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空の中
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空の中の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全111件 41~60 3/6ページ
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SFと恋愛を見事に織り交ぜた作品でした。自衛隊シリーズの中でも「塩の街」が恋愛に比重を置いていたのに対して、今作では未知の知的生命体との遭遇やそれを取り巻く人間たちの行動、つまりSF要素をメインに物語が進行していくように思えました。 加えて作者後書にもある様に子供と大人のダブル主人公である点も、「空の中」は有川氏の他作品とは少し違った要素を含んでいるかと思います。 有川先生の描くキャラクターは非常にリアル、かつ魅力的で、気付いた時にはもう感情移入してしまっていることが多いです。 事故で自衛隊パイロットの父親を失い、その喪失感を謎の知的生命体「フェイク」で誤魔化そうとする少年・瞬の痛みがひしひしと伝わって胸が締め付けられますし、自衛官の型物女性パイロットの光稀とパートナーの高巳とのやり取りにはニヤけた笑いが止まらない。 中でも一番魅力的だったのは宮じい。瞬少年を見守って、時に厳しく、時に温かい。「空の中」はそんな素敵なお爺ちゃんを描ける有川先生は本当に素晴らしい作家であると、改めて気付かせてくれた作品です。 | ||||
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男性の描く女性がどこかしら書き手の理想に傾きがちな様に女性の描く男性は理想的過ぎてクサい 本作の作者有川浩女史も例に漏れず男性にある種の理想を描いてしまう所が、特に年配の男性を「カッコよく」 描き過ぎてしまう嫌いはあるが、例えそうであったとしても本作のキーマンである「宮じい」というキャラクターは素晴らしい 文庫版で「仁淀の神様」という短編を書き加えてある事も納得できるほど一個のキャラクターとしてずば抜けている 本作はいわゆるダブル主人公とでも言うべき形式を取っており、高知の高校生・瞬と佳江、対策本部の高巳と光稀がその位置を 占めているが、物語の佳境である瞬の説得を目的とした「セーブ・ザ・セーフ」と対策本部の討論場面での一番良い場面が 宮じいが「瞬よ、お前は一体何様になったがな」と言い放った場面である事に異を唱える方はいないだろう 弱い、自分の過ちを認められずおためごかしの中に逃げ込もうとする瞬や、同じような理由で彼を引っ張り回す真帆の 「ガキの繰り言」をただの一言で叩きのめす力のこもった言葉はこの「宮じい」であればこそ読者も納得するだけの重みが 感じられるのである。ロジックの鋭さだけであれば高巳に軍配が上がるのであろうが、まだまだ若い彼の言葉には込められない 己の過ちを「取り返しのつかない事」として背負ってきた人生の重みがそこにはある 巻末の短編である「仁淀の神様」に「仁淀の神様は厳しく、川の掟もまた厳しいのだ」とある様に、小賢しい人間の言い訳なんか 何一つ通じない自然を相手に長年生きてきた老人の口からしか出てこない短くとも力の込められた言葉こそがこの作品の全てである 作者の「三匹のおっさん (文春文庫)」も人生経験を積んできた男たちの物語ではあるが、剥き出しの自然の中で生きてきた老人だけが出せる味 自分が小理屈を捏ねるだけの人間ではないか、過ちを小賢しい理屈で塗りこめて逃げていないか、そう思う事が多いと感じる様な 時期を迎えたらもう一度本作を読んでみたいと思う。仁淀の神様はきっちりと叱ってくれるだろうから | ||||
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シリーズじゃないけど、一気に読んでしまいました。ヒットですね~~なんでも読む私ですが、あたりでした。 | ||||
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自衛隊三部作の1作。自分の一番のおすすめは、塩の街だがこれはこれでいろいろな人間風景が見れて面白い。 | ||||
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物語だから許される出だしでの航空機事故。 安全分析の話がないのが悲しい。 文体が読み易く,展開が軽いので読み進んでしまう。 現実に体する問題提起が底流にあるはずである。 3度読まないと,解が見つからないかもしれない。 | ||||
