白髪鬼
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種別
長編
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あらすじ
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評判
白髪鬼の評価:
7.50/10点 レビュー 2件。 C ランク
白髪鬼の総合評価:
8.65/10点 レビュー 17件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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1931年(昭和六年)から1932年(昭和七年)にかけて、講談社の雑誌『冨士』に連載された作品。
乱歩が夢中になった涙香作品のリライト小説であるからか、ノリに乗った大乱歩の筆致の迫力に、総毛立つような作品でした。
一例を挙げれば、妖婦(ようふ)を前に、恨み骨髄に徹した主人公の独白文の、なんという一気呵成の名調子であることか。
《恨みというのか。恨みがなんだ。たとい一夜にしてお前の髪の毛を白くしたほどの恨みにもせよ、いずれ浮世(うきよ)の道化芝居の一(ひ)と幕に過ぎないのではないか。
月光の魔力であったか、美女の魔力であったか、一刹那(いちせつな)、わしは心弱くもそんなことを考えた。しかし、先祖以来伝わった復讐心が、たちまちにして、束(つか)の間の夢心地を追いのけてしまった。
「目には目を、歯には歯を」このほかに真理はないのだ。
わしは所詮(しょせん)、地獄の底から這いだした、白髪の復讐鬼のほかのものではなかった。》p.146~147
乱歩の活劇小説は、怪人や怪賊を追いかける探偵サイドの視点から話が展開していく作品が多いかと思うのですが、本作品は真逆で、「恨み晴らさでおくべきか」の執念に凝り固まった〈白髪鬼〉の視点から描かれている。そこに、残虐非道な主人公の行為に痛快感すら覚えてしまう同化作用とともに、尋常ならざる迫力が生み出されているのかなと、そんな気がしたのですが‥‥。
春陽文庫の表紙カバー、『使者』と題された多賀 新(たが しん)の装画も良いなあ。
禍々(まがまが)しくも、脳髄をかき鳴らす幻想味が、乱歩作品にいかにもふさわしく感じられて素晴らしいっす。