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金春屋ゴメス
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金春屋ゴメスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全39件 21~39 2/2ページ
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この表紙はちょっと残念。 おっとこ前の豪傑ゴメスが実は、すんげぇ女傑! それがほんのり表紙からわかってしまったのが、ものすごく残念。 この表紙でなければ最初にガツンと、Gを受けられたものを・・ 日本から独立した「江戸」に、入国を許された3人の若者。 うちの一人、辰次郎は実は、江戸の生まれだった。 裏金春屋に配置される辰次郎は、自分は昔流行った鬼赤痢の、唯一の生き残りであると聞かされる。 記憶のまったくない辰次郎にゴメス親分から、とにかく思い出せ、の指令が。 仲間とともになんとか記憶を手繰ろうとする辰次郎、しかし怪しい男に襲われ、身代りで刺される事件が起こる。 そしてなんと、また鬼赤痢が流行始めてしまった。 はたして辰次郎は無事に、記憶を取り戻し、鬼赤痢を止められるのか? 江戸を書きながらも鎖国とすることで、無理なく箱庭の江戸を切り取ったおかげで、現代とのずれもなく、物語に無理がない。 安心して江戸情緒を楽しめるのも面白い。 いや、できのいい小説! 何度もいうけど、この表紙さえなければなぁ・・・・ | ||||
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近未来の日本に存在する鎖国状態の「江戸」。 昔の江戸の生活を模した「江戸」は、日本からの移民も受け入れているが その競争率は非常に厳しく、一度「江戸」から出れば再入国はできない。 そんな中、「江戸」生まれの日本の大学生・辰次郎は、 父のたっての願いをききいれ、「江戸」へ入国することになった。 受け入れ先は、圧倒するように大きく、冷酷無比の「金春屋ゴメス」。 ゴメスの下、奉行所の下働きとして働く辰次郎が命じられたのは 100パーセントの致死率の病の正体をつきとめることで。。。 近未来・和風ファンタジー。 近未来に「江戸」が出現!というお話は、ちょくちょく見かけますが このお話ほど徹底して「江戸」が再現されており しかもその設定が全体としてのストーリーにうまく影響しているお話は なかなか見ないと思います。 お話の中での「江戸」に住む人々は、外の世界は月に移住するくらい さまざまなものが便利にできていることを知っており、 なおかつ外へいくことはできる状態にあります。 けれどそれでも「江戸」に住みたいとやってくる人もあり、 「江戸」の素朴な生活に心をいやされる人もあり。 けれどその代償もあり、人の命や医療という分野で、「江戸」人の心もゆれ。。 そんな不思議な世界のかけはしを近未来人の辰次郎と、 彼と同時に「江戸」に入国した二人がすんなりとやってくれています。 近寄りやすい「江戸」時代ものとしても、和風ファンタジーとしても 秀逸なお話でした。 | ||||
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近未来の日本に存在する鎖国状態の「江戸」。 昔の江戸の生活を模した「江戸」は、日本からの移民も受け入れているが その競争率は非常に厳しく、一度「江戸」から出れば再入国はできない。 そんな中、「江戸」生まれの日本の大学生・辰次郎は、 父のたっての願いをききいれ、「江戸」へ入国することになった。 受け入れ先は、圧倒するように大きく、冷酷無比の「金春屋ゴメス」。 ゴメスの下、奉行所の下働きとして働く辰次郎が命じられたのは 100パーセントの致死率の病の正体をつきとめることで。。。 近未来・和風ファンタジー。 近未来に「江戸」が出現!というお話は、ちょくちょく見かけますが このお話ほど徹底して「江戸」が再現されており しかもその設定が全体としてのストーリーにうまく影響しているお話は なかなか見ないと思います。 お話の中での「江戸」に住む人々は、外の世界は月に移住するくらい さまざまなものが便利にできていることを知っており、 なおかつ外へいくことはできる状態にあります。 けれどそれでも「江戸」に住みたいとやってくる人もあり、 「江戸」の素朴な生活に心をいやされる人もあり。 けれどその代償もあり、人の命や医療という分野で、「江戸」人の心もゆれ。。 そんな不思議な世界のかけはしを近未来人の辰次郎と、 彼と同時に「江戸」に入国した二人がすんなりとやってくれています。 近寄りやすい「江戸」時代ものとしても、和風ファンタジーとしても 秀逸なお話でした。 | ||||
