旅のラゴス

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旅のラゴスの評価:

3.95/5点 レビュー 265件。 C ランク

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平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全801件 721〜740 37/41ページ
No.81
(3pt)

真面目な筒井康隆

僕が感じる筒井康隆という作家の面白いところは、「小説」という表現形式自体を自己言及的に壊しにかかるモダニスト的資質にある。(例えば、漫画のコマ割を採用した「上下左右」のような短編を思い出してほしい。)漫画で喩えると赤塚不二夫のような仕事を大衆小説の世界で行った人だと思うのだが、この小説ではそんな文章実験が抑えられ、物語世界の構築を正面から試みた作品である。

 「七瀬三部作」を挙げるまでもなく、B級ギャグに走らずにストーリー・テラーに徹したSF小説家としての彼はそれはそれで完成度の高いお話を書くのだが、古代ユーラシアを彷彿とさせる冒険物語を我々の時代の科学文明が滅んだ後の人類の物語として展開したこの小説の場合、まずその世界観のファンが多いように思う。(発表後20年以上が経った今では、ゲームや漫画の世界で散々使われたモチーフではあるのだが。)古代文明の知の集積を探して身につけ再生するのに人生の大半を捧げた主人公が、老境になって自分自身のために生を踏み出すラストシーンには共感する読者も多いだろう。旅の途中で奴隷になってから7年が経ったり、古代文明の書物を読むのに15年が経ったり、とあっさり膨大な時間がページをめくる中で経ってしまうあたりも「オディッセイア」等の古代の物語の時間感覚に近くて、近代小説のリアリズム描写に毒された我々には新鮮だ。

 僕の星付けが渋い理由は、近代小説以前の「物語」にあったような、もっと荒唐無稽な展開を個人的にはこの作家に勝手に期待していたからである。単体のSFファンタジー小説としての完成度については、他のレビュアーの方々の星付けを参照して頂ければと思う。

 なお、徳間版よりも新潮版の方が装丁の絵が良いので、ずっと本棚に置いておくつもりで入手するなら、新潮版をオススメする。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.80
(3pt)

真面目な筒井康隆

僕が感じる筒井康隆という作家の面白いところは、「小説」という表現形式自体を自己言及的に壊しにかかるモダニスト的資質にある。(例えば、漫画のコマ割を採用した「上下左右」のような短編を思い出してほしい。)漫画で喩えると赤塚不二夫のような仕事を大衆小説の世界で行った人だと思うのだが、この小説ではそんな文章実験が抑えられ、物語世界の構築を正面から試みた作品である。

 「七瀬三部作」を挙げるまでもなく、B級ギャグに走らずにストーリー・テラーに徹したSF小説家としての彼はそれはそれで完成度の高いお話を書くのだが、古代ユーラシアを彷彿とさせる冒険物語を我々の時代の科学文明が滅んだ後の人類の物語として展開したこの小説の場合、まずその世界観のファンが多いように思う。(発表後20年以上が経った今では、ゲームや漫画の世界で散々使われたモチーフではあるのだが。)古代文明の知の集積を探して身につけ再生するのに人生の大半を捧げた主人公が、老境になって自分自身のために生を踏み出すラストシーンには共感する読者も多いだろう。旅の途中で奴隷になってから7年が経ったり、古代文明の書物を読むのに15年が経ったり、とあっさり膨大な時間がページをめくる中で経ってしまうあたりも「オディッセイア」等の古代の物語の時間感覚に近くて、近代小説のリアリズム描写に毒された我々には新鮮だ。

 僕の星付けが渋い理由は、近代小説以前の「物語」にあったような、もっと荒唐無稽な展開を個人的にはこの作家に勝手に期待していたからである。単体のSFファンタジー小説としての完成度については、他のレビュアーの方々の星付けを参照して頂ければと思う。

 なお、徳間版よりも新潮版の方が装丁の絵が良いので、ずっと本棚に置いておくつもりで入手するなら、新潮版をオススメする。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.79
(3pt)

