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四十七人目の男
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四十七人目の男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 41~45 3/3ページ
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まさかあのボブ・リー・スワガーが日本刀を振り回すとは誰も想像していなかったし、一部日本人ファンにとっては脱力ものかもしれない。まさかスティーヴン・ハンターがサムライオタクになろうとは誰も思ってなかった。わたしも手にした時にとても驚いたし読む前に不安だった。 ハンターは元々はワシントンポストの映画批評家だけれど作者あとがきにて以下のように書いている。 <ちなみに言えば、本書を執筆することになった根源は、アメリカ映画が新たな”低み”に達したために、職業的映画批評家としてのわが人生にふさぎの虫が巣食ったことにあった。その泥沼のなかで、わたしは山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』を観て、即座に復活した。そして、それがもととなって、サムライ映画を観まくる二年間を送ることになり、その妄念は最終的に、大名や旗本などが生きた時代に材を取ってのサムライ小説を書くというアイデアに結実した。多数の映画を観ただけのガイジンがその時代に材を取った小説を書くというのは、しごくまっとうなアイデアではないと認識できるくらいの頭はあったので、----『サムライ回顧録』のようなものになってしまう?----サムライにまつわるあれこれや戦いの様式を、アメリカ流のスリラー小説の形式に融合させる方法をひねりだすべく、あがくこととなった。(p355-p366)> 要するに、アメリカ映画の低迷によるスランプに陥った作家ハンターが、日本のサムライ映画を観たことで救われ、サムライ映画を観まくり、サムライオタクに変身し、遂にこの作品を書いてしまった。ということです。なんと無謀なと思わず笑ってしまいそうですが、逆にわたしは、そんなハンターが愛しく思います。スワガー・サーガの中では作品としてどうかなという内容であっても、ハンターの情熱はすごい。映画もそうだけど、作り手の情熱や想いって伝わってくるものだと思ってるし、実際感動した。それこそ今のアメリカ映画に欠けているものじゃないのか。本人も多分まずいと分かっていても書いたんだと思う。射撃の世界と刀の世界は、全く違うようでいて似ているものだし、Sハンターがサムライに惹かれるのも理解できる。 | ||||
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S・ハンターのスワガーシリーズは本来の主役である「ボブ」と父親の「アール」のシリーズがあるが、圧倒的な面白さを誇ったボブ・リー・スワガー3部作に比べてアール・スワガー3部作は個人的にはピンと来なかった。 そのため、ボブの再登場には大いに期待させられたのだが・・・。 上巻はほとんど陳腐なヤクザ小説の様である。 作品の雰囲気も、以前のボブのシリーズとは違い、なんだか安っぽく、また、時代劇と日本刀への過剰な思い入れがなんとも暑苦しい。 ハンターの作品なら何でも良い、という人ならば構わないのかも知れないが、以前のボブのシリーズ並みの完成度を期待して読んだ人はおそらくガッカリする出来だと思う。 | ||||
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ディープなスティーブン・ハンターファンの私にとって、新作が待ち遠しかったが、それがなんと「外国風のチャンバラ活劇」として登場しようとは想像だにしなかったことである。 ・この本は、父アール・スワガーとボブの物語を繋ぐ作品である。硫黄島と現代日本が舞台となる、とんでもないチャンバラ小説が誕生した。日本刀の凄みと日本刀による殺戮場面をこれほど鮮明に描いた小説が、アメリカ人の手によって、なされたことに私は衝撃を受けた。これまでの剣豪小説とも違う、無機質的というべきか独特の雰囲気のチャンバラ活劇に仕上がった。 ・もともとハンターには、銃器フェチ的なところがあった。どうやら日本刀フェチにもなったようだ。日本刀の解説は、微に入り細にわたり、正直、辟易するほどだ。日本刀とは、かくも人を魅了するものなのか。 ・私は『狩りのとき』がハンターの最高傑作だと考えている。この小説は、それをしのいではいないが、十分楽しめるので、これに次ぐ評価を与えてもよいであろう。 ・よく知らない外国を描くのは難しい。ましてや、相当に文化が異なる国を描くのは至難の業であろう。日本を舞台とした小説、映画の誤りを、気にし批判するのは野暮なはなしだ。この小説もがんばったと評価したい。武士道に対する過剰な共感はありがたく受け止めたい。しかし、日本人男性が白人女に異常に興味があることを示唆するシーンは、トム・クランシーの作品にもあったが、そろそろ願い下げにしてもらいたいものだ。 ・これからお読みになる方の興味を殺がないよう、ストーリーに触れられないのは残念だが、チャンバラ小説に現代のインテリジェンスを加味した、よく練られたアクション小説である。ハンターが観込んだ侍映画をベースにすると、こうなるのだろう。外国人がこの作品をどう評価するか誠に興味深い。いずれにせよ、とんでもなく破天荒な作品であり、私としては是非映画化してもらいたいと願っている。私の好きな『キル・ビル』風の映画になるに違いない。 | ||||
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ハンターであっても日本を描くとこうなってしまうのか。 ほんの数日で剣の達人になってしまう主人公、 失敗すると切腹させてほしいと懇願するヤクザ、 クライマックスは刀での切りあい。 残念。 | ||||
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伝説のスナイパー、ボブ・リー・スワガーが日本を舞台に活躍する物語である。 まもなく60才になり、アイダホで静かに暮らすボブの元に、ある日、矢野という男が訪ねてきた。彼の父はボブの父と硫黄島で戦ったが、その際、父が携えていた軍刀探しをボブに手伝ってほしいとのことだった。ボブは苦心の末、その刀を見つけ、日本の矢野のところへ届ける。矢野が吟味すると、その軍刀は、なんと「忠臣蔵」に関係する古い日本刀が戦争用に造りなおされた物らしいことがわかる。ところがある一党がその刀を狙って、矢野一家を惨殺する。 矢野とその家族の“仇”を討つために、ボブは銃を捨て、厳しい剣術の稽古を積んで、日本刀でもって大立ち回りを演ずる。ボブと日本のヤクザたちが白刃と白刃で火花を散らす場面は、さすがハンター、本書の大きな読みどころである。 だが、読み通して思ったが、全編に漂う日本の“サムライ”、“恩”、“仇討ち”、“武士道”などは、欧米の読者には「極東の神秘の国・日本」の歴史・伝統文化として興味を惹かれるだろうが、日本の読者にははたしてウケるだろうかということだった。 また、本書だけでなく、『極大射程』をはじめとする、ボブとその父アールの一連の<スワガー・サーガ>シリーズを読んでいないと、ボブ・リー・スワガーとは何者であるかなど、この作品を充分楽しめないのではないかとも思った。 | ||||
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