紅いオレンジ
- サスペンスミステリ (39)
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「紅いオレンジ "Blood Orange"」(ハリエット・タイス ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み終えました。翻訳スリラーを網羅的に読むという課題がなければ読まなかった種類の物語かもしれません(笑)。 舞台は、ロンドン。主人公は、刑事専門の法廷弁護士(バリスタ)・アリソン。彼女の傍らには、心理療法士の夫・カールと一人娘のマチルダがいます。カールは失業し、収入ではアリソンの方が多い状態が続いています。そして、アリソンに初めての殺人事件の弁護依頼が舞い込んできます。依頼人のマデリーンは、夫を刃物で刺し殺し、殺人罪で起訴されています。バリスタ・アリソンとマデリーンとの間には、事務弁護士(ソリシタ)のパトリックがいて、アリソンとパトリックは、ずぶずぶの不倫関係にあります。果たして、このスリラーは、どこへ向かい、どのような結末を迎えるのだろうか? サクサクと読めるドメスティック・リーガル・スリラー。とは言え、法廷シーンはわずかであり、主にアリソンの露悪的な私生活、バリスタ・アリソンの弁護人としての仕事、一人娘・マチルダへの思い、既に壊れかけている家庭生活がアリソンの眼を通してサスペンスフルに描かれています。ストーリーについて書けるのは、ここまででしょう。 共感できるキャラクター不在のとても"いやなミステリ"だとは思いますが、次第にそうでもないような方向へと向かっていきます(笑)。読み進めている中、いくつか気が付いてしまう事柄がありましたが、それについて書いてしまうこと自体がアンフェアの誹りを免れないため、書くことができなくなりました。お察しください。 アリソンはワーカホリックであるが故に、アルコール依存、性依存へと逃避し、織り込まれた支配と被支配の間で、揺れ動き、疲れ果て、とことん追い詰められていきます。その追い詰められ方が、今回の読ませどころなのかもしれません。 タイトルが、とてもいい。家庭というオーガニックの裏に浮遊する鮮やかな紅いオレンジ。 | ||||
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