戦争が終わってちょうど十年目、いまだ空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。

幸せな空気溢れるクリスマスイブ。恵子は、7年間働いた会社からリストラされた。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

その若者には、見たくないものが視えた。他人の「死」が。

ある資産家の家に家庭教師として通う聡子。彼女の前に屋敷の離れに住む青年が現れる。

田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。

「ご主人の欠点は浮気性」帰宅すると不倫相手が妻と談笑していた。

「女だけの帝国」が誇る最強のハンター。その名はマリア。

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。

高校ボクシング部を舞台に、天才的ボクシングセンスの鏑矢、進学コースの秀才・木樽という二人の少年を軸に交錯する友情、闘い、挫折、そして栄光。

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。

最大の悲劇は、良心的な愚かさによってもたらされる。 ベストセラー作家が全力で挑んだ、衝撃の問題作。

二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。

あの夏、ぼくは「勇気」を手に入れた。稀代のストーリーテラーによる約3年ぶり、渾身の長編小説。

突如としてネット上に現れた、謎の「誘拐サイト」。

『のぼうの城』から六年。

恵子はクリスマス・イブに、長年勤めてきた会社から解雇を言い渡された。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

幹部行員の裏金工作を追及した恋窪商太郎は、謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。

帝都銀行で唯一、行内の不祥事処理を任された指宿修平。

二〇一七年、東京竹芝で善良な弁護士、白石健介の遺体が発見された。

尾木遼平、46歳、元刑事。

都市銀行の中でも「負け組」といわれる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。

ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。

銀行には金と秘密と謎がある。

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

混迷する政局の中、熾烈な総裁選を勝ち抜いて内閣総理大臣に就任した与党民政党の政治家・武藤泰山。

小さな喫茶店を営む女性が殺された。 加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。

雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。

失業中の元銀行員・大原次郎は、再就職活動中に金融絡みの難題について相談を受けた。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

「医療ミスを公表しなければ病院を破壊する」突然の脅迫状に揺れる帝都大学病院。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

二ノ宮こと葉は、製菓会社の総務部に勤める普通のOL。

「これは貸しだからな」。謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。

柚月裕子の13年がつまった短編集 美しい花には毒がある 献身的に母の介護を続ける娘の楽しみとは……。

刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――。犯罪小説の最高峰、ここに誕生! 東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。

日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。

両親の仇を、俺たちは流星に誓い合った--「兄貴、妹（あいつ）は本気だよ。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。

時はさかのぼり、東京中央銀行大阪西支店・融資課長時代のこと。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。

ビル5階にある新興宗教の道場から、信者の男が転落死した。