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マグマ
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マグマの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 21~40 2/3ページ
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本書が発行されたのは3.11以前であるが原発の危険性、地熱発電の安全性・環境保護について著してある。もちろんこの小説はフィクションであるが、原発事故が起こってしまった現在において、早い段階で地熱発電を主力な方法に移行する決断をしてほしいものである。 | ||||
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2011年の原発問題を機に、昨今電力の問題は大きな社会問題のひとつであるが、この作品は原発の危険性と地熱発電の潜在的魅力を教えてくれ、とても勉強になる。 僕にとって電気があるということは当たり前であったが、震災以前にもグーグルが自社用の巨大な発電施設を設けるなど、世界的にはインフラとしての電気は世界的にも注目される出来事のひとつであった。 そのような中でその自覚が世界的にも決定的に足りない日本人が昨年の震災で電力の貴重さを教えられ、そして日本にあった発電施設とは何かを真に問うようになったが、その中でも地熱の持つ潜在性を本書では教えてくれる。 今後、現実世界において日本特有の政官財の癒着を払いのけた上で地熱発電が進むかは大いに疑問であるが、本書は電力問題への関心を高めてくれるとともに地熱発電を取り巻く政治的経済的状況を一歩踏み込んで教えてくれるため、今後のニュースの際にそういった側面でも発電というものに注目していきたいと思う。 | ||||
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ビデオ版とエンディングは違いましたか。面白く読ませてもらいました。 | ||||
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「五年以内を目処に、日本の原子力発電所を閉鎖して欲しい。」 という一節からこの小説は始まる。この本が最初に出版されたのが2006年2月でその5年後の2011年3月に福島の原発事故が起こったことを想起すると、偶然だろうが何という符号だろうと驚いてしまう。 残念ながら、現実の日本では、この小説のように地熱発電が力を持つようになってはいないが、こんな道があるのだということを提示してくれた著者の取材力・構想力には感心してしまう。ストーリー展開としても、よく練られている。「プロジェクトX挑戦者たち」のような感動が味わえる。 世の中の「汚い仕組み」をさらりと文中に織り交ぜるところに、社会派としての著者の一面を見る思いがした。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算393作品目の読書完。2012/07/07 | ||||
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3.11を経て、初めて真剣に地熱発電というものを見直した人々も多かったと思う。 技術的には実用化までされておきながら、なかなか日の目を見ない、まさに行政リスクが事業に与える試練を浮き彫りにした作品。 主人公を取り巻く人々の描写も、リアル且つどこかで聞いた話、とも思える人物像がこの作家の真骨頂なんだろう。 昔は清水一行。いま真山仁、といったところでしょうか。 今後の作品を大変楽しみにしています。 | ||||
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東日本大震災の福島原発事故をきっかけに再生可能エネルギーが大きく話題となった。 それに先駆け、何年も前に地熱発電をテーマにした小説を発表した著者の先見性に驚くばかりだ。 経済小説というお堅いジャンルながら、エンターテインメント色強い文章で、私のような一般人でも、 地熱発電を取り巻く問題や現状について、わかりやすく楽しみながら読み進めることが出来た。 そして、冒頭の1文は、かなり衝撃的。 今こそ読むべき1冊かもしれない。 | ||||
