オススメ?ダメダメ? 推理小説(ミステリ)について読書管理や感想を書いていく書評サイトです。 はじめての方はこちらからどうぞ。 サイトの要望はこちらからどうぞ。
2026年度雑誌ランキング
会員機能
その他
テスト稼働中自由に遊んでみてください!
【ディーリア・オーエンズ】
【この小説が収録されている参考書籍】
【この小説が載っている参考書籍】
ザリガニの鳴くところの評価:
8.40/10点 レビュー 5件。 A ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点8.40pt
絞込み:
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
ザリガニの鳴くところの感想
海外の文庫で600ページを超える長編ということもあり、話題作と知りながらも、手に取るまで躊躇していた作品でしたしかし実際に読み始めてみると、翻訳の美しさに引き込まれ、情景が詩のように鮮やかに思い浮かぶため、その長さを感じさせませんでした。本作にはミステリーの要素はありますが、それ以上に、少女の成長や自然の描写が印象的な、文学的な作品でした。一方、予備知識なく人気作という事で読み始め、ミステリー要素に期待して手に取ってしまった事もあり、そこは少し好みと外れた結果となってしまったのが正直な気持ちです。ただミステリーとしてわざとらしく考察すると巧みな設計が行われているとも感じた為、その感想をネタバレ側で書きます。文学小説として非常に完成度が高く、とても素晴らし作品でした。きっと多くの読者が、主人公カイヤに心を寄せるはずです。 ▼以下、ネタバレ感想
家族に見捨てられた辺境地に住む少女と、そこに足繁く通う男たちの話。ミステリー要素もあって面白かった。ただ作者が生物系の学者だからなのか、生態系等のうんちくの羅列がちょっと(とうかかなり)読みにくいし、これが作品の価値を下げてしまっている感も否めない。このうんちく要素が少なかったら、単純に物語として最高やったと思う。
最高です。
すべてが素晴らしい。
翻訳書は苦手なので敬遠しているのだが、少々気になっていたので手にした。思いのほか、読みやすかった。湿地帯で家族から見捨てられた少女が、孤独と偏見に葛藤しつつも成長していく愛の物語であり、かつ、ベースにはミステリーの舞台がキチンと用意されている。また、著者は高名な動物行動学者ということで、随所に湿地帯に生息する様々な動物の生態が描かれ、湿地の保全や環境問題にもさりげなく触れている。そういう面では、一種の社会派小説でもある。 ▼以下、ネタバレ感想
人間は孤独には生きられない
70歳になるベテラン野生動物学者の初めてのフィクションで、一年半以上、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに載り続けているという大ヒット作品。ノース・カロライナ州の湿地の小屋にひとり残された少女の成長と残酷な事件の真相をリリカルに描いた、超一級のエンターテイメント作である。1969年、ノース・カロライナ州の湿地で村人から愛されていた青年・チェイスの死体が発見され、周囲の目を避けながら湿地で一人で暮らしている変わり者の少女・カイアに疑惑の目が向けられる。捜査を進めた保安官は、次々にカイアの犯行を示唆する証拠や証言を入手した。果たして、真犯人はカイアなのか? という、フーダニットのミステリーが本筋。それと並行して、学校に通うことも無く、徹底的に村人たちとの接触を避けるカイアは、なぜ一人残され、どのように成長してきたのかという、少女の成長物語が重ねられている。さらに、鳥や獣、小動物、昆虫、植物など湿地を彩る色彩豊かな生き物たちを生き生きと描いた自然愛好小説の側面も見逃せない。つまり、犯人探しミステリー、少女の成長物語、自然愛好小説の3つのジャンルが、生きることと愛することの関係性の奥深さという1つのテーマで見事に結集された作品である。読むほどに心にしみ込む詩情豊かなミステリーとして、ミステリーファンの枠を超えて広くオススメしたい。
海外の文庫で600ページを超える長編ということもあり、話題作と知りながらも、手に取るまで躊躇していた作品でした
しかし実際に読み始めてみると、翻訳の美しさに引き込まれ、情景が詩のように鮮やかに思い浮かぶため、その長さを感じさせませんでした。
本作にはミステリーの要素はありますが、それ以上に、少女の成長や自然の描写が印象的な、文学的な作品でした。
一方、予備知識なく人気作という事で読み始め、ミステリー要素に期待して手に取ってしまった事もあり、そこは少し好みと外れた結果となってしまったのが正直な気持ちです。ただミステリーとしてわざとらしく考察すると巧みな設計が行われているとも感じた為、その感想をネタバレ側で書きます。
文学小説として非常に完成度が高く、とても素晴らし作品でした。きっと多くの読者が、主人公カイヤに心を寄せるはずです。
▼以下、ネタバレ感想