ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞ――男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。

倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。

シャッター通りまであと一歩。

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

どうやら夫は仕事ができないらしい。―あなたの家にもきっとある、ささやかだければ悩ましい問題。

人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。

大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。

広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。

過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。

牧村伸郎、43歳。元銀行員にして現在、タクシー運転手。

高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく…。

直木賞作家の真骨頂! 笑って泣ける人間讃歌。

大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。

レンタル家族派遣業というけったいなビジネスを営む花菱家は、元は大衆演劇の役者一家。

隣接する老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」は、理事長の思いつきで、相互交流を開始する。

フィリップ・マーロウに憧れる私は、むろん私立探偵である。が、やむなく、失踪したペットの捜索を請け負うこともある。

2011年、夏――ダム建設工事の掘削作業中に、縄文人男性と弥生人女性の人骨が同時に発見された。

フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。

富士山麓のイチゴ農家を舞台に描く、<日本の家族>の明るい未来図!感動長編

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

島に現れた巨大カマキリと連続自殺事件を結ぶ「鍵」とは? 荻原版「ジュラシック・パーク」ともいえるサスペンス長編。

失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。

“根拠なしポジティブ”の現代のフリーターと、昭和19年の「海の若鷲」にあこがれる軍国青年が時空を超えて入れかわった!それぞれの境遇に順応しつつも、ふたりはなんとか元の時代に戻ろうとするが…。

小学五年生の夏休みは、秘密の夏だった。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

霊長類研究センター。猿のバースディに言語習得実験を行っている。

人と人の組み合わせの数だけ、物語がある―― 読めば心が軽くなる傑作集! バーテンダーの僕は、骨折で入院した先の看護師の彼女に恋をした。

「もう一度、仕事をしてみないか」ふたりの子どもにも恵まれ、幸福な日々を送る福田曜子の元に届いた25年ぶりの仕事の依頼。

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。

二度目の原発事故でどん底に落ちた社会―。

南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは…無人島！？生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。

北関東のある町で、中学二年生の名倉祐一が転落死した。

42歳の課長さん、17歳年下のキャリアガールに恋をする。おたくの職場、どうよ?ユーモアとリアリティ。

36歳の医師・日高は子供の病死と妻の自殺で絶望し、ホームレスになった。

リストラの憂き目に遭いつつ、転職口が見つかりホッとしていた中年男・青葉一成。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

史上初！ 最終候補にダブルエントリーされ、「こっちを読みたい！」という声が続出した話題作。

生まれてすぐに家族になるわけじゃない。一緒にいるから、家族になるのだ。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

5歳の男児が神森で行方不明になった。同じ一週間、4人の男女も森に迷い込んでいた。

「しばらくの間でいい。

迷惑、顰蹙、無理難題。人生、困ってからが面白い! 奥田英朗の蔵出し短編集! 貴重な対談2本も収録。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

全財産は、三円。転落はほんの少しのきっかけで起きた。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

大好きだった妻の澪が亡くなって1年、身体にさまざまな不具合を抱えた巧は、町の小さな司法書士事務所に勤めながら、6歳になる一人息子の佑司とひっそりと暮らしていた。

開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。

事故で母親を亡くし、児童福祉施設に引き取られた志場崎安那は、赤毛のアンに憧れ、明るく生きていた。

６年ぶりに放たれる、８作からなる短篇小説集 「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことだ。