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虚像の砦



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【この小説が収録されている参考書籍】
虚像の砦
虚像の砦 (講談社文庫)

虚像の砦の評価: 3.95/5点 レビュー 40件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.95pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全29件 1~20 1/2ページ
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No.29:
(4pt)

メディアの暗部を見た思い

報道は真実を伝えること、それをどう評価するかは受け止めるが我が決めること。情報操作はもってのほかであると思う。表現の自由は誰にも認められた権利であるが、誰かを傷つけることを常に意識していてほしいと思う。
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No.28:
(4pt)

面白い!

中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。
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No.27:
(5pt)

florian

図書館で借りた本を外出先で紛失してしまい弁償することになりました。中古本でもOKとのことでしたのでアマゾンさんで購入して弁償しました。
たまには本を寄付するのもいいものですね。
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No.26:
(4pt)

事件の背景に大きな闘いがしのぎあっている。志の大きさがあることで見えることがある。

ジャーナリストとは 何か?
を自問する 風見は イスラエルでの日本人人質事件を
通じて、ジャーナリストのあり方を 真剣に問う。
父親も 新聞記者で その姿を追いかけていた。
日本も二世代目が 物語の中心になっていくのですね。

お笑い系番組を企画して 視聴率オトコといわれる黒岩。
父親が 笑いの研究をしていた。
それを受け継いで、笑いを追求する。
弱いものいじめや年寄りをバカ扱いする笑いから
本当の笑いとは何かを追求する。

風見と黒岩の二人が 同じテレビ局の中で
苦闘しながら 本当の姿を 求めようとする。

一方で 『自己責任』という 言葉が どうやって発生し
どのように操作されるのかを、暴きだす。
なるほど、こんな文脈で 『自己責任』でてきたのか。

テレビ局の経営が あまり 
収益性のないビジネスモデルになってきているなかで
ドレッシング ですすめるのか?護衛集団に守られるのか?
いずれにしても マスメディアが 苦悩の選択をせざるを得ない。
それでも、マスメディアには バーチャル的な権力が存在するのは
不思議である。
こんなところに、電通がしゃしゃり出てくるのも 意外な感じがあった。

真山仁の 追求するテーマが 先鋭化しているのは、
彼のもつ 志が 大きいのかもしれない。
大きく物事をとらえながら、言葉の意味を
事件の背景に 大きな闘いが しのぎあっている。
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No.25:
(5pt)

自己責任論への一つの回答になりうるサスペンス

イスラム共和国という中東の国で邦人が誘拐されて、自己責任論が渦巻く、という、ここ1ヶ月(2015年2月時点)の状況そのもののような場面から始まる経済小説。
報道にしろ、陰謀にしろ、真実の追求にしろ、人間ってここまでいろんなことができるのね、と驚くようなサスペンスが繰り広げられる様は圧巻。
個人的な教訓として、サラリーマンは組織にとって欠かせない存在になってなお辞めることを恐れない存在でなければ何も成し遂げることができないのだと思わされた。
また、この一冊は昨今当たり前に語られる自己責任論に対する一つの回答でもある。
世間のことをもっとよく知りたいなら、ぜひ一読してほしい。
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No.24:
(5pt)

期待通りの内容でした

真山さんの作品はいつも描写の深さとテンポの良い展開で楽しめます。
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No.23:
(4pt)

著者がテレビメディアに求める「報道」と「笑い」

NHKや民放の放送を見なくなって久しい。ケーブルテレビに比較して、得られるものの何と少ないことか。安易な報道と笑いには辟易させられる…。ジャンルは異なるが新聞記者出身だった著者も同じ気持だったのではないか。報道と笑いに真摯に取り組む2人のディレクターが壁にぶち当たりながらも、素晴らしい作品を仕上げていく様は、まさに日本では失われてしまったテレビメディアに著者が求めているものなのである。

