いとや手芸用品店を営む木綿子は、35歳になった今も恋人がいたことがない。

あの頃のあの人にもう一度、会いたい。 少し不思議なできごとが、思いもよらない結末へとあなたをいざなう。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

静かな海辺の街で暮らす和佐泉は、日課の海岸散歩中に出会った男の風貌に思わず息を呑む。

犬の最期を看取る「老犬ホーム」で働くことになった智美。

――恋愛感情がない。性欲がない。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

美味しい1杯のお茶が、あなたの悩みを癒します。 仕事もプライベートも崖っぷち。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

その愛は、あまりにも切ない。 正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。

尾木遼平、46歳、元刑事。

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは―。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

中1の奈緒がピアノを教わっている絹子先生の元に、フランスからサティのおじさんがやってきた。

「ひとりの生活」をテーマにした6名の女性作家によるオール書き下ろし競作集。物騒なので番犬のレンタルサービスを始めた女性。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。

転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。

この一冊で世界が変わる、かもしれない。 実業之日本社創業120周年記念! 小社文庫限定の書き下ろしあとがき収録。

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。

いつになったら、私は自由になれるのだろう。恋愛小説の最高傑作。

謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋—— 間取りの謎をたどった先に見た、 「事実」とは!? 知人が購入を検討している都内の中古一軒家。

高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。きっかけは絵馬に書いた願い事だった。

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。

恋人に騙され、仕事もお金も居場所さえも失った２５歳のエミリ。

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。

40歳独身の尚之は、お見合いパーティーで“サトウミサキ”と出会う。

大好きだった妻の澪が亡くなって1年、身体にさまざまな不具合を抱えた巧は、町の小さな司法書士事務所に勤めながら、6歳になる一人息子の佑司とひっそりと暮らしていた。

誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。 1980年代後半、時はバブル真っただ中。

選考に関わる全ての人の心を震わせた、第23回電撃小説大賞≪大賞≫受賞作　 大切な人の死から、どこかなげやりに生きてる僕。

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作! 戦慄のノワールサスペンス 26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。

過去は変えられないが、未来は変えられる―― 鎌倉に春一番が吹いた日、一台の快速電車が脱線し、多くの死傷者が出てしまう。

林ちひろは、中学3年生。