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レインツリーの国



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【この小説が収録されている参考書籍】
レインツリーの国
レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国の評価: 8.00/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(6pt)

レインツリーの国の感想

登場人物のメールを通してのやりとりが、巧みに表現されている
関西弁がただしいかどうかはよく分からないけど

mick
M6JVTZ3L
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

レインツリーの国の感想

個人的な事ですが、昔を思い出しながらの読書体験でした。
ネットで知り合う。となると今では出会い系、SNS、といった単語が返されるのですが、15年以上前の90年代では、パソコン通信やniftyフォーラムとか、ネットができる一部の人がテーマを掲げて交流していました。なんというか誰でもネットが出来たわけではないので、ネットが出来る人同士の不思議な仲間意識があった気がします。
本書のように個人サイトがあり、管理人にメールして交流するというのは自然と行われてました。相手の年齢・性別・容姿などは分からないまま、というより気にせず、ただ興味が近い人同士でメールで交流したものです。オフ会も何度もしました。本書の登場人物の方も、私生活では閉じこもり人と会わないけれど、オフ会だけは出てくる人もいました。

そんな経験があるもので、本書の出会い方やメールでのやり取りは微笑ましいものを感じました。他人のメールのやりとりを覗いているようで、くすぐったかったです。
今の世の中ではこういう出会いはし辛くなっていて、実名制のFacebook等、内面だけでなく、人柄、姿、所属など情報量が増えた条件で出会う事になっているのかなー?とか考えました。なので、本書のやり取りは、個人的には昔を思い出すのですが、現代の子達にはピュアに映るんではないかと感じます。

ところで正直な所、伸の発言や行動に共感できない事が多かったです。。。いろんな恋愛観があるんだなと感じました。結局な所、伸は第一印象重視で、ナルシストな印象でした。たまたま好きな本で繋がった、ひとみの内面から惹かれるわけですが、、出会ってみてうまく行かないだけで怒るシーンがありますが、もう失礼極まりない。もともとこういう性格なのかな。事前に出会っているナナコも最初の印象が悪かっただけで、相談してみるとその子の本質が少し見えて、実はいい子かと考えを改めたりと、性格が悪く感じてしまうのが凄く気になりました。うまくいえませんが、伸との性格の不一致でモヤモヤしてました。

作品テーマの障害を伝える事に対して、恋愛物に創り上げているのはとても巧いなと思いました。ページ数も手ごろで、映画化もされるので、若い世代にも見られる事でしょう。
こういうエンターテイメントの構築はこの作家さん凄くうまいと改めて感じました。

egut
T4OQ1KM0
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

レインツリーの国の感想

ひょんなことからインターネットのホームページ「レインツリーの国」を見つけ、管理者に恋心を抱くお話です。メールでのやりとりだけでは収まらなくなりついには二人は合うことになりますが、その彼女には一つの秘密がありました。二人の恋の葛藤が短いページに丹念に書かれており、大変楽しく、あっという間に読み終わってしまいました。
図書館戦争2とも絡んでいるようですので、そっちも読んでみたいと思います。

フレディ
3M4Y9ZHL
No.1:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

レインツリーの国の感想

「健聴者と聴覚障害者の恋愛」という体裁を取っていますが、作者の主眼は恋愛にはなく「聴覚障害者の事をよく知って欲しい」にあると思いました。
主人公の、伸、ひとみ共に、そのための人物造形がなされていたように思います。
決して「いい人」として描かれてなかったですね。

メールではすこぶる良好であった関係が、実際に逢ってみると、初対面でありながら、お互いに不快感を感じる結果になってしまう。
健聴者と難聴者との、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの難しさが伝わります。
伸を、積極的に難聴者を受け入れようとする健聴者の代表、
伸の同僚の女性を、難聴者に対し、若干だけど好意的でない健聴者の代表として描いてます。
巷に最も在りがちな健聴者の対障害者のスタンスを表現しているのだなと感じました。
読み手を不快にさせるようなきつい表現を避けつつやんわりと、問題点提示できていたように思います。
またひとみを介して、難聴者に多く見られ、恐らく健常者には理解し難いであろう行動・発言的特徴を上手く伝えていたと思います。
お互いの本音をぶつけ合う事で、最後ハッピーエンドに繋がりますが、私には伸のような行動や発言は絶対にできないですけどね。

聴覚障害者である大切な友人からプレゼントされた思い出深い作品です。
だから点数は若干甘目。
健聴者の方に是非とも読んで欲しい作品。

梁山泊
MTNH2G0O

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