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有頂天家族
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有頂天家族の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全134件 121~134 7/7ページ
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実に、実に阿呆な話だが、阿呆の中にも人生を歩む上でのアドバイスや人間関係のコツが隠されている、読んでためになる本。 という事はなく、なんのアドバイスもコツも無く全くためにならない本です。むしろ阿呆が移る。ただただ笑い転げる、爆笑・狸のお話です。 でもわたしは、偉大な父を持つダメダメ兄弟たちに元気をもらいました。噴出して、声を出して笑って、顔の筋肉と腹筋を鍛えながら読みましたけど・・・。 『有頂天家族』を読み終わった日、学校で嫌な事があったんです。でも、この本のおかげで「まあ、いいか」と思う事ができました。 スポーツ後のように、スカッと晴れやかで爽快な気持ちになれる本です。 気持ち良く明日が迎えられる、心の健康本ですね。 | ||||
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主人公:狸の名門・下鴨家の三男・矢三郎は狸元来の阿呆の血が行きすぎで周囲を良く困らせる。人間は街に暮らし,狸は地を這い,天狗は天空を飛行する。平安遷都この方続く,人間と天狗と狸の三つ巴・・・その中で繰り広げられる破天荒な事件の数々「面白きことは良き事なり!」 狸・天狗・人間を巡る京都を舞台とした短編からなるファンタジー(!?)であるが,物語は1連の流れからなり,長編とも読める。始めは文章と設定に慣れずに先へなかなかページが進まなかったが,この世界観へと入り込んでしまえば,楽しくて楽しくて仕方のない物語であった。ただし,人によっては全く読めない(面白くない)と思う人もいると思われる物語であると感じた。私としては最近ではお気に入りの部類に入る本である。 | ||||
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何といってもキャラクターたちが濃い!濃い!! 「家族」と言うから登場人物が当然?人間かと思ったら・・・ 女好きの天狗、赤玉先生や半天狗の弁天など、こんな発想がよく出てくるものだと これは思わず感動の領域。 情景描写も繊細でリアル。道行く人の何パーセントかは本当に狸なのかも? そんな風にさえ思ってしまった。 とにかく最高に面白かったです! | ||||
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人間・天狗・狸が暮らす街・京都が舞台。 京都という地の持つ奥ゆかしく味わいのある風景が この3つの種族が共存する不思議さと見事にマッチしています。 はじめは相変わらずのモリミー節のバカバカしさに 呆れつつも楽しく読んでいたのですが、 父の死の真相がわかるにつれて怒涛の展開に! いちいち驚きの声をあげ、 愛すべき毛玉たちに声援を送りながら熱い気持ちで読みました。 奥ゆかしさ・バカバカしさ・妖艶さ、この3つの絶妙なバランス感。 そして主人公がかわいい狸だっていう力の抜け具合。 バカバカしさをしっかり保ちながらも感動させてくれるから凄い! 巻末では第二部の始動が大きく予告されてあり、 今後も毛玉4兄弟の活躍から目が離せません。 | ||||
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最初に思ったこと。「太陽の塔」のあの男子はきっと次男をみたんだろうな。四兄弟それぞれに思うところあり。 狸と天狗と人間と。このとりあわせで読ませるとは恐るべし。平成狸合戦ぽんぽこもびっくり。恋も入っておりました。狸だけど狸ゆえにストレートに響く家族愛。 第2部もあるんですって!大英帝国から赤玉先生の息子が帰還、四兄弟にも最大の試練が。 | ||||
