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沙門空海唐の国にて鬼と宴す



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沙門空海唐の国にて鬼と宴すの評価: 4.32/5点 レビュー 165件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.32pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全13件 1~13 1/1ページ
No.13:
(3pt)

歴史上の大奇跡を説明できてるw

たまたま『空海の風景』を読んでいた時に、本屋に平積みされていたのを見かけて購入。かなり前のことだが、著者の本のどれかのあとがきで、構想中の作品としてこの題名を挙げていたのを覚えていた。
 知らん間に完成していたようで、感慨も一入だ。

 『空海の風景』でいえば、上巻の293頁から下巻の57頁までの130頁余り、空海が長安に滞在した期間(804年~806年)を舞台としている。しかしもちろん夢枕作品だから、妖しげな技の使い手の老人あり、気は優しく力持ち系の巨漢あり、源博雅に近いワトソン役(橘逸勢)あり、といったお馴染みの夢枕キャラたちが活躍する。むしろ空海が、女のように赤い唇をした妖艶な美青年でないのが不思議なくらいである。

 まぁ物語展開は数多の夢枕獏作品と似たようなものなので、実のところ特に新しさは感じない。拳術、体術ではなく幻術合戦になってしまう分少々ツマランというのが正直なところ。

 しかし空海を主役にしてこれ以上のエンタメ作品を作るは至難だろう。
 同時代人に留まらず、有名な安史の乱の悲劇を物語の因――つまり玄宗と楊貴妃も主要キャラ――としながら、玄宗に長年仕えた和人安部仲麻呂や白居居(玄宗と楊玉環(=楊貴妃)の悲恋を後世に有名にした「長恨歌」の作者)、さらには、やや不十分ながらも秦の始皇帝で有名な兵俑も登場させるというてんこ盛り設定だ。

 見逃せないのは、この事件に介入することが、空海の史実での事跡へのリンクとなっていることだ。
 本来20年ほどの留学を予定して海を渡った無名の空海が、当時唐の密教の第一人者であった恵果から、彼の数百人?の弟子をさておいて、ほんの数年で金剛部、胎蔵部ともに伝法灌頂され、さらには皇帝の前で書を献ずるに至るという大躍進は歴史上の大奇跡だが、その理由を説明できてるところが秀逸だ。

 思い返してみれば、夢枕獏の出世作、サイコダイバーシリーズの『魔獣狩り』は空海のミイラが重要なガジェットだった。懐かしい。あのシリーズで、空海のミイラへのサイコダイブは結局実行したんだっけ?
沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ1〉 (徳間文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ1〉 (徳間文庫)より
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No.12:
(3pt)

17年の歳月と数日の狭間には凄い違和感がある

著者の夢枕獏氏が自画自賛する物語であることは重々分かるのだが、連載誌が変わり続け断筆を余儀なくされる期間を経て17年間をかけて書き上げたものを数日で読み切ってしまうと多くの重複する箇所を感じて冗長に感じてしまうことが多かったです。

3巻の途中から4巻の前半まで空海が一切出てこず過去の手紙を延々と描いているシーンも極めて退屈でした。
2巻あたりから感じていることですが、一人一人の人物描写の深みがないために何度も登場人物紹介のページに戻って「これは誰だっけ?」となるのが結局最後まで続きました。

こんな風に感じる原因は私自身の期待の仕方がちょっと物語の方向性とずれてしまっていたからに他なりません。
「楊貴妃を巡る悲喜こもごもなんかどうでもいいから密とは何か?を物語を通じて深く掘り下げて欲しい」
と勝手に期待してしまっていましたから・・・

期待をたがえてなを一気に4巻読了させてしまう筆力はさすがとしか言いようがありません。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四 (角川文庫)より
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No.11:
(3pt)

空海 巻ノ二

巻ノ一が、うつくしく良かったので、ちょと残念。
中が、二枚折れてました。立瀬がちょこっと破れてました。
文学の世界に、沈むのには、何の問題は無いです。^^
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)より
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No.10:
(3pt)

『陰陽師シリーズ』の海外長編版?

四巻を一気に読みました。確かに奇想天外のエンターテイメントです。ただし空海の密への必死な求道の姿勢が歪められている点、空海と橘逸勢の関係がまるで『陰陽師シリーズ』の安倍清明と源博雅の関係と錯覚するほどオーバーラップして描かれている点が気になります。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四 (角川文庫)より
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No.9:
(3pt)

長いです(;_;)

最後まで読んだので面白いのですが、この1巻!あまりに長い・・・・
起承転結の起之部分ですが、なかなか本筋に行きつかない。

大事な伏線なんですよ、でも、長い!
最終的には面白いので、皆さん、ここでリタイアしないで頑張って最後まで読んでください
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)より
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No.8:
(3pt)

う~ん?

