界観を作りこんでいる。この作品が東京オリンピック開催決定2ヶ月後に発表されたというのも興味深い。ただ途中でフェイドアウトした主人公の友人2人の話がうやむやになったは残念。 | ||||
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| 日本が国で金メダルを取るためにスポーツを支援している話。 スポーツとは何か問う話ではあるが、私は堂場さんのドキドキ する様なスポーツ(特に陸上)描写が好きなのです。 この本には殆ど無く、そう言った意味では残念。 | ||||
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| スポーツから得ることのできる恩恵について深く考える機会をくれた小説です。 | ||||
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| 読んでいる途中にふと 、あるマンガにあったセリフが頭をよぎった。 それは、週刊少年マガジンで連載中のテニス漫画『ベイビー ステップ』のあるコーチが言った一言だ。 「本当に力になるのは、“have to”(〜しなければいけない)じゃなくて、“want to”(〜したい)だ」 この言葉が思い浮かんだのは、仲島や作品を通してその通りなんだということを感じたからだろう。 これはなにも、スポーツだけに限らず、全ての人にいえることだ。 自分は“want to”で動けているか? 人に“have to”を強要していないか? 本作を読み終えた後、思い返してほしい。 | ||||
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| 面白くて一気に読みました。 堂場瞬一さんのスポーツ物の代表作といっても過言ではないと思う。 | ||||
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| 著者の意図がどこにあったにせよ、読後感は、こうでした。 誰に強制されるでもなく、他の人の顔色をうかがうのではなく、世間の常識を追うのでもなく、後悔せずに、やりたいことをやろうと思いました。 涙が出そうです… ありがとうございました。 | ||||
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| と、納得してしまう部分と、それは幾らなんでもあんまりだろう、がせめぎ合う感じを抱きました。 かつて追い込みに追い込まれて死を選んだ、円谷選手を連想しました。 しかし、ここで描かれている「新体制の大会」の発想は凄い!「ツールや練習環境に関わらず、身体能力そのもので競う」というのは実際に観てみたいですねー。わくわくした気分のまま、引っ張られるように読了しました。 | ||||
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| 舞台はおそらく、近未来の日本。来たるべき五輪でメダリストを量産するために、かつての社会主義国並みの国家予算をつぎ込んでアスリートを育成する機構。そこに育てられて金メダルをつかみ、役所にスカウトされた柔道家が、実力はあるもののメンタルは弱く、国のために走ることの意義を見出せずに苦悶する長距離ランナーのサポートを命じられたことから始まる日々の記録です。 この人の作品らしく、文章はドライで、スポーツドキュメンタリーを読んでいる感じです。走っているシーンにも違和感はありません。帯に書かれていたドーピング問題は、正面から扱ってしまうとノンフィクションっぽくなるから止めてほしいと思いましたが、物語では「そうしちゃうかあ」というコロンブスの卵的な発想で泥臭い話を回避しています。そのアイデアが面白い。 ちょっと終盤が安直というか、息切れ気味な感じはしますが、文字通り最後まで勢いで走り切れてしまう読み味。五輪強化手法と、それに対する疑問がセットで提案された面白い作品です。一考の価値あり。 | ||||
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