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空の生物の話。 高校生の登場人物が少し幼い感じがした。 登場人物たちの恋愛話は特に必要性を感じない。 それ以外は読みごたえがあった。 | ||||
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二つの航空機事故。 海辺で拾った謎の生物。 事故調査に乗り出した企業。 無秩序に無関係にあるかに見えていたものが、物語が進むにつれてひとつずつ組み合わさっていく。 まるで、パズルのピースが埋められるかのように、組み合わさることによってひとつの答えが導かれていく。 事故調査で戦闘機に乗った、光稀と高己は未知との遭遇をする。 のちに白鯨と名付けられた、謎の生物とコンタクトをとることで自体は一変していきます。 人類と白鯨との交流が始まることで自体の概要が露わになるのです。 同時期に海辺で高校生の瞬と佳江がクラゲのような物体フェイクと出会います。 ただ、単純に未知の生物との交流だけのお話ではな終わらないのがこの作品です。 白鯨との交渉はある時点から難航を極め、フェイクと瞬の関係は眉をしかめるような状況になっていきます。 フェイクと白鯨のコミュニケーションをとる様子がじれったければ、じれったいほど、続きが気になってしょうがないんです。 どこに着地するのかわからず、早く結末を知りたいと急いた気持ちにさせられる、そんな一冊です。 | ||||
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有川さんの作品は阪急電車から。現在大阪に住んでおり友達に勧められて読んだのがきっかけ。構成が上手いなー色んな人の描写が(まるで24のように・・・)その気持ちで他の本を取りました。最初は「海の底」ギャーヤバイ本か?と思ったけど、中々はまってきてしまい、三部作に突入。読んだ順番は全然違ったけど、「空の中」にも同じ登場人物がちょっと出てきたり。それに、このシチュエーション。面白い!あったら凄い話だけど、日本でもこんなお話しできるんだね。と思いました。因みにこれを読んでいる最中に「仁淀川」をNHKで特集しており、何ともまぁ、想像力を斯きたてるに一役買いました。あっという間に読み追えるほどです。ただ、★ー1なのは、出てくる女子高校生がこんな難しい言葉を使うか?というのがありまして。解説として描写を説明するのならいいけど、どんな優秀な女子高生だ?って言う言葉尻に違和感は感じた。楽しい作品であります。 | ||||
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簡単に言うと、未知の知的生物である「白鯨」と遭遇した人類(主に日本人)は徐々に交流を持っていくが…って感じで話は始まっていきます。 人類と会話が出来る白鯨は、争いを好まず白鯨と言われる自分がただ静かに存在していく事が願いという、よくあるSF物にある凶暴な地球外生命体が人類を皆殺しにしようとするパターンではなく驚きました。 人類としては、空自のパイロットと飛行機事故調査員の大人サイドの話と、空自パイロットの父を白鯨の事故で亡くし、海で白鯨を拾う少年と、その幼なじみの女の子の子供サイドの2つに別れて話が進んでいきます。 争いを好まぬ白鯨と、平和を謳いながら争いばかりする人類の虚しさを読む内に感じていました。 ストーリーもテンポがよく、暗い話だけではなく明るかったり和んだり、様々な展開を楽しむ事ができました。 なんといっても、白鯨の人懐こさや純粋さに、未知の生命体と言えども愛着のような物を感じてしまいました。 余談ですが、自分は岐阜出身で元自衛官(陸自ですが)だったのですが、舞台の航空自衛隊岐阜基地には現役時代も、除隊して予備自衛官になっても訓練や病院等で何日も宿泊した事があるので、見知った場所が舞台の一部となっていて嬉しかったです。 つい昨年も宿泊してました。 基地内の話では、「あー、ここはあの場所かな?」とか思ったり、市役所前の道の描写もイメージできたりと、地元が舞台になっていて更に感情移入してしまいました。 番外編の淀川の神様もとても感動しました。 SFとしてもとても面白く、オススメです。 | ||||
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空の中にそれはいる。 まるでお金と技術を存分にかけた大作映画を見ているような気分でした。 未確認生物と少年との出会いから、 いやそれよりも少しだけ前から始まるこの物語は異種生物との交流、 大人になること、生と死。 いろんなことを教えてくれます。 そしてそれらを内包しているのにも関わらず 最後はきっちりとハッピーエンドというのも心地いい。 それは多分、この物語に出てくるキャラクターの持つ魅力故でしょう。 たくさんの登場人物が出てくるがその全てが魅力的です。 汚いところも、卑怯なところも、それら全てさえ素敵に見せる作者は素晴らしいと思います。 | ||||
