孤宿の人

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評判

孤宿の人の評価:

4.27/5点 レビュー 171件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.27pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全324件 241〜260 13/17ページ
No.84
(5pt)

じんわり。

野育ち、あほう、と言われる「ほう」を中心にとつとつとした光景が描かれる上巻。
登場人物が多く、藩の背景も丁寧に描かれているので中だるみ、と言う意見があるのも
頷けるところですが、下巻に入って一気に読ませます。
四国の丸海藩に流されてきた江戸の大罪人・加賀と、無垢なほうとの心のやり取り。
人の心の闇を嫌と言うほど見てきて人生に倦んだ加賀と、人の心の闇によって丸海藩に
居つく事になったほうの手習いのシーン、二人の別れのシーンは涙をこぼしました。
小気味よい江戸ものも上手な宮部氏ですが、この作品は悲しい物語。
でもじんわりと、心に響く何かがあり、読後感は悲しいながらもとても暖かです。

ほうはその後、どうしたのかな。幸せだといいな。と読み返すたび思う作品。
孤宿の人 下 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 下より
4404032587
No.83
(5pt)

じんわり。

野育ち、あほう、と言われる「ほう」を中心にとつとつとした光景が描かれる上巻。
登場人物が多く、藩の背景も丁寧に描かれているので中だるみ、と言う意見があるのも
頷けるところですが、下巻に入って一気に読ませます。
四国の丸海藩に流されてきた江戸の大罪人・加賀と、無垢なほうとの心のやり取り。
人の心の闇を嫌と言うほど見てきて人生に倦んだ加賀と、人の心の闇によって丸海藩に
居つく事になったほうの手習いのシーン、二人の別れのシーンは涙をこぼしました。
小気味よい江戸ものも上手な宮部氏ですが、この作品は悲しい物語。
でもじんわりと、心に響く何かがあり、読後感は悲しいながらもとても暖かです。

ほうはその後、どうしたのかな。幸せだといいな。と読み返すたび思う作品。
孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)より
4101369321
No.82
(4pt)

閉鎖された場所の情報操作の結果

この作品のところどころにあるテーマは『噂』だと思う
『噂』が普通の人を暴徒にしちゃうし、『噂』を巧みに利用して生きながらえる人もいるし。
いつの時代にもそういうふうに情報操作ってあるんだなあっていうのが感想。
閉鎖された地域であればあるほど操作はしやすいだろうし。

今までの宮部さんの時代物では、妖(しゃばけ風)って普通にありだったのに
「若先生」になんにでも理由がある(当時真の理由は分からなかったとしても)、
みたいな事を言わせたのにはちょっとびっくり。

「模倣犯」以降の宮部さんの作品は、私にとってね、何だか重たくて救われないなーって思うのが多く、自分にもエネルギーがある時でないと読み進められなかったのですが、
意外にも今回は一気に読めた。
やっぱり上手いなー宮部さん。
あの人たちがああいった場面で死んじゃうのも、すごく最近の宮部さんらしいと思いました。

私には泣くシーンってなかったけど、「孤宿の人」に死んで欲しくないなーと強く思いながら読んでいました。
孤宿の人 下 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 下より
4404032587
No.81
(4pt)

閉鎖された場所の情報操作の結果

この作品のところどころにあるテーマは『噂』だと思う
『噂』が普通の人を暴徒にしちゃうし、『噂』を巧みに利用して生きながらえる人もいるし。
いつの時代にもそういうふうに情報操作ってあるんだなあっていうのが感想。
閉鎖された地域であればあるほど操作はしやすいだろうし。

今までの宮部さんの時代物では、妖(しゃばけ風)って普通にありだったのに
「若先生」になんにでも理由がある(当時真の理由は分からなかったとしても)、
みたいな事を言わせたのにはちょっとびっくり。

「模倣犯」以降の宮部さんの作品は、私にとってね、何だか重たくて救われないなーって思うのが多く、自分にもエネルギーがある時でないと読み進められなかったのですが、
意外にも今回は一気に読めた。
やっぱり上手いなー宮部さん。
あの人たちがああいった場面で死んじゃうのも、すごく最近の宮部さんらしいと思いました。

私には泣くシーンってなかったけど、「孤宿の人」に死んで欲しくないなーと強く思いながら読んでいました。
孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)より
4101369321
No.80
(5pt)

