(短編集)

ななつのこ

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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18
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77
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あらすじ

1999年08月01日 ななつのこ (創元推理文庫)

表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』にぞっこん惚れ込んだ駒子は、ファンレターを書こうと思い立つ。わが町のトピック「スイカジュース事件」をそこはかとなく綴ったところ、意外にも作家本人から返事が。しかも、例の事件に客観的な光を当て、ものの見事に実像を浮かび上がらせる内容だった―。こうして始まった手紙の往復が、駒子の賑わしい毎日に新たな彩りを添えていく。第3回鮎川哲也賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

評判

ななつのこの評価:

7.55/10点 レビュー 11件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.55pt

ななつのこの総合評価:

7.83/10点 レビュー 54件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.43
(3pt)

これをデビュー作として応募するのは度胸がある

語り手である短大生「入江駒子」は、児童文学『ななつのこ』を読み、キャラクターの少年〈はやて〉と謎の女性〈あやめさん〉、そして作品にひそむ「謎」に魅入られてしまう。駒子は作者である「佐伯綾乃」に、駒子自身が最近体験した出来事を含むファンレターを送る。返信が届くが、驚いたことにそこに書かれていたのは「謎解き」だった……

 やっぱり小説は予備知識や思いこみをできるだけ排除して読んだほうがいいな、と改めて思わされた一冊。最近のぼくは前情報を遮断するため、文庫本を買って帰宅すると同時にカバーを一旦外して裏表紙の文章を読まない工夫をしている。
 そんな工夫をしていても「この小説が日常系ミステリの良作の一つ」という予備知識はあった。だからこそ、上記のストーリー設定を読んで「こんなややこしい手続きを踏んだ連作短篇集だったのか」といい意味で衝撃を受けた。
 ストーリー的にも時間軸的にもつながりをもたせた連作短篇集であり、正直なところ、ミステリとしての短篇それぞれの謎解きは軽くてふわっとした印象で、「それはさすがにどうなんだろうか」というオチも少なくない。しかしながら随所にちりばめられた人物や言動が最終話にきれいに結びついて、「ああ、だからこそこのタイトルなのだ」と読後感はよかった。おそらく作者は、この大きな謎を最後に開示するために、一つ一つの小さな謎をつづったのだろう。

 惜しむらくは、1999年の作品ということで、登場人物たちの言葉のチョイスにむずむずし、ユーモア部分がかなりすべっていると感じてしまうところ。平成はかなり過去のものとなりつつあるのだなあ。
ななつのこ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ななつのこ (創元推理文庫)より
4488426018
No.42
(3pt)

これをデビュー作として応募するのは度胸がある

語り手である短大生「入江駒子」は、児童文学『ななつのこ』を読み、キャラクターの少年〈はやて〉と謎の女性〈あやめさん〉、そして作品にひそむ「謎」に魅入られてしまう。駒子は作者である「佐伯綾乃」に、駒子自身が最近体験した出来事を含むファンレターを送る。返信が届くが、驚いたことにそこに書かれていたのは「謎解き」だった……

 やっぱり小説は予備知識や思いこみをできるだけ排除して読んだほうがいいな、と改めて思わされた一冊。最近のぼくは前情報を遮断するため、文庫本を買って帰宅すると同時にカバーを一旦外して裏表紙の文章を読まない工夫をしている。
 そんな工夫をしていても「この小説が日常系ミステリの良作の一つ」という予備知識はあった。だからこそ、上記のストーリー設定を読んで「こんなややこしい手続きを踏んだ連作短篇集だったのか」といい意味で衝撃を受けた。
 ストーリー的にも時間軸的にもつながりをもたせた連作短篇集であり、正直なところ、ミステリとしての短篇それぞれの謎解きは軽くてふわっとした印象で、「それはさすがにどうなんだろうか」というオチも少なくない。しかしながら随所にちりばめられた人物や言動が最終話にきれいに結びついて、「ああ、だからこそこのタイトルなのだ」と読後感はよかった。おそらく作者は、この大きな謎を最後に開示するために、一つ一つの小さな謎をつづったのだろう。

 惜しむらくは、1999年の作品ということで、登場人物たちの言葉のチョイスにむずむずし、ユーモア部分がかなりすべっていると感じてしまうところ。平成はかなり過去のものとなりつつあるのだなあ。
ななつのこ Amazon書評・レビュー: ななつのこより
4488023347
No.41
(4pt)