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「金春屋ゴメス」はSF作品です。 なんていうと、この表紙と和服でいなせなお兄ぃさんのイラストとの両面攻撃で、頭が???となると思いますが、この「金春屋ゴメス」はSFであることに違い間違いありません。近未来の「独立国家」江戸を舞台にした物語です。ではあるものの、SFであると同時に、ミステリであり、時代劇であります。 近未来の日本の中に出来た、独立国家「江戸」。すべての科学文明的なテクノロジーを放棄して、石と木と紙で江戸城を造り、士農工商を造り、地理的には無茶苦茶ながら諸外国との唯一の窓口として長崎の出島を造りあげた江戸は、徳川将軍が統治してすでに三代目となったれっきとした国家としてこの世界に存在します。一応は日本とは外交窓口があり、希望者の中から抽選で江戸の民になることはできるものの、入ったら半年は出られず、その江戸から日本に戻ったものは二度と入ることが出来ない「江戸」。そこでは タイムスリップしたような不思議なファンタジックな、まさに時代劇で見たような江戸があります。その江戸に生まれたものの、小さいときに病気にかかりその治療のために、家族と日本へと出国したまま青年となった辰二郎が本作の主人公です。 辰二郎は、末期がんの父のたっての頼みと、父親が江戸に住んでいた時の知り合いの強い引きで江戸に入国します。同時期に日本国に入った男女とともに、まずは江戸での身元引き受け人のところへと行きますが、そこに待ち受けていたものこそが本作タイトルの人物、金春屋のゴメス。金春屋にして、ゴメス。そのすさまじい通り名をもつ人物は、名前も凄いものの風体人相体躯からして尋常の「人」の範疇をこえるとんでもない人物なのです。 故あって、金春屋ゴメスのもとで働くことになった辰二郎は、そこで自分が江戸に呼ばれたのには重大事件の解決のためであったことを知ります。。。 あらすじ的にはこんな感じの幕開けから始まりますが、いやぁ、面白かったです。一気に読み終わってしまいました。歴史もの、SFもの、ミステリもの、青春もの、すべての要素が渾然一体となって詰まっていますし、なによりもこのゴメスという人物造詣のふてぶてしく力強いこと。これをその名前から読むのを敬遠していたのは勿体なかったです。一風変わった物語を求めるならば、間違いなくこれはその希望をかなえてくれることでしょう。 | ||||
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「金春屋ゴメス」はSF作品です。 なんていうと、この表紙と和服でいなせなお兄ぃさんのイラストとの両面攻撃で、頭が???となると思いますが、この「金春屋ゴメス」はSFであることに違い間違いありません。近未来の「独立国家」江戸を舞台にした物語です。ではあるものの、SFであると同時に、ミステリであり、時代劇であります。 近未来の日本の中に出来た、独立国家「江戸」。すべての科学文明的なテクノロジーを放棄して、石と木と紙で江戸城を造り、士農工商を造り、地理的には無茶苦茶ながら諸外国との唯一の窓口として長崎の出島を造りあげた江戸は、徳川将軍が統治してすでに三代目となったれっきとした国家としてこの世界に存在します。一応は日本とは外交窓口があり、希望者の中から抽選で江戸の民になることはできるものの、入ったら半年は出られず、その江戸から日本に戻ったものは二度と入ることが出来ない「江戸」。そこでは タイムスリップしたような不思議なファンタジックな、まさに時代劇で見たような江戸があります。その江戸に生まれたものの、小さいときに病気にかかりその治療のために、家族と日本へと出国したまま青年となった辰二郎が本作の主人公です。 辰二郎は、末期がんの父のたっての頼みと、父親が江戸に住んでいた時の知り合いの強い引きで江戸に入国します。同時期に日本国に入った男女とともに、まずは江戸での身元引き受け人のところへと行きますが、そこに待ち受けていたものこそが本作タイトルの人物、金春屋のゴメス。金春屋にして、ゴメス。そのすさまじい通り名をもつ人物は、名前も凄いものの風体人相体躯からして尋常の「人」の範疇をこえるとんでもない人物なのです。 故あって、金春屋ゴメスのもとで働くことになった辰二郎は、そこで自分が江戸に呼ばれたのには重大事件の解決のためであったことを知ります。。。 あらすじ的にはこんな感じの幕開けから始まりますが、いやぁ、面白かったです。一気に読み終わってしまいました。歴史もの、SFもの、ミステリもの、青春もの、すべての要素が渾然一体となって詰まっていますし、なによりもこのゴメスという人物造詣のふてぶてしく力強いこと。これをその名前から読むのを敬遠していたのは勿体なかったです。一風変わった物語を求めるならば、間違いなくこれはその希望をかなえてくれることでしょう。 | ||||
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このネタなら、もっと面白くなったのでは? 鬼赤痢?でしたっけ。この病気の原因を探るっていうのは、謎として弱いのでは? そこまでしか読めなかったので、ラストがわからないのですが、どうなんでしょ? 見当違いな書評だったらごめんなさい。 | ||||
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このネタなら、もっと面白くなったのでは? 鬼赤痢?でしたっけ。この病気の原因を探るっていうのは、謎として弱いのでは? そこまでしか読めなかったので、ラストがわからないのですが、どうなんでしょ? 見当違いな書評だったらごめんなさい。 | ||||
