(短編集)
虚数
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意識を持ったAIネタの作品が載っているらしいので図書館でザッと目を通しました。 原著が出たのは1973年だそうで、既にそれから半世紀が経過しているわけですが、意識を持っていてもおかしくないんじゃないかってぐらいAIが高性能化した今日時点で読むと、レムのこの思考の試みと言うか未来の洞察の偉大さに敬服するしかありません。 内容はかなり凝っていて1ページめからの通読はかなりキツいので、どちらかというと断片的に拾い読みしてイマジネーションの糧にするのがこの本の正しい読み方のようにも思います。 またこの翻訳書も原著を尊重したのか単純な翻訳ではなく作品ごとに体裁を変える等かなり凝ったものになっているので現物を手に取ることをお勧めします。 因みに作中のGOLEMの講義は2027年の設定ですが、誰かと言うかAIがこの作品を記念して、2027年の時点での見解を講義してくれることを待っています。 | ||||
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レムの「架空の書籍の書評」という方法は(ローティ的な意味で)「アイロニスト」的な表現手法だと思います。「公共的な科学言論」ではなく「私的なファンタジー」として科学に関する思想を書くことによって、争いを避けられるというわけです。 おちゃらけ、というか、ユーモアを含んだ表現も、その意味では本書に必要不可欠な要素だと言えます。ふざけた表現でも、内容を理解して共感してくれる人にはちゃんと伝わるし、そうでない人にとっては「真面目に批判する気が起きない」ので争いにならないというわけです。つまり、前者にとっては「ユーモラスな表層の裏に、骨太な思想が隠れている」ように読めますし、後者にとっては「とるにたらない妄想」として読まれるわけです。 | ||||
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「未来においては存在する本の序文集」というポストモダンな雰囲気のあるメタフィクションです。 変わった本好きなら、それだけで買いな作品な気もしないではないですが、作品の構造まで見えるようになるとさらに楽しめます。 ポストモダンやメタフィクションによくある感じですね。 ただ・・・翻訳のせいなのでしょうか、「完全なる真空」の方がよかったという全体的な印象でした。 | ||||
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架空の本の序文や架空の物のパンフレットの文面をおさめた作品。 造語がうまく訳されていません。そのため作品がかなりダサく仕上がっています。本書が刊行されるまで何年も翻訳が出なかったのはあえて出さなかっただけであり、わざわざ出版したのは翻訳者達にセンスと客観力が無くて虚栄心と自己顕示欲が有ったからだと思います。 高機能自閉症の人のような、言葉遊びが好きな人に受けそうな本。大抵のsfファンは読む必要が無いです。ワムの全作品を制覇したいと考えるワムファン向けとも言えます。 | ||||
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正直言って余り評価してないのよ。多分「浴室で発見された手記」 あたりがターニングポイントになったのかも知れないけれど 「完全なる真空」よりももっとどうしようも無い作品群と 個人的には思ってまーす。出来不出来があるのはフィリップ・ディックだって そうなんだからしょうがないんだけれども、レムの場合は進む方向を 自分で見定め選択してゲンダイブンガクへ行ってしまった感があるわ。 「手記」を読むと不条理SFと不条理ブンガクとの違いがわかるし 本作のゴーレムも偉そうに滔滔と語ってるけれど、何か岸田秀「唯幻論」と 大して変わらないような印象も受けるし。ポーランド語からの翻訳の 限界なのかしら。でも「枯草熱・天の声」「ソラリス」はそれほどでも ないし、あとよく言われてるのが深見弾氏の訳がロシア語からの ダブルトランスレーションの問題。文学作品の味わい、特に 海外文学の場合、翻訳に左右される点も大きいんだけれど読み手の側の 「波長」とそのときにマッチングしてるか否かの問題も大きそう。 個人的にはレムは原則SF作家である事を基点にして射程を広げて 行って欲しかったし、カートヴォネガットやハーランエリスンも 同じ轍を踏んじゃったような感もあるのよ。でもアレだけの大作を 残して84歳で大往生だったんだから、トータルで考えると やっぱり偉大な作家だったんだわ。本作はハードカバーでなくて 文庫本だったら手が疲れないからラクに読めそう。短編集だし。 | ||||
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