ストーリー展開として、風見(報道)と黒岩(笑い)の接点が少なく、2つの別のストーリーとなってしまっている。尤も、日本のテレビメディアでは、組織上で両者は断裂していることを知らせるために敢えてそのような構成にしたのだとすれば、さすが真山氏ということなのか。
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No.22:
(5pt)

テレビという大メディアのあり方

本書ではテレビという大メディアを題材にすることで、メディアとは、ジャーナリズムとは、そしてそれらの根本的あり方とは、を強く考えさせる本になっている。
インターネットの登場でかつてのあまりにも大きな影響性を徐々に失いかけているテレビではあるが、それでも本書の石動政権のモデルとなったかつての政権のように、そこには依然として大きな影響があるといわねばならない。
この大きな影響の中でテレビはどのようにあらねばならないのか、それはまずは真実の報道であり、そして多角的な視点での検証であり、そしてジャーナリズム年の現政権などのへの監視機能のような現世界への疑問の問いかけであると思う。
しかし、現在の日本のテレビがこのような機能を発揮しているとはまったく持っていえない。
ものによって真実の報道さえ行われておらず、メディアを名乗る資格がないほどになっており、もはやその必要性でさえを失いつつあると思ってしまう。
また一方で、本書での拉致被害者家族へのバッシングのように、このテレビに影響を受ける私たち国民についても考えさせる。
現在でも多くの人々が簡単にテレビに影響されており、原発の問題などでも簡単に踊らされ、そのわりに前回の選挙ではテレビなどで争点が変わってしまったために、簡単に意見を変えてしまうなど、日本国民の無知蒙昧のひどさを感じずにはいられない。
本書ではメディアのあり方を考えさせる反面、それに触れ合う日本人のメディアリテラシーを考えさせられる。
しかし、本書のよさはこういった政治的側面だけで終わらせていないところだ。
黒岩と亀之助の笑いへの思いやマークトウェインの作品の引用などは、メディアのまた違った側面を考えさせられ、さらに笑いという人間固有の行動の奥深さとその偉大さを感じさせられた。

はげたかシリーズでおなじみの作者の第2作品が本作であるが、相変わらず面白く、解説にもあるように一度本を開いたら、栞いらずで一気に読み終わってしまうほど没頭した。
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No.21:
(5pt)

虚像の砦

個人読書履歴。一般文学通算386作品目の読書完。2012/06/18
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No.20:
(5pt)

メディアの負の構図を学べる良書

色々と書く人がいますが、現在の特にテレビと言うメディアの問題点を
読みながら気付かせてくれる、と言う点では非常に評価出来ると思います。

真山作品らしく、登場人物のキャラが立っており、ストーリーもしっかり
しているので、飽きることなく読めますし。

知れば知るほど、現在のマスコミ報道には違和感を覚えます。例えば小沢
一郎の問題。検察が丸々二年かけても立証できなかった訳で、現在の殆ど
罪人扱い、擁護する側の視点の報道まるでなし、と言うのは、殆ど現在の
魔女狩りのような思いさえする。

そういった構図を気付かせてくれると言う意味で、読む価値はあると思います。
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No.19:
(4pt)

読んだ時期が悪かった

テレビが鳩山政権を作り、今度は崩壊させようとしているこの時期に、
テレビ界のヒーローモノを読んだ自分が悪いと思う。
物語としては良くできているが、やっぱり時期が悪かった。

現在、世論を形成しているのは、テレビであるといっても過言ではない。
持ち上げるだけ持ち上げて、しばらく泳がせたあとバッシングという被害にあった芸能人や時の人がどれだけいることだろう。
平成22年の4月現在、この小説が色褪せて見えるのは確か。
ところどころ、テレビマンへのおもいがみえるが、
ヒーローがテレビマンでは。

この本は、あのイラク人質事件を縦糸にして、そこにさまざまな横糸を編んで
見事な織物にしている。
それは見事なアイデアであり、文章も読みやすい。
今度は、テレビ界を巨悪にしたモノを書いて欲しい。

