相次ぐ原発事故により、人の住めない星となった地球。世界中の人々は絶望し、狂い、わずか4年間で20億人が死亡した。

飛行場もなく、新幹線も通らない閉塞した田舎町・那木良。

人口わずか300人余りでその9割が高齢者という島・荒島。その島で宝くじで4億円を手にした男の息子が誘拐された。

フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。

殺人現場を目撃した男は、警察が大嫌いだった! ? 笑っちゃうくらいに突き抜けた、究極の不運事件スパイラル小説!

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。

人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。

「日本の刑務所は囚人に甘い!」―囚人が増えすぎた刑務所をどうするか。警察庁OBの花菱は画期的なアイデアを思いつく。

レンタル家族派遣業というけったいなビジネスを営む花菱家は、元は大衆演劇の役者一家。

ある日突然、日本に「自殺自由法」が施行された。しかし、国民は相変わらずの無関心だった。

元ヤンキーの美穂と女遊びに余念がない知弘。二人の夫婦仲は冷え切り、息子も登校を嫌がっている。

権力で捜査を横取りし、どんな事件も超絶我流でねじ伏せる？あいつに任せていいのか！？警察小説に新ヒーロー（？）誕生！

法律の専門家でない私たちが裁く裁判員裁判。そのリアルな現場がここにある。

謹慎中の二人の不良刑事が、罪のもみ消しと引き換えに、監察から公安刑事の内偵を命じられた。

過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。

マイラインの営業に力の入らぬ青柳敏郎は、町おこしのアイディア募集を見て「お化け屋敷のテーマパーク」を思いつき、応募すると見事採用に。

その日、山梨は100年に一度の大雪で、交通も通信もマヒしていた。

赤い雨が降った日を境に、いじめ、やくざ、詐欺商法などに泣き寝入りしていた市井の人による「私刑」ともいえる残虐な暴力事件が激増。

警視庁捜査共助課。久米山はそこに所属する「見当たり捜査官」である。

黒鷲―不良債務者を地の果てまでも追いつめる凄腕ぶりから、誰もが黒木をそう呼んだ。

「礼乎(レオ・10歳)が学校から帰ってこないんです」―母親からの届けを受け、警察が捜査を開始。

温暖化が進む地球は切実な危機を迎えた。

高知県のとある集落で、住民全員が集団死する事件が発生。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

ダメダメなパパと離れ島に引っ越したちさと。島には寝たきりの老人と牛と虫ばかり。

昭和初期を舞台に、双子の兄弟を襲う恐怖と悲劇とは……。

「本当のことを教えてくれよ」―『そして父になる』の是枝裕和監督作品、真実の小説化。弁護に「真実」は必要ない。

「カジュアル・フライデー」に翻

自称・探偵の矢能が突然呼び出された先で目撃したのは、依頼人の死体と覆面姿の男。

ひょんなことからやくざの組事務所に出入りすることになった大学生の亮。そこは個性豊かな面々がとぐろをまく強烈な世界だった。

初めてヒットマンの役目を仰せつかったチンピラが、標的を間違えたために起こる大チェイスの結末とは?男に捨てられた三十路前のOLの車を十代ヤンキー娘がカージャック。

華やかなテレビ業界の底辺で、浮上を夢見て三重苦の劣悪な環境で働き続ける孫請け制作会社のスタッフたち。

走り屋の暴走が巻き起こした大事故によって、妻を奪われた元ラリードライバーの野島は悲嘆の底に沈んでいた。

「被曝から子供を守る会」の参加者が、謎の女にハンマーで殴られた。

美貌の外科医・石月畔奈。オペに性的快感を覚え、ベッドの上でも嗜虐的メスをふるう。

高層ビルの清掃用ゴンドラに宙吊りになった七人の男女。

ひよどりが丘町にすむ石丸ともえと勝雄はトンでるラブラブ夫婦。場所もわきまえずHする仲で。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

ダンサーくずれの敏子とヒモ暮らしの一生が引き起こした11歳の少女をめぐるちんけな誘拐事件。

人類が誕生する遙か以前、遠い宇宙の彼方にあった惑星オルヘゴ。どこか地球に似たこの星には、相容れない三つの国家が存在した。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

株式公開を目指せ、その後で株を売れ。かつての地上げと同じ方程式がそこにある―。

橋岡恒彦は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とは電話詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。

必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、東京下町で長年ちっぽけな所帯を持っている。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。

矢端竜一、四年ぶりの帰国。だが、彼の胸中に特別な感慨はない。

新油田開発利権争いの渦中で起きた射殺事件。AN通信の鷹野一彦は、部下の田岡と共に、その背後関係を探っていた。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

失火により父が不慮の死を遂げたため、江戸から西美濃・田名部郡に帰参した小野寺一路。

通信社の東京支社社会部に勤務、池袋警察署の記者クラブに詰める鶴田吉郎。

著名なミステリー作家、成宮彰一郎の妻、瑠美子が行方不明となった。