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十字架
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十字架の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 1~20 1/3ページ
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私は一度だけイジメを受けたことがあるが、作中のフジシュンと同じように自殺して遺書を残し加害者の名前を書き連ねたら十字架を背負って貰えるのか、すこし興味が湧いた。 危険な考えかもしれないが、被害者の立場を考えると、加害者たちにはこうでもしないと十字架を背負っていることの自覚を与えられないのだろう。 | ||||
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大人になった今では、すぐにでも転校をすればよいのではないかと思えるが、実際中学生くらいの子供だと学校が世界の全てで、逃げるには自殺しかないのかもしれない。 そんなときに友達が助けてくれたら良いのだが、周りのいじめられたくないから放置をしてしまう。 勿論イジメは先生の見えないところで行われるので、先生も気づかない。 結局助けを求められず自殺をしてしまうフジシュンのことを思うと、胸が痛くなった。 | ||||
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全体としてはとても良い本です。 小中学生や、その保護者にも是非一読をお勧めしたい良書です。 ただ、サユの背負った十字架は重すぎませんか? フジジュンとは生前クラスは違うし、面識もほとんどなかったのでしょう? そりゃいくら同級生とは言え、ほとんど面識のない男子からいきなり誕生日にプレゼントを渡したいなんて電話がかかってきたら気持ち悪くて断るでしょう。 書いた本人はたいした考えもせずに名前を書いたのかもしれませんが、その後のサユの人生を考えると、これはフジシュンのサユに対するいじめの話なんじゃないかとさえ思います。 少なくとも、もし私がサユの親なら、絶対にフジシュンを許さないですね。 その点が非常にモヤモヤしたので星1つマイナスです。 ですが、冒頭にも書いたように、全体としては非常な良書です。 重松清さんの本は、他には「流星ワゴン」しか読んだ事はありませんが、どちらも特に多感な年ごろの子供を持つ親の視点での描写が非常に素晴らしく、とても考えされられます。 是非、他の本も読んでみようと思います。 | ||||
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『母ちゃん』に続けて読みました。途中で心が折れそうになりましたが、「あの人」のことを考えながらなんとか読み終えました。 | ||||
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いじめについて考えさせられるいい本です。重松清の作品の中でもひときわお気に入りです | ||||
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中二の少年がいじめを苦に自殺した。残された家族と、その少年の遺書に書かれた4人のその後の人生とそのかかわり。遺書に親友と書かれた真田裕、片思いの相手と思われる中川小百合は、思い十字架を背負って生きていくことになる。名前が書かれていなければ、他のクラスメイトとおなじ様に記憶が風化していくことだったのに。置かれた立場で人間関係は変わっていく。登場人物それぞれに感情移入しやすく、物語に飲み込まれてしまった。 | ||||
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心の中のどこかにある。くっきりとした形は分からない。その雑駁な輪郭すら掴めない。 でも確かに存在している。いや、もしかしたらそれは、たくさんの時間が過ぎた今、感情の全ての核となるものかもしれない。 心の奥底にある、風化することのない、ある強い感情を表現するために、作者が必死に言葉を紡いだ。そんな作品だった。 読み終えた今、誠心誠意描いた作者には失礼だが、自分にはその全容はつかめてない。 分かり易い言葉で語られ、ストーリーははっきりとわかるのに。 でも、それでいいのだとも思う。 ある絵画を見て、何の絵かは分かるし、そこに漂う空気感みたいものは感じられるけど、はっきりとは掴まえられない、そんな感覚に似ているのかな。 自分如きに分かるはずもない「十字架」。 初めはタイトルの重みから読むのを躊躇した。でも読めて良かった、読んで良かった。 ずっしりと重たい感覚は確かにある。ただ読んでみるとその重たさは、当初想像してた(一般の感覚の)重たさとは質を異とするものだった。 前に読んだ「ゼツメツ少年」もそうだったが、この著者の言葉はすごく力があると、改めて感じた。 | ||||