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福島原発事故以降、再生可能エネルギーに注目が集まっているが、その多くは太陽光、風力である。それらは不安定性から、原子力推進論者からの反対も多い。しかし、我々は、日本の特徴を生かした大地の恵みに目を向けて、安定した再生可能エネルギー資源を沢山持っている。これに気づかない方は多い。 私が地熱に興味を持ったとき、この小説の存在を知らなかった。それだけに、一気に読み通した。ビジネス小説として、また政権の中枢に切り込む手法と結果としても、(小説なので仕方ないが)うまく行き過ぎているきらいはあるが、筆者がエネルギー関係資料を十分調べただけあって、説得力のある、またストーリーとして面白く出来上がっている。最後のタービン始動のボタンを押す場面は感動の瞬間を共有した。再生可能エネルギーと原発問題に興味を持つ人に是非読んで欲しい。また、ほかのレビューにもあったが、映画化も是非お願いしたい。 | ||||
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自然科学的なタイトルに引かれ偶然読んだのだが、今年の震災、原発事故、そしてその後の脱原発、政治などの出来事を予言した内容に、怖いくらいで、内容も面白かった。リニアモーターなど日本の技術は最先端であるのに、なかなか実現されず、中国に先をこされるなど、その理由が分かる。 | ||||
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ドラマ化され絶賛を博したハゲタカの原作者の真山仁氏が、地熱発電をテーマに描いた作品。 ハゲタカを想起する外資ファンド、いわゆる原発村の人たち、胡散臭い政治家等々の様相をえぐりながら急展開を続ける物語は、さすが真山氏ならではだろう。 未曾有の原発事故が起きた今、本作品を読んで考えさせられることは多々ある。ぜひ、ご一読をお薦めしたい。 文庫版は巻末に池上彰氏による解説が寄稿されており、これがまた素晴らしい出来だ。 | ||||
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本書はフィクションである。従って書かれている内容にどこまで真実が含まれているかはわからない。しかしながら2006年に書かれた本書には、今年起きた原発事故により表面化した、日本の原発行政の問題点が見事に描き出されている。 一つ目は「日本の電力は原発でなければならない」という神話のせいで、原発の問題点がアンタッチャブルになっていまっているということだ。例えば本書では日本エネルギー問題研究所(架空の機関だがモデルはある)の研究員にはこんな発言をする。 「例えば発電単価の問題。実は我々ですら、その計算を確認することができないんです。原発には、様々な名目で莫大な国の補助金がつぎ込まれています。ところが総額は定かではない。補助金のどこまでが原発のものなのかが線引きできないようになっているんです。また、バックエンドと呼ばれる使用済み核燃料の処理方法が、まだ確定していないために、限られた額しか予算に織り込まれていません。その費用が何兆円単位にも上がるんですが、それらもコスト計上されていません。いずれ近い将来には、老朽化した原発の処理問題も出てきます」 「結果的に『日本の電力を支えるのは、原発でなければならない』という神話のせいで、我々はとんでもない罪を重ね続けています。原発内で起きた不具合や亀裂などを発見しても、原発を停めることは決してない。そんなことをしたら稼働率が下がり、発電単価に影響するからだと言うんです。安全点検の際には、長期間原発を停めなければなりません。都電の一部では、半年一年と稼働できない原子炉もある。安全面を考えればそれは当たり前のはずなんです。しかし、関係者の誰一人そんなことは思っていない。むしろなんで停止するんだと憤慨している。原発関係者は、事故という言葉を滅多に使いません。”事象”という言い方をします。それも神話の呪縛です。だからこそ、原発でトラブルが起きた時に、隠そうという心理も働くんだと思います」 二つ目は、電力会社が独占して競争がないため、代替エネルギーの開発が行われず、電力の自由化も進まず、その一方でコストは高止まりしていることだ。電力会社との重役と間では交わされる以下の議論のシーンでは、今の我々の状態を想定したような怖い言葉が含まれている。 「地熱の場合、ニ四時間発電も可能ですが」(主人公) 「日本最大でも11万キロワットでしょ。その割にはリスクも高い。そんな発電に頼る必要性がどこまであるんでしょうな」(電力会社専務) 「しかし我々はここ10年余り、何度もあり得ないと言われた悲劇を体験したんじゃないですか。大手銀行が潰れ、流通のトップ企業が破綻する。みんなあり得ない話だった。原発だけに頼っていて大丈夫でしょうかねえ。第一、電力の自由化には、原発は邪魔だという人もいます」 「確かに。ならばもう一つあり得ないことを申し上げましょう。日本で、電力の自由化がこれ以上広がるなんてことはあり得ない」 「ほう、その根拠は?」 