健気

不幸な生い立ちのたった9歳の「ほう」が江戸から讃岐へと流れ着き、丸海藩存亡に係る課役、悪霊と恐れられる流罪人「加賀殿」お預かりに巻き込まれていく。匙家の娘の毒殺・藩内の内紛・流行病・自然災害。次々と起こる事どもを人々は「加賀殿」が招じていると噂する。そして藩はその噂を利用して厄介者の「加賀殿」を丸海の神にしてしまおうと画策する。しかし、「加賀殿」の罪の真相は・・・。また、阿呆の「呆」と名付けられた「ほう」は加賀殿より「方」そして「宝」と名前を付け替えられていく。


孤宿の人 下 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 下より
4404032587
No.79
(5pt)

健気

不幸な生い立ちのたった9歳の「ほう」が江戸から讃岐へと流れ着き、丸海藩存亡に係る課役、悪霊と恐れられる流罪人「加賀殿」お預かりに巻き込まれていく。匙家の娘の毒殺・藩内の内紛・流行病・自然災害。次々と起こる事どもを人々は「加賀殿」が招じていると噂する。そして藩はその噂を利用して厄介者の「加賀殿」を丸海の神にしてしまおうと画策する。しかし、「加賀殿」の罪の真相は・・・。また、阿呆の「呆」と名付けられた「ほう」は加賀殿より「方」そして「宝」と名前を付け替えられていく。


孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)より
4101369321
No.78
(3pt)

いろいろな面で無理が目立ち物語に没入できませんでした。

●以下下まで含めた感想です。●とにかく重いです。海に面した開けた土地を舞台にしているのにものすごい閉塞観が漂っています。江戸が舞台のほかの作品ではまった人はあの闊達さを期待するとちょっとがっかりします。●登場人物の感情の動きや思考過程にいまいち共感できませんでした。彼女の作品で登場人物がハリウッド映画よろしく敢然と運命に立ち向かうなんてことは期待しません。でも他の作品の主人公なり脇役なりを鑑みると状況に流されつつも犠牲を最小限に抑えようとしたり自分が潰されない範囲で僅かな理想の痕跡を残そうとささやかな抵抗を試みたりします。そういう巧妙さや柔軟性によって体現されるリアルで逞しい崇高さが好きだったんですがこれの登場人物からはまったくそういう心意気や慧眼が感じ取れませんでした。ご都合主義的なくらい後手後手に回り過ぎだしあまりにも環境や状況それによってもたらされる損害を甘受し過ぎです。ありのままを呑み込み過ぎる。どうも今までの作品のような趣がなかったです。田舎者の長いものには巻かれろという習性が偏見のように羅列されています。巻かれるにしてもいい加減うまい巻かれ方があるだろうってちょっと歯痒かったです。●最期のカタストロフの発生が私にはどうも力技っぽくて無理がありました。今までの伏線がいかにもそれのために用意されているのがあからさまなんで。●真実や後日譚を明かさずおぼろげにしているエピソードが多いです。詳細が伝わっても小さな影響しかない人物の末路なんで隠す意味が分かりません。その割には核心的な大物の謎を会話で唐突にばらしてしまったり。●無駄に長い説明台詞が多いような気がしました。橋田さんのドラマみたいな箇所がいくつもありました。●いろいろ難儀でしたがまったく立ち止まらずに読めました。やはりうまさは抜群です。ただし今回は芸術家的なうまさではなく職人的なうまさだけでどうにかしのいだ感じでしょうか。
孤宿の人〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)より
4101369313
No.77
(3pt)

いろいろな面で無理が目立ち物語に没入できませんでした。

●以下下まで含めた感想です。●とにかく重いです。海に面した開けた土地を舞台にしているのにものすごい閉塞観が漂っています。江戸が舞台のほかの作品ではまった人はあの闊達さを期待するとちょっとがっかりします。●登場人物の感情の動きや思考過程にいまいち共感できませんでした。彼女の作品で登場人物がハリウッド映画よろしく敢然と運命に立ち向かうなんてことは期待しません。でも他の作品の主人公なり脇役なりを鑑みると状況に流されつつも犠牲を最小限に抑えようとしたり自分が潰されない範囲で僅かな理想の痕跡を残そうとささやかな抵抗を試みたりします。そういう巧妙さや柔軟性によって体現されるリアルで逞しい崇高さが好きだったんですがこれの登場人物からはまったくそういう心意気や慧眼が感じ取れませんでした。ご都合主義的なくらい後手後手に回り過ぎだしあまりにも環境や状況それによってもたらされる損害を甘受し過ぎです。ありのままを呑み込み過ぎる。どうも今までの作品のような趣がなかったです。田舎者の長いものには巻かれろという習性が偏見のように羅列されています。巻かれるにしてもいい加減うまい巻かれ方があるだろうってちょっと歯痒かったです。●最期のカタストロフの発生が私にはどうも力技っぽくて無理がありました。今までの伏線がいかにもそれのために用意されているのがあからさまなんで。●真実や後日譚を明かさずおぼろげにしているエピソードが多いです。詳細が伝わっても小さな影響しかない人物の末路なんで隠す意味が分かりません。その割には核心的な大物の謎を会話で唐突にばらしてしまったり。●無駄に長い説明台詞が多いような気がしました。橋田さんのドラマみたいな箇所がいくつもありました。●いろいろ難儀でしたがまったく立ち止まらずに読めました。やはりうまさは抜群です。ただし今回は芸術家的なうまさではなく職人的なうまさだけでどうにかしのいだ感じでしょうか。
孤宿の人 上 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 上より
4404032579
No.76
(5pt)

