虚擬街頭漂流記
- SF (392)
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台湾のミステリだ。ロウブツはペットのこと。「ペットさん」というペンネームだ。 地震で滅んだ西門町をバーチャル空間で復活させる計画が進んでいる。その仮想空間で殺人が起こった。あまりに精巧に出来たシステムなので、参加者が現実に死んでしまう。 この手の話は読みなれているので、だいたい展開が読めてしまった。でも、ちょっと予想を上回る部分があって、そこそこ楽しめた。が、余計なネタを盛り過ぎな気もする。このテーマなら、話をバーチャル技術だけに絞った方がいい。変なメロドラマ要素は不要だった。 | ||||
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SFミステリとでも言えばいいか、理系ミステリとでも言えばいいか。正直、僕の好みのミステリではなかったが、巻末で島田荘司先生もおっしゃっているように、新しさを認めることにはやぶさかではない。何もより大好きな台湾が舞台だし。 といってもそれはリアルな現代台湾ではなく、かつて存在した台北の西門町を再現した仮想都市(ヴァーチャストリート)である。ちなみに、その描写の中に『青春神話』という映画のことが出てきて、かつて台湾ニューシネマを愛好した者としては懐かしかった。 というのは、まあどうでもいい感想かな。それにしても邦題というか、日本語タイトルはもうちょっと取っ付きやすいものに変えてもよかったのではないかと思う。『虚擬街頭漂流記』だと、なんだか七言絶句みたいだものね。 | ||||
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たいへん気に入りました。またお世話になります。よろしくお願いいたします | ||||
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バーチャル・リアリティが用いられているという点で、「クラインの壺」や「ヴィーナス・シティ」を思い出した。 しかし、その使い方はミステリ的である。 けっしてSF風味を狙ったのでも、奇をてらったのでもない。 つまり、バーチャルな設定を導入することで、仮想現実とリアルを混乱させる、というのが本作のミソである。 ただし、これは読むとすぐに分かる。 実はもっと別の錯誤があり、多分、こちらが著者が本作で最も意図したネタだろう。 そして、読者を騙すこと、つまり意外性ということに、本作は徹している。 それが、本作が島荘に評価されたポイントだろう。 いかにも21世紀本格、といった雰囲気もまた、好印象ポイントかもしれない。 そして、解決に至るロジックは、実に精緻であり、本格ミステリとしての好感度大である。 バーチャル世界の描写の中に手がかりがあるはず、という意識で読んだせいで、最初の方は少々もたついた。 しかし、殺人が起こってからは、一気呵成に進行するストーリーに合わせるように、読むスピードも上がった。 途中に挿入される少女のエピソードも、大抵は途中で気づくだろう。 しかし、ラストで展開されるある意外性は、けっこう面白い。 良くも悪くも、今の日本ではこういったテイストのミステリは、刊行されないか、刊行されても黙殺されるだろう。 つまり、新本格ビッグバン当時の雰囲気がぷんぷんしている作品なのだ。 そして、私はこういうテイストの作品、つまり非常に人工的な、遊び心満点の作品が、好きなのである。 難点をいえば、名前や地名が憶えにくい、ということだろう。 ただし、登場人物が多いわけではないし、地名もそう多くはないのだが、どうしても地図と首っ引きで読まないと、理解しづらい。 その点は、同じ地図が頻繁に挿入されているので、許容はできるのだが。 そして一箇所、本来パパと表現されるべきところが、お父さんとなっている。 これは翻訳および校正のミスである。 文庫化の際には訂正しておいてもらいたい。 | ||||
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虚擬街頭―仮想空間に再現された街区。映画「マトリックス」のように人がそこに出入りしますが、神経信号を直接ジャックインするのではなく、ログインする際には視覚のためのインターフェイスとしてゴーグル、運動感覚のためのそれとしてフォース・フィードバック・スーツを装着し、それによって擬似感覚を得ます。 その街並みは、かつて繁盛していた場所を再現したものだという。したがって当時の街を実際に歩いたことがある人たちもいる。 一般公開を間近に控えたそのプロジェクトに関わる主人公の女性は、12年前の交通事故のため18歳より前の記憶を失っている。 彼女と上司が虚擬街頭で死体を発見する。殺人事件だ。被害者がどこからログインしたかが突きとめられ、身元も判明する。 この特殊な環境で誰がどのように殺人を行なったのかが解明されていく。 仮想現実、人工知能と濃厚なSF的ガジェットを用いる一方、クリスティの衣鉢を継ぐ本格推理小説として成立しています。 読者は心地よいまやかしが差し出されたことを知り驚喜するはず。 また、日本人読者は「鉄腕アトム」の先進性を改めて実感するでしょう。 そして、手塚治虫は幼少時に浄瑠璃が好きだったとどこかで回想していたような気がしますが(うろ覚えです。すいません)、読後に感じるのは意外にも浄瑠璃の涙に近いものではないかと想像します。 | ||||
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