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M.G.H. 楽園の鏡像



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M.G.H. 楽園の鏡像の評価: 7.00/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

M.G.H. 楽園の鏡像の感想

これは好みの作品ですね。埋もれてました。

冒頭から始まる『無重力空間での墜落死』という不可解な状況の提示は魅力的です。
宇宙ステーションが舞台なのでSFとなりますが、何でもありの奇想のSFではなく、ほんの少し先の未来が舞台である現実的な世界を描いてます。

また、理系用語豊富ですが教養範囲。特殊なものは丁寧に説明されています。
ライトノベルも描く方なので、キャラの気持ちも入りやすい。
本書は初心者から楽しめるSFミステリだと感じました。
なんとなく、森博嗣『すべてがFになる』の設定や雰囲気を色々と感じましたが、
S&Mシリーズが好きな方には本書も好まれると思いました。

事件の魅力も然る事ながら、テーマ性もよかったです。
『ミラーワールド』と表現された、現代で言うインターネットのバーチャル空間においての相手との対話。
相手は人なのか人工知能なのか。人の死後、その人の情報はネット中にどのように存在し続けるのか。と、語りかけられるテーマに面白く触れられました。
2作目の『海底密室』にも話題として出てきましたが、ネットと言う新たな世界での『人の存在』を意識させられました。

SFを読みなれていないのもあって、宇宙での表現方法が新鮮でした。
気に入った所を引用しますと、
>舞依の瞳から、涙がこぼれた。地上に比べて、ほんの少しだけ、ゆっくりと流れ落ちるその透明な液体を、凌はとても綺麗だと思う。
重力の違う宇宙空間にいる事を感じさせる表現が素敵です。

シリーズをもっと読みたいのですが、無いのが残念。
よい作品でした。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
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