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遥か空の高みで人類が出会った謎の知的生命体との交流を描いた作品。 分裂した個体を再統合するための試みが非常に興味深い。知的な要素を備えているが、人間と異なり「他人」という概念が存在しない「ディック」に、他者の存在を前提とした社会性を教えていく過程などは、人間社会の何たるかを考えさせられる。特に、手っとり早く決断するために多数決という「乱暴な仕組み」を採らざるを得ない民主主義の問題(少数意見の無視)など、意外と深いところを突いてくる。 「ディック」は、ロジックのみで成り立つ人工知能のメタファーと考えても面白そう。合理的な思考のみで人間の振る舞いを理解させるのは本当に難しそうだが、人間と機械的知能の共生のためには必要なことだ。その意味で本作品は面白い思考実験と思う。 筆者は、(電撃文庫ということからの)ラノベとしての制約(少年少女を登場させて、分かりやすくアクションを入れて・・・といったお約束)と、大人のための作品が書きたい、というところの共存(妥協点?)で少年と大人の2組を登場させているようだ。当然大人の読者が読めば大人の論理に共感するのであるが、もっと若い方は少年の方への共感もあるのだろう。その意味では、「大人でも楽しめるラノベ」というねらいはよいと思う。(個人的には少年の方の話はなくともいいと思うが) ちなみに、(作品中にも出てくるが)モチーフはウルトラマンのスカイドンだろう(もう知っている人も少ないかな。知らない人は検索してください)。泰然自若としているところや最後はばらばらにされてしまうところなど、そっくりだ。 | ||||
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読んでみたいなあと思ったのは、CREAの永久保存版【大人のための読書入門】で作者有川浩のインタビューが載っていたから。 この人が描くのはどんな世界なんだろうってすごく興味を持ちました。 これは「自衛隊3部作」の2作目。 さくさく一気に読めました。(これ、ライトノベル風ですよね?) 読後の後味も良くて、結構夢中になれて、、、考え過ぎたくないような、天気の良い午後にゆっくり読みたい感じ。 またご縁があれば1部『塩の街』2部『海の底』も読んでみたいな。 | ||||
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私はカリ城が大好きなものなんですが、この本を読んだ後カリ城を見終わった後と同じ感覚・感慨を持ちました。 とても心地いい、なんとも言えない満足感と幸福感に包まれます。 こんな本にはついぞ出会ったことはなかったです。 内容については触れたくありません。 事前知識を与えたくないのです。 ただ、読んでみて下さい。そして願わくば私と同じ感慨を味わっていただけたらと切に願います。 私の大好きな作家の中に有川浩というまた一人すばらしい才能を持った方が仲間に入ってくれました。 担当者が「ハードカバーで出したい!!」という思いは十分に理解できます。 私が同じ立場であればきっと同じことをしたと思います。 こんなレベルの作品が「ライトノベル」というジャンルのデフォルト作品であったとしたら、もっとこのジャンルは評価されてしかるべきのジャンルとなったでしょう。 そのくらい突出してる、と思います。 最後にもう一回言わせてください。 是非読んでみて下さい。 大お勧めです。 五つ星では足りないくらいにね。 | ||||
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みなさんのレビューでは内容についてのお話が多いので、私は違う視点から。 文章が圧倒的に読みやすいです。 硬すぎないで、柔らかすぎないで。 個人的な好みかもしれませんが、子供たちに読ませると、 いい文章が書けるようになるかもと思います。 | ||||
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私は有川先生の作品を読むのは初めてでした。友達から聞いて読んでみたけど、予想をかなり超えておもしろかったのでこれから有川先生の作品(自衛隊三部作とか図書館戦争とか)をもっと読んでいきたいと思いました。 小説自体はたくさん読んでいたけど、今まで読んだ作品の中では独特な作品かなとおもいます。とにかく、わくわくするとてもおもしろい作品でした。 | ||||
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最初は丁寧な心理描写や会話が気になりましたが、 途中から出てくるディックとの問答を、 読者に受け入れやすくするための 手法だったのではないかということに思い当たり、 舌を巻きました。 文章は流れるように読みやすく、物語にも引き込まれる。 空中にある謎の物体を通じて それをとりまく人々の心情の変化が面白かったです。 | ||||
