(短編集)

スメラミシング

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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あらすじ

2024年10月10日 スメラミシング

小川哲の精緻な設計は、眼と舌、移動と思考を等価であるかのように見せかける。凄い。とても、凄い。──京極夏彦多様性が声高に叫ばれる現代に於いても、掬い上げられることなく無視され排除されていく人々をその内面から描いた、挑戦的な快作。──金原ひとみ世界の隅から吹き寄せられた言葉の切れ端が、列をなし、「文」になり、拳となって、今あなたの隣に座る。──飛浩隆ヒリつく不安 積まれる緊張 ピリつく世情 生まれる破局全てに病みつきになりました!──魚豊(『チ。』『ようこそ!FACTへ』)ボルヘスを理系的センスで再構築した超欺瞞世界!──マライ・メントライン(エッセイスト)「理由がほしい。物語がほしい。正義のヒーローが現れて、黒幕の悪事を暴き、世界を変える、そんなお話であってほしい。自分はその物語の登場人物でありたい」──SNS上のカリスマアカウント〈スメラミシング〉を崇拝する”覚醒者”たちの白昼のオフ会。かれらを観察する陰謀論ソムリエ・〈タキムラ〉の願いとは? 壊れゆく世界の未来を問う、現代の黙示録。宗教 ? 超弩級エンタメ6篇を収録した絶品作品集!小川哲(おがわ・さとし)1986年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年、「ユートロニカのこちら側」でハヤカワSFコンテスト大賞を受賞しデビュー。2017年刊行の『ゲームの王国』で山本周五郎賞、日本SF大賞を受賞。2022年刊行の『地図と拳』で山田風太郎賞、直木三十五賞を受賞。同年刊行の『君のクイズ』が日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門受賞。(「BOOK」データベースより)

評判

スメラミシングの評価:

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スメラミシングの総合評価:

6.80/10点 レビュー 15件。

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.15
(4pt)

SFと哲学と宗教と歴史とユーモアが混然一体となった短編集

様々な切り口で小川作品を堪能できる短編集。小川作品が好きな人であれば満足度が高いと思うが、逆に初めて小川作品に触れる人にはすこし敷居が高いかも。個人的に一番好きだったのは「密林の殯」。タイトルからは結構重めの作品かなと思ったが、小川作品にしてはポップで軽い印象の良作で、良い意味で裏切られた。
スメラミシング Amazon書評・レビュー: スメラミシングより
4309032184
No.14
(1pt)

トマスピンチョンの「エントロピー」のような「混沌」を招くパラドックス

ピンチョンの描く「エントロピー」は、熱が平均化され、
情報の意味が失われ、最終的に静止(熱死)へと向かう過程です。

『ユートロニカ』や『スメラミシング』の結末:
システムがすべてを最適化し、すべての「幻(ノイズ)」を祓おうとするほど、
皮肉にも人間としての意味や生命力は失われ、高純度の「虚無」という名の混沌へと滑り落ちていきます。

情報の熱死:すべてがデータ化され、予測可能になった世界は、
実は「何も起きていない」のと同じです。
情報の価値が均一化され、意味が霧散していく。
その先に待っているのは、整然とした狂気――つまり、エントロピーが最大化した状態です。

「決まっている結末」への抗えなさ
ピンチョン的な視点に立てば、世界は常に無秩序へと向かう運命にあります。
小川哲さんの描く「啓蒙の光」も、実は「闇を照らす」ためではなく、
「境界線を溶かして、すべてを均質な泥にする」ための装置に見えてきます。

混沌と狂気の正体 それは叫び声をあげるような狂乱ではなく、
「すべてが正しく、すべてが無意味である」という静かな狂気です。

「結末はすでに決まっている」という感覚は、熱力学第二法則のように、
一度始まった「文明の最適化(管理)」は、そのエネルギーを使い果たし
てドロドロの混沌に溶けるまで止まらない……という諦念に近いものかもしれません。

『啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで』を読んで感じた「お手上げ」感。
それは、ピンチョンの小説で情報の洪水に溺れ、物語の輪郭を見失う時の感覚と酷似しています。

「理解しようとする主体(個人)」そのものが、システムの熱量に溶かされて消えていく。

そこに残るのは、論理的な帰結としての「狂気」だけ。
小川哲さんは、オーウェルのような「個vs全体」のドラマを描くふりをして、
実は「個が全体に溶けて消えていく物理現象」を描いているのかもしれません。

もし世界が、ピンチョンが予見し小川哲が描写したような
「エントロピー最大化(混沌と狂気)」に向かっているのだとしたら……。

私たちはその「溶けていく過程」をただ眺める観測者でしかないのでしょうか。
それとも、「お手上げ」という感覚こそが、
まだ「溶けきっていない人間」としての最後の抵抗なのでしょうか。
スメラミシング Amazon書評・レビュー: スメラミシングより
4309032184
No.13
(4pt)

小川哲上級者向け。

6つの作品で構成される短編集。「緊迫の陰謀論✕サイコサスペンス」という謳い文句は表題作のものですが、他も大なり小なり陰謀論が、もっと言えば人が大きな物語を信じる深層心理というテーマが通底していると言えるかもしれません。著者の作品を読む楽しみは、SFや戦争といった大きな設定の中でのメタファーと想像力、事実をベースにしたトリビアなど著者の博識さ、さらには理数系の知識を応用したロジカルさだと個人的に思いますが、ともすると著者の頭の良さについていけないことがあります。本書もそうで、例えば5篇目などは難解すぎてよくわかりませんでした。それでも3篇目はコロナ禍での弱者の妄想、6篇目は地球という船のメタファーとして楽しみました。本書は小川哲上級者向けで、初めて著者の本を読む人はその難解さに面食らう可能性があり、あまりお勧めできません。
スメラミシング Amazon書評・レビュー: スメラミシングより
4309032184
No.12
(1pt)

冒頭5%だけしか面白くない

冒頭の旧約聖書の件は面白いストーリー展開だったが、そのあとは粗悪なSF作家にありがちなオナニー展開。
スメラミシング Amazon書評・レビュー: スメラミシングより
4309032184
No.11
(3pt)

チャレンジ的なのかもだけど

過大評価ではないか。
正直面白さも、読みごたえもイマイチ。

陰謀論とか宗教とか題材はまあ何となく方向性は伝わるが、ストーリーとして面白いかというと、これが理解できる読者の自己満足を満たすような感じがしてふーむという感じ。

尖りすぎというか狙いすぎ。
スメラミシング Amazon書評・レビュー: スメラミシングより
4309032184

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