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骨董屋探偵の事件簿
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骨董屋探偵の事件簿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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「思念は実体」であり、犯行現場には犯人や被害者の"残留思念"が存在するとの前提の下、探偵役が犯行現場で眠る事によって、夢の中でその残留思念を捉える(原題は「The Dream Detective」)、という如何にも胡散臭い設定であり、内容もその通り胡乱な短編集。百歩譲って残留思念の存在を認めたとしても、大人の読書には堪えない瑕疵だらけの作品である。 まず、各事件そのものが残留思念を要する程の難解なものではない上に、推理(解決)の過程に新規性が見られない(カーのアイデアそのものの物もあるし、秘密の通路と言った陳腐な物もある)。また、「京極堂」シリーズの榎木津の記憶透視とは異なり、残留思念がアンチ・ミステリの意図の象徴となっている訳でもないし、カーやタルボットの様に心霊現象をミステリとして昇華している訳でもない。更に、捜査関係者が感嘆する程の解決を探偵役がしている訳でもないのに、記述者も含め、探偵役に対する賛美の嵐となっている内容は奇異に映った。古代あるいは"曰く付き"の遺物・貴重品・古書を出す等、神秘性を高める努力をしている様だが、読者にとっては単なる衒学趣味としか映らず、仰々しいだけで、その内容は非常に空疎なのである。 残留思念を用いなければ解けない謎を案出するとか、初めからアンチ・ミステリを標榜するとかの創意がなければ、元々無理な構想だったのではないか。 | ||||
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