(短編集)

黒猫の遊歩あるいは美学講義

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評判

黒猫の遊歩あるいは美学講義の評価:

2.94/5点 レビュー 33件。 C ランク

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平均点2.94pt

Amazonレビュー一覧

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未読の方はご注意ください

全67件 61〜67 4/4ページ
No.7
(5pt)

人の心がいちばんのミステリー

若くして大学教授になった「黒猫」と、年相応に大学院生で、エドガー・アラン・ポオの研究をしている「付き人」が、
日常の中で出会った謎をといていく連作短編集。

館があって、密室があって、連続殺人があって、
重厚感がある「どーん」っていうミステリが好きな人には物足りないのかもしれないけど、

かろやかな文章と美学の知識、そして謎解きが絡まって、新しい感覚のミステリとして心地よい読後感。

なにより天才肌でかっこいいけど天の邪鬼な「黒猫」と、不器用だけど素直にがんばる「付き人」の関係性がよくて、
ふたりの今後が知りたくなります。


黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483
No.6
(2pt)

アガサクリスティー風の推理小説ではありません。

<アガサ風推理小説>を期待して読むと???となる作品ですね。
アガサクリスティ賞というのがどういうものかわかりませんが、私が考えているものとは違ったんですね。
ライトノベルにしては理屈をこねくり回していて面倒くさかったです。
好きか嫌いかという好みで評価が分かれるのではないかと思います。
黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483
No.5
(3pt)

わたしも何かを究めたい

院生の主人公をとりまく日常の出来事(多くは事件、というほどではない)や謎を
もと同級生で教授の「黒猫」がひもといていくというもの。
どれもエドガー・アラン・ポオの作品中のキーワードとからめているのが
新しく、どこかインテリで高尚な印象でまとまっている。面白かった。

キャラ設定やふたりの関係性はなんとなく最初から予想がついてしまうが
キレ者なのにソフトで、つかみどころのないミステリアスな黒猫の人物像が
章を追うごとにわかってきて、主人公との距離が縮まっていく様子がじわじわ甘い。

東京の西側のどこか?が舞台でどこかのどかで居心地もいい。

本筋からそれるが、

学生時代は何一つ誇れるような勉強をしなかったからか
この本を読んでまず「今からでもいいからなにか自分の学問を究めたい、
なんでもいいから何か研究したい!」と感じてしまった。
年をとればとるほど、「学生」という存在が輝いて見える気がする。
黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483
No.4
(5pt)

私の中では 恋愛小説>ミステリー

本屋さんで新刊平積みだったのを手に取りました。
正直にいえば『賞を取った作品』のジャケ買いでした(苦笑)。

誰かが殺され、血が流れ、悲鳴がこだまする様な内容ではなく
日常のちょっとした謎解きです。(それだって日常的にあるものではないと思うけど)
誰かの『恋物語』(『恋愛』という単語よりもこちらが合うよ思う)を縦糸にミステリーが絡み、
それを黒猫と助手の二人が紐解いていく、短編の連作です。
どちらかというと、キャラ2人の性格もあり、淡々とお話は進みます。

そこに横糸として、主人公2人のじれったさが絡むのですが、
私はこういう淡々としたお話と、2人のキャラが好きなので文句無く★は5つ。
こうしてみると、私はこの作品をミステリーというより、恋愛小説と捕らえているのかもしれないです。

そういえば、この『黒猫〜』の新作短編がカドカワミステリー12月号に掲載されています。
こちらも、誰かの恋物語が絡みます。
黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483
No.3
(1pt)

これは推理小説ではない、ましてやミステリでもない・・・

この小説は推理小説ではなく、持論をこねくり回して屁理屈を突きつけて読者を煙に巻こうとする著者の言葉遊びにしか見えません。

最近の推理小説は事件解決に必要な情報を読者に開示せずに、探偵役が「あと出しジャンケン」みたいに情報を追加して事件を解決するのが主流なんでしょうか?

まぁ、「オリエント急行」とか「そして誰もいなくなった」なんて詐欺みたいな小説を書いたクリスティをリスペクトしたアガサ・クリスティ賞受賞作ですからねぇ。仕方ないか・・・w
これを推理小説として受賞作に推した早川書房もいい面の皮だな、としか・・・。

そういえば、前に読んだ「謎解きはディナーのあとで」も同じような感じの小説でした。

双方とも、大した事件でもないのに情報を読者から隠す事であたかも謎があるように見せかけて、それを解決したかのように思わせているだけのようにしか見えないんですよね・・・orz

その手の小説は西尾維新だけで沢山です(^^;)

黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483
No.2
(5pt)

日常のミステリ×6つの恋

エドガー・アラン・ポオの作品が使われてるとのことで、
難しいかなと思っていましたが、いい意味で意外性のある作品でした。

ポオの作品に関する解釈と、いろいろな芸術学の知識が、
若くして大学教授になった「黒猫」の講義を通じて、
謎の解明につながっていきます。

「黒猫」は「助手」であるポオの研究者(の卵?)に向けて、
謎の解釈を丁寧におこなうので、ミステリに詳しくなくても大丈夫でした。

あと、6つの短編で描かれるいろいろな形の恋愛が、
ひとつひとつのお話を読んだ後に余韻をもたせてくれます。

ミステリと恋愛小説的なたのしみ方、
どちらで読んでも楽しかったです。


黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483
No.1
(3pt)

ライトな日常の謎ミステリ

この作品は第1回アガサ・クリスティ賞受賞作です。天才美学教授とエドガー・アラン・ポーを研究する大学院生が探偵役の、6本の連作短編となっています。

 各章の冒頭にご親切にもポーの作品のあらすじが書かれています。このそれぞれの作品がモチーフになって、見立て殺人とかが起きるのかな。。。と思ったら、そんなワクワクするような血なまぐさいことは一切起こりません(それは、例えば、平石貴樹『だれもがポオを愛していた』でやられています)。

 「日常の謎」派の作品でした。ワトソン役のポー研究者の院生の女性が一人称で語ります。「黒猫」とあだ名される、弱冠24歳で教授に登りつめた天才美学者が探偵役で、美学に関するペダンティックな会話を通じて、事件の真相に迫ります。基本は、安楽椅子探偵もので、「美しくない真相は真相じゃない」と、逆説的な美学理論で謎を解いていきます。

 ただ、事件そのものは実に大したことのない話。別に解かなくても誰も困らなさそう。また、ポー研究で博士号を取るつもりの主人公ではなく、「黒猫」の方が毎回ポー作品の解釈を示すってのはどういうことなんでしょうね? わたしは主人公と「黒猫」との丁々発止の美術談義を期待していましたが、そういうことはありません。

 主人公は「黒猫」に密かに恋心を抱いています。「黒猫」も安からず思っているようです。でも、お互いはっきりとは口にしない。ねらってのことなのですが、ちょっともどかしいかな? 二人とも大人ですし。

 つまり、事件にせよ、恋にせよ、どうもいま一つ盛り上がりに欠けます。ドキッとするところがない。全体に小粒な話が淡々と続いている感じです。

 文章はとても上手いです。さすがです。ぜひお手本にしたいほど、きれいな文章です。

 でも、どうも読んだ後、事件や謎やトリックや物語が心に残らない。薄味のミステリでした。また、6本の短編は、主人公が同じというだけで、最後に全部がつながって衝撃の結論が! みたいなこともなかったです。

 やはり、アガサ賞を冠するなら、最後にとんでもないどんでん返しがある長編を期待しますよね。残念です。
黒猫の遊歩あるいは美学講義 Amazon書評・レビュー: 黒猫の遊歩あるいは美学講義より
4152092483