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★ゴメスシリーズ第1弾です。 ★物語の設定が、面白いです。日本から鎖国状態の江戸に300倍の難関を潜り抜けて入国する大学生の辰二郎、そして元外資系金融勤務で時代劇オタクの松吉、海外旅行マニアの奈美。そして、辰二郎の身請け先が誰もがビビル長崎奉行『金春屋ゴスメ』なのだ。*江戸についての知識も読みながら増えてなかなかそういう面でも楽しめます。★ただ、あまりにもたくさんの方が登場して来るのでちょっとゴチャゴチャしちゃう感じもあります。★病を流行らす事で利を得ようとする人々、そして鎖国体制のために手に入れられない知識を得たいという方。いろんな想いが詰まっています。★害を出さず利だけを得るということは…、やはり無理なのでしょうか? | ||||
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★ゴメスシリーズ第1弾です。 ★物語の設定が、面白いです。日本から鎖国状態の江戸に300倍の難関を潜り抜けて入国する大学生の辰二郎、そして元外資系金融勤務で時代劇オタクの松吉、海外旅行マニアの奈美。そして、辰二郎の身請け先が誰もがビビル長崎奉行『金春屋ゴスメ』なのだ。*江戸についての知識も読みながら増えてなかなかそういう面でも楽しめます。★ただ、あまりにもたくさんの方が登場して来るのでちょっとゴチャゴチャしちゃう感じもあります。★病を流行らす事で利を得ようとする人々、そして鎖国体制のために手に入れられない知識を得たいという方。いろんな想いが詰まっています。★害を出さず利だけを得るということは…、やはり無理なのでしょうか? | ||||
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歴史小説とミステリの両方をいっぺんに楽しめる贅沢な本だ。 突飛で斬新、意表をつく設定のおかげで、現代の常識や感覚を活かした医療ミステリとしても成り立っている。最先端医療の研究に対する問題提起、研究者の姿勢への批判にもなるミステリだ。 江戸の生活は不思議な魅力を持っている。懐かしいけれども新鮮で、少し厳しくて温かい。理想の生活、理想の人生って、どんなのだろう? 小気味の良い江戸言葉で啖呵を切りたくなった。 | ||||
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歴史小説とミステリの両方をいっぺんに楽しめる贅沢な本だ。 突飛で斬新、意表をつく設定のおかげで、現代の常識や感覚を活かした医療ミステリとしても成り立っている。最先端医療の研究に対する問題提起、研究者の姿勢への批判にもなるミステリだ。 江戸の生活は不思議な魅力を持っている。懐かしいけれども新鮮で、少し厳しくて温かい。理想の生活、理想の人生って、どんなのだろう? 小気味の良い江戸言葉で啖呵を切りたくなった。 | ||||
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近未来の日本には江戸があった!国際的には認められていないものの、独立国家を宣言し鎖国を敷く専制君主国家「江戸」。文明の利器を持ち込むことは許されず、合成製品、薬品、一通りの娯楽グッズ一切ダメ。竹芝埠頭から帆かけ舟で江戸に入国する。 著者のデビュー作で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しているところから見てもいわゆる時代小説とはちょっと違う。現代の中の江戸だけあって、昔の日本では考えられないことだって起きるのだ。一体江戸をどこまで作り上げたのだろうか。江戸の地図を自分の頭に映しながら読み、私の想像している江戸と同じなんだろうかと考えた。 この設定はアリなのか?誰かが何かを破らないと先へ進めないとするならば、こんな破天荒な設定もひとつの道なのかなと思う。 | ||||
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近未来の日本には江戸があった!国際的には認められていないものの、独立国家を宣言し鎖国を敷く専制君主国家「江戸」。文明の利器を持ち込むことは許されず、合成製品、薬品、一通りの娯楽グッズ一切ダメ。竹芝埠頭から帆かけ舟で江戸に入国する。 著者のデビュー作で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しているところから見てもいわゆる時代小説とはちょっと違う。現代の中の江戸だけあって、昔の日本では考えられないことだって起きるのだ。一体江戸をどこまで作り上げたのだろうか。江戸の地図を自分の頭に映しながら読み、私の想像している江戸と同じなんだろうかと考えた。 この設定はアリなのか?誰かが何かを破らないと先へ進めないとするならば、こんな破天荒な設定もひとつの道なのかなと思う。 | ||||
