伊賀の残光

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長編
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あらすじ

2015年09月27日 伊賀の残光 (新潮文庫)

その誇りに、囚われるな―。鉄砲百人組の老武士、山岡晋平。伊賀衆ながら伊賀を知らず、門番の御役目とサツキ栽培で活計を立てていた。だがある日、伊賀同心の友が殺される。大金を得たばかりという友の死の謎を探る中、晋平は裏の隠密御用、伊賀衆再興の企て、そして大火の気配を嗅ぎ取った。老いてこそ怯まず、一刀流の俊傑が江戸に澱む闇を斬る。(「BOOK」データベースより)

評判

伊賀の残光の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク

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伊賀の残光の総合評価:

9.00/10点 レビュー 8件。

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Amazonレビュー

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No.8
(5pt)

主人公62歳の自分探しと、物寂しいが爽やかな結末

本作品の主人公は鉄砲百人組30俵二人扶持のサツキの栽培巧者で剣も達者な62歳でその友達三人も同様だ。友達未満の一人は前に死んでしまった。主人公とその友達もその周辺の人物も自分が何者なのかと呻吟する。その仕方が田沼時代の安永年間と言う時代背景を巧みに使い、しかお作者の自家薬籠中の様々な道具建によって細部の現実感がしっかりと裏打ちされる。物語を構成する一番大きな「事件」はわりとさらっと扱われ、その「事件」のついでに起こったような個々の生き死にのエピソードの方に比重が寄っているのは、作者らしい純文学風味で読んでいて気持ち良い。結末近く形見分けの帰り道に「よく頑張った。」と死者をねぎらう主人公の姿は映画の1シーンにして見たみたい。最後の最後で主人公は若い世代に「自分探し」の継承とその希望を見出しているが、安永の次は天明で言わずと知れた浅間山の噴火と大飢饉だ。若い世代の前途だって大波乱の接近が遠目にチラチラしだすところだ。そう考えると読後感はより複雑になり、そもそも作者がそう言うことを考えていないはずはないと思ってしまった。
伊賀の残光 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 伊賀の残光 (新潮文庫)より
4101200912
No.7
(3pt)

伊賀の残光

その誇りに、囚われるな――。鉄砲百人組の老武士、山岡晋平。伊賀衆ながら伊賀を知らず、門番の御役目とサツキ栽培で活計(たつき)を立てていた。だがある日、伊賀同心の友が殺される。大金を得たばかりという友の死の謎を探る中、晋平は裏の隠密御用、伊賀衆再興の企て、そして大火の気配を嗅ぎ取った。老いてこそ怯まず、一刀流の俊傑が江戸に澱む闇を斬る。
伊賀の残光 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 伊賀の残光 (新潮文庫)より
4101200912
No.6
(5pt)

なにかを為す者は、できぬことを声高に叫ぶ者ではなく、できることを人知れず積み重ねる者である

ここのところ堅い本を読んでいたので、心休めに前からキンドルにしまっていたこの著作を読んだ。いつものことながら、青山文平氏の心地よい文章を堪能した。

 伊賀という言葉が出てくるが、伊賀地方の話ではなく、幕府の伊賀同心の話である。伊賀同心とは、家康の天下統一に力を貸した服部半蔵の伊賀者達の部下の末裔の御家人達のことで、江戸城の門番を勤める武士達のことなのだという。

 この度の主人公は、その伊賀同心の初老の男の物語である。主人公は貧乏御家人の常として副業として「さつき」を栽培している。著者の物語の背景には玄人も顔負けの知識に裏付けされた趣味や職業が出てきて驚かされ、また新鮮な知識を吹き込んでくれる。例えば、釣りや魚に関する話もよく背景に使われていて、その取材範囲の広さには感嘆する。

 この度の主人公はかっこいいい、目立ったところはないが、役職を淡々とこなして、一方では剣の達人である。両国橋のたもとの地回りとの立ち回りには、著者の優れた文筆もあって、颯爽としていて読んでいて気持ちがいい。そのような人は地味にしていても知る人は知るという存在になる。伊賀者の往事の栄光を取り戻そうとする若者にとっては、輝く存在である。若者が主人公を語る言葉に重みがある。「私は十一になるまで山岡様には剣術とサツキの育て方を教えていただきました。中森の家に生まれ育ったわたくしにとっては唯一、心弾む時でございました。わたくしはただの子供になってその束の間を楽しみつつ、同時に思い知りました。なにかを為す者は、できぬことを声高に叫ぶ者ではなく、できることを人知れず積み重ねる者であることを。」しかし、主人公はそのような動きにも動じない。
 話は淡々と始まり、そして何事もなかったように淡々と終わるのだった。
伊賀の残光 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 伊賀の残光 (新潮文庫)より
4101200912
No.5
(5pt)

面白い

青山文平の作品は2作目だが、やはり面白い。
根底に流れている人の在りようが好きだ。
表現もいい。読んだ後に清々しさを感じる。
伊賀の残光 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 伊賀の残光 (新潮文庫)より
4101200912
No.4
(5pt)

青山文平

このところ青山文平の著書にはまっています。書店で見つけられない本が気軽に購入出来て嬉しい限り。
伊賀の残光 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 伊賀の残光 (新潮文庫)より
4101200912

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