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黒蝿
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黒蝿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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スカーペッタの恋人は著者によって惨殺される方程式が覆されるところから、本編は始まる。証人保護プログラムというもので、実質的に数作前まで遡ることになる。証人保護プログラムが実施され、残された人間たちのその後を描いたものとしては最長になるのではないか?いつもの主人公視点ではなく、第三者視点で展開される物語は、1章が短く展開がスピーディーだとは思うが、短過ぎてその章の人物と出来事のリレーションができる前に次章に移ってしまうので、「このヒトだれだっけ?」が多かった。またここ数作で殺人事件よりもストーリー展開のメインとなっていた、政治的な腐った人間関係は描かれていないため、法に触れない悪党に対するイライラを引きずりながら事件の経過を追わずにすむ分読みやすい。逆に今回鼻につくのは、「正義」の名のもとに「殺人」が行われ、それに対する追求はほとんと行われないことだ。何が正義なのか、私はそんなことは知らないが、これまで少なくとも殺された側に立って犯人を追い詰めてきた人々が、身内意識だけで「制裁」を行った人間を「仕方がない」「これで良かった」受け入れてしまうところはいただけない。見贔屓を描いたのだといえば聞こえは良いが、ご時世がご時世なだけに「アメリカの正義」はこんなものなのか、と思えてしまう。「許すこと」自体は必要であるかもしれないけれど、それを「私」でやってしまったことは本作の穴。ヒトとしての禁忌を「正義」の名の元に外れて行く登場人物達の中、唯一ヒトの枠に踏みとどまったのは「あいつが死んじまったことよりももっと辛いのはな、やつを愛したことなんかなかったことだ」というマリーノだけである。 | ||||
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P.コーンウェルには失望した。何作か前から面白くなくなったとは思っていたが、久々のシリーズ復活ということで買ったのが失敗だった。当初の検死官という職業にスポットを当て難事件を解決するという斬新な切り口は消え失せ、ただの一キャラクターに成り下がった主人公と公的機関が太刀打ちできない怪物とマフィアを相手に、半私的グループが私刑を繰り返して事件解決というお粗末さ。正義と軍事力を振りかざして好き勝手し放題のアメリカを髣髴させ、うんざりさせられた。又、長年の読者を無視して主人公の年齢を15歳近く若返らせている。このシリーズでまだまだ儲けさせていただきまっせ、という商業主義が現れていてあざとすぎる。これ以上著者がこのシリーズにしがみつくのは終わりにしたほうがいいというのが結論である | ||||
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文章の視点が三人称になって「スカーペッタは…だ。」という書き方に馴染めなかったです。今までの「私は…」というケイの視点の方が、彼女の目線で物語の世界へ入っていけるし、彼女の気持ちもよく分かるし、よかったな…。でも、話の都合上仕方なかったのでしょうか。本作でケイは検屍局長を辞任しひっそりと暮らしています。すっかり地味な扱いになってて残念です。その分他の登場人物の動きがまんべんなく描かれていますが、最後まで違和感が残りました。それにラストはなんだかなぁ…。ちなみにケイの年齢が若く設定しなおされていますが、他の登場人物の年齢はどうなるんでしょう。素朴な疑問。マリーノは?ルーシーはケイの妹の娘のはずですが…。こういうのはいちいち気にしちゃいけないのかしら。 | ||||
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期待に胸を膨らませて読んだのですが、大好きなケイ・スカーペッタは、ここにはいませんでした。読後感は、一言でいうと「ちょっとがっかり」です。ここ数作の続編であることは間違いないのですが、主人公の影が薄く、周辺人物の進める群像劇で、散漫な印象です。まさしく、次回作へのつなぎといった印象は否めません。従来の検屍官シリーズのもつ、全編を貫く主人公の濃密な心理描写はおおよそなく、同じものを期待するのは難しいでしょう。下巻残りあと50ページ位まで、本編の解決が進むことなく、膨らむだけ膨らませた話に、最後でなんとか形をつけて終わらせた感じです。また、説明することなく、進行していることもあり、読者がおいてきぼりにされている感もありました。こんな半端な読後感を残すくらいなら、上中下3巻の長編にしてでも、最後までしっかり描ききったものが読みたかったです。とはいえ、ケイの復活した姿を見るために、次回作に期待したいと思います。 | ||||
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一作目の「検視官」からすっかり虜になってしまい、これまで何度も何度も読み返し、3年間待って待って待った新作が「これ?!」という感じ。これまでの良さ、ケイや彼女を取り巻く人々の置かれている状況や心理の細かな描写や登場人物同士の時には泣けてしまうようなやり取りが全くといって良いほど無くなってしまっていてとても残念。ケイの年齢が若返っていたことにもびっくり。次回作を必ず読め!的な終わり方もあざとすぎる。ストーリーはつながっているけれど全く別の人の作品と思ったほうがいいのかも・・・。 | ||||
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最後の最後まで、引っ張っておいて重要人物はあっさりと死なせてしまい、また、実は生きていたなんて、話にならないでしょうねぇ…&スカーペッタと著者の外見が似てる事に今回で気づいた私…なんか、自己顕示欲強くないか?でも、「次回作、読みなさいよぉ」っていう終わり方に又、読んじゃうんだろうなぁ… | ||||
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期待を持たせた上巻と違い、下巻では散漫な印象を受けた。 全てはこのラストのための辻褄合わせかと。特にスカーペッタがバトンルージュ入りしてから。 せっかくのニューキャラも伏線も生かしきれていないし、セリフで説明しすぎ、その場の状況がイメージしにくかった。 おそらく、コーンウェルは次回作以降で狼男と若返らせた最強のチームとの対決を予定しているのだろう。 つなぎの一作といったところだ。 | ||||
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政治的なごたごたに巻きこまれて検屍局長を辞任したケイ、警察をやめたマリーノ、ATFをやめ私的捜査機関ラスト・プリシンクトを主宰するルーシーのそれぞれが「狼男」ジャン・バプティストの影に少しずつ人生を狂わされている。一方「狼男」の双子の弟ジェイ・タリーと愛人ベブは異常者ならではの結びつきで残忍な犯罪を次々と犯していく。そして死刑囚のジャンの異常な思考、これらが映画のカットのように次々と視点を変えながら物語が進んで行く。…とこう書けば、いつものスカーペッタ・シリーズの面目躍如と思われるかもしれないが、正直読了してがっかりした。狡猾な犯人と、それを上回って犯人を罠にかけようと緻密な作戦を組む者たちとの頭脳の勝負であるならば、その緻密さが読者に伝わらない時点で物語は失敗していると言うしかない。なぜ作戦の緻密さが読者に伝わらないのか。それはやはり、プロットが緻密に練り上げられていないからだと思う。あの人物の登場やニックの母親の事件が、ストーリーの破綻を避けるべくつぎ当てられただけのものに見えて、魅力が感じられないからだ。特にラストは納得できない。続編を出すつもりなのだろうが、かえってファンを減らすだけではないだろうか。 | ||||
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