捜査
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地球外生命体も出てこない、舞台も宇宙ではなく、連続遺体盗難事件がテーマとすると推理小説っぽい感じではるが、実は世の中の全体を占めるSFっぽい作品よりも本質的にはSF。 レムの代表作であるSF作品ソラリスは人間の認識力の限界によってコンタクトの失敗が起きている。 ソラリスは人間と地球外生命体共に高い知性を持ちつつも、互いに余りにも異質過ぎる為に互いに理解しようと思いつつも(ソラリスに関しては人間中心的な解釈をするとそう見えるだけとも言える)失敗している。 今回の作品も人間の認識力の限界が起こる。 相手が今度は他者ではなく、現象という事ではあるけど本質は変わらない。 どんな結末かが肝なので、あえてどういう結末か言うのは避ける。 奇怪な現象も不気味ではあるものの、こういうことは日常的に起きていて、無関係とは言えない事実に思わずぞっとしてしまう。 研究者、技術者などは特に読んで欲しい作品。 | ||||
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読んだのはもう何十年前の学生時代 ソラリスは既に読んでいたが、書店に並ぶ油絵調の雪景色のカバーが印象的でした。 私にとっては、「ソラリス」、「浴槽で発見された手記」とこの「捜査」がレムのベスト3です。 推理小説あるいは警察小説風に展開していきます。 この小説の面白さをうまく表現できませんが、不条理、奇妙な味といった内容でしょうか。 不条理というと、前衛的で物語の体をなさないかと思ってしまいますが、さすがレム、不条理と現実の狭間をいったりきたりして、かろうじて現実の世界に留まっています。 その絶妙なバランス感覚を楽しむのがこの小説の醍醐味だと感じています。 こう書いてしまうと難しそうに感じてしまいますがスリラーあるいは謎解きの要素も十分にあってエンターテイメントとしても楽しめます。 レムには、こういった実験小説的な部分が多くありますが、それをきちんとした物語の中で表現しているところが偉大なところですね。 それにしてもぜひ浴槽で発見された手記と併せて復刊あるいはキンドル化をお願いしたいです。 | ||||
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スタニスワフ・レムが死んだ。84歳。 死因・日時は不明。3月28日に助手が 「クラフクの病院にて死亡」と発表。 本作は、私にとってレムのベストである。 (23歳のときに読んだ。「ソラリス」や、 「浴室で発見された手記」よりも後。) ジャンル分けすれば、不条理SFではあるが、 不条理とは、或いは条理とは何か、以前に 人間の知性で組み上げられた条理が あるとすれば、人間の知性自体が どの様に組み上がっているのか、いや それ以前に、「現象」とは、そして その「現象」が起きる場である「世界」とは についての、ミステリー仕立ての 物語である。 この事件を「解決」してしまう人物が 統計学者なのだが、エクセル等を、 使い倒して、「俺は仕事が出来るんだぜ。」 と思い込んでいる坊ちゃん(或いは、お嬢ちゃん) 自分が一体何をやっているのか、 知りたければ、本作を読むと良い。 反精神医学者R・D・レインは、昔、 「現代の教育は要するに、コンピュータ付きの 白痴になれと、要求しているのだ。」と 述べたが、本作を思い出すと、益々、 その傾向が強くなっていると 思ってしまう昨今の状況である。 なお、故人となったレムを 偲ぶが、レムの冥福を祈ると 書いたり、合掌と書いたりするのは、 ちょっと、というか、かなり違うと 思われるので、書かない。 | ||||
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ホラー風味でありハードボイルド風でもありもちろんSFでもある。 非常に不思議な味わいがあり、レムの作品中では一番好きだったりします。 いちおしです。この魅力はもっと多くの人に味わって欲しいものです。 | ||||
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