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【夕木春央】
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方舟の評価:
7.62/10点 レビュー 13件。 S ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点7.62pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新しい形のクローズドサークル・ミステリ
殺人犯を犠牲にしなければ皆が脱出することはできない――事前情報なしで読んだので正体不明の人物に監禁されるデスゲームかと思いきや、かなりリアルな設定に目を見張りました。とある宗教団体が昔作り上げた地下施設――方舟。突如発生した災害により脱出不可能となった人物たち。浸水による全滅はのタイムリミットは刻々と訪れ、その前に脱出しなければならないけど、その為には、出入り口を塞ぐ大岩を一人が地下に落とす必要があり、落とした人物はその大岩が障害となって脱出できなくなる。誰を選択するか。そんな折に殺人が発生する。当然ながら犠牲は犯人が負うのが相応しい。なかなか凝った設定でした。本作を評価したのは、その特殊設定と、犠牲者(犯人)を絞る論理的な推理、そして、なぜ、第一の殺人を犯したのかという問に対する説明でした。地下施設に閉じ込められた人物たちの、生存欲求やら、猜疑心もリアルで、見ものでした。本書は、最後にドンデン返しがあるということで有名で、私は結末を予想しながら読み進めました。実は犯人は違うんではないか、突然地下施設を訪れた三人の家族は謎だし、本書において探偵役を務める主人公の従兄弟は明らかに怪しいし、なかなか翻弄される作品でした。未読の方のためにネタバレは無論伏せますが、結末はあまり好みではありませんでした。消化不良といった感じです。たしかに、なぜ殺人を行ったのかという問にはすべて答えられています。けれど、これほど無慈悲なことができるだろうかという素朴な疑問です。自らが助かるためという究極的な生存欲求でしょうか、本書では殺人鬼的に扱っていますが、かなり人物像とギャップがあり、違和感が拭えませんでした。おもしろい設定で論理的な推理、意外な犯人、、、と、魅力的な要素はありますが、ちょっと消化不良でした。まだ未読の方は、登場人物が無事に生還できるか、誰を犠牲者に選択するか、固唾を飲んで読み進めることをお勧めします。
なるほどね(方舟の感想)
結構話題の小説なので読んでみた。読み始めてすぐに、『これは典型的なクローズド‐サークル小説。当方があまり好みとしていない「犯人は誰なのか」という謎解き小説』であると思われた。結局そう思って読んでいると、正直それほど面白いという感じはない。所謂どこにでもある謎解き小説のレベルである。強いてあげれば、「犯人を見つけ、その犯人を生贄にして自分たちが生き残るという行為」が道義的に許されることなのかを、それを問う社会派小説という見方もできる。しかしそうであるならば、登場人物たちの心情の描き方が弱い。ただ、バタバタと犯人を見つけようと思考しているだけ。なにか中途半端なままである。そしていよいよ犯人が明かされる。 ▼以下、ネタバレ感想
方舟の感想
いきな高ランク獲得の話題作品、タイトルも興味を惹きます。よって、手にとってみました。密室からのサバイバル、よくある展開です。ところどころ散りばめられた叙述トリックを匂わせる一節を記憶に留めながら読み進めます。文体は読み易く、最新機器に関する知識も老齢の私にも解る範囲のもの。可もなく不可もなく…そんな筈はない…?そしてラストへ…、まさかの放心状態で読み終えました。新手のトリック?にやられました。他の方の感想にもありましたが、いささか過剰評価の感はありますが、お読みになることをオススメします。ところで、深読みした叙述トリック匂わせ表現箇所が私にはいくぶん反則っぽく感じてしまいましたので、この評価点とさせていただきました。
▼以下、ネタバレ感想
殺人犯を犠牲にしなければ皆が脱出することはできない――事前情報なしで読んだので正体不明の人物に監禁されるデスゲームかと思いきや、かなりリアルな設定に目を見張りました。
とある宗教団体が昔作り上げた地下施設――方舟。突如発生した災害により脱出不可能となった人物たち。浸水による全滅はのタイムリミットは刻々と訪れ、その前に脱出しなければならないけど、その為には、出入り口を塞ぐ大岩を一人が地下に落とす必要があり、落とした人物はその大岩が障害となって脱出できなくなる。誰を選択するか。そんな折に殺人が発生する。当然ながら犠牲は犯人が負うのが相応しい。
なかなか凝った設定でした。
本作を評価したのは、その特殊設定と、犠牲者(犯人)を絞る論理的な推理、そして、なぜ、第一の殺人を犯したのかという問に対する説明でした。地下施設に閉じ込められた人物たちの、生存欲求やら、猜疑心もリアルで、見ものでした。
本書は、最後にドンデン返しがあるということで有名で、私は結末を予想しながら読み進めました。
実は犯人は違うんではないか、突然地下施設を訪れた三人の家族は謎だし、本書において探偵役を務める主人公の従兄弟は明らかに怪しいし、なかなか翻弄される作品でした。
未読の方のためにネタバレは無論伏せますが、結末はあまり好みではありませんでした。消化不良といった感じです。
たしかに、なぜ殺人を行ったのかという問にはすべて答えられています。けれど、これほど無慈悲なことができるだろうかという素朴な疑問です。自らが助かるためという究極的な生存欲求でしょうか、本書では殺人鬼的に扱っていますが、かなり人物像とギャップがあり、違和感が拭えませんでした。
おもしろい設定で論理的な推理、意外な犯人、、、と、魅力的な要素はありますが、ちょっと消化不良でした。
まだ未読の方は、登場人物が無事に生還できるか、誰を犠牲者に選択するか、固唾を飲んで読み進めることをお勧めします。