「カリフォルニアの停電がなぜ起きたかご存じですか? 自由化を推し進めた結果です。短期ベースで利潤を追求しようとするベンチャー電力会社が台頭し、大手電力会社は設備投資をやめ、不採算の発電所を閉めてしまった。その結果、トラブルの発生や、想定以上の電力使用があった場合の対応が遅れてします。世界中の国が、あの停電で、それを学んだんです」 「あなたたちは、本当に何かを学んだんだろうか」 「どういう意味だね?」 「もし、あなたがた10電力が、適性価格で電気を売り、さらに安全性に気を配っていたら、自由化なんて起きなかったという意見もある。政府の羽の下でぬくぬくと生きてきたツケを我々は払わされるんですか? それは、ないでしょ」 繰り返しになるが本書がフィクションだということは承知しているが、著者は「謝辞」で原子力発電所の現状を徹底的に調査したと述べており、業界関係者にも取材をしたと推定されており、上記の会話には相当な真実が含まれているのではないだろうか。原発の存続の是非について興味のある方は本書をご一読することを薦めたい。また、火山国の日本では、地熱発電こそが代替エネルギーの本命ではないかと、「地熱発電」に俄然興味が湧くことも保証する。 最後に、本書には外資系ファンドに勤める若き主人公の成長、外資系ファンドの巨大な力などがうまく盛り込まれており、小説としても抜群に面白かったことを付け加える。 | ||||
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小説ではあるものの、そこに描かれる問題はフィクションとは思えません。 エネルギー問題が対岸の火事ではなくなった今、当事者としてストーリーの中に入っていけました。 賛成とか反対とか、立場を決めるためではなく、 新しい知識と視点を持つための勉強になりました。 | ||||
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結構前に出版された当時に読んだが、東北地方太平洋沖地震に伴う福島第一原発の混乱の最中ふと思い出した。 原子力発電に絡む利権構造等が描かれ、個々の発電容量が劣りそして設置に向けた調整が難しい地熱発電について描かれた小説。 福島の事故を受けて、今後取られる方策は、1.更なる省エネ技術の開発による消費量減少、2.継続的な節電の実施、3.(太陽光、太陽熱、風力、水力、地熱)自然エネルギーによる発電の増加、4.引き続き原子力発電の重用、5.火力発電に依存、等が考えられるが、1.と3.は技術的に短期的には困難、2.は経済の観点から持続困難、4.は国民感情から困難ということで結局はまず5.を選ばざるを得ないのだろう。 しかし誰しもが思うように、ただでさえ原油の価格が上昇を続ける中で、その道もかなり険しいものになるだろう。本書の内容にて(そしてあとがきで著者より)示された地熱発電が自然エネルギーの中では最も可能性が高いように感じる(24時間安定的に出力可能という点で原子力発電代替になり得る点で)。 著者は著書「ベイジン」にても中国の原発事故に関するテーマを扱っており、残念ながら先見の明があった。杞憂に終わって欲しかったが、、、。 | ||||
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ダイナミックな展開に乏しく、話が登場人物の周辺の狭い人間関係だけに終始している感があって、「ハゲタカ」に比べると物足りなさを感じた。一方で、情報量は豊富で、日本のエネルギー事情というテーマに現代性があり、経済小説としては十分楽しめた。 原発を海外に売り込もうと官も民も躍起になっている現状を踏まえると、欧米諸国からの外圧によって日本が原発廃止に動くというストーリーはやや無理があるかもしれない。ただ、地球温暖化対策という錦の御旗のもとに世界各地で原発建設が計画されている状況を考えると、本書で指摘されている原発の危険性については改めて認識する必要があるだろう。また、日本は世界有数の地熱エネルギー国であるにもかかわらず、なぜ地熱発電が推進されないのか。本書では制度や利権の問題が詳しく説明されているが、それだけではなく技術的な難易度や経済性の問題も大きいはずで、もう少しそのあたりに踏み込んでもよかったのではないかと思う。 | ||||
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二酸化炭素の排出が少なくクリーンだとして近年見直されつつある原子力発電。 しかしその原子力行政の下で、日本が豊富に有する、原子力以上に低コスト・クリーンなある資源が見過ごされていた。 日本の原子力発電の虚実をあぶりだし、次世代エネルギーのあるべき姿を示すこの作品は同時に、この分野の研究を長年進めてきた一人の男の姿を鮮やかに描き出している。 仕事に誇りを持つ男は格好いい。 | ||||
