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裏口は開いていますか?



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裏口は開いていますか?の評価: 3.40/5点 レビュー 5件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

テンコ盛りの災難に対する巧みな交通整理

赤川氏が贈る変則的ホーム・サスペンス小説。ある朝、月波家の裏口に死体が寄り掛かっていた事を発端に、月波一家に起こる様々なトラブルをホロ苦く描いた作品。

中年夫婦の倦怠期と浮気体験、金に目が眩んだ誘拐劇と詐欺に合う災難、四角関係に悩む大学生の長女岐子。それこそ、"月並"みな一家に起こりそうなトラブルが一挙に襲ってくる。これらが、人間関係の妙とテンポの良さで無理なく語られる。普通ならもっとドロドロする筈の夫妻の不倫の描写が、どことなくオカシイのも赤川流。このトラブルの洪水に立ち向かうのは、不良高校生のボスながら、しっかり者の次女の久子。色ボケ、欲ボケしている大人達より遥かに冷静沈着で機転が利く久子はスーパー・ウーマンのようだが、皮肉が効いている。題名の「裏口」は人間の心の隙のメタファーか。

題材やアイデアにこれと言った新鮮味はないものの、とにかく読ませる。日常に潜む危険をテンコ盛りにしながら、その交通整理が巧く出来ているからであろう。赤川ワールドに浸れる一作。
裏口は開いていますか? (文春文庫 (262‐7))Amazon書評・レビュー:裏口は開いていますか? (文春文庫 (262‐7))より
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