読みやすい!

とにかく読みやすくて良かったです。最後は感動で涙してしまいました。(上)は(下)への伏線的な感じがします。(下)に入ると本当に一気に話が進んで行きました。僕は時代物はあまり読まないのですが、これを機にさらに時代物が読みたくなりました!おすすめです!
孤宿の人〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)より
4101369313
No.75
(5pt)

読みやすい!

とにかく読みやすくて良かったです。最後は感動で涙してしまいました。(上)は(下)への伏線的な感じがします。(下)に入ると本当に一気に話が進んで行きました。僕は時代物はあまり読まないのですが、これを機にさらに時代物が読みたくなりました!おすすめです!
孤宿の人 上 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 上より
4404032579
No.74
(5pt)

最後の最後の最後で・・・久しぶりの号泣でした。読んで良かった(^v^)

長編ということもあり、面白い出来事も沢山ありますが、宮部ファンの私でも中だるみし、まだ続くのか・・・と投げ出したくなりながら読んだところもありました。漸くクライマックスかといったあたりでも、なんかさほど宮部らしくないすっきりしない話になりそうと思いきや・・・最後の最後で、これまでの沢山の出来事が走馬灯のように甦り、ものすごい感動に結びつくのです!!ほんと、「ほう」の健気さに心が洗われました。
宮部みゆきってやっぱり、いい仕事しますね。
孤宿の人 下 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 下より
4404032587
No.73
(5pt)

最後の最後の最後で・・・久しぶりの号泣でした。読んで良かった(^v^)

長編ということもあり、面白い出来事も沢山ありますが、宮部ファンの私でも中だるみし、まだ続くのか・・・と投げ出したくなりながら読んだところもありました。漸くクライマックスかといったあたりでも、なんかさほど宮部らしくないすっきりしない話になりそうと思いきや・・・最後の最後で、これまでの沢山の出来事が走馬灯のように甦り、ものすごい感動に結びつくのです!!ほんと、「ほう」の健気さに心が洗われました。
宮部みゆきってやっぱり、いい仕事しますね。
孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)より
4101369321
No.72
(3pt)

登場人物のキャラクターが多彩

な事が売り物の宮部作品。 この作品もご多分に漏れず、の一作。
其々の人物が、愛情込めて描かれているのも、いつもの通りで安心して読める。
私は宮部作品はどちらかと言うと現代ミステリー物より時代小説の方が好きなのだが、舞台を江戸市中ではなく地方に移した事で、宮部さんお得意の江戸の町の雰囲気を巧みに描く文体が持つ彼女の面白さが、少々失速した感はどうしても否めない。
孤宿の人〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)より
4101369313
No.71
(3pt)

登場人物のキャラクターが多彩

な事が売り物の宮部作品。 この作品もご多分に漏れず、の一作。
其々の人物が、愛情込めて描かれているのも、いつもの通りで安心して読める。
私は宮部作品はどちらかと言うと現代ミステリー物より時代小説の方が好きなのだが、舞台を江戸市中ではなく地方に移した事で、宮部さんお得意の江戸の町の雰囲気を巧みに描く文体が持つ彼女の面白さが、少々失速した感はどうしても否めない。
孤宿の人 上 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 上より
4404032579
No.70
(4pt)

壮絶な結末を期待させながら、これはいったい何?

