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武士道シックスティーン



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【この小説が収録されている参考書籍】
武士道シックスティーン
武士道シックスティーン (文春文庫)

武士道シックスティーンの評価: 4.54/5点 レビュー 106件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.54pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全98件 81~98 5/5ページ
No.18:
(5pt)

3部作一気読み

武士道シックスティーンからエイティーンまで一気に読んでしまった。
作者は刑事物が代表作のように、書店などで展開していることが多いが、
この作品や疾風ガールのような青春小説の方が好き。

剣道に勝つことだけを考えている「香織」と
なんとなく剣道始めちゃいましたという「早苗」の二人が
高校の剣道部で出会うこと(正しくは中学の市民大会)から物語ははじまる。
主人公の視点を交互に話が進むが、二人の語り口がまったく異なるので
飽きさせないし、スピード感もあり、どんどん引き込まれていく展開だった。
なにより、この作者の女性視点での語り口がうまい。
二人の迷いや剣道に対する思いがうまく表現されていて一気に読んでしまった。

推理物を書いている作者だけあって、伏線の張り方も好きです。

今度、映画化されるとのことで楽しみ。




武士道シックスティーンAmazon書評・レビュー:武士道シックスティーンより
4163261605
No.17:
(5pt)

激しさと爽やかさの同居

16歳の二人の女性剣士西荻と磯山が主人公です。シーンごとに代わる代わるに二人の心理を描写しているため、同じ場面でも感じ方や考え方の違いがよくわかります。また「静と動」、「赤と白」ほど性格の異なる二人の考え方が、見た目は平行線でありながら、実はお互いにちょっとずつ近づいており、本人たちも気付かない内にいつの間にか交り合い、一本の太い線になっているような、自然な感じがすごく素敵な本です。登場人物もほとんどが女性ですが、数少ない登場人物の男性たちが実は大変大きな役割を果たしていたりします。男性が書いたとは思えないほど女性の心理を上手く表現していると思いますし、タッチも柔らかです。それでいながら押さえるところはしっかり押さえているので、何度も感動のあまり涙が出そうになりました。剣道というスポーツを通じてはぐくまれる家族愛と友情。とても面白く感動できる良本でした。
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4163261605
No.16:
(5pt)

警察小説とは違うスピード感。

文庫で誉田氏の新しい小説が出たというので、何の気なしに読んでみました。
誉田氏の著書=警察小説というのを気持ちよく壊されました。
やはりスピード感のある文章が、休む間を与えてくれません。
終盤は若干走りすぎのような気もしましたが。

剣道を通して誰の中にもある「迷い」がうまく表現され、それを乗り越えていく道程が、
剣道という範疇を超えて、読む私自身の「迷い」すら解けていきました。
前向きになれる一冊です。
是非、ご一読を。


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4163261605
No.15:
(5pt)

清々しい剣道ガールたち

幼い頃から「勝つ」ことだけが剣の道を究めた証し、と信じてきた香織。
 一方、早苗は「勝ち負け」を争うことが大嫌いで楽しむことを主眼に置いた剣の道。
 私には、香織の言うことも早苗の気持ちも良く解るのだ。「勝つ」剣道というのは本当に苦しい。厳しい稽古に耐える苦行である。そんな剣道が楽しいはずがない。だが、楽しみながらの剣道で、試合に勝てるはずがないのも事実なのである。
 
 この小説の良い点はリアリティに溢れている点である。キャラが立っている。大げさではなく、香織のような剣道に情熱を傾け、剣道がすべてという少女はめずらしいことではない。もし、オリンピックに剣道があれば、柔道の「柔ちゃん」のような「剣(つるぎ)ちゃん」の候補も私は知っている。早苗のようなひょうひょうとして「剛の強さ」ではなく、センスがあるなぁ、という剣士のタイプもよくいる。
 
 剣道以外、興味のない香織には友人などいるはずもなく、また本人も必要とも思ってもいない。だが、人生それでは寂しすぎる。しかし、自己中心的で意固地で不器用な香織を、いつも影で見守ってくれているのは早苗だった。
 色々なことがあり剣道部を離れた、傷心の香織。
 今まで早苗は「勝つ」ことに執着したことはない。だが、初めてどうしても勝たなければならない勝負ができた。それは、香織を部に連れ戻すための、香織との戦いだった。