世論形成をテレビがした端的な例として、埼玉で起きた
不法滞在の親子の事件をあげておきたい。
あのとき、お涙頂戴的な番組は腐るほどあったが、
不法滞在の外国人に、自発的に帰国するよう求めたデモ隊にどのようなことが待っていたか
を報じたテレビはなかった。

総じて、テレビに踊らされている一人として、
踊らされていることを自覚しているひとにはイマイチだろうが、
自覚がない人にはおもしろいだろう。
ただ、そこには、危険も潜んでいる。
まぁ今回の政権交代で目が覚めた人も多いだろうが。
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No.18:
(4pt)

メディアの抱える問題。

護送船団、テレビ局。

テレビ局は官僚を、
官僚は政治家を、
政治家はテレビ局を恐れる。

そんな関係、潰れちゃえばいいじゃんって
思ってても、いつの間にか当事者に。
こうやって巻き込まれ、世界は硬直化していくのです。
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No.17:
(4pt)

相変わらず読み応え十分の真山作品

「マグマ 国際エネルギー戦争」に次いで読んだ真山仁の作品。

今回も惹きつけられて読んだ。昨夜だけで2/3ほど一気に読んで読み終えても良かったのだが、気持ちを落ち着けるために今夜読み終えた。そのぐらい相変わらず読み応えある作品だった。

今作品も社会派で舞台はTVという巨大メディア。

私がちゃんと見るTV番組は報道もので、TVに対する興味はずっと前に無くなった。「リアル」なものが好きだからだと思う。けれども近頃は、好きなジャーナリストが亡くなったからでもないだろうが、報道番組にいまひとつ魅力が無くなったように感じる。「劇場型」に演出したがっているようにも見える。

そんな報道に対して、本書でうなされた一節があった。自身が報道に対してトラウマを抱える総務省情報通信政策局調査官の織田馨(かおる)のセリフ
「私個人は、報道に人が関わる以上、客観報道などあり得ないと思っています。ですから、ある程度の主観が入るのは当然です。大切なのは、様々な角度で事件が取り上げられているかどうかだと思います。 ... (省略)...この映像の前後に挟まるであろうキャスターのコメント一つで、どうとでもなりますから」

結局は(本書でもしばし登場する)「自己責任」で自ら解釈を打ち立てるしかないのである。何事にも表層部分だけを知って分かった気になるのは危険だと思う。

本書では、報道だけでなくバラエティ番組の代表としてお笑い番組への作者の鋭い指摘も見逃せない。マーク・トウェインの言葉
「権力、金銭、説得、哀願、迫害。たったひと吹きで、それらを粉微塵に吹き飛ばしてしまうことのできるのは、この笑いってやつだけだな。笑いによる攻撃に立ちむかえるものはなんにもない」

当たり前のようでいて意外に深い言葉だと思う。「笑い」も「深い」のだ。

報道番組もバラエティ番組も、視聴率至上主義に走ったその末路に、「幸福」があるとは思えない。

著者の「ハゲタカ」は見事にTVドラマ化された。作品の出来は素晴らしかった。しかしこの「虚像の砦」がドラマ化されることはないだろう。この予想は裏切られて実現して欲しいとは思う、しかも「ハゲタカ」並みに面白く。その時は、メディアが大きな転換期を向かえたその時かもしれない。
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No.16:
(5pt)

メディアの裏表を惜しみなく描いた作品

実名はあげられてはいないが、一時期に起こったメディアをとりまく史実との関連性を強くもった作品だと感じる。

報道とは、マスメディアとは、ジャーナリズムとは、現在も業界内に投げ掛けられている疑問が多く詰まっている。

臨場感とともに一気に読める内容でした。
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No.15:
(4pt)

ほんとうのこと

テレビだけじゃだめだ。
知ることと、自分で判断することへの努力を惜しんじゃダメだ。
しかし、ここまで、国家というものはうそまみれなのか?
愕然とする。
メディアの真髄という言葉が随所に出るが、
メディアに携わる人たちこそ、どう思っているのだろう?
生で聞いてみたい気がする。
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No.14:
(5pt)