真面目な筒井康隆

僕が感じる筒井康隆という作家の面白いところは、「小説」という表現形式自体を自己言及的に壊しにかかるモダニスト的資質にある。(例えば、漫画のコマ割を採用した「上下左右」のような短編を思い出してほしい。)漫画で喩えると赤塚不二夫のような仕事を大衆小説の世界で行った人だと思うのだが、この小説ではそんな文章実験が抑えられ、物語世界の構築を正面から試みた作品である。

 「七瀬三部作」を挙げるまでもなく、B級ギャグに走らずにストーリー・テラーに徹したSF小説家としての彼はそれはそれで完成度の高いお話を書くのだが、古代ユーラシアを彷彿とさせる冒険物語を我々の時代の科学文明が滅んだ後の人類の物語として展開したこの小説の場合、まずその世界観のファンが多いように思う。(発表後20年以上が経った今では、ゲームや漫画の世界で散々使われたモチーフではあるのだが。)古代文明の知の集積を探して身につけ再生するのに人生の大半を捧げた主人公が、老境になって自分自身のために生を踏み出すラストシーンには共感する読者も多いだろう。旅の途中で奴隷になってから7年が経ったり、古代文明の書物を読むのに15年が経ったり、とあっさり膨大な時間がページをめくる中で経ってしまうあたりも「オディッセイア」等の古代の物語の時間感覚に近くて、近代小説のリアリズム描写に毒された我々には新鮮だ。

 僕の星付けが渋い理由は、近代小説以前の「物語」にあったような、もっと荒唐無稽な展開を個人的にはこの作家に勝手に期待していたからである。単体のSFファンタジー小説としての完成度については、他のレビュアーの方々の星付けを参照して頂ければと思う。

 なお、徳間版よりも新潮版の方が装丁の絵が良いので、ずっと本棚に置いておくつもりで入手するなら、新潮版をオススメする。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.78
(5pt)

こんな風に生きてみたい

ここには、どこまでも、自分の人生を生きていく人間の姿があります。
多くの出会いと別れを経ながら、旅を続けるラゴスの姿に、なぜか泣けてしまいました。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.77
(5pt)

こんな風に生きてみたい

ここには、どこまでも、自分の人生を生きていく人間の姿があります。
多くの出会いと別れを経ながら、旅を続けるラゴスの姿に、なぜか泣けてしまいました。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.76
(5pt)

こんな風に生きてみたい

ここには、どこまでも、自分の人生を生きていく人間の姿があります。
多くの出会いと別れを経ながら、旅を続けるラゴスの姿に、なぜか泣けてしまいました。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.75
(5pt)

濃密な読書体験!

一遍一遍が長編小説になっていいんじゃないかと思うくらい濃密です。
人間一人の長く短い人生がこれには詰まっています。
この厚さでこれだけ感銘を受けた小説は数えるほどしかありません。
筒井康隆さんの偉大さが身にしみるようでした。
おすすめです。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.74
(5pt)

濃密な読書体験!

一遍一遍が長編小説になっていいんじゃないかと思うくらい濃密です。
人間一人の長く短い人生がこれには詰まっています。
この厚さでこれだけ感銘を受けた小説は数えるほどしかありません。
筒井康隆さんの偉大さが身にしみるようでした。
おすすめです。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.73
(5pt)

濃密な読書体験!

一遍一遍が長編小説になっていいんじゃないかと思うくらい濃密です。
人間一人の長く短い人生がこれには詰まっています。
この厚さでこれだけ感銘を受けた小説は数えるほどしかありません。
筒井康隆さんの偉大さが身にしみるようでした。
おすすめです。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.72
(5pt)

あたかも自分が旅に行ってきたような

面白くて、通勤電車の中や昼休みなどに、寸分を惜しむようにして、一気に読んでしまった。
読後、しばらくたって、ふとこの本のことを思い出した。自分はこの本を読んでいる間、自宅(新宿区)と職場(港区)の間を往復していただけなのだけれど、なんだか長い間とても遠くに旅をしていたような不思議な感覚がした。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.71
(5pt)