 早苗は友のため、初めて「勝つ」ことにこだわった。
 
 本書の読後、私は清々しい気持ちになった。この小説は人生において色々な大切な事を教えてくれる。本当の「友」とは何か?遊び仲間、気の合うモノ同士、そんな薄っぺらな関係が本当の「友」ではない。真実の友とは、温まりにくく、冷めにくいものである。簡単に友人関係には至らないのである。だが一度、絆が深まれば、その糸は強靱な刃をもっても断ち切れない。
 早苗によって香織は「勝つ」ことだけがすべてではないことを悟っていく。そうして、友の素晴らしさを知る。ライバル関係でありながら、チームメイト。学生時代、武道・スポーツで共に汗を流した者達の絆は深い。それが、武道・スポーツの素晴らしいところなのだ。
 
 また、対立していた父・憲介との間にできた深い溝。それも兄によって父の愛を知る。
 香織の良き理解者である武道具屋のじいさん。香織に剣の道において大切なものを教えようとする。若い香織がこういう年長者と付き合い、いろんな話をするということも人生において意味のあることである。
 剣道部の顧問、小柴教諭。彼もまた香織を暖かく見守っている。良き指導者に恵まれた。中・高・大学の指導者との出会いは非常に大切である。指導者が嫌いで好きだった武道をやめてしまうというのは、よくある話なのだ。

 人は一人では生きてはいけない。

 この小説が多くの人の共感を得ているのは、剣道を通じ、友の有り難さ、親の想い、団体行動、指導者、周囲の大人との付き合い方といった、実際多くの学生が悩んでいることが、リアルに表現されているからである。
 この作品は、成海璃子と北乃きいで映画化されるようだ。この原作が映像でどのように表現されるかとても楽しみである。

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No.14:
(5pt)

爽やかな読後感

考え方もその戦い方も正反対な剣道少女2人が出会って、剣道を通じてお互いが成長していく物語。
と、書いてしまうとありきたりではあるが、それぞれの視点から物語が交互に語られ、2人がどんなことを考え、悩み、自分なりの答えを見出してく姿にやはり感動する。
物語の最後の展開はちょっと意外性があり、それがまた爽やかな感動を呼ぶ、
強いてケチをつけるなら、最後に出てくるとある曲の歌詞に言及するが、その肝心な歌詞が文中では語られず、ネットで思わず調べてしまったところか。苦笑
とはいえ、読み終わった後には自分も前向きな気分になれる傑作といえるだろう。
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No.13:
(5pt)

なるほどね。

香織と早苗。それぞれ異なるタイプの女子高校生の、それぞれの立場から見たストーリー展開。
三島由紀夫のような男子剣士の暑苦しさはなく、しかしながら女子同士の「どろりん」としたところもない。相互に価値観が歩み寄るように見え、しかしながら物語は対称性をわざと崩している。早苗の親は早苗同様に価値観シフトがあるようだが、香織の親にはそれがない。

で、読者にそのアンバランス感覚から自分で物語の再構築を許すほどの深みがあるかというとそうではない。武具屋のじいさんがでてきてはいるのに、トリックスターとなるかと言えばそうでもない。存在感のない他部員。スパイスにすらならない顧問。ひたすら香織と早苗が自分を見て、相手を見て、それだけ。

なるほど、16才やあるいはもっと幼い少年少女にありがちな偏面的な見方をなぞっているといえなくもない。しかしなんとも厚みのない…。剣道についてのトリビアっぽいところも二、三点描いており、それを伏線に持ってこようとしてはいるものの、使い切れていない。で、最後は夢オチと同程度におなじみのあのオチ。

これってもとから映画化を狙って書いたな!初版が2007年というとバンブーブレードの頃か。映画化やコミック化のオファーを狙ったのならなるほどな、と思わせる。うまいね。作者にとって5つ★だ。
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No.12:
(5pt)

女の子同士の戦いってカッコいい

男同士のスポーツものは流行っているけれど、女同士ってないよなあと思っていたところ、こんな素敵な作品に出会えました。
性格は正反対だけど剣道が大好きな気持ちは同じ2人の女の子が、悩んだりお互い対立しながら成長していく物語。2人とも熱くてキラキラしていて、すごくカッコいいです。スポーツものは男同士じゃないと面白くならないという先入観を抱いていましたが、それを見事に打ち砕いてくれる、パワフルで爽やかな青春小説です。
ちなみに続編も出ていますが、クオリティが落ちていないどころか、どんどん面白くなっていきます。ぜひ続編も合わせて読んで、彼女達の成長ぶりを見届けてください。
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No.11:
(5pt)

いい本

二人の女の人の剣道の話
最後はあれって感じです。
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No.10:
(5pt)

少女二人、剣の道行き

剣道の感覚、気合い、間合いといったものが、こんな風に文章で読めるとは!

