シャイニング

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種別
長編
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あらすじ

2008年08月05日 シャイニング〈上〉 (文春文庫)

“景観荘”ホテルはコロラド山中にあり、美しいたたずまいをもつリゾート・ホテル。だが冬季には零下25度の酷寒と積雪に閉ざされ、外界から完全に隔離される。そのホテルに作家とその妻、5歳の息子が一冬の管理人として住み込んだ。S・キューブリックによる映画化作品でも有名な「幽霊屋敷」ものの金字塔が、いま幕を開ける。(「BOOK」データベースより)

評判

シャイニングの評価:

8.00/10点 レビュー 2件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点8.00pt

シャイニングの総合評価:

8.55/10点 レビュー 76件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(6pt)

「家族」というクローズドサークルと「父親」という恐怖の存在

誰でも名前ぐらいは、というか映画版でのジャック・ニコルソンの狂気の笑顔のシーンは知っているだろう有名作の原作小説を読みました。

コロラド州ロッキー山中にある、冬季はその厳寒と積雪のため閉鎖されるホテルに、その間の維持・管理を目的として雇われた男ジャック。
そんなジャックと彼の妻ウィンディ、そして五歳になる息子ダニーは、雪に閉ざされたホテルの中、家族三人だけで数ヶ月を過ごすことになる。
しかし、このホテルは過去、ジャック同様やはり家族揃って住み込みで働いていた管理人の男が発狂し、自身の妻と子供を殺害したといういわくを持っていた。
そしてジャックもまた、次第に狂気に取り付かれ、やがて彼の魔手が妻と息子に伸びようとしていた……

そんなクローズドサークルシチュエーションのホラー作品ですが、単に「深い雪に閉ざされた空間」という物理的状況だけでなく、「家族」という、その輪から出ることも入ることも容易ではない、ある意味二重のクローズドサークル状況を描いた作品なのではないかと思いました

この作品は、本来あらゆる意味で子供を庇護してくれる存在であるはずの「父親」が逆に家族を襲う、悪意・脅威になってしまうという恐怖が描かれています。
この怖さは単に大好きなパパが豹変してしまうという点のみならず、父親を愛し尊敬していても、一方で誰しもが多かれ少なかれ家庭の中で強大で支配的な力を持つ父親という存在へ抱く、リアルな恐怖を呼び起こさせるものではないかと感じました。
(私の父は温厚で、家庭内で怒鳴ったり、暴力を振るった記憶など一切ないのですが、そんな家庭に育った私でも、少年期父親をどこかで恐れる気持ちが0だったわけではないです)
また父親側も、一番大切なモノであるはずの家族を、自分が傷つけてしまうのではないかという不安や恐怖は誰しもが持っているのではないでしょうか。

ジャックは癇癪癖やアルコール依存などを持ち、仕事をクビになったりダニーを怪我させた過去があり、元々決して完璧な父親ではありません。
しかし同時に過去を悔やみ、アルコールを断つ努力をし、確かに家族を愛している、決して悪い父親でもありません。
ジャックが最初から完全な悪人あるいは善人として書かれていたら、感情移入という面でも怖さという面でも作品の魅力は下がったでしょう。

さらにこの作品の怖さや深さは、ジャックが狂気にかられたのは、ホテルの持つ魔力のせいか、ジャック自身が元々持つ狂気のせいか途中まで読んだ時点ではどちらとも取れ、読者にとって「より怖いと感じる方」を意識してしまう点にあるのではないかと感じました。

そんな父の日にふさわしいようなふさわしくないような作品のレビューでした。

▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ

Amazonレビュー

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No.74
(5pt)

読み終えた後、 主人公のダニ ー、そして母親のウェンディがすでに懐かしいです。

シャイニングは映画 、スタンリーキューブリック監督の作品からファンになりましたが、原作は初めて読みました 。映画に劣らず素晴らしい作品です。寧ろ無論、 このような素晴らしい原作があったからこそ、後に巨匠映画監督が映画として制作出来る素地が生まれたのは言うまでもありません。
シャイニング〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シャイニング〈下〉 (文春文庫)より
4167705648
No.73
(5pt)

読み終えた後、 主人公のダニ ー、そして母親のウェンディがすでに懐かしいです。

シャイニングは映画 、スタンリーキューブリック監督の作品からファンになりましたが、原作は初めて読みました 。映画に劣らず素晴らしい作品です。寧ろ無論、 このような素晴らしい原作があったからこそ、後に巨匠映画監督が映画として制作出来る素地が生まれたのは言うまでもありません。
シャイニング〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シャイニング〈下〉 (文春文庫)より
4167275597
No.72
(5pt)

壊れかけた家族のつながり

多くの方々がそうであると思いますが、キューブリックの映画から原作に興味をもちました。作者のスティーヴン・キング は、キューブリックが制作した映画が、大変気に食わなかったらしく、自身が主導でこの物語を再映像化しています。

しかしながら、やっぱりキューブリック版のほうが人気があるようで、『シャイニング』といえば、キューブリックを思い浮かべる人が大半のようです。
スティーヴン・キング は、キューブリック版の何が許せなかったのか、それを知りたくて原作を手に取ってみました。

物語の分量は決して少なくなく、上巻だけでも約400ぺージ。下巻も同じ程度あり、計800ぺージぐらいはあります。それを映画では2時間半ぐらいで、良くまとめたなという印象です。