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最近すっかり有川先生の作品のトリコです。 今回のも想像の斜め上をいく世界。 なのに読んでて冷めることはなく、登場人物の行動や思考には 共感し、物語の展開にはハラハラ。 どんな奇抜な設定もこの人が書けば地に足が着いた物語になるから不思議。 地に足が着いてるだけでなく、しっかりと面白い。 順番に作品を読み進める楽しい日々です。 もともとは小説をあまり読まなかったのですがドハマリ中です。 | ||||
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有川浩という人の本を初めて読みました。 最近、有名で人気がある人らしい、、、と、 家にあった本を手に取りました。 予備知識なく読んだので、 おっと〜、SFか! 方言の会話のときはすごいリアリティあるなあ、高知の出身だろうか? いろいろちゃんと調べて書いているみたいで好感が持てるなあ。 というのが最初の印象。 話は判りやすく、サクサクと読めました。 途中からは、大体ストーリーが予測がついてしまいますが、 前半は、うーん、どういう話になるんだろう?とワクワク読めました。 読み終わったあとは、 作者はまだ若そうだな〜、 高知の子供2人はよく書けていると思うし、 おじいさんはすごいリアリティがあってモデルがありそう。 他の人物は、少しステレオタイプ過ぎて、 空想上の人物っぽすぎるのがちょっと残念だけど。 でも、こういう「いい話」を書ける人がいて、 それが今の若者にたくさん読まれているのだとしたら、 いいことだよなあ〜、と思う「いい話」でした。 大人の私から見ると、中学生くらいに読んで欲しい話だけど、 本物の中学生は、こういう話を素直に「いい話」と思わないかもしれない。 もう一回読みたい、と思えなかったので、 今日、古本屋さんで110円と交換しましたが、 読んでよかったと思うし、人に訊かれたら、 面白かったよ、と言えると思うので、★4つで。 | ||||
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前作「塩の街」では、年の差カップルの世紀末ラブストーリーのためのSF設定であったが、本作は人類となぞの知的生命体(UMA)のコンタクトというしっかりとしたSF設定とストーリが展開されている.「深海のYrr」ほど緻密な作りではないが、UMAとコンタクトをはかる大人たちと、UMAのため家族を失った高校生たちの心情が細やかな文章で綴られている.忘れていた大人らしさ、子供らしさという物を思い出させてくれる珠玉の作品。電撃文庫から単行本として出された異色作だが、それだけの価値があると思うし、今風のアニメ調のイラストは向いていないので、いい選択だったと思う.文庫化にあたり、おまけの短編が加えられているのもうれしい.まさに、有川浩の才能が開花した作品であり、SFファンは必読!オススメ。 | ||||
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”白鯨”の設定が良かったと思います。ファンタジックな上に、「もしかしたらあり得るかも」と思わせる説明もされていたと思います。さらには、良い面だけではなく、危うい部分もあるのも良かったと思いました。 さらに、エンディングも良かったと思います。「こうなって欲しい」という結末にしてくれたと思います。物語の後が楽しみです。 そして、”おまけ”についている、”仁淀の神様”も良かったです。ちょっとベタですが、世代がつながっていく、と感じさせてくれました。 マイナス1ポイント分は、物語の中盤から後半にかけて、「理屈っぽくて、かったるい。」と思わされた部分があった点です。”白鯨”が突拍子も無い存在なだけに、辻褄を合わせる為に、そうなってしまったんだと思います。また、”白鯨”が何でも出来る為、物語としての”制約”が弱くなり、軽くしてしまったように思ったのもマイナス分です。=”ロミオとジュリエット”のように、”制約”があるからこそ、物語のテンションが高まると思いますが、この作品では、そこに若干の難があったと思います。 下手をすると、ここで読むのを止めてしまう人が居るのではないかと心配になって書き込みさせていただいています。 揚げ足取りをしているようで恐縮です。 どちらにしても、とてもユニークで、読み終えて損は無い良作だと思いました。 | ||||
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