マルヴェッツィ館の殺人
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マルヴェッツィ館の殺人の総合評価:
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【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する
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イタリアを舞台にオペラ音楽に彩られた作品です。翻訳されている作品としてはシリーズ3作目。本作もジュリアンの魅力たっぷりで、シリーズもこれから!って時に著者が亡くなられてしまったそうで・・・・・・続きが読めないのがとても残念です。 | ||||
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まどろっこしい進行で、なかなか読み進められなかったです。これは好みの問題だと思いますが、オペラが好きでなければ、そこまで引き込まれないです。ちょっと仰々しいという感じです。スイス国境に近い北イタリアが舞台になってますけど、黒髪や茶色の髪や目の人しか出てこず、こっちの地域の方は金髪とかの人も結構いるのに何だか典型的イメージのイタリア人しか出てこないなあと細かい点ですが思いました。あと、女といえば情熱的で恋愛に積極的な女たちしか出て来ず、「いやいや、ステレオタイプばかり出過ぎだろ。」とちょっとゲンナリした気持ちになりました。どこもかしこも恋の鞘当てで、しかもジュリアンが今回はまさかの深みにはまります。それも彼の経緯を考えると、ちょっと有り得ないんですが(これについては、下巻の感想で更に述べたいと思います)。 あとは、早々にオルフェオの正体は匂わせられるので、この人だろうと推察したら、当たりました。正直、主犯人も2人のうちのどっちかなと思っていた中の1人だったので驚きはありませんでした。「ああ、そっちか。」と。作者の力作であることは間違いありませんが、どうもペース配分がイマイチと思いました。 | ||||
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今回、ジュリアンが恋の深みにはまってしまいますが、最悪なことにその相手というのが故マルべッツィ侯爵の妻です。ジュリアンより6〜7歳年上です。ジュリアンは、ド・ラ・マルクというフランス人青年と恋の鞘当てを演じるはめになります。しかし、この侯爵夫人がいけすかない女で、散々ジュリアンを弄び、最初の夫の肖像画を入れたブレスレットを肌身離さず持っていたかと思えば、「自分が愛したのはマルべッツィ侯爵だけ」と言い、オルフェオに嫉妬し、仕舞いにはジュリアンを平手打ちし「二度と顔見せるな」と怒鳴ります。結局、この女は自分の気持ちしか考えてないんです。あと、ジュリアンの経緯を考えたら、恋の相手は侯爵夫人よりルチアの方がしっくりくるんですけどね。ちょっと解せません。ジュリアンの女の趣味の悪さには閉口しますが、最後に友人マクレガーに語った悲しい生い立ちを聞いたら、「ジュリアンには、イギリス人の元気で爽やかなタイプのお嬢さんと幸せになってほしかったな」と思いました。一緒に事件解決なんてやっても楽しそうだったなと。第1作に出てきたフィリパみたいな子がイメージです。この作品の幕切れでジ・エンドとは何とも悲しいです。今作ではディッパーよりマクレガーの方が、ジュリアンの相棒みたいな感じになってました。ディッパーは諜報活動と恋に忙しかったわけですが、ジュリアンたちはラストで翌朝イギリスに帰ることにしたので、ディッパーは恋人ニナと急な別れとなったでしょう。恐らく、ジュリアンは侯爵夫人の顔を見ることなく、早朝にイギリスに向けてたつのだろうと想像しました。ジュリアンは活躍したにも関わらず、二度とイタリアに足を踏み入れることが出来なくなってしまいました。でも、ジュリアンとしては過去の心残りを清算し、新たな気持ちでイギリスで頑張っていこうとしているラストなのかなとも思いました。 ミステリーとしては犯人は予想していた人だったので驚きはありませんでした。動機もしかりです。作者の力作であることには違いありませんが、読後感が何だか虚しく悲しいものでした。 | ||||
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19世紀前半のオーストリア支配下の北イタリアが舞台のミステリと、 世界史が苦手な自分には中々ピンとこない作品で、さすがの長さにときおり読んでいてだれることも あったが、全体を通してみればそれなりに楽しめた とにかく設定が凝っていて、次々に明かされていく謎と、主人公であるジュリアンと 侯爵夫人ベアトリーチェとの一筋縄でいかぬ恋愛がこの作品の魅力だろう ただ読むに当たって当時の知識がないとこの作品の面白さを100%で味わうことができないのがやはり残念 ヨーロッパ史に詳しい人ならば、より楽しめるだろう作品 | ||||
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舞台は1820年代、オーストリア帝国の支配下にあり、独立運動や反乱で揺れる北イタリア。オペラをこよなく愛するミラノのマルヴェッツィ侯爵は、すばらしい声を持つ謎の若者オルフェオを歌手としてデビューさせようと、自らの別邸でひそかに訓練を施していた。だが侯爵は突如殺害され、オルフェオは姿をくらます。イタリアを旅行中の英国紳士でアマチュア探偵のジュリアン・ケストレルは、以前侯爵に世話になった経緯もあり、事件の捜査を買って出るが…。 推理物としては、テンポがゆるやか過ぎるし、ややフェアではない感もある。だが、ドラマとしては掛け値なしにおもしろい。歴史と音楽、そして愛と憎しみが幾重にも織りなされた物語が、流麗な筆致でつづられていく。情景描写と人物描写が秀抜だが、特に後者は、主要登場人物はもちろん、ちょい役に至るまで、生き生きとした存在感があるのがすばらしい。 エンディングがくどすぎて、読み終わった時には興奮がすっかり冷めてしまうのが惜しまれる。だが著者は、本書を書いてまもなく、ガンのため急逝したとの事。死期を悟り、自らが生み出した主人公ジュリアン・ケストレルについて、できるだけ多くを書き記しておきたかったのかもしれない…そう思うと気の毒である。 | ||||
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1冊完結で展開が早く、緊張感の途切れることがなかった「フォークランド館の殺人」に比べて、上下巻に分かれたこの「マルヴェッツィ館の殺人」はやや間延びした感がありますが、文章のキレと面白さは変わりません。 今回はなんと、あのジュリアンが恋をしてしまいます!!容疑者候補の1人に。彼女への思慕を抱きつつ、事件の真相に迫っていこうとするジュリアンの姿がいじらしく、楽しんで読み進められます。 ラストでは犯人の正体が暴かれた後も、あっと驚くようなどんでん返しが待っています。作者が亡くなってしまい、続編が読めなくなってった今となっては、終わり方はやや腑に落ちないものも残りますが、それを差し引いても面白い。ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。 この作者の続編がもう読めないとは…本当に悔しくて悔しくてしょうがない!!他の推理小説を読みまくって、これくらい面白いのを探すしかないのでしょうか。果たして見つかるかなぁ…? | ||||
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