「日暮らし」を読んで飽き足らない気持ちだったが、本作品はストーリー、文章力を堪能した。素晴らしいと思う。
 しかし、最後に一体どういうことになるのだろうという期待には応えてくれなかった。加賀殿の暗黒部、また彼をなきものにしようという勢力の暗躍が明らかになると読者は期待して読みつづける。ところが、裏切られる。屋根に金物?それが待ちわびた回答なの?雷獣ってか?
 上下巻と長編であるのに、これまでの冗長さがなかったことは上出来だが、最後は肩透しをくった。

孤宿の人 下 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 下より
4404032587
No.69
(4pt)

壮絶な結末を期待させながら、これはいったい何?

「日暮らし」を読んで飽き足らない気持ちだったが、本作品はストーリー、文章力を堪能した。素晴らしいと思う。
 しかし、最後に一体どういうことになるのだろうという期待には応えてくれなかった。加賀殿の暗黒部、また彼をなきものにしようという勢力の暗躍が明らかになると読者は期待して読みつづける。ところが、裏切られる。屋根に金物?それが待ちわびた回答なの?雷獣ってか?
 上下巻と長編であるのに、これまでの冗長さがなかったことは上出来だが、最後は肩透しをくった。

孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)より
4101369321
No.68
(4pt)

面白かったが、竜頭蛇尾と言わせて

「日暮らし」を読んで飽き足らない気持ちだったので、ストーリー、文章力を堪能した。素晴らしいと思う。
 しかし、最後に一体どういうことになるのだろうという期待には応えてくれなかった。加賀殿の暗黒部、また彼をなきものにしようという勢力の暗躍が明らかになると読者は期待して読みつづける。ところが、裏切られる。屋根に金物?それが謎解きなのかしら?雷獣ってか?
 上下巻と長編であるのに、これまでの冗長さがなかったことは上出来だが、最後は肩透しをくった。
孤宿の人〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)より
4101369313
No.67
(4pt)

面白かったが、竜頭蛇尾と言わせて

「日暮らし」を読んで飽き足らない気持ちだったので、ストーリー、文章力を堪能した。素晴らしいと思う。
 しかし、最後に一体どういうことになるのだろうという期待には応えてくれなかった。加賀殿の暗黒部、また彼をなきものにしようという勢力の暗躍が明らかになると読者は期待して読みつづける。ところが、裏切られる。屋根に金物?それが謎解きなのかしら?雷獣ってか?
 上下巻と長編であるのに、これまでの冗長さがなかったことは上出来だが、最後は肩透しをくった。
孤宿の人 上 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 上より
4404032579
No.66
(4pt)

他の作者の作品だったら、途中で挫折していたと思う

2005年の話題作の一つ。
私自身、宮部氏の現代小説は全冊読んでいるが、時代小説を読むのはまだ2作目であるが、正直、作者のファンでなくては、この上下巻あわせて800ページ以上を読破するのは骨が折れると思う。
作者の作品の特徴である、淡々としながらもハートウォーミングな語り口で作品が進行するのであるが、とにかく、この作品には「抑揚」がない。なにしろ、「孤宿の人」本人が登場するのが、上巻の405ページを読破しさらに、下巻の56ページ目である。そして、作品のテンポがはやまり、面白くなってきたのは600ページ目からであった。私自身、作者の作品であるからこそ、「いつか面白くなるはず」と信じて読むことができたが、他の作者の作品だったら、途中で挫折していたと思う。また、この作品には数人の主要な登場人物が描かれているのだが、結局誰が主人公であるのかがはっきりしなかった。このへんが作品の「抑揚」のなさにつながるのかもしれない。


孤宿の人 下 Amazon書評・レビュー: 孤宿の人 下より
4404032587
No.65
(4pt)

他の作者の作品だったら、途中で挫折していたと思う

2005年の話題作の一つ。
私自身、宮部氏の現代小説は全冊読んでいるが、時代小説を読むのはまだ2作目であるが、正直、作者のファンでなくては、この上下巻あわせて800ページ以上を読破するのは骨が折れると思う。
作者の作品の特徴である、淡々としながらもハートウォーミングな語り口で作品が進行するのであるが、とにかく、この作品には「抑揚」がない。なにしろ、「孤宿の人」本人が登場するのが、上巻の405ページを読破しさらに、下巻の56ページ目である。そして、作品のテンポがはやまり、面白くなってきたのは600ページ目からであった。私自身、作者の作品であるからこそ、「いつか面白くなるはず」と信じて読むことができたが、他の作者の作品だったら、途中で挫折していたと思う。また、この作品には数人の主要な登場人物が描かれているのだが、結局誰が主人公であるのかがはっきりしなかった。このへんが作品の「抑揚」のなさにつながるのかもしれない。


孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)より
4101369321