ファンタジックな日常系ロマンミステリー

人によってはご都合主義ともとれる、大雑把な展開もあるが、そういうのも含めてファンタジー的な日常というか、「こういう世界もあっても良いんじゃないか」的な雰囲気の物語が楽しめます。
主人公の駒子に軽い苛立ちも覚えることもあるかもしれません。ただそれはある意味ビルディングストーリーとして意識的に置かれた幼さだと思います。未完成で好奇心旺盛で夢見がちで純粋で意外とたくましい、そういう良いキャラクターになっていると思う。北村薫の「円紫さんとわたし」の「わたし」は純度の高い文学少女を書いたのに対し、今回の「駒子」はもう少し地のついたある種現実的な女性なのでその欠点も含め感情移入しやすかったです。

各エピソードには面白さのばらつきがあると思う。
個人的に出色だったのが「バス・ストップ」と「白いタンポポ」。

バスストップ
教習所で上手く行かなく自堕落な夏を過ごす駒子。
はじめて会う男性に「自動車用語」を自慢げに説くあたり、リアルな「青さ」があって良い。
金網越しに何かしている老婆と少女。
その謎が極めて社会的な問題にふれながら、あくまでも作中では「情」の問題として扱っているのが好き。

白いタンポポ
作中の人の描き方の深さが、このエピソードが一つ抜けている。
「お姉ちゃんはね」と自分を呼ばないで「わたしは」と子供に呼びかける駒子の不器用な純粋さが、子供にも響いたに違いない。駒子自身の成長も感じられる。
そうした話を、文通のエピローグで、「知」として「白いタンポポ」とはと新しい視点(発見)を与えつつ、美しく着地する締め方も含め、素晴らしい。
ななつのこ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ななつのこ (創元推理文庫)より
4488426018
No.40
(4pt)

ファンタジックな日常系ロマンミステリー

人によってはご都合主義ともとれる、大雑把な展開もあるが、そういうのも含めてファンタジー的な日常というか、「こういう世界もあっても良いんじゃないか」的な雰囲気の物語が楽しめます。
主人公の駒子に軽い苛立ちも覚えることもあるかもしれません。ただそれはある意味ビルディングストーリーとして意識的に置かれた幼さだと思います。未完成で好奇心旺盛で夢見がちで純粋で意外とたくましい、そういう良いキャラクターになっていると思う。北村薫の「円紫さんとわたし」の「わたし」は純度の高い文学少女を書いたのに対し、今回の「駒子」はもう少し地のついたある種現実的な女性なのでその欠点も含め感情移入しやすかったです。

各エピソードには面白さのばらつきがあると思う。
個人的に出色だったのが「バス・ストップ」と「白いタンポポ」。

バスストップ
教習所で上手く行かなく自堕落な夏を過ごす駒子。
はじめて会う男性に「自動車用語」を自慢げに説くあたり、リアルな「青さ」があって良い。
金網越しに何かしている老婆と少女。
その謎が極めて社会的な問題にふれながら、あくまでも作中では「情」の問題として扱っているのが好き。

白いタンポポ
作中の人の描き方の深さが、このエピソードが一つ抜けている。
「お姉ちゃんはね」と自分を呼ばないで「わたしは」と子供に呼びかける駒子の不器用な純粋さが、子供にも響いたに違いない。駒子自身の成長も感じられる。
そうした話を、文通のエピローグで、「知」として「白いタンポポ」とはと新しい視点(発見)を与えつつ、美しく着地する締め方も含め、素晴らしい。
ななつのこ Amazon書評・レビュー: ななつのこより
4488023347
No.39
(1pt)

子ども騙し 中高生が書いた作品

受賞作ということで期待して読んだが、期待外れだった。
 あまりにもご都合主義であり、物語だから許されると言えるレベルを超えている。
 また作品の本筋に関係のない描写や比喩表現が多く、作者は己の表現力を見せつけたいだろうことだけが透けて見えて、鼻につく。
空をこえて七星のかなた から加納作品に入り、空を〜のときにも同様の感想をもった。
1作品で断じてはならぬと、ななつの子を読了したが、全く同じ感想に終わった。
 ななつの子に至っては途中で投げ出したくなり、何度も閉じかけたが、
我が家の近くにある、今はなき町田東急百貨店のプラネタリウムが出てきたことに懐かしさを感じ最後までなんとか読み切った。
 しかしもう二度と彼女の作品に手が伸びることはない。
ななつのこ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ななつのこ (創元推理文庫)より
4488426018

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