あたかも自分が旅に行ってきたような

面白くて、通勤電車の中や昼休みなどに、寸分を惜しむようにして、一気に読んでしまった。
読後、しばらくたって、ふとこの本のことを思い出した。自分はこの本を読んでいる間、自宅(新宿区)と職場(港区)の間を往復していただけなのだけれど、なんだか長い間とても遠くに旅をしていたような不思議な感覚がした。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.70
(5pt)

あたかも自分が旅に行ってきたような

面白くて、通勤電車の中や昼休みなどに、寸分を惜しむようにして、一気に読んでしまった。
読後、しばらくたって、ふとこの本のことを思い出した。自分はこの本を読んでいる間、自宅(新宿区)と職場(港区)の間を往復していただけなのだけれど、なんだか長い間とても遠くに旅をしていたような不思議な感覚がした。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.69
(3pt)

人は誰でも旅人・・・

旅というのは、人生に役立つ何かを得ることができると同時に、何かを
捨てなければならないものでもある。いろいろな人たちとの出会いと別れ、
さまざまな体験を繰り返すラゴス。そんなラゴスの旅で特に印象に残ったのは、
ボロ村でのできごとだった。ドームの中でひたすら本を読むラゴス。そんな
彼にアドバイスを求める村人たち。ドームの中のラゴス自身は何も変わらない
のに、ドームの外の村は急速に変化していく。「人間とはこういうものなのだ。」
作者の声が聞こえてくるような気がした。
求めていたもの。30年たっても変わらず求めていたもの。それが分かったとき、
ラゴスは再び旅に出る。求めているものは得られたのだろうか?笑顔で旅を
終えることができますようにと、願わずにはいられない。人は誰でも、人生という
道を歩く旅人なのかもしれない。この作品を読んでそんなことを感じた。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.68
(3pt)

人は誰でも旅人・・・

旅というのは、人生に役立つ何かを得ることができると同時に、何かを
捨てなければならないものでもある。いろいろな人たちとの出会いと別れ、
さまざまな体験を繰り返すラゴス。そんなラゴスの旅で特に印象に残ったのは、
ボロ村でのできごとだった。ドームの中でひたすら本を読むラゴス。そんな
彼にアドバイスを求める村人たち。ドームの中のラゴス自身は何も変わらない
のに、ドームの外の村は急速に変化していく。「人間とはこういうものなのだ。」
作者の声が聞こえてくるような気がした。
求めていたもの。30年たっても変わらず求めていたもの。それが分かったとき、
ラゴスは再び旅に出る。求めているものは得られたのだろうか?笑顔で旅を
終えることができますようにと、願わずにはいられない。人は誰でも、人生という
道を歩く旅人なのかもしれない。この作品を読んでそんなことを感じた。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.67
(3pt)

人は誰でも旅人・・・

旅というのは、人生に役立つ何かを得ることができると同時に、何かを
捨てなければならないものでもある。いろいろな人たちとの出会いと別れ、
さまざまな体験を繰り返すラゴス。そんなラゴスの旅で特に印象に残ったのは、
ボロ村でのできごとだった。ドームの中でひたすら本を読むラゴス。そんな
彼にアドバイスを求める村人たち。ドームの中のラゴス自身は何も変わらない
のに、ドームの外の村は急速に変化していく。「人間とはこういうものなのだ。」
作者の声が聞こえてくるような気がした。
求めていたもの。30年たっても変わらず求めていたもの。それが分かったとき、
ラゴスは再び旅に出る。求めているものは得られたのだろうか?笑顔で旅を
終えることができますようにと、願わずにはいられない。人は誰でも、人生という
道を歩く旅人なのかもしれない。この作品を読んでそんなことを感じた。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.66
(4pt)