原作を読んで分かったのですが、トランス一家が、冬ごもりの仕事でホテルに行った時点で、家庭状態はとても微妙な感じだったんだなというのが一番印象に残りました。

ジャック・ニコルソン が演じたジャック・トランスは極度の酒好きで、アルコール依存症と言っていいぐらいで、毎日のように酒浸りの生活でした。そんなある日、息子のダニーは ジャックの原稿を散らかしてしまい、彼は怒りと酔っ払った勢いで癇癪を起して、ダニーの腕を脱臼(骨折に近い)のケガを負わせてしまいます。それでもダニーは、ジャックのことが好きでした。それは母のウェンディよりもです。父が帰るのをいつも首を長くして待っています。

ですが、ウェンディにしてみれば、大事な息子を傷つけられたことで、「離婚」を考え始め、その空気感はジャックにも伝わっています。

それを回避するため、ジャックは以後「酒断ち」 をします。これがどんなに、つらかったことか!小説を読むと伝わります。それを守ってこれたのは、妻と息子と別れたくない、というジャックの愛情からでした。とはいえ、上巻からすでに酒を飲みたい衝動にジャックは何度も襲われます・・・

「離婚」の話題は夫婦で話し合うことはなかったのですが、ダニーはシャイニング(超能力)で、両親が口に出さないでいた「離婚」というキーワードを知っています。彼らの心の中を読めるのです。夫婦関係が冷え込んできているのを肌で感じています。ウェンディ も酒を我慢している夫の努力は認めつつ、本当に信じていいのかと迷うところもあるようでした。

そのような家庭状況の中で、オーバールック・ホテルはトランス一家に、少しずつ、不気味な影を落とし始め、ついにダニーは好奇心から行くなと言われた217号室へと入室してしまいます・・・・・・といったところで下巻へと続きます。
シャイニング〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シャイニング〈上〉 (文春文庫)より
416770563X
No.71
(5pt)

壊れかけた家族のつながり

多くの方々がそうであると思いますが、キューブリックの映画から原作に興味をもちました。作者のスティーヴン・キング は、キューブリックが制作した映画が、大変気に食わなかったらしく、自身が主導でこの物語を再映像化しています。

しかしながら、やっぱりキューブリック版のほうが人気があるようで、『シャイニング』といえば、キューブリックを思い浮かべる人が大半のようです。
スティーヴン・キング は、キューブリック版の何が許せなかったのか、それを知りたくて原作を手に取ってみました。

物語の分量は決して少なくなく、上巻だけでも約400ぺージ。下巻も同じ程度あり、計800ぺージぐらいはあります。それを映画では2時間半ぐらいで、良くまとめたなという印象です。

原作を読んで分かったのですが、トランス一家が、冬ごもりの仕事でホテルに行った時点で、家庭状態はとても微妙な感じだったんだなというのが一番印象に残りました。

ジャック・ニコルソン が演じたジャック・トランスは極度の酒好きで、アルコール依存症と言っていいぐらいで、毎日のように酒浸りの生活でした。そんなある日、息子のダニーは ジャックの原稿を散らかしてしまい、彼は怒りと酔っ払った勢いで癇癪を起して、ダニーの腕を脱臼(骨折に近い)のケガを負わせてしまいます。それでもダニーは、ジャックのことが好きでした。それは母のウェンディよりもです。父が帰るのをいつも首を長くして待っています。

ですが、ウェンディにしてみれば、大事な息子を傷つけられたことで、「離婚」を考え始め、その空気感はジャックにも伝わっています。

それを回避するため、ジャックは以後「酒断ち」 をします。これがどんなに、つらかったことか!小説を読むと伝わります。それを守ってこれたのは、妻と息子と別れたくない、というジャックの愛情からでした。とはいえ、上巻からすでに酒を飲みたい衝動にジャックは何度も襲われます・・・

「離婚」の話題は夫婦で話し合うことはなかったのですが、ダニーはシャイニング(超能力)で、両親が口に出さないでいた「離婚」というキーワードを知っています。彼らの心の中を読めるのです。夫婦関係が冷え込んできているのを肌で感じています。ウェンディ も酒を我慢している夫の努力は認めつつ、本当に信じていいのかと迷うところもあるようでした。

そのような家庭状況の中で、オーバールック・ホテルはトランス一家に、少しずつ、不気味な影を落とし始め、ついにダニーは好奇心から行くなと言われた217号室へと入室してしまいます・・・・・・といったところで下巻へと続きます。
シャイニング〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シャイニング〈上〉 (文春文庫)より
4167275589
No.70
(4pt)

キングのホラーは一味違う

いわゆる巨大掲示板なんかで語られる、怖ーい幽霊が出てきてギャーっと叫んで、出会った人がひどい目にあってしまう。そんなホラーも好きではあるのですが、キングのホラー描写はやはりそれらとは一線を画すもので他に類を見ないものだと感じています。シャイニングのホラーはその中でも非常に優れているのではないでしょうか。リングの貞子のように幽霊やオカルトが明確に描写されることは無いのですが、見間違いや勘違いともとれるようなオカルトの現象が現実に近づいてゆき徐々に、あるいは巧妙にオカルトと現実の境目が極限まで薄くなって消えていく...そんな気分を登場人物とともに読者も体感できてしまうような、独特な、圧倒的な描写がとても気に入っています。
シャイニング〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シャイニング〈下〉 (文春文庫)より
4167705648

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