夢枕獏さん・・・以前読んだ事があるのですが久しぶりに読んでみました。
なかなか読み解く事が出来ない部分もあってよくわからない部分がありました。
読み物としては楽しく読めました。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)より
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No.7:
(3pt)

小説としてはおもしろいが・・・

一応史実をベースにしていますが、要するに空海をホームズ役、橘逸勢をワトソン役にしたバディもので、その点は構造的に陰陽師と同じです。で、そういうバディものの小説としてはおもしろいのですが、いかんせん著者の無知さにいろいろ引っかかります。特に高力士が玄宗に向かって「玄宗様」と呼びかけるところには盛大に吹きました。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)より
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No.6:
(3pt)

まぁ

楽しめますよ。時間を潰すのには最適です。格安でしたので全巻購入済みです。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)より
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No.5:
(3pt)

陰陽師テイスト

主人公二人の掛け合いが、陰陽師の主人公二人の掛け合いを彷彿させる雰囲気です。
陰陽師が好きな人なら問題ないかと。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)より
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No.4:
(3pt)

最後の良作

作者の最後の良作だと思っています(まだ存命ですが)。

文庫版で読むと紙面が小さく、自分の年齢を感じてしまいました。
文芸書版で読むことをお勧めします。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)より
404162617X
No.3:
(3pt)

うーん、やや冗長で......

4巻読み切りましたが、やや冗長な感じと竜頭蛇尾な感じがしました。
1、2巻あたりまではテンポも良いと感じたのですが、3巻あたりから”うーん”となり、4巻では”この章、この説明は必要だったのだろうか?かぶってないか?”と首をかしげたものです。
もっとも、主人公の空海や脇を固める登場人物のキャラクターの造形は、さすが夢枕獏。
このキャラクター達の魅力と舞台設定でぐいぐい物語を引っ張っていったので、もっとスケールな大きな、もっと面白い物語を期待していた、やや期待し過ぎていたのも本音です。
4巻に対する色々な期待(心配はしていたが、最後はもうひとひねり、いやもう一枚あるのでは等々)大きかっただけに....正直やや残念。
唐の時代を舞台にし、空海を主人公にした別の物語を書いてもらいたい(魔獣狩りではなくて)と、いちファンとしては期待しています。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ4〉 (徳間文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ4〉 (徳間文庫)より
4198931356
No.2:
(3pt)

いよいよ結末にむけて収束

今日紹介するのは、沙門空海唐の国にて鬼と宴すの三巻です。四巻組の物語ですので、物語でいえば起承転結の転の部分で、転らしく楊貴妃の棺桶に誰が細工をしたのか、楊貴妃が実はどういった経緯で玄宗皇帝のもとにくることになったのかの裏の事情などが明かされていきます。楊貴妃が歴史上で死亡してから五十年の年月が経った後ですので既に没している人も多く、それらが残した手紙と現在進行形で動いている人物たちの行動から徐々にすべての全貌がわかっていくという形の本書。 
 ここにきて主人公が空海である必然性があったのか、という部分がちょっとわからなくなってきましたが、壮大なスケールで日本、中国、中近東を舞台に、楊貴妃・玄宗皇帝・白居易・李白・高力士・阿倍仲麻呂・空海・橘逸勢ら歴史上の人物が繰り広げる物語はきちんと収束に向かって動き始めました。あとは、作品タイトルの宴がどのようなものになるのかが最大の焦点でしょう。
 ここが綺麗に決まれば、歴史絵巻として最高の形で終わると思います。最終巻に期待します。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ3〉 (徳間文庫)Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ3〉 (徳間文庫)より
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No.1:
(3pt)

陰陽師シリーズを読んでいると面白さ半減かも

空海が唐に渡り、楊貴妃の謎に関わりそれを解明し、密教を得て帰国するまでのお話です。
厚さ3センチの単行本4冊、という大作。ですが、・・・獏さん、ごめんなさい。量の割には感動がいまひとつでした。 理由はいくつかあるでしょう。一つは、空海と逸勢(はやなり)がどうしても「陰陽師シリーズ」の晴明と博雅と同工異曲に思えてしまうこと。空海が呪術で妖物に対応するところもそうですしね。もう一つは楊貴妃の謎の原因。唐を滅ぼそうとまで至った原因としてはちょっと個人的に過ぎるようなものではないでしょうか。そのぐらい大きな恨み、が想像できない読み手の不徳、かも知れませんけれど。 「哀しみを失くすことはできないけれど、それをはっきりと知ることによって、人は哀しみの前にたつことができる」などの、獏さんの仏教感というか世界観があいかわらず良く出ています。
史実、詩歌の引用も多く、漢文と下しがき、その訳まで載せて下さっているのでもう一度勉強にもなり、じっくり雰囲気を味わえると言えばよいのですが、ちょっと紙数増やし手段にも思える残念感も。 陰陽師シリーズを知らない方が、新鮮によめると思います。魔獣狩りシリーズを読んだ方は、「おお、空海はこんな風か」と発展を感じるでしょうし、「涅槃の王」読者は著者の仏教感がどう変わったか、を読むかもしれません。
 
 ご本人絶賛、のあとがきのわりには、と言うところでした。休みの日、他に何もしないでゆっくりしたい時などに4冊積んで浸ってみるには良いかも、というところでしょうか。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ1Amazon書評・レビュー:沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ1より
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