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読みたい本だったので到着後1日で読んでしまいました。重松作品はほとんど読破していますが、この本も期待通りでした。 | ||||
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いじめによって自殺してしまった中学生(フジシュン)の残された家族と同級生の心理を丁寧に描く社会派小説。登場人物の、時とともに変化する心理描写がとてもリアルで、ドキュメンタリーを読むような感覚になり一気に読了した。 それほど日頃仲良くしているわけではないのに「親友」と遺書に書かれた男子ユウと、フジシュンからの片想いの気持ちを無碍にしたのに「幸せになってください」と書かれた女子サユを中心に物語が進むのがこの小説ならではの面白さ。一見いじめとは無関係のこの二人は、名指しで生前の感謝を書かれたことで、苦しみ続けながらも、二人だけが共有する奇妙な連帯感を持つ。しかし、この二人の中学生が、大学進学時に逃げるように上京しても、決して軽くはならない背中の十字架。子供がもうすぐ中学生になるような年頃になって漸く、苦しみは、諦めでもない、受け入れでもない、慎みというような感情へ昇華していく。 一つのいじめの背景に、当事者とは距離を置いた人たちの数え切れないほどの無関心や、見て見ぬふりがある。そのような経験は日常に掃いて捨てるほどある。いじめるという能動的な罪と、見て見ぬふりをするという受動的な罪にいかほどの差があるのだろうか。いじめなかった人といじめた人を、白と黒で区別することに意味があるのか。そんな思考を含め、この本の重層的なテーマは簡単には語り尽くせない。 | ||||
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いじめを苦にした中学生が遺書を残して自殺する。その遺書には4人の名前が書かれていて、そのうちの1人は自分の名前だった。 ネット社会やSNSの普及によりいじめの質は変わってきたが、本質的なものは何も変わっていない。主人公は雑誌に書かれている通り「見殺しにした者」であるが、こういう人は案外周りには多いのではないか。 いじめという現実を中学生の視点からではなく、高校や大学に進学、そして就職や結婚を経て子供ができる時系列で書かれている。 一生涯背負い続けなければならない十字架は傍観していた全ての人間に与えられる。 フジシュンの父親は「一生忘れない」なんて嘘だという。 まさにその通りなのだが、そうだとしても生きている者は、傷つきながらも前に進むしかない。 ただの重い小説ではなく、読み手に意見を提示しているような作品である。 | ||||
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いじめはどこの世界にもあります。ない方がいいと分かっていても、 目の前で行われていると心のどこかで関わりたくないと思ってしまう 自分がいました。 傍観者は関係ないではなく、いじめを放っておくことは十字架を背負 うことになるくらいの気持ちが必要で、そうでないといじめを否定する 資格すらない、という作者からのメッセージだと思いました。 だから現実では考えにくい、傍観者が一番責められているようなスト ーリーになっていました。 実際のいじめはほとんどの人が傍観者になるわけですから、これ くらいのインパクトを与えないと問題提議にならないです。 重松さんの小説は結末をふんわり持っていく(はっきりと落ちをつけ ない)作品が多い気がしますが、私はその方がその後のエピローグ を自分で想像できるので好きです。 非現実的と言わず、傍観者になりがちの我々は真面目な気持ちで 読むべき作品です。 | ||||
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最近たびたび耳にする学生のいじめ。自殺。未成年だからこそ公にされない加害者や事実を認めない学校。そして次々起こる日々のニュースでメディアから消えていってしまいます。 このお話でスポットを当てられるのは直接いじめた本人ではなく見て見ぬ振りをしてた少年少女です。少し過去を振り返るとドキリとしてしまう方もいらっしゃるのでは?私自身ありました。でも、だからこそ読まなくてはいけない作品だと思います。途中から主人公と共に、自殺したフジシュンやその家族に対して怒りを感じてしまいました。自分がいじめたんじゃない。なのになぜ永遠と責められるんだ、もう終わりにしてくれと。でも家族の悲しみは永遠なんですよね。最後少女が大人になり、主人公に送った手紙を読み少し救われたような気持ちと罪を一生背負っていく覚悟を学びました。 今身近にいじめを感じている人達へ、見て見ぬ振りをした罪を背負ってしまう前にどうか手を差し伸べてください。 罪を感じ続けている人へ、この小説を読んで欲しいです。罪は消えませんがまた歩き出せる。そんな言葉がつまっています。 | ||||
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久々に読んで本当に良かったと思える本に巡り会えた気がします。 色々な方に是非読んでほしいです。 | ||||