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面白きことはよきことなり!! ファンタジィである。 しかしある意味謎ときミステリィであったりもする。 京の都には 人間と天狗と狸がいる。そしてそれぞれ三つ巴になりくんずほぐれつするのである。 糺の森に住む狸の4兄弟が 宿敵夷川親子と知力を尽くして戦い抜くのである。 と、言うとなんとも血なまぐさく聞こえるが(実際、兄を騙して狸汁にして人間に食わしちゃうくらい意外とノアールだったりする)そこはほれ、モリミーだからもう阿呆の血が騒ぎまくり七転八倒呉越同舟捲土重来樋口一葉なのである。 いやぁ もうなんとも面白いのなんのって読み出したら止まらないんだから。特に最終章のスピード感ったらジェットコースター並だから。 あちこちにちりばめられた森見的エッセンス健在。偽電気ブランやら怪しげ隠居やら腐れ大学生やら、キュートな擬態語やら…もうぷりぷり けぽっなのである。 あぁ 言葉にならないくらい 有頂天な小説なのだ | ||||
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この京都には、人間と天狗と狸が住んでいる。いつも通りに森見さんの仮想京都は、不思議がいっぱい。 主人公とその兄弟達、母親と亡き父親と、家族の姿が愛情深くて愛しかった。天狗と弟子の師弟関係も、多くを語らずに本音と体面を守る作法が粋だ。破れた恋の苦味がほんのりと効いている。 阿呆の血のしからしむるままに、目の前の些事にうごうごする狸たちの姿は、そのまま読み手と重なる。この世界を動かすような権力とは無関係だし、弱肉強食のような生命の危機とも無関係で、当たり前の日常生活を飽きずにひっそりと繰り返し送るものたち。 だけど、それなりに毎日を生き延びて、それなりに楽しんで生きていられる。そんなところに尊さを見出して、最後のページのような言葉を紡ぐことができる作者の感覚が好きだと思った。 もふもふの毛玉や、ふはふはの毛玉のような、柔らかで温かい毛玉好きにお勧め。 | ||||
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森見作品はどれもおもしろいので今回も楽しみにしていましたが、 期待を裏切らない作品でした。 特に中盤以降はストーリーがどんどん展開して、あっという間に読みきってしまいました。 風変わりな設定だけに頼らず、物語の中身や何気ない表現にも工夫があって、 小説としての完成度は今までで一番な感じです。 奇抜な設定と独特の文体を使い、頑固に京都という舞台にこだわり… 他のどんな作家にも追随できない王国を築き上げているのが本当にすごいです。 これからもこの作風を貫いて頑張ってほしいです。 | ||||
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一度はまったら抜け出せそうもない。森見ワールドは本作品でも健在也! 京都に棲む狸一家と大天狗と人間の物語。 狸兄弟はそれぞれ独特の個性を持っていて一見てんでんばらばらに見えるが、 その実は絆の強さがある。 大天狗なのに役立たず。でもやっぱりすごい大天狗。 人間なのに本作では脇役(?)。決して人間は主役ではないのがまたおかし。 絶妙な味わいのある作品です。 | ||||
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狸と天狗と人間の話。 最初は登場人物(狸か)の紹介と状況説明が続く内容で これは面白くないかも・・・なんて思いましたが、 やはりそこはモリミーです。 中盤から後半にかけて一気に読ませる面白さ。 もう、なんというか、阿呆さ爆発。 出てくるキャラクターたちが 非常に人間っぽくて、狸のくせに(笑)。 周りにもこんな人、いや狸?、いるなぁ〜なんて。 人間をキャラクターにして書いていたらありきたりな物語になってしまうところを 狸や天狗を主役に持ってくることで、あっさりと面白い話に 変えてしまう、そんなモリミーの筆力というか発想に感服。 狸たちがかわいくてしょうがありません。 その化けっぷりも、 叡山電車に化けて街中を走り回ったり、 如意ヶ嶽に化けちゃったり、 丸ごと蕎麦屋に化けちゃったり、 どこまで妖力あるんじゃい!って突っ込みたくなるほどでした。 そんな狸でもあっさり狸鍋になっちゃったり。 ところどころ笑えるツボがしっかり抑えてあるし、 また、親子兄弟の愛情考えさせられたり。 ほろっとさせられたり。 上手すぎです。 第2部も始まるようです。 これから下鴨4兄弟や赤玉先生、弁天に何が起こるのか、 楽しみですね。 | ||||
