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超巨大密室殺人事件



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【この小説が収録されている参考書籍】
超巨大密室殺人事件 (角川ホラー文庫)

超巨大密室殺人事件の評価: 9.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

オンラインゲームを題材としたミステリ

『超巨大密室』の意味は、オンラインゲームの仮想空間の事。

このタイトルはミステリ読者宛への商業戦略でしょうか?見事に釣られて購入後の読書で困惑。中身違うじゃん!と思い期待が下がりつつもとても面白かったので結果は良かった。サブタイトル化するなど、もっと中身に合ったタイトルが望ましいと思いました。
ネットゲームに特化させたミステリ小説という点で、事件内容、登場人物の設定がとても巧く扱われているのが見事。著者自身もネットゲームを相当楽しんでいると思われます。

読者としてはネットゲーム何それ?という層も当然いますが、そこを補完する仁菜というキャラが読者目線の役割を担っていてうまいです。ネトゲ廃人に紹介してもらい、初アカウントを作り、ギルドに入り、顔の見えない相手との会話に触れていく様がよく描かれています。
ネットゲームに惹き込まれている人の考え方が極端なのですが、かえって分かりやすくて楽しめました。また、あまりに思想ばかりだと読者がポカーンとしますが、それに対して前述の仁菜が、住む世界が違う人なんだと読者目線で溢してくれるので、作品内のネットと現実をうまく区別する役割にもなっています。

ミステリ模様としては、チャットログの会話文章の癖や誤字の頻度から人物を推察したり、ログイン・ログアウトの時刻から生活習慣を求めたり、RMTやらネット特有の方法で捜査をする様が警察小説を思わせて楽しめました。意外な伏線や作品のまとめ方も面白いです。

登場人物が限定的な為、真相を予想できながら読めてしまい驚きを求める人には向かないライトな小説な感じがします。ただ、ゲーム系ミステリが好きな方にはオススメ。
2年前の本ですが、ランキング系の雑誌に取り上げられていないのが勿体ないと感じました。たまたま本屋でタイトルを見つけての衝動買い。まぁ、そういう意味ではこのタイトルでもいいのかと複雑な気持ち。

▼以下、ネタバレ感想

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