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中学校における「いじめ」に関する本です。 「いじめ」によって自殺に追い込まれる少年がいます。 彼は、遺書を残して首をつります。 その遺書の中には4人の実名が書かれています。 いじめた二人が書かれているのは当然なのですが、その他の二人は「親友」と憧れの女性です。 物語は、この二人のその後の苦しい感情の推移が丁寧に描かれます。 本人は「親友」とは思ってもいなかったのに「親友」と書かれながら、「いじめ」を見て何もしなかったことを詰られ、その重い十字架を背負います。 女性は、かってな片思いを押し付けられ、自殺の直前に電話を切ったことで、こちらも重い十字架を背負います。 二人は、その自殺した少年の家族と向き合いながら、十字架の重さを感じつつ成長していきます。 この話は、現代のいたるところでありうる話であり、それだけに胸にずんとくる重い作品になっています。 子どもを持つ大人になって初めて分かることもあります。 自分がそうした立場にならなかったことの幸せを感じながら読みました。 | ||||
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いじめ自殺をテーマに、遺された者たちのその後を描く作品。 死んだ子に遺書で「君は親友だよ」と名指しされてしまった主人公と「好きだ」と告白されてしまった女生徒の、戸惑いや葛藤、そして後悔が、まるで十字架のようにそれからの彼らの人生にのしかかります。 ノルウェイの森では、ある青年の自殺が、遺された親友と恋人の人生を救いのないものに封じてしまいましたが、 この作品は、十字架を背負いながらも幸せを掴もうとする青年の姿が描かれています。 素晴らしい作品でした。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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周囲はなぜイジメを止められなかったのか?と問う小説です。周囲も加害者と同罪。学校のイジメだけでなく、会社のイジメも同じことが言えます。イジメや暴行をうけている人を見たら、あなたならどうする?ことなかれ主義、他人事。今の社会風潮を描写した小説です。 | ||||
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いじめ自殺をとげた中学生。その遺書に期せずして書かれた、主人公と女生徒の名前。 いじめた人間ではなく、親友として…、好きだった人として…。 大人になり子を産むまで、自責の念を抱きながら、その生きていく過程が描かれている。 死に行くものが残す言葉は重い。それは、人を励ます時もあれば、一生消えない負い目を残すことにもなる。 いじめられた人間への最後の仕返しにもなり得るものかもしれない。 それでも、ダイレクトな加害者ではないものの、見ていただけのものにだって、それなりの楔を打ち込むことになる。 しかし、それを十字架として抱き続ける人間は少ないだろう。どうやったって、人生は続いていくのだ。 時間とは残酷だ。どんなに悲惨な事件でも、当事者でない限り、色褪せていく。 その慟哭と十字架を一生背負って、急速に老いていく親以外は、他人ごとになってしまう時が実に早くやってくる。 この物語では、期せずして関わりをもった二人が、その十字架の重みに苦しみながら、それぞれの答えを出していく。 その過程が、静かに描かれていてとても良かった。 事故死や、病死とは違う。関わり続けてくれる友達がきっとほとんどいなくなるだろう、いじめ自殺に関わってくれる二人の存在。 それが、物語を少し明るくしている。 | ||||
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いじめた人・傍観した人・そして自ら死を選んだ少年 関わった人間たちは多かれ少なかれその死の気配に支配され、 人生が変わってしまった。 それはさておき、中学二年 そんなに危うい時期だったのか? 中二病って言葉ができるくらいに? 自らを振り返り・・・確かにそうだなと。 自我に目覚めたころ ここでどう進むかで先の人生に多大な影響があるのかもです。 私は・・・まあちょっと間違った道に進んだような気がしないでもないけどw 見守れるのは大人なのだろうか? 見守れるのは親なのだろうか? すべての子供が親に恵まれているわけではなくて。 あ、親がいるとかそういう意味ではなく、 いない方がましな親もいるということで。 それでも親は親ってのが日本的な情緒なのかもですがw みんないろんな意味での十字架を背負って生きていくのかもしれないですね | ||||
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子供が夏休みの読書感想文を書くために購入しました。いじめ問題について考えさせれた一冊でした。 | ||||
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