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狸鍋にされこの世をあっけなく去った父が残した4匹の狸の名門下鴨家兄弟とその母。どこかしら頼りない4匹の兄弟の匹敵は、父の弟である夷川家の伯父とその息子達であった。化かしあいをしつつ兄弟で一致団結して下鴨家の誇りを取り戻すことが出来るのか?落ちぶれた天狗と半天狗の人間弁天もそれに加わって物語が始まる!! ★阿呆なお話なんですが、でも深いと思います。そして、読んでいて思わず「プッ…」と吹き出しそうになる程オモシロいです。★たった一匹の弟と敵対してしまった父の無念さが、切ないです。しかし、その反面で父の思いを深く汲んだ息子達が一致団結してお家の一大事を無事にやり過ごす姿は、とても爽やかでほんわかとしました。★森見さんらしい京都を舞台にした物語です。 | ||||
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買ったその日に読み出し、流れるような文章に身を任せ、 またたくまに読んでしまいました。 つるつるっと。のどごしさわやか。 前作でみかけたような人物や、場所がちらほらでてきて、 そういうのも楽しかったです。 | ||||
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昨年、「夜は短し歩けよ乙女」でブレイクした森見登美彦氏待望の新作。 出来に関しては、「夜は短し歩けよ乙女」が傑作なら、この作品もまた傑作です。 時期的には、「夜は短し〜」と同時期に連載していたこともあってか、世界観に ついては、非常によく似ています。 ただしテーマに関しては、今までの作品(きつねは除く)に共通した「恋愛」「青春」から、 「家族愛」となっていて、その点がこれまでと一味違うというところです。 また、今までの作品世界が「現実」と「幻想」の狭間をフワウワ浮遊していたのに対し、 今回は初めから「幻想」にどっぷり浸っているというところも違いと言えましょう。 ただ私自身、もし他人に森見氏の作品を薦めるとすれば、「夜は短し〜」よりも、 こちらを選びます。なぜなら恋愛観は十人十色であり、作品で描かれる恋愛が 読者の恋愛観にそぐわなければ、その作品に入り込むことは難しいと思うからです。 この辺が理由で、氏の作品に否定的な見解を示す方もいらっしゃいましたが、 今回の作品なら受け入れられるかもしれません。 願わくば、この作品で「本屋大賞」に「捲土重来」といきたいところです。 | ||||
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洛中を舞台に、天狗、人間、そして狸の眷属が三つ巴、縦横無尽の大活劇を魅せてくれる面白小説。 往年の天狗力、今いずこの赤玉先生。半人間、半天狗の美女・弁天。四匹よれば、時には百人力の狸魂を発揮する下鴨(しもがも)四兄弟。下鴨ファミリーとは宿命の抗争を繰り返す夷川(えびすがわ)ファミリーの金閣、銀閣の兄弟。などなど、登場するキャラクターたちの、のほほんとした言動と化かし合いが、なんとも飄々としていて痛快。楽しかったです。 また、『夜は短し歩けよ乙女』を彷彿させる、森見ワールドならではの歌い、踊り、流れるような筆致。ひょいひょいとつながって行くエピソード、その連係プレイがとってもイケてる話の展開。そういうところが、実にいいんだなあ。 終章の話の疾走感などは、遊園地で人気のアトラクションに乗ってるみたいな、スリリングな楽しさがいっぱい。帯の背表紙のところに書いてあるとおり、「面白きことは良きことなり!」であるなあと、存分に堪能させられました。 下鴨ファミリーを結ぶ強い家族愛にも、ぐっときました。そのほろりとさせられる味わいは、忘年会で鍋料理をはふはふ言いながら食すのにも似たあたたかさがあったなあ。 幻冬舎の「パピルス」、2005年10月号〜2007年2月号に掲載されたものに、書き下ろしを加えた作品。 この話につづく「有頂天家族」シリーズ第二部、第一話「二代目の帰朝」が、2007年10月27日発売の「パピルス」15号に掲載予定の由。待て、しばし。楽しみになってきました。 | ||||
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