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架空通貨(M1)
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架空通貨(M1)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
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話の展開が気になり、徹夜で読んでしまいました。 池井戸作品はこれまで6冊ほど読みましたが、どれも面白いです。 | ||||
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池井戸潤氏による作品。 2000年3月に刊行された「M1」を文庫化に際し改題したもの。 2003年3月15日第一刷発行。 池井戸氏が処女作である果つる底なきの次に出した作品。 今の作風との違いを感じる。 しかし決して本作の出来が悪いというわけではない。 銀行ではない舞台を用意し意欲的に挑戦したなと思う。 舞台の広さ、大きさはある意味、最近の池井戸氏の本には 無いものだ。(だからちょっと現実味は少ない) 経済小説の枠内には収まっておりその点は池井戸氏の作品に 他ならない。 文庫本の表紙には田神町に闇流通する田神札を描いている。 (カバー装画:藤田新策) しかしこの主人公である辛島武史・・ 商社時代は企業の信用調査をしていた。 希望退職後の外資系格付け機関が撤退故に失業者。 しかし高校時代の運動部先輩のひきで私立共成高校の社会科教師となる。 妻加代から離婚されており娘がいる。 ちょっとお目にかからない転職である。 またとてつもない分析力、タフな交渉力を発揮する。 池井戸作品郡の中でもトップの逸材としか思えない。 たぶん一番ハイパースペックな印象。 田神町での探偵?のような田神亜鉛の調査。 田神亜鉛の粉飾決算疑惑、田神札の製造機破壊(主にやったのは牧村さんだが) マネーロンダリング、暴力団の影・・ 田神札が出回っていることと記番号のことやMIについての解説。 まさに教師という感じだ。 教師であるが故にそういった解説を自らするのが自然な感じになっている。 他の職業の主人公だったら少々不自然だったに違いない。 また本作は辛島が商社時代の相棒とも言える佐木の協力が無ければ 何一つ物語は進まない。 佐木もまた隠れた主人公と指摘して良いのかもしれない。 印象に残った文を引用してみると 金のために生き、裏切り、殺され、恨みを抱く。 金があるということ。金がないということ。 金を中心とした価値観、経済観念が人々の心にこれほど深く根付いて しまっている現代社会の歪みがそこにあるからだ。 金は、この世の共通言語である。 結局のところ、薄っぺらで自分の世界の無い人間たちにとって、 最も手っ取り早く、そして分かり易い自己実現が金なのだ。(P380) ビジネスで対価を得られるのは、相手の幸せを実現するから。 ビジネスの原則を無視した金は、必ずその指からすり抜けていく。 他人を不幸にし、そして最終的に、いまのあなたのように自分を 不幸にするのよ (P438) 捜査機関が1人の男を尾行するとき、何十人もの捜査員をそのために 配置するのだと佐木は言った。マンマークの尾行がいとも簡単に 成功するのはテレビ・ドラマの世界だけだ。(P310) | ||||
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お金のためだけに生きるのは、虚しい。 お金のためだけに働くことも、また、虚しい。 でも、お金がないと、苦労するし、嫌な奴に下げたくもない頭を下げざるを得ない時もある。 お金とは、何かをした対価であり、感謝の証であり、自分〇、相手〇、世間も〇でないと、相手のみならず自分も不幸に。 何時までも虚しく、満たされることなく。 世の中には、お金の主人になる人と、お金の奴隷になる人がある。 奴隷になると、お金のために生き、働くことに。 お金そのものに、魔力があるのではなく、お金を通して得られるものが、人を惑わす。なんて、罪作り。 紙幣に価値があるというのは、集団洗脳の賜物であり、洗脳が解けた時、暴動が起きる。 一万円札は、原価約20円のキレイな絵を描いた紙に過ぎない。 それに価値があるようにしている幻想。 | ||||