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地熱発電の開発、事業化を、外資による企業買収を軸に書かれた物語。 物語の大部分は、事業化に関わる人たちの人間模様ですが、現実の地熱発電に関する状況も、分かりやすく物語に組み込まれています。ただ、描かれている問題は外的なことだけでした。技術的な問題も、ちょっとは突っ込んでほしかったと思いましたが、技術的なことは専門書を読むべきですかね。その他、頑固な技術者などの登場人物や、わずか1年で国を動かすほどの規模で事業化を成功させるストーリーなど、物語だなぁと思ってしまう部分が多いですが、迷わず一気に読めることで楽しませてもらいました。ラストもありがちですが、私は好きです。 | ||||
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外資系の投資銀行で、1人で案件を任された若手ハゲタカ。 任されたのは片田舎の「地熱発電」の会社。 ただの小さい会社、と思いつつ、実は地熱発電自体が これからの発電を変える大きな可能性を秘めているということになり・・ 外資の敏腕若手が片田舎の会社で悪戦苦闘。 でも、最初は舐められていても、ただリストラをするのではなく、 いかに会社を輝かせることができるか、奮闘する様子に、 一緒に会社を応援するように熱中できます。 私も「ハゲタカ」を読んでマグマも買いましたが、 「マグマ」の主人公も一言。 「我々が本気になれば、この温泉街、問答無用で買い上げてみせます。」 ・・・しびれる発言をしてみせます。 ただ、それだけではなくて、いかに会社を輝かせるか、 どうすれば地熱を盛り上げていけるのか、 必死に悩み、奮闘するところに、のめり込まざるをえません。 最後に、地熱というややマニアックな話を扱っていますが、 当然、基礎知識はゼロでかまいませんし、それどころか 実際に地熱発電がこれからのエネルギーを支えるかどうか、という話とは別として、 「本当に日本は地熱でやっていけるんじゃないか」と 思ってしまう程にリアルな地熱の話です。 読み始めたら止まらないので注意。 | ||||
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こまごまとしたディテールは日頃馴染みの無い分野なので ほぼ理解できず飛ばし飛ばしでしたが、主人公がファンド会社員 野上妙子で女性ということが嬉しく(セクハラ)最後まで読めました。 いや、原発は怖いものなんでしょう。代賛エネルギー導入できるものなら 出来たほうがいいんでしょう。地熱発電だけが凄いってこといいたいわけでもないんでしょう。 社会情勢の普段語られ辛い側面を細かに描いたドキュメンタリーを楽しむ気持ちで 読めばアホな頭で満足できます。 何より、地熱発電に心血注ぐ御室夫妻物語として私はこの作品楽しめました。 一つのロマンス傑作として本棚で大切に保管。 | ||||
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映画をお願いしたいと思いました。 地熱発電の様子。ジオ・エナジーの記者会見。 「悩殺の微笑み」、野上妙子のふんばり。 今の女優さんで、どなたに野上妙子を演じてもらうと良いか、考えるだけで楽しみな作品です。 | ||||
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近年のエコロジーブームは異常という気がします。 プリウスに代表されるエコカーは生産に必要なレアメタルの抽出に 大量の排水汚染を作り出しているという話が雑誌に出ていました。 空気に値段つけてるとしか思えないCO2排出権取引。 バイオ燃料は食糧危機を増進させている・・・ などなど エコロジーは何が真実か、何のためなのか、よくわからないまま 「環境のため」「地球のため」「子供達の未来のため」といった金科玉条を ぶらさげて世界的なブームを巻き起こしています。 この小説は2006年に書かれたこのですが、石油の値段やエコロジーに対する企業のスタンスなど、現在を見事に予測しています。 エネルギーを主題にし、小説内では利権や金、栄達や名誉が入り組み、多くの陰謀が 張り巡らされ、一気に最後まで読んでしまいます。 しかし、小説内の世界では最後には発電への未来が少しだけ明るく見えました。 我々の暮らす現実の世界はこの小説よりずっと根深い利権や金や各国の思惑の果てに なんだかおかしな方向に向かっているような気がしてなりません。 | ||||
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