剣道を離れて20年、再び竹刀を握りたくなった小説でした。
ストーリーの流れのなかで磯山と西荻、二人のヒロインの見せ場の配分が素晴らしいと思います。

来春に映画が公開されるそうですが、若干心配です。
この小説がどうシナリオ化されたのか。
剣道の感覚はちゃんと視覚化されたのか?
続編セブンティーン、エイティーンとともに楽しみです。
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No.9:
(5pt)

ほのぼのして、爽やかな印象

剣道をやっている子供達の気持ちが、少しは分かればなぁという親心から選びました。
これが実に面白い!

剣道に対する姿勢が真逆の、香織と早苗という二人の掛け合いが、本当に微笑ましいです。
二人の少女が、剣道を通じて迷いや喜びや悲しみやらの経験を重ねて、大人に近づいていく。
まさに、青春小説(というジャンルがあれば)の王道のようなストーリーなのですが、
読んでいて平凡ということは全くありませんでした。
試合のシーンや練習の様子もきっちり書かれていて、剣道ファンも納得できるのでは。

誉田氏の作品を読むのは、実は本作が最初なのですが、
(その後『ストロベリーナイト』を読んでビックリ!)
シンプルな表現で、場面や気持ちを表すのがうまい方だなぁと思います。
続編の『武士道セブンティーン』で香織と早苗のその後を読むのが、楽しみです。


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No.8:
(5pt)

二人といない、好敵手

面白かった。
磯山と西荻。この二人には清潔感があり、折り目も正しく、大人としては嬉しくなっちゃうような好感の持てる高校生。
西荻は、磯山が認める好敵手であり、ある面では救世主となる。二人の少女の出会いという横糸と、それぞれの父親と娘のやり直しという縦糸が、絶妙に織り込まれている。
ゆっくりと読むはずが、途中で手放せなくなり、結局、一気に読んだ。
剣道の知識がなくても、説明は丁寧だし、雰囲気で楽しめる。章の合間には、道具の各部名称も図解されている。
最後には、こうきてほしい!という方向に物語は流れ、わかっていてもウルッと涙腺が緩んだ。

表紙も可愛くて、元気があって、ぴったりだ。入院中の見舞いにもらったが、読んでいて元気をわけてもらえるような本だった。
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No.7:
(4pt)

スピンの謎

この本のスピン(布のしおり)は2本ついている。赤と白。何故か?
香織と早苗の2人の物語。それは「たすき」掛けに進んでいく。

編集者の心意気が感じられる本です。
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No.6:
(4pt)

一服の清涼剤のような

武士道シックスティーン
たまたま、新聞の新刊広告で、この作品の続編にあたる『武士道セブンティーン』を見かけて、面白そうだと思ったのが、きっかけでした。

どうせなら、最初の作品から読もうということで、「シックスティーン」をまず読んでみることに。

カバーのイラストがなんとなくほほえましくて、いいなとまず思いました。内容も少女の揺れ動く気持ちが、主人公二人の独白形式で交互に語られるという構成で、新鮮に感じられました。

幼い頃から何の疑いも持たずに剣道=勝つこと!と思い込んできたた香織、その香織を試合で破ったとはいえ、勝ち負けとは違う何かを求めて(そこには家庭の事情も作用しています)剣道を始めた早苗。この二人の対照的な性格や剣道との向き合い方、それぞれに好感がもてました。
「好きなことなら続ければいい。何か好きだと思えるモノを持っていることは、幸せなこと」ということを、彼女たちに伝えてくれたそれぞれの家族も、ステキでした。

一気に読み終えて、とても爽やかな気持ちになることができて、続きが気になります! さっそく「セブンティーン」も読んでみなくては!