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なんとなくよくある歴史ファンタジーを想像していたので、 日本の中で鎖国し、国家として江戸が独立しているという ありそうでなかった設定は新鮮でした。 途中で飽きさせず、時にはミステリー調になりながら話は進みます。 ただタイトルにもなっているゴメスですが、登場シーンのインパクト のわりに、全体における印象が多少薄いのが気になりました。 しかしまだはっきりと明かされていない謎もあり、 続編が出そうな気配もします。楽しみ! | ||||
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なんとなくよくある歴史ファンタジーを想像していたので、 日本の中で鎖国し、国家として江戸が独立しているという ありそうでなかった設定は新鮮でした。 途中で飽きさせず、時にはミステリー調になりながら話は進みます。 ただタイトルにもなっているゴメスですが、登場シーンのインパクト のわりに、全体における印象が多少薄いのが気になりました。 しかしまだはっきりと明かされていない謎もあり、 続編が出そうな気配もします。楽しみ! | ||||
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日本の中に独立国家として存在する江戸。5歳の時一度江戸を離れた 辰次郎は、15年後格別のはからいで再び江戸へ。金春屋のゴメスは 辰次郎に、鬼赤痢の正体を暴けと命じるが・・・。 15年前、鬼赤痢にかかった子供の中で助かったのは、辰次郎ひとり だけだった。なぜ辰次郎は助かったのか?すべては辰次郎の記憶に かかっている。鬼赤痢の正体、そして治療方法。それがこの作品の 鍵になっているのだが、分かってしまえばそれほどの驚きはない。 むしろ平凡。だが、日本の中に江戸が独立した国として存在すると いう発想は面白かった。まさに古きよき時代の象徴。そこに生息する (?)ゴメスは、ちょっと漫画的すぎる気もした。タイトルが生か されていないのでは? | ||||
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日本の中に独立国家として存在する江戸。5歳の時一度江戸を離れた 辰次郎は、15年後格別のはからいで再び江戸へ。金春屋のゴメスは 辰次郎に、鬼赤痢の正体を暴けと命じるが・・・。 15年前、鬼赤痢にかかった子供の中で助かったのは、辰次郎ひとり だけだった。なぜ辰次郎は助かったのか?すべては辰次郎の記憶に かかっている。鬼赤痢の正体、そして治療方法。それがこの作品の 鍵になっているのだが、分かってしまえばそれほどの驚きはない。 むしろ平凡。だが、日本の中に江戸が独立した国として存在すると いう発想は面白かった。まさに古きよき時代の象徴。そこに生息する (?)ゴメスは、ちょっと漫画的すぎる気もした。タイトルが生か されていないのでは? | ||||
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日本の中に、鎖国国家「江戸」が存在する近未来。病床の父に頼まれて、辰次郎は「江戸」へ赴く。そこで奉行所の一員として難事件に臨む。 近未来の鎖国国家「江戸」という設定は、おおげさにいえば時代小説に新たな可能性を開いた。なんでもありなのだから。時代小説の最大の制約は、歴史的事実を変えられないことだ。それが、何でもありになったのだ。新型生物兵器の開発や、引きこもりの問題を、時代小説に盛り込むことができるようになったのだ。 基本的にはユーモア小説なのだが、人情あふれる人間交流が胸を温かくする。ゴメスをはじめとした人物造形もうまい。それに、時代小説でちょくちょくお目にかかるジェンダー差別を、さらりと解消しているところも、確かな人権意識に支えられている。 ちなみにSFではマイク・レズニックが「キリンヤガ」で、小惑星の形でアフリカの一部族について同様の設定をしている。 | ||||
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日本の中に、鎖国国家「江戸」が存在する近未来。病床の父に頼まれて、辰次郎は「江戸」へ赴く。そこで奉行所の一員として難事件に臨む。 近未来の鎖国国家「江戸」という設定は、おおげさにいえば時代小説に新たな可能性を開いた。なんでもありなのだから。時代小説の最大の制約は、歴史的事実を変えられないことだ。それが、何でもありになったのだ。新型生物兵器の開発や、引きこもりの問題を、時代小説に盛り込むことができるようになったのだ。 基本的にはユーモア小説なのだが、人情あふれる人間交流が胸を温かくする。ゴメスをはじめとした人物造形もうまい。それに、時代小説でちょくちょくお目にかかるジェンダー差別を、さらりと解消しているところも、確かな人権意識に支えられている。 ちなみにSFではマイク・レズニックが「キリンヤガ」で、小惑星の形でアフリカの一部族について同様の設定をしている。 | ||||
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