「人生そのものが旅である」〜詩情とロマンに溢れた秀作

遥か昔に、異星(恐らく火星)から高度な文明を持ってやって来た祖先が、時が経つに連れ文明を失う代償として、人類が転移、予知などの特殊能力を身に付けた時代を背景に、ひたすら旅を続ける「ラゴス」の姿を描いた作品。「ラゴス」がナイジェリアにあるアフリカ第二の都市名である事と、乾いた文体から舞台はアフリカ北西部と想像される。

ラゴスの旅の一応の目的は、祖先が降り立ったという"キチ"という南の村で祖先が残した書籍を読む事である。"キチ"は宇宙"基地"の意であろう。しかし、キチに辿り付くまでの過程を読むと、旅そのものが宿命とも言える。壁抜け芸人の悲哀。怪鳥と大蛇の町。ラゴスを愛する女達との非情とも言える別れ。銀山での奴隷生活。全ての人に愛着を持たれながらも、ラゴスは南を目指すのである。そして愛馬スカシウマとの友愛は詩情さえ感じさせる。元々北の都市部で教育を受けたラゴスが書籍で得た高度な知識を活かす事によって、キチの村は栄え王国になるが、ラゴスは現代人がその高度な知識を用いる事の危険性を感じる。逆進化論者の筒井としては格好の題材の筈だが、物語はあくまで静かに進行する。そしてラゴスはキチを去り、また旅に出る...。

出逢いと別離、そして再会。略奪賊と友好的村人。現実と甘酸っぱい回顧。旅の最中でのこうした感情・状況が構成力豊かに描かれる。特に、スカシウマとラゴスが同化して谷を飛ぶシーンは美しく、ここで終っても良かった。故郷に戻ったラゴスはダ・ヴィンチよろしく万能学者として活躍するが、時代のレベルを忘れない。技術先行の現代への警鐘と言える。「人生そのものが旅である」。"氷の女王"を目指して、ラゴスはまた旅に出る...。詩情とロマンに溢れた秀作。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.65
(4pt)

「人生そのものが旅である」〜詩情とロマンに溢れた秀作

遥か昔に、異星(恐らく火星)から高度な文明を持ってやって来た祖先が、時が経つに連れ文明を失う代償として、人類が転移、予知などの特殊能力を身に付けた時代を背景に、ひたすら旅を続ける「ラゴス」の姿を描いた作品。「ラゴス」がナイジェリアにあるアフリカ第二の都市名である事と、乾いた文体から舞台はアフリカ北西部と想像される。

ラゴスの旅の一応の目的は、祖先が降り立ったという"キチ"という南の村で祖先が残した書籍を読む事である。"キチ"は宇宙"基地"の意であろう。しかし、キチに辿り付くまでの過程を読むと、旅そのものが宿命とも言える。壁抜け芸人の悲哀。怪鳥と大蛇の町。ラゴスを愛する女達との非情とも言える別れ。銀山での奴隷生活。全ての人に愛着を持たれながらも、ラゴスは南を目指すのである。そして愛馬スカシウマとの友愛は詩情さえ感じさせる。元々北の都市部で教育を受けたラゴスが書籍で得た高度な知識を活かす事によって、キチの村は栄え王国になるが、ラゴスは現代人がその高度な知識を用いる事の危険性を感じる。逆進化論者の筒井としては格好の題材の筈だが、物語はあくまで静かに進行する。そしてラゴスはキチを去り、また旅に出る...。

出逢いと別離、そして再会。略奪賊と友好的村人。現実と甘酸っぱい回顧。旅の最中でのこうした感情・状況が構成力豊かに描かれる。特に、スカシウマとラゴスが同化して谷を飛ぶシーンは美しく、ここで終っても良かった。故郷に戻ったラゴスはダ・ヴィンチよろしく万能学者として活躍するが、時代のレベルを忘れない。技術先行の現代への警鐘と言える。「人生そのものが旅である」。"氷の女王"を目指して、ラゴスはまた旅に出る...。詩情とロマンに溢れた秀作。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.64
(4pt)