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辛島は 商社から 高校の先生に転職した。 この教師は 一人の生徒 黒沢麻紀 にかかり切りである。 麻紀の父親が 経営する会社が 不渡りをだしたのだ。 その取引先が、田神亜鉛 という会社で、 田神という街を 支配していた。 そして 田神札 という 通貨 を使っていた。 会社の経営状態は 粉飾決算であり、 南米からのリチウムで食いつないでいる ということ。 その リチウムは マネーロンダリングの可能性がある。 コンサルティングの加賀が 田神亜鉛にアドバイスしていたのだが、 それには 理由があった。 その理由で 田神亜鉛は 崩壊するのであるが。 だけど 辛島は ひたすら 走っているような感じを受けた。 専門用語が結構 キイワードになっていて 面白かった。 | ||||
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この本についても海外の友人からの依頼により購入したもので、友人は内容を評価しています。 | ||||
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面白かった。ただ、途中飽きてきてしまい、時間をおいて読みました☆ | ||||
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まだ、最後まで読んでないですが、十分楽しめる作品だと思います。他の作品に比べ、もの足りないようなレビューがありましたが、私は十分楽しんでよんでおります。池井戸作品は、おもしろいです。 | ||||
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最初は、もっと田神札が普通に受けいられている世界観を想像しており ちょっとSFチックなものを期待していましたが、実際はうっとうしがられるだけの 存在で、弱者に押し付けられる田神札でした。 ・・・まぁ現実であったら、そうなるよな。とか思いました。 けど、架空通貨 について、実に緻密に考えられた裏付けがあり これは、「お金」というものがなんなのか?なぜ1万円札が1万円の価値を持つのか.. 札を作ることでの問題点、そういたものが丁寧に盛り込まれていました。 お金を扱ってきた筆者だからこそ作ることができた作品だと思います。 | ||||
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池井戸潤の作品はとても好きなので色々読むが、金が人間を滅ぼすM1は中でも非常に読み応えが有り気に入りました。 今は「架空通貨」として文庫化されて誰でも手に入れる事が出来るが、初期のM1を手に入れる事が出来良かったです。 | ||||
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マネ−ロンダリング 私募債 計画倒産 私製通貨 などなど 盛りだくさんです。 面白く 読み進めますが 登場人物と設定に少し無理があるようです。 やくざさんの対応が 甘いように思えます。 もっと命がけですよ・・きっと・・・ 高校の先生(商社マン)の活躍 加賀さんが「ス−パ−ウ−マン」すぎるのか?・ 私製通貨がいらないのかも・・ そうすると「架空通貨」にならなくなりますね^^^ マネロン」と私募債と計画倒産で充分に面白く現実味のある話に 仕上がると思います・・ | ||||
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いつも通り債権回収の話と思っていたが、内容は、地域振興券を通貨として流通する町の顛末。 意外なスケールの大きさに素直におもしろいと感じました。 | ||||
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企業城下町を成すほど影響力を持つ田神亜鉛の社債や田神札が、 下請け企業や地域の人々の生活を蝕んで行く。 教え子の父が経営する会社が巻き込まれ、期せずして深く関わってしまう高校教師の辛島武史。 元商社マンとしての金融の知識や人脈を駆使しながら情報収集し、 相手と対峙して行く中で、その裏にある3つの思惑を探り出す。 関東共栄会のマネーロンダリング。田神亜鉛(安房正純)の計画倒産。 そして、加賀翔子の復讐劇。 物語としては実に面白い展開なのだけど、序盤と終盤の情景描写がダラダラした感じで、 スピード感に欠けてしまいます。 そこが少し、読後の充実感というか、満足感を損なってしまっている気がします。 | ||||
