骨と翅
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法人類学者デイヴィッド・ハンター・シリーズの3作目です。1作目「法人類学者デイヴィッド・ハンター」(The chemistry of death)は、スリリングなものの、よくあるサイコ・キラーものという感じでしたが、2作目の「骨の刻印」( Writen in bone)で他の作家にはない個性が突出、死体の腐敗具合から事件の真相を探る法人類学者が主人公という斬新さ、舞台となった英国の荒涼とした辺境の島アウター・ヘブリディーズ独特の雰囲気、二転三転する犯人像とラストの衝撃など、サイコ・サスペンスとして一級の仕上がりでした。そしてこの3作目で、犯人の禍々しさも、殺人現場の忌まわしさ、えげつなさらもさらにヒートアップして(今までは単体の死体でしたが、今回は大量に出てきます、汗)、気の弱い人には最後まで読み通せないほどのものすごさです。こういうストーリーや犯罪を思いつく作者ってどういう人なんでしょうかと思ったり(笑)、けれどエンターテイメントとして、またサスペンスとして、大変すぐれた一作だと思います。 作品終了後、”本シリーズを書くにいたった経緯と作品の背景について”という著者ノートが添えられていますが、そこには、アメリカ、テネシー州に実在するアメリカ法科学アカデミー(通称、死体農場)を取材した当時のこと、1作目から今回に至るまでの創作の苦労が書かれています。さらにそのあとに、”法生態学者パトリシア・ウィルトシャーを取材して”という雑誌に投稿した記事が転載されているのですが、これがまた興味深いです。この女性の元々の専門分野は花粉学。そしてその花粉からは実に様々なことがわかるといいます。殺人事件の被害者の鼻腔から採取できる花粉、土の粒子などで、たとえばこの犯罪現場は「これは人家の裏庭で、そこにはこれとあれが植わっているということがわかる。これは荒野地帯、これは樫の森とか。水生植物があるなら近くに池がある」など、景色そのものを思い浮かべることができるのだそうです。実際、このテクニックで、彼女は英国で起こったいくつもの殺人事件を解決に導いているそうです。この作品には、これら最新の科学的捜査技術が使われています。 主人公デイヴィッドは事故で妻娘を失くし、その痛手からやっと立ち直れそうになったところに初回作でまた痛い目にあい、2作目では凄惨な事件に遭遇すると同時に自分も被害者になってしまいます。そしてこの3作目・・・普通、人生でこれだけひどい目に何度もあう人はめずらしいと思いますが、それでもなんとかやり過ごして生き延びるデイヴィッド、どちらかといえば控えめで地味めのどこにでもいそうな男性なのですが、スーパーヒーローではないだけに余計に共感したり、一緒になってハラハラしたりしてしまいます。すでに2014年にシリーズの続きが発表されているそうですので、そろそろ新作の翻訳が待たれます。神経の弱い人やスプラッタがだめな人には向かない作品かもしれませんが(笑)、サスペンスとして、人間ドラマとして、おすすめの作品です。 | ||||
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1も2もドキドキしてぐったり疲れてしまったので、今度は何が来ても驚かないぞと構えて読みました。それでも、よくまあこんなことを考えつくものだとあきれるほどのおぞましさ。死体農場と呼ばれる人類学実験場の研究の様子も、これを仕事として受け入れるのはかなりの使命感が必要だと思うほどの過酷さでした。気持ちが沈みがちな仕事なのに、主人公には安らぐ場所がない…。幸せな私生活より今の状態の方がおもしろいのかもと、読者は勝手なものです。 | ||||
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前作のラストで驚く展開があり、今作はどうなるのかと思いつつ読み始めました。 今回の舞台はイギリスではなく、アメリカです。 気持ちを整理するため、アメリカに来た主人公を新たな事件が待ち受けます。 今回もやりすぎぐらいな二転三転があります。それがクセになってきましたよ。 死体の描写も細かく、それでいて科学者の目を通した形で書かれているのでグロイとか扇情的というより 冷静な感じがします。 なぜ死体がこのような状態になったのか、推理しながら進んでいくのは科学的で読み応えがありますね。 それにしても主人公はいつ幸せになるのでしょう。妻を亡くし、子供もなくし、その後出来た恋人まで。 次作の発売が待ち遠しいです。 | ||||
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主人公はヒーローではなく、弱い面もあるが、好感が持てる。主人公を取り巻く人物も魅力的。法医学的な描写も専門的で本格的。 凶悪な犯人に立ち向かう主人公を応援してしまいました。 | ||||
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いやぁぁ、前2作とはうってかわって、最後までひっぱられました~。 私のように、行間を複雑に複雑に読みこんで深く深く掘り下げて想像力たっぷり豊かに、 「これはきっと、こうなってああなってそうなるんだろう。そうにちがいない!」 と深読みしつつ読むヒトにとっては、たまらないひっぱり方!! 最後まで「絶対犯人は別にいるっ!」って思って楽しめました。 前2作はどんな話だったか、思い出せもしないんですが(苦笑)。 このジャンルの(私にとっては)草分けであるケイ・スカーペッタ・シリーズが別の意味で進化(?)している今、 さらに面白く化ける可能性のあるシリーズものとして注目です。 | ||||
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