「人生そのものが旅である」〜詩情とロマンに溢れた秀作

遥か昔に、異星(恐らく火星)から高度な文明を持ってやって来た祖先が、時が経つに連れ文明を失う代償として、人類が転移、予知などの特殊能力を身に付けた時代を背景に、ひたすら旅を続ける「ラゴス」の姿を描いた作品。「ラゴス」がナイジェリアにあるアフリカ第二の都市名である事と、乾いた文体から舞台はアフリカ北西部と想像される。

ラゴスの旅の一応の目的は、祖先が降り立ったという"キチ"という南の村で祖先が残した書籍を読む事である。"キチ"は宇宙"基地"の意であろう。しかし、キチに辿り付くまでの過程を読むと、旅そのものが宿命とも言える。壁抜け芸人の悲哀。怪鳥と大蛇の町。ラゴスを愛する女達との非情とも言える別れ。銀山での奴隷生活。全ての人に愛着を持たれながらも、ラゴスは南を目指すのである。そして愛馬スカシウマとの友愛は詩情さえ感じさせる。元々北の都市部で教育を受けたラゴスが書籍で得た高度な知識を活かす事によって、キチの村は栄え王国になるが、ラゴスは現代人がその高度な知識を用いる事の危険性を感じる。逆進化論者の筒井としては格好の題材の筈だが、物語はあくまで静かに進行する。そしてラゴスはキチを去り、また旅に出る...。

出逢いと別離、そして再会。略奪賊と友好的村人。現実と甘酸っぱい回顧。旅の最中でのこうした感情・状況が構成力豊かに描かれる。特に、スカシウマとラゴスが同化して谷を飛ぶシーンは美しく、ここで終っても良かった。故郷に戻ったラゴスはダ・ヴィンチよろしく万能学者として活躍するが、時代のレベルを忘れない。技術先行の現代への警鐘と言える。「人生そのものが旅である」。"氷の女王"を目指して、ラゴスはまた旅に出る...。詩情とロマンに溢れた秀作。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.63
(4pt)

ラゴスの旅は続く・・・

大崎梢の「平台がおまちかね」で、「出版社営業マンが選ぶ10冊の文庫」に入っていたので久しぶりに手にした筒井康隆。
筒井康隆は昔、何冊も読んでいたが、こんな作風があったとは。
前半、時間の関係で途切れ途切れに読んだせいで、若干入り込めなかった。後半は一気読みしたので、ぐんぐん引き込まれた。ううむ、最初から腰を据えて読むべきだった。
ここでの皆さんのレビューを読んで大後悔。
次回は初めから一気読みしようと思う。
SFの要素をふんだんにちりばめつつ、壮大なファンタジーと、そして旅とは何か、人生とは何かを考えさせられる作品だった。
知性にあふれ、モラルもあり、醜い欲も無く、
いつも旅を求めて遠くを見ている、かっこよすぎるぞ、ラゴス。
きっとラゴスは今も終わり無き旅を続けているのだろう。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.62
(4pt)

ラゴスの旅は続く・・・

大崎梢の「平台がおまちかね」で、「出版社営業マンが選ぶ10冊の文庫」に入っていたので久しぶりに手にした筒井康隆。
筒井康隆は昔、何冊も読んでいたが、こんな作風があったとは。
前半、時間の関係で途切れ途切れに読んだせいで、若干入り込めなかった。後半は一気読みしたので、ぐんぐん引き込まれた。ううむ、最初から腰を据えて読むべきだった。
ここでの皆さんのレビューを読んで大後悔。
次回は初めから一気読みしようと思う。
SFの要素をふんだんにちりばめつつ、壮大なファンタジーと、そして旅とは何か、人生とは何かを考えさせられる作品だった。
知性にあふれ、モラルもあり、醜い欲も無く、
いつも旅を求めて遠くを見ている、かっこよすぎるぞ、ラゴス。
きっとラゴスは今も終わり無き旅を続けているのだろう。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X