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商社の信用調査部門を30代半ばで退職し、転職する矢先に転職先が日本から撤退。 突然無色となった彼を先輩の紹介で高校の教師をしている辛島。 その教え子であり、東大も夢ではない才女・麻紀の父が経営する会社が破綻した 所から物語は始まります。 この破綻の原因を調べていくと、黒沢金属工業に押し付けられた社債七千万円 があることに気が付き、辛島と麻紀は田神町へと向かう。 ところが、ここには小さな町にとっては無くてはならない企業ではあるものの、 田神亜鉛が発行する田神札という架空通貨が蔓延し苦しめられていた。 田神亜鉛には逆らえず、しかし町は失意と絶望のどん底に陥っている。 この田神札を巡り、コンサルタントの加賀や暴力団のフロント、黒沢金属工業を 買収することになる幽霊企業など様々な思惑が交差する中、遂に田神町に巣食っていた 闇が爆発する事態が!! ・・・と、「果つる底なき」後第一弾(当時は「M1」というタイトルでした) として発売されたこの作品は、裏世界のマネーロンダリングや、加賀の思惑、 それを少しずつではあるものの紐解いていく辛島と麻紀、倒産して傷付きうちのめされた 家族、田神町の苦悩など様々な感情と"金"に対する脅威が入り乱れ、交差しながら 進んでいくので、読んでいて飽きません。 少し、現実離れするシーンもありますが、一律して緊張感のある作品です。 | ||||
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架空通貨とは西郷札。じゃあ引かれ者の小唄か、ということになるのだが…。 取引上の優位な立場によって無茶ぶりをする企業。注文を減らされることを恐れる側は受け入れざるを得ない。同様の構図が、来年4月、消費税転嫁をめぐって人知れず変奏されるのでしょう。立場の弱いものはいつも貧乏くじを引く。 そんな大人の話の中で、それと戦おうとする麻紀。安部公房の「石の眼」に出てくる娘を連想させます。あるいは、何のために事業を行なうのかといった、TVドラマ「ハゲタカ」を思い起こさせる会社の理念を問うコンサル。 こういったある意味真っ直ぐな気持ちが盛り込まれていて、必ずしもハッピーエンドではないのですが、読後は救いのある感じです。救いというか、世の中は善きにつけ悪しきにつけ、そう簡単に終わりはしないものですね、というような。 辛島のニヒリズムから書き起こされますが、個人の人生を描くというよりは、ある種のイベントの中で右往左往する人間を俯瞰で見た感じがあります。 それは安部公房「飢餓同盟」とか、梅崎春生「砂時計」と同じような感覚です。もっとも「飢餓同盟」「砂時計」は昭和20〜30年代の、アメリカに対するアンビバレントな時代意識を反映した憂鬱な作品で、それらと読み比べると書かれた時代の雰囲気がまるで違うという気がするのも面白い。 | ||||
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江戸川乱歩賞を取った「果つる底なき」に続く長編第2弾。今、池井戸氏の代名詞になりつつある銀行ものではないが、金融は絡んでいる。ある企業の不渡り、倒産の危機から発端して、元商社マンの学校教師が問題解決に挑んでいく。私募融資、ある町に蔓延る私製通貨、やくざが絡むマネーロンダリングの仕組みと、一般には馴染みの無いトピックが展開していく所が金融出身の池井戸氏か。金融関係の用語や意味を理解するのは難しいが、経済ミステリーとなっており、最後まで引き込まれる | ||||
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実に面白い作品になっている。田神札なる一企業の「商品券」が田舎の経済を支配するまでになった世にも不思議かつ奇怪な物語である。結局黒沢金属の倒産は救えなかったものの、何とか倒産を阻止するために動く社長の娘麻紀とその副担任教師辛島の奔走が物語を引き立てる。一般文学通算646作品目の感想。2013/08/01 14:10 | ||||
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下町ロケットを読ませていただいたのでこの本も読んだ感想は、社債の仕組みや不渡りの意味が理解できるので面白かったです。内容は言えませんが気が向いたらぜひ読んで見てください。 | ||||
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すばらしい!とにかくすごい! この作品のすごい点は、従来の経済小説にはあまり見受けられなかった社債について問題提起されており、株にはない実際の現金に換わる通貨として機能した社債の怖さを痛感させられた。そして、それは、マネーロンダリングに及ぶ予想だにつかない裏社会に発展することである。この小説を読むにあたって、先にマネーロンダリングについての予備知識が必要となり、橘玲 著の『マネーロンダリング』を読んでおくとより痛快さが増すだろう。ただ、残念な点は、本書の主人公の影が薄く、ほとんど旧先輩の帝国データーバンク系の人物の優秀さが目立ちすぎ、当の主人公は殆どなにもしていないように見受けられる。 | ||||
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