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No.5:
(5pt)

夢を追うことへの不安に対するひとつの答え

相反する二つの人格が刺激し合い、切磋琢磨してお互い似たような境地に達する過程はページを捲りながら、時に頷き、時に唖然としなが楽しんで読めました。柔術が柔道になり、剣術が剣道になって100年以上が経ちましたが、剛の香織と柔の早苗が目指していたのはまさに”道”の本質に辿り着くことであったのだと思いました。
小説から放たれるメッセージは一般的に言われていることだったのでそれ程、驚きも、強い共感もありませんでしたが、主人公二人がその境地に至るまでの道程が、敷かれた内なるレールを進むように、すんなりと心に届きました。
好きなことを見つけることの大切さ、素晴らしさに気付かせてくれる佳作です。
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No.4:
(5pt)

とてもスッキリしてて、何回も読みたくなる

元々誉田さんが大好きで、すべて作品を読んできて、その流れでこの作品も読みました。
オススメです。なんと誉田さん初、人が一人も死なない!
キャラクターは凄いハッキリしてて「強い女の子」と「普通の女の子」
彼女2人の成長が本当に面白かった。
剣道を知らない私でしたが、凄いカッコイイ!って思わず剣道の試合を1度でもいいから見たくなりました。
やっぱり元々サスペンスを書いてる方なので、キャラクターが怒り狂うシーンは凄い怖くて、
青春ストーリーの中にあるそういった“怒り”“憎しみ”の描写が凄い新鮮でしたね。
読み終わって、思わず泣いちゃって、でも気分はスッキリです。
読んでてすごい笑顔になりました。何といってもキャラが愛しくなる。
誉田さんはいつもラストのラストでキャラクターを思わぬ運命に持っていくから憎い!(笑)
けどそこが魅力かな、と思います。
サスペンスばかりではなく、こういった違うジャンルも書ける、誉田さん。これからの活躍、大いに期待できます。

余談ですが、しおりが紅白になってるもの剣道に肖ってて拘ってるな〜と、今回はデザインも素敵でしたね。
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No.3:
(4pt)

いいね♪お気楽不動心

まだ幾分暑さの残る九月,誤審による全中決勝戦敗北を引きずる磯山香織は小さな市民大会へ出場していた。そこで,全く無名の甲本なる選手に見事に一本負けを喫する・・・

武蔵の『五輪の書』を愛読する兵法者を地でいく主人公:磯山と中学から剣道を始め,それまでは日本舞踊をしていた『お気楽不動心』を持つもう1人の主人公:旧姓甲本→西荻早苗の交互の視点から描かれた物語である。全く剣道に対する心構えが違う二人の交流が心地よく描かれた物語である・・・多少,主人公の心境の変化が唐突すぎる気がしてならないが,作者の中で初めて1人も登場人物の死なない物語だけあって,爽やかな読後感であった。
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No.2:
(5pt)

部活やめたいって思ってる?

あなたが今、部活なり仕事なり何なりで、自分のしてきたことに悩んでいるなら、
一度読んでみるといい。きっとなにかをつかめるはずだから。
 主人公・磯山は剣道一筋、勝つことが全て。彼女が甲本という選手と出会うことで
成長していく青春小説。剣道を全く知らなくても楽しめマス。
 ・・・・・・これまでの作者の作品からすると異色だが、「ジウ」の基子と美咲を彷彿とさせる
いい味のキャラクターが活躍してるので違和感なし。
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4163261605
No.1:
(5pt)

私が書店員なら隣の棚に何を並べるか

「武士道シックスティーン」を楽しく読んだ。数年前まで遡るが、私が読んだ順は、「弓と禅(オイゲン・ヘリゲル著,稲富栄次郎訳,上田武訳)」→「日本の弓術(オイゲンヘリゲル著,柴田治三郎訳)」→「禅と日本文化(鈴木大拙著)」→「無我と無私 禅の考え方に学ぶ(オイゲン・ヘリゲル著,藤原正彦監修,藤原美子翻訳)」→「日本人の身体能力を高める「和の所作」―足が速くなる!体が柔軟になる!集中力もつく!(安田登著)」→「武士道シックスティーン(誉田哲也著)」だが、逆順もまた楽しめるのではないだろうか?
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