官界のことがよくわかります

テレビ業界のことや政界のことは、皆なんとなく知っていると思います。小説もそのとおりです。しかし官界の描写は新鮮で面白かったです。この小説を読むと、テレビ業界に限らず、あらゆる業界に官界が、影響力をもっていることが、予想できます。小説なので多少誇張しているかもしれませんが、政界、官界、民間の三つの世界が、まさにじゃんけんの構図になっていることもよくわかります。ただ若干の力の差はあるように読めますが。
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No.13:
(5pt)

ところで、ふざけた解説を書いている「林操」という人物。この人は一体何者?

90年代中盤以降に実際に起きた大事件がこれでもかと盛り込まれているのにもかかわらず、しかも、報道だけではなくバラエティの制作にも目を配りつつ、ストーリーが破綻することなく最後まで一気に読ませる構成力と筆力は凄い。

著者がこの小説で言いたいこと、主張したいことはあると思うが、そういう難しいことを考えずに素直に楽しむのが一番いいのだと思う。

また、こういったモデルが実在する小説は、著者がその人物をどう捉えているのかが窺えるので、ストーリーとは離れた部分でも楽しみがある。他にも触れている方がいたが、僕も思わず笑ってしまったのは、著者が、古館伊知郎がモデルとなっている人物のことを「問題外のバカ」と言い切っているところだ。著者が彼に触れているのはここだけ(しかも僅か数行)なのだが、僕も現在の彼が番組で見せる“訳知り顔”や“したり顔”をみる度にムカッとしていたので非常に印象に残った。
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No.12:
(5pt)

現場の記者と上層部との意見の対立

今までOKだったのに上司が突然ダメ出しをしてきた。。。その理由があまりにも理不尽。。。
というのはほとんどのサラリーマンなら一度は経験したことがあると思います。そういう人にはぜひ読んで欲しい本です。
わかるわかる!!という箇所があるはずです。
一般社員では計り知れない謀が蠢いているんだろうな、と思いました。
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No.11:
(4pt)

イラク人質事件

2004年のイラク人質事件の際のマスコミの報道と世論を題材とした小説。
展開の早さ、登場人物の魅力など素晴らしい筆致で一気に最後まで読ませる筆者の力量には
感服した。
また題材となっているイラクの人質事件もすでに4年が経過しており、
正直な私の印象は「そんなこともあったなー」位だった。
しかし読みすすむうちに当時のマスコミの報道や政府のコメント、これら世の中全体を
巻き込んだバカ騒ぎが思い出された。
この事件に対し、筆者は政府のマスコミを利用した世論操作の可能性を強く出している。
しかしあくまで小説内の話であり、フィクションである以上「そうであったら1番面白い」
展開にするのは当然といえる。その意味でこの小説は成功している。
実際、この事件は当時のバカ騒ぎのわりには意外と後日談が少ない。
被害者のPTSDなどを気遣っての事とは思うが、
このときの全ての国民を巻き込んだバカ騒ぎについては一人一人が冷静に事件を俯瞰し、
現在絶え間なく流れるマスコミ報道への自分自身の距離感や価値観を考えてみるのもいいと思う。
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No.10:
(4pt)

よく出来てる

複数の視点を入れ替えて物語を紡ぎ出すという手法で、
各登場人物それぞれが個性的でリアルに感じられます。
物語は淡々と進むのですが一体どういう方向へ行くのだろうと
不思議に思う暇もなく、読み進められるのは著者の筆力というもの
なのかと思います。
脇の登場人物もリアルに感じられるので、それがこの小説の
よさなのかなと思います。
エンターテイメントととして純粋に楽しめます。
同じく元新聞記者の「半落ち」の著者の小説をちょっと彷彿とする感じ
というのは、